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5戦目
魔力を作る魔力
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第二回鍛冶屋杯が終わって早二週間が経とうとしていた。鍛冶屋杯の時にはそこそこの賑わいを見せていた研究都市カナイもすっかり日常の風景に戻っていた。研究が失敗してドーンと爆発音が響いたり、実験に利用していた魔物が逃げ出して暴れたりした事を含めて、至っていつも通りのカナイの風景に戻っていた。
セキヤも鍛冶屋杯直後はリリィに魔力の授業をしたりと研究とは違う日々が数日続いたものの、すでにエレアとリリィがいなくなった今では再びハシモト研究所の蔵書を漁る日々に戻っていた。
そんなある日、普段は食事時でも大した話をしないハシモトから今後の打ち合わせをするという事で、ハシモトの部屋に行く事になった。
「すっかりお前さんの今後のスケジュールを確認するのを忘れててな、すまんすまん」
「いえ、こっちからそろそろ言うべきかと思ってた時期でもあったんで、むしろ好都合です」
「お、じゃあ第三回の鍛冶屋杯も行く気なんだな」
鍛冶屋杯は基本的に二つの大会をセットにしている事が多い。あちこち移動して魔力を剣に付与する行動が必要となるため、開催期間は一ヶ月程度間を開けておき、そして近場で二回行う事で剣を手に入れるチャンスを増やせるようにしているのである。実際に第二回から第三回まではちょうど一ヶ月間が空いていた。毎回毎回移動だけで何日も消化してはろくに修行もできないのでは意味が無いからという剣闘大会運営側の考えでこのようなスケジュールになっている。
「はい、スロ三の剣はそんなにいらないって意見も多いですが、僕としては魔力の組み合わせに関しても色々と研究したいと思ってるので」
最終大会に近づくにつれて鍛冶屋杯で手に入る剣のスロット数も増えていくので、最終的にはスロ五を使う事になるため、スロ三の剣を躍起になって集める必要はないという考えも多く、実際に第一回と第二回に出てきていない有名で強力な剣闘士は数多く存在する。だからこそエレアやセキヤなどの新規参加者もスロ三の剣を比較的簡単に手に入れる事が出来たのである。単純に彼らが剣術を普段から学んでいた事ももちろん関係しているが。
「よしよし、それじゃあ具体的にこれからどうするかを話しておこう」
セキヤの返答を聞いてハシモトはホワイトボードに文字を書き込んでいく。そこには今後の活動についてと書かれた。
「セキヤの研究の最終目標は、『魔力を作る魔力』で合ってるんだよな?」
「はい、剣闘大会で優勝を目指せる魔力だと考えているので」
セキヤは自分の魔法使いとしての力を剣闘大会でも最大限活かせないかと考えていた。剣闘大会はあくまでも剣がメインの大会なので、どんなに強い魔法を使えても剣闘大会ではその使用を禁じている。使える魔法は魔力剣に付与した魔力から発生できる物に限られているのである。
だからセキヤは様々な魔法を作り出せる魔力、魔力を作る魔力こそが最強の魔力だと考えていた。
「確かに一つの魔力であれもこれもどんな魔力でも使えるってなったらそりゃ最強に近いと言えるだろう。普通剣闘士は使える魔力の選択肢に限りがあるんだから」
セキヤの意見にハシモトも同意する。しかし問題はその魔力がどうやってできるかという点に話を展開していく。
「今まで俺も色んな文献なり研究結果なりを見てきたが、魔力が使用者の意志に従って形を変えたり魔法の効果を変えたりするって言うのは見た事がないし、聞いた事もない」
セキヤもまたハシモトに同意する。すでにハシモト研究所にあった『魔力を作る魔力』関連書籍は全て読み切っていたからである。そのどれもが現実的に不可能、もしくはそもそも根本的に前提が違うのではという話で締めくくられていた。
「俺はどちらかというと前提が違う説が正しいと思っている。何故なら俺たちは根本的に知っておくべき事を知らないからだ」
ハシモトの説明に熱が入る。その答えが何かとセキヤは推測しながら、その先を促す。
「それは『文字』だ」
「『文字』ですか?」
魔力にはそれぞれの特徴を記した文字が浮かび上がる。『力』、『眠』、『反射』、『分裂』、『火炎』、それぞれが扱える魔法を記している文字が魔力の基本前提であるとハシモトは続ける。
「セキヤ、お前が考えているその最強の魔力、果たしてそこには何て文字が書かれていると思う?」
「……」
――文字か、確かに考えた事がなかった。
セキヤはそれまで『文字』に注目した事が無かった。しかし答えに詰まったのはそれだけではなく、一番真っ先に浮かんだ答えが絶対に違うと断言できたからである。
『魔法』や『魔力』では絶対にあり得ない。何故なら魔法は魔素をエネルギー源とした自然的現象、もしくは超常的現象の総称であり、具体的な現象を何一つ明記していない。魔力はどんな文字であっても明確で差別化できている必要がある。『火』と『火炎』でできる事が違うように、文字による定義は魔力にとって非常に重要かつ繊細な事なのである。当然『魔力』も魔法を発現できる媒体を指す文字なので、『魔力』の魔力を使っても、ただの『魔力』という魔力しか生まれない。魔法は何一つ発現しないのである。
その二つの答えを口に出そうとして、そしてそれが全くの見当違いであると自分の中で気付いたからこそ、何も言えなかったのである。
「やっぱりお前さんも思いつかないか?」
「ちゃんと考えた事が無かったので時間があれば何かできるかもしれませんが、ハシモトさんが考えても想像できなかったとなると多分無理だと思います」
様々な魔法を作り出せる魔力。その魔力が果たしてどんな『文字』を描いているのか、二人にはまだ答えが出せなかった。
「つまり今の俺たちには『魔力を作り出す魔力』が何か分からない状態ってわけだ。すると自然と調べる書物や文献も変わってくるだろう?」
現状を再認識した後に、これからどうすれば良いのかをハシモトは説明する。魔力に浮かぶ『文字』が根本的に分からないのであれば、逆に今確認されている『文字』を虱潰しに調べていくだけだと。
「という事は、僕はこれからあちこちの研究所やら本屋で、具体的な『文字』のある魔力に関する物を探していけってことですか?」
「そういう事さ。色んな魔力の事を知っておくのは剣闘大会を進める上でも大事な事だと思うから、お前さんにピッタリだと思うぜ」
――その辺もちゃんと考えてくれてたのか。
ハシモトのささやかな気遣いにお礼をしつつ、自分の研究の考え方をまた一つ増やしてもらえた事には最大のお礼をして、その仕事を快く引き受ける事にした。
「よし、それじゃあ北部の街の資料館や本屋をリストアップしておくから、現地ではそこ以外に行ってくれ」
「以外?」
「この研究所にリストアップされている場所は、この研究所の蔵書に一役買ってくれている場所ばかりってわけだ。そういう場所の蔵書はデータベースで一括検索できるようになってる。それ以外の場所じゃないと何があるか分からないって話さ」
「なるほど」
この研究所にもそういったネットワークデータベースがある事を知って、後で検索方法を教えてもらおうとセキヤが考えていると……。
「おはよーございまーす……、Zzz」
「何時だと思ってるんだ? とっとと起きろこの寝坊助!」
別室から起きてきたパジャマ姿のエリアスの頭をハシモトがバシッと叩いた。
「いーたーいーでーすー……」
頭を両手で抱え込んで膝を折ってしゃがみ込み、小さくなったエリアスを指差してセキヤにこう言った。
「ちなみに行く時はエリアスも連れていけ、一応ハシモト研究所の研究員として名前が通ってるから。お前さん一人だと信用性に欠けるからな」
「「えっ?」」
二人とも聞いてないと言った表情をハシモトに向けるが、もう決まった事だからとどこ吹く風といった表情を見せた。
「じゃあ出発日とか具体的にどこの街を探すかは二人で決めてくれ。輝かしい成果を期待してるぜ」
セキヤも鍛冶屋杯直後はリリィに魔力の授業をしたりと研究とは違う日々が数日続いたものの、すでにエレアとリリィがいなくなった今では再びハシモト研究所の蔵書を漁る日々に戻っていた。
そんなある日、普段は食事時でも大した話をしないハシモトから今後の打ち合わせをするという事で、ハシモトの部屋に行く事になった。
「すっかりお前さんの今後のスケジュールを確認するのを忘れててな、すまんすまん」
「いえ、こっちからそろそろ言うべきかと思ってた時期でもあったんで、むしろ好都合です」
「お、じゃあ第三回の鍛冶屋杯も行く気なんだな」
鍛冶屋杯は基本的に二つの大会をセットにしている事が多い。あちこち移動して魔力を剣に付与する行動が必要となるため、開催期間は一ヶ月程度間を開けておき、そして近場で二回行う事で剣を手に入れるチャンスを増やせるようにしているのである。実際に第二回から第三回まではちょうど一ヶ月間が空いていた。毎回毎回移動だけで何日も消化してはろくに修行もできないのでは意味が無いからという剣闘大会運営側の考えでこのようなスケジュールになっている。
「はい、スロ三の剣はそんなにいらないって意見も多いですが、僕としては魔力の組み合わせに関しても色々と研究したいと思ってるので」
最終大会に近づくにつれて鍛冶屋杯で手に入る剣のスロット数も増えていくので、最終的にはスロ五を使う事になるため、スロ三の剣を躍起になって集める必要はないという考えも多く、実際に第一回と第二回に出てきていない有名で強力な剣闘士は数多く存在する。だからこそエレアやセキヤなどの新規参加者もスロ三の剣を比較的簡単に手に入れる事が出来たのである。単純に彼らが剣術を普段から学んでいた事ももちろん関係しているが。
「よしよし、それじゃあ具体的にこれからどうするかを話しておこう」
セキヤの返答を聞いてハシモトはホワイトボードに文字を書き込んでいく。そこには今後の活動についてと書かれた。
「セキヤの研究の最終目標は、『魔力を作る魔力』で合ってるんだよな?」
「はい、剣闘大会で優勝を目指せる魔力だと考えているので」
セキヤは自分の魔法使いとしての力を剣闘大会でも最大限活かせないかと考えていた。剣闘大会はあくまでも剣がメインの大会なので、どんなに強い魔法を使えても剣闘大会ではその使用を禁じている。使える魔法は魔力剣に付与した魔力から発生できる物に限られているのである。
だからセキヤは様々な魔法を作り出せる魔力、魔力を作る魔力こそが最強の魔力だと考えていた。
「確かに一つの魔力であれもこれもどんな魔力でも使えるってなったらそりゃ最強に近いと言えるだろう。普通剣闘士は使える魔力の選択肢に限りがあるんだから」
セキヤの意見にハシモトも同意する。しかし問題はその魔力がどうやってできるかという点に話を展開していく。
「今まで俺も色んな文献なり研究結果なりを見てきたが、魔力が使用者の意志に従って形を変えたり魔法の効果を変えたりするって言うのは見た事がないし、聞いた事もない」
セキヤもまたハシモトに同意する。すでにハシモト研究所にあった『魔力を作る魔力』関連書籍は全て読み切っていたからである。そのどれもが現実的に不可能、もしくはそもそも根本的に前提が違うのではという話で締めくくられていた。
「俺はどちらかというと前提が違う説が正しいと思っている。何故なら俺たちは根本的に知っておくべき事を知らないからだ」
ハシモトの説明に熱が入る。その答えが何かとセキヤは推測しながら、その先を促す。
「それは『文字』だ」
「『文字』ですか?」
魔力にはそれぞれの特徴を記した文字が浮かび上がる。『力』、『眠』、『反射』、『分裂』、『火炎』、それぞれが扱える魔法を記している文字が魔力の基本前提であるとハシモトは続ける。
「セキヤ、お前が考えているその最強の魔力、果たしてそこには何て文字が書かれていると思う?」
「……」
――文字か、確かに考えた事がなかった。
セキヤはそれまで『文字』に注目した事が無かった。しかし答えに詰まったのはそれだけではなく、一番真っ先に浮かんだ答えが絶対に違うと断言できたからである。
『魔法』や『魔力』では絶対にあり得ない。何故なら魔法は魔素をエネルギー源とした自然的現象、もしくは超常的現象の総称であり、具体的な現象を何一つ明記していない。魔力はどんな文字であっても明確で差別化できている必要がある。『火』と『火炎』でできる事が違うように、文字による定義は魔力にとって非常に重要かつ繊細な事なのである。当然『魔力』も魔法を発現できる媒体を指す文字なので、『魔力』の魔力を使っても、ただの『魔力』という魔力しか生まれない。魔法は何一つ発現しないのである。
その二つの答えを口に出そうとして、そしてそれが全くの見当違いであると自分の中で気付いたからこそ、何も言えなかったのである。
「やっぱりお前さんも思いつかないか?」
「ちゃんと考えた事が無かったので時間があれば何かできるかもしれませんが、ハシモトさんが考えても想像できなかったとなると多分無理だと思います」
様々な魔法を作り出せる魔力。その魔力が果たしてどんな『文字』を描いているのか、二人にはまだ答えが出せなかった。
「つまり今の俺たちには『魔力を作り出す魔力』が何か分からない状態ってわけだ。すると自然と調べる書物や文献も変わってくるだろう?」
現状を再認識した後に、これからどうすれば良いのかをハシモトは説明する。魔力に浮かぶ『文字』が根本的に分からないのであれば、逆に今確認されている『文字』を虱潰しに調べていくだけだと。
「という事は、僕はこれからあちこちの研究所やら本屋で、具体的な『文字』のある魔力に関する物を探していけってことですか?」
「そういう事さ。色んな魔力の事を知っておくのは剣闘大会を進める上でも大事な事だと思うから、お前さんにピッタリだと思うぜ」
――その辺もちゃんと考えてくれてたのか。
ハシモトのささやかな気遣いにお礼をしつつ、自分の研究の考え方をまた一つ増やしてもらえた事には最大のお礼をして、その仕事を快く引き受ける事にした。
「よし、それじゃあ北部の街の資料館や本屋をリストアップしておくから、現地ではそこ以外に行ってくれ」
「以外?」
「この研究所にリストアップされている場所は、この研究所の蔵書に一役買ってくれている場所ばかりってわけだ。そういう場所の蔵書はデータベースで一括検索できるようになってる。それ以外の場所じゃないと何があるか分からないって話さ」
「なるほど」
この研究所にもそういったネットワークデータベースがある事を知って、後で検索方法を教えてもらおうとセキヤが考えていると……。
「おはよーございまーす……、Zzz」
「何時だと思ってるんだ? とっとと起きろこの寝坊助!」
別室から起きてきたパジャマ姿のエリアスの頭をハシモトがバシッと叩いた。
「いーたーいーでーすー……」
頭を両手で抱え込んで膝を折ってしゃがみ込み、小さくなったエリアスを指差してセキヤにこう言った。
「ちなみに行く時はエリアスも連れていけ、一応ハシモト研究所の研究員として名前が通ってるから。お前さん一人だと信用性に欠けるからな」
「「えっ?」」
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