【本編完】しがない男爵令嬢だった私が、ひょんなことから辺境最強の騎士と最強の剣の精霊から求愛されている件について A-side

325号室の住人

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本編

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「こっちは第5。1番の下っ端たちの半分が暮らし、見張り、鍛錬をしている。
もう半分は、2人も知っている辺境伯邸の近くの寮に住んで、領内の安全と平和のために鍛錬し暮らしているの。」

「私も辺境伯邸にて過ごす時には、領内の巡回の指揮を取ることもある。」
とはリッカ様。

「母様はここに常駐しているわ。副団長は他にも2人居て、砦と寮に常駐してるの。」
とはシュカ。

「ほら、さっきのアロハシャツ。あの彼は本来砦に常駐してる副団長なんだ。
でも今日から1週間、彼は休暇なの。彼の代わりは現在、中隊長が3人ずつで仕事を回してる。」
と、ミレアさん。

その時、急に視界が開けた。

キーンッ
ガッ
「ハァァァァーーー!!」
「そこまで!」
「「「「おおおおぉぉぉ…」」」」

大勢の野太い声の響く場所。
そこは陸の孤島?だった。

「オラー並べぇー!! 整理運動したら飯だぞぉーーー!!!」
「「「「「グオォォォーー…」」」」」

上から見えるのは蟻ん子サイズのわらわらした人人人。

「見える? ライドはあの右から5番目の前から11番目。ハンスは…ホラ、中央左の後ろから3番目。」

ミレアさんから教えてもらった場所を見るも、焦点が合わない感じで目が回りそう。

すると、手首に巻いた組紐がほわっと光ると浮き、空間を丸く切り取った。

そこに映し出されたのは、動きに合わせて髪をなびかせるライド様。
しかも動いて汗びっしょりなのだろう。体に薄手の上衣が貼り付いて筋肉を浮き出させている。

「ほわぁ~…」
「フレリア、顔が蕩けてるぞ。」
リッカ様のツッコミに、慌てて頬の筋肉に力を入れた。


次に映し出されたのは、ハンスさん。

こちらは上半身裸で、筋肉の部位を区切るように汗が流れている。

「「「えっろ…」」」

思わず呟いた言葉が、ミレアさんとシュカとかぶれば、

「ダメ! 見ちゃダメェ!!」
シュカが組紐の前に両手を広げて躍り出る。

「意識しちゃったの? 母様は良いわよ。いつにする? この船にも祭壇あるし今日だって良いわよ。でも、新婚さんは陸で暮らしたいわよね…
となると、ハンス君の頑張りによるけど来年?」

「もう! 母様、恥ずかしい。あたしたち2人のタイミングにしたいから、待ってて!」

シュカとミレア様の母子のやり取りが微笑ましい。
私も、だいぶ朧気になった記憶の中の母を思い出した。

──母さん、いろいろあったけど、私婚姻しちゃったのよ。幸せだよ。

組紐の映像は再びライド様になる。
整理運動が終わって人々が解散して行く中、上衣の裾を捲って顔の汗を拭っている。

ちらりと覗く腹筋に、

──アップで。
『よっしゃ!』

突如拡大していくライド様の腹筋に、
「フレリアえっち…」
シュカの呟きと他2人からの生温かい視線…
体感温度が3度は上がったように感じるのは、気の所為じゃないと思った。


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