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本編
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しおりを挟む地下に着地したフレリアは、
「こっちよ!」
ずっと眠っていたとは思えないほど力強いシュカに右手を引かれた。
「お待たせしました!!」
とある扉を潜ると、そこには化粧の厚い男達が数人並んでいた。
「待ってたわよぉ。」
「今からアタシ達が、ピカピカに磨いてあげるからね!!」
「はい。宜しくお願いします!!」
言うなりシュカとフレリアは右と左に分かれ、出迎えたマダムのウィンクで、真っ白ながら豪華な着物を着付けられた。
髪は結い上げられて金や紅白の櫛で飾られた。頬は白塗りされ、唇は小さめに紅を引かれた。
てっきり海に叩き付けられると思い込んでいたライドは、衝撃に備えて腕で顔を庇い、目を閉じた。
けれど何故か体がふわりと軽くなり、気付けば、
「ライド様ぁ!! ご無事で良かった!」
突進してきた何かの衝撃に目を見開けば、真っ白い塊だと思った中にフレリアの顔が見え、涙目の上目遣いをして自分を抱きしめていた。
「ほら、始めるわよ。」
ミレア殿の声に振り返れば、自分の体の側で何やら弾けた感覚がする。
自分の体を見下ろせば、自分も真っ白な羽織袴に着替えていた。
前世の神社、10歳年下の弟の七五三で本殿の中へ入った時のことを思い出させる祭壇の前へと案内されると、俺の隣にはハンス先輩とシュカ嬢も俺とフレリアと同じ服装で並び立った。
雅楽の音色が聞こえてくると、装束姿の神主さんが大麻を振るい、祝詞を唱える。
頭を下げると、簪がシャリと音を立て、髪が崩れてしまうのではとハラハラした。
カーテシーを思い出して、頭を下げるのではなく腰を落とすようにした。
──どうか、式が終わるまで髪型が崩れませんように!
これが婚姻式だと遅ればせながら気付いたのは、振り返った神主さんが辺境騎士団寮付の副団長だと気付いたからだった。
実は以前、辺境のやり方で挙式したいとこの副団長に話したことがあったのだ。
三三九度を終え、まともに飲んでしまったせいか、顔が火照ってくる。
誓詞を読む時、紙を持つ時にフレリアの手も一緒に握ってしまい、きゅんっと。
下半身にも熱が集まるようだ。
──ヤバい! 式の終わりまで出ないでくれ!
俺は生唾を飲みながら、頭をもたげようとしてくるヤツに懇願した。
指輪の交換をした。
神前式でもあるのね。
すると、指に嵌める前に支度を手伝ってくださった方々が取り上げ、チェーンに通して首に掛けてくれた。
私の瞳の色の石が煌めくライド様の襟元。
喉仏が上下したのがなんだかセクシーで、今すぐにでもライド様のものになりたいと思ってしまった。
この後、どのくらい行程が残っているのかしら。
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