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逢えない日々に想いは募る
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3学期の始業式の朝。
家を出て隣の家の前に立ち見上げる。
アカリちゃんの部屋の窓。
ずっとカーテンが閉まったままで、そこに主がいないことを無言で教えてくれる。
アカリちゃんから拒絶された日は何も手につかなかった。
翌日から、部屋に篭って勉強をした。
何かしていないとアカリちゃんのことばかり考えてしまうから。
それでも手が止まるとアカリちゃんのことばかり思い出した。
笑った顔。
怒った顔。
拗ねた顔。
悪戯っ子な顔。
嬉しそうな顔。
泣きそうな顔。
その全てがアカリちゃんで、どんな表情も全てアカリちゃんを形成するもの。
最後に見たアカリちゃんは、僕に怯え拒絶する顔。
初めて見る顔だった。
アカリちゃんはずっと変わらず僕を番に望んでくれたのに、僕がモタモタしてたから一城先輩がアカリちゃんの番になった。
これからアカリちゃんの隣りには一城先輩が立ち、そこはもう僕の場所じゃなくなった。
僕が知っている顔も、これからは一城先輩にだけ向けられる。
すごく苦しくて、
すごく悲しい。
だけど、それ以上にアカリちゃんに会えないことが辛い。
この気持ちに名前をつけるとしたら、何だろう?
"寂しい"
違う。
違うのに出てこない。
僕の心に"カタチ"の見えないアカリちゃんへの想いが今日も募る。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
2月に入ってもアカリちゃんは登校してこない。
進級には問題ない成績で、休んだ分は春休みに補習を行う予定だと担任の先生が教えてくれた。
そして、2月といえばバレンタインデー。
毎年、アカリちゃんとチョコを送りあっていた。
今年もトリュフを作った。
でも僕はアカリちゃんには会うことはできない。
そんな僕にお母さんが百合ちゃんに会う予定があるから渡しておくねと預かってくれた。
バレンタインデーの夜、蒼さんが帰ってきた。
着替えを取りに来た蒼さんは、僕の家に寄ってくれアカリちゃんのことを教えてくれた。
アカリちゃんは12月いっぱい入院していて、僕が会ったあの日は退院日だったらしい。
今はnatsumeの本社から二駅の場所に借りたマンションで療養しているそうだ。
「あれから精神的にはだいぶ落ち着いてきたよ。……でも、ごめんね、ヒロ。アカリに会わせるのはまだ難しいかな」
「……そう…ですか」
落ち込む僕の背中をお母さんが撫でてくれた。
「あと……」
蒼さんが口籠る気配に顔を上げる。
その表情に心臓がドクンと大きく鳴って、思わず胸を押さえる。
「一城さんとの顔合わせの日が決まった」
僕の目を真っ直ぐ見つめ、蒼さんはそう言った。
__________________
ヒロは、どんな状況でもイベント事を外さない男の子です。
お気に入り登録、50を突破しました。
ありがとうございます。
皆さまにご満足いただける結末になるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
家を出て隣の家の前に立ち見上げる。
アカリちゃんの部屋の窓。
ずっとカーテンが閉まったままで、そこに主がいないことを無言で教えてくれる。
アカリちゃんから拒絶された日は何も手につかなかった。
翌日から、部屋に篭って勉強をした。
何かしていないとアカリちゃんのことばかり考えてしまうから。
それでも手が止まるとアカリちゃんのことばかり思い出した。
笑った顔。
怒った顔。
拗ねた顔。
悪戯っ子な顔。
嬉しそうな顔。
泣きそうな顔。
その全てがアカリちゃんで、どんな表情も全てアカリちゃんを形成するもの。
最後に見たアカリちゃんは、僕に怯え拒絶する顔。
初めて見る顔だった。
アカリちゃんはずっと変わらず僕を番に望んでくれたのに、僕がモタモタしてたから一城先輩がアカリちゃんの番になった。
これからアカリちゃんの隣りには一城先輩が立ち、そこはもう僕の場所じゃなくなった。
僕が知っている顔も、これからは一城先輩にだけ向けられる。
すごく苦しくて、
すごく悲しい。
だけど、それ以上にアカリちゃんに会えないことが辛い。
この気持ちに名前をつけるとしたら、何だろう?
"寂しい"
違う。
違うのに出てこない。
僕の心に"カタチ"の見えないアカリちゃんへの想いが今日も募る。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
2月に入ってもアカリちゃんは登校してこない。
進級には問題ない成績で、休んだ分は春休みに補習を行う予定だと担任の先生が教えてくれた。
そして、2月といえばバレンタインデー。
毎年、アカリちゃんとチョコを送りあっていた。
今年もトリュフを作った。
でも僕はアカリちゃんには会うことはできない。
そんな僕にお母さんが百合ちゃんに会う予定があるから渡しておくねと預かってくれた。
バレンタインデーの夜、蒼さんが帰ってきた。
着替えを取りに来た蒼さんは、僕の家に寄ってくれアカリちゃんのことを教えてくれた。
アカリちゃんは12月いっぱい入院していて、僕が会ったあの日は退院日だったらしい。
今はnatsumeの本社から二駅の場所に借りたマンションで療養しているそうだ。
「あれから精神的にはだいぶ落ち着いてきたよ。……でも、ごめんね、ヒロ。アカリに会わせるのはまだ難しいかな」
「……そう…ですか」
落ち込む僕の背中をお母さんが撫でてくれた。
「あと……」
蒼さんが口籠る気配に顔を上げる。
その表情に心臓がドクンと大きく鳴って、思わず胸を押さえる。
「一城さんとの顔合わせの日が決まった」
僕の目を真っ直ぐ見つめ、蒼さんはそう言った。
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ありがとうございます。
皆さまにご満足いただける結末になるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
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