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本編
変質者に注意。あいつらは神出鬼没だから心して置くように。
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私があっくんの正体だとヒロインちゃんに言うか言うまいか迷いに迷っていたが、テスト日がやってきてしまってそれどころじゃなかった。
制服のポケットに入れたあの写真を指で撫でながら一人唸る。
そもそも言った所でどうしようもないことだ。このまま黙っていたほうがヒロインちゃんの為なのかもしれない。
「やめ! 筆記用具置けよー」
テストの最終日、最終科目試験が終わった合図に生徒らはため息を吐く。
私はやっと終わったという開放感だったが、隣の沢渡君は頭を抱えていた。
「…沢渡君が四月も二年のままであっても友達のままでいてあげるよ」
「アヤちゃん!」
涙目の沢渡君にそう声を掛けていると斜め前のヒロインちゃんが友達とこれから遊びに行こうと話している声が聞こえてきた。
私もテスト明けはよく友人と街へと繰り出すのだが、今はだめだ。
だって橘先輩の受験はまだ終わっていない。
どうしても遊ぶ気になれなくて、友人らの誘いを断って私は早々に帰宅した。
テスト期間中は学校が終わるのが早い。だから私が帰ったのも昼過ぎ。明るい時間帯だ。
なのに、何故か私は遭遇してしまった。
…そう、変質者に。
「…ねぇお姉ちゃん」
「え?」
駅から出て暫く歩くと住宅地に差し掛かる。
日中だけどもこの辺は人通りはそう多くない。みんなお勤めや学校で不在なのだろう。
だからなのか。だから犯行に及んだのか。
まだ寒い二月下旬だと言うのにそのおっさんのコートの下は裸だった。
まさかこんな真っ昼間から痴漢に遭遇すると思わかなった私はそれを直視してしまい、声を失った。
気持ち悪い。
私は嫌悪の視線をおっさんに送っているのだが、おっさんは興奮している様子で余計に気持ち悪い。
暴言でも吐けたらいいけど逆上されたらどうしようと思って固まっていた。
「おいおっさん! なにしてんだよ!」
だけどそこに割り込んできた第三者によって露出狂のおっさんは捕らえられた。
おっさんは「家族にバレたら困る」と泣き言を言っているが、捕まえた人はそれを一蹴して交番へと引っ立てていった。
「あやめちゃん大丈夫?」
「大丈夫です。助かりましたありがとうございます。波良さん」
「あやめちゃんの姿見かけたから声掛けようとしたらあんなのに遭遇しててびっくりしたよ」
「私もまさかこんな真っ昼間から露出狂に会うとは思いませんでした…波良さんはもう大学決まってるんでしたっけ?」
「うん専願でね」
お巡りさんから取り調べを受け、自分が体験したことを話す羽目になったけど知人が側に居たので私は幾分か安心して取り調べを受けることが出来た。
彼はここから少し離れた男子校に通う高校三年の波良さん。和真の通う空手教室の兄弟子である。
見た目は爽やかなフツメンだけど、空手の黒帯の持ち主だ。鍛え抜かれたその肢体は試合中はだけた道着の隙間から確認したことがある。
…別にいつもそんなところばかり確認してるわけじゃないからね?
取り調べが終わり、お巡りさんに帰っていいよと言われた私は帰宅することにした。心配した波良さんが送ってくれると言うがまだ明るい時間だからと丁重にお断りする。
変質者は捕まったし話はそれで終わり、と思っていたのだが、よくわからない方向に話は進んでいた。
その翌日、私は橘先輩にメールを送った。
今日から国公立大の二次試験本番だ。
【いつもどおり頑張って下さい。先輩なら大丈夫です!】
久々に送るメールだったが、飾らない言葉のほうが良いと思って私はシンプルな言葉を送った。
すると数分後に【ありがとう頑張ってくる】と先輩から返事が来た。
私が緊張しても仕方ないんだけど、緊張してしまう。
家に神棚があるわけでもないのに柏手を打って祈ると、私は鞄を持って学校へと向かった。
「あやめちゃん!」
「…波良さん?」
テスト返却が始まり、返ってきたテストの結果が良かった為、ホクホク気分で帰宅しようとしていた私だったが、学校の正門で待っていた波良さんの姿に目を丸くした。
「…どうしたんですか? 和真と約束でも?」
「ううん。昨日あんなことがあったから心配になってさ」
「いやいや大丈夫ですって。そんなお気遣いなく」
「でもあやめちゃんは女の子だし、用心したに越したことはないと思うんだ」
「防犯ベル持つようにしたんで大丈夫ですよ?」
そんなやり取りしていたのを見かけた和真が声をかけてきた。
「波良さん? 一体どうしたんすか」
「和真。ほら昨日あやめちゃんが変質者に遭ったから」
「あーぁ。…じゃ俺も一緒に帰りますよ」
「…空気読めよ和真」
和真に腕を引っ張られた私は仕方なく一緒に帰ることになった。
正直、誤解を生みたくないから男の人と二人で帰るのは避けたい。また誰かになんか言われそうだし、何より先輩に誤解されたくはないから。
弟がいるから今回は仕方なく帰るけど…
…波良さん、人がいいにしてもちょっと困ったなぁ。
心配する波良さんには「しばらく弟と一緒に帰るから大丈夫」と告げて遠回しにお断りしていたから翌日は来なかった。
二次試験全日程が終わった先輩にお疲れ様メールと共に事後報告をした。
もう終わった話だから言わなくてもいいと思うけど、後で知ったら知ったで先輩が気にしそうだから…一応ね。
【橘先輩二次試験お疲れ様です。合格発表が待ち遠しいですね。それと私こないだ変質者に遭いました。人に助けられたんで無傷ですけど念の為報告しておきますね】
送信した後すぐに電話がかかってきてめっちゃ心配されたのは言うまでもない。
試験の翌日は出校日だから帰りは一緒に帰ろうとお誘いを受け、ちょっと気分が浮上した。
☆★☆
土日挟んで3月4日が三年生の卒業式だ。
三年生全員が卒業式のリハーサルとかその他諸々の用事のため久々に登校してきた。学校がしばらくぶりに賑やかになった気がする。
国公立大志望の人は卒業後に合格発表があるためまだ緊張は解けてないようだが、ピリピリムードは少し和らいでいた。
卒業まで残すところあと数日となり、校内では告白ラッシュが起きていた。
例に漏れず攻略対象達もである。
「アヤは告白しなくていいの?」
「え?何急に…しないよ」
「いい線いくと思うんだけどなぁ…もう会わなくなるから…勇気出してみたら?」
「……」
先程、橘先輩が告白を受けているのを目撃した私は同じく目撃したユカにそう言われた。
私はこのまま見送る気まんまんでいたので自分が告白するなんて考えたことがない。チョコレート渡すだけで心臓バクバクだったのに告白なんてしたら死んでしまいそうだ。
…だけど、好きって伝えていた女子生徒を少しだけ羨ましく思ったのは事実である。
…告白、か。
「…振られたら、誰か男の子紹介してくれる?」
「いいよいいよ! 任せてよ!」
私は冗談半分でユカにそう尋ねたら元気よく力強い返事が返ってきた。
失恋には新しい恋とも言う。
当たって砕けて、別の恋を探すのも悪くないのかもしれない。
その日の帰りのHRが終わり、帰る準備をしていると教室の出入り口から橘先輩がこちらを覗き込んできた。
「田端、帰れるか?」
「今行きます! じゃあねユカ、リン」
「バイバイ」
「アヤ頑張れよ~」
「え?」
ニヤニヤするユカの言葉に私は首かしげつつ、教室まで迎えに来てくれた先輩と一緒に下校した。
最寄り駅に到着していつものように家まで送ってもらっていたのだが、空手道場の近くを通り過ぎた時に波良さんとばったり遭遇した。
「あ」
「波良さん。今から稽古ですか?」
「……あやめちゃん…彼氏、いたんだ…」
「え?」
突然がっかりする波良さん。なんだいきなりどうした。
そして波良さんの言葉が理解できずに彼の視線を追っていると私の隣にいる橘先輩にたどり着いた。
私の頬がカッと熱くなる。
先輩が私の彼氏!?
「いやいやいや! そんな恐れ多い!!」
「違うの?」
「先輩は面倒見がいいから一緒に帰ってくれてるだけであって、私のような地味な女のかかか彼氏だなんて!!」
「…そっかぁ、じゃあフリーなんだよね? …良かった」
波良さんはホッとした様子を見せると、ちらりと橘先輩に視線をやってにっこり笑った。
なんだか隣にいる橘先輩の雰囲気が変わった気がしたけど、私は波良さんに声をかけられてそちらに視線を向ける。
「じゃあさ、あやめちゃん。俺と付き合わない?」
「………は?」
私は思わず間抜けな声を上げてしまった。
制服のポケットに入れたあの写真を指で撫でながら一人唸る。
そもそも言った所でどうしようもないことだ。このまま黙っていたほうがヒロインちゃんの為なのかもしれない。
「やめ! 筆記用具置けよー」
テストの最終日、最終科目試験が終わった合図に生徒らはため息を吐く。
私はやっと終わったという開放感だったが、隣の沢渡君は頭を抱えていた。
「…沢渡君が四月も二年のままであっても友達のままでいてあげるよ」
「アヤちゃん!」
涙目の沢渡君にそう声を掛けていると斜め前のヒロインちゃんが友達とこれから遊びに行こうと話している声が聞こえてきた。
私もテスト明けはよく友人と街へと繰り出すのだが、今はだめだ。
だって橘先輩の受験はまだ終わっていない。
どうしても遊ぶ気になれなくて、友人らの誘いを断って私は早々に帰宅した。
テスト期間中は学校が終わるのが早い。だから私が帰ったのも昼過ぎ。明るい時間帯だ。
なのに、何故か私は遭遇してしまった。
…そう、変質者に。
「…ねぇお姉ちゃん」
「え?」
駅から出て暫く歩くと住宅地に差し掛かる。
日中だけどもこの辺は人通りはそう多くない。みんなお勤めや学校で不在なのだろう。
だからなのか。だから犯行に及んだのか。
まだ寒い二月下旬だと言うのにそのおっさんのコートの下は裸だった。
まさかこんな真っ昼間から痴漢に遭遇すると思わかなった私はそれを直視してしまい、声を失った。
気持ち悪い。
私は嫌悪の視線をおっさんに送っているのだが、おっさんは興奮している様子で余計に気持ち悪い。
暴言でも吐けたらいいけど逆上されたらどうしようと思って固まっていた。
「おいおっさん! なにしてんだよ!」
だけどそこに割り込んできた第三者によって露出狂のおっさんは捕らえられた。
おっさんは「家族にバレたら困る」と泣き言を言っているが、捕まえた人はそれを一蹴して交番へと引っ立てていった。
「あやめちゃん大丈夫?」
「大丈夫です。助かりましたありがとうございます。波良さん」
「あやめちゃんの姿見かけたから声掛けようとしたらあんなのに遭遇しててびっくりしたよ」
「私もまさかこんな真っ昼間から露出狂に会うとは思いませんでした…波良さんはもう大学決まってるんでしたっけ?」
「うん専願でね」
お巡りさんから取り調べを受け、自分が体験したことを話す羽目になったけど知人が側に居たので私は幾分か安心して取り調べを受けることが出来た。
彼はここから少し離れた男子校に通う高校三年の波良さん。和真の通う空手教室の兄弟子である。
見た目は爽やかなフツメンだけど、空手の黒帯の持ち主だ。鍛え抜かれたその肢体は試合中はだけた道着の隙間から確認したことがある。
…別にいつもそんなところばかり確認してるわけじゃないからね?
取り調べが終わり、お巡りさんに帰っていいよと言われた私は帰宅することにした。心配した波良さんが送ってくれると言うがまだ明るい時間だからと丁重にお断りする。
変質者は捕まったし話はそれで終わり、と思っていたのだが、よくわからない方向に話は進んでいた。
その翌日、私は橘先輩にメールを送った。
今日から国公立大の二次試験本番だ。
【いつもどおり頑張って下さい。先輩なら大丈夫です!】
久々に送るメールだったが、飾らない言葉のほうが良いと思って私はシンプルな言葉を送った。
すると数分後に【ありがとう頑張ってくる】と先輩から返事が来た。
私が緊張しても仕方ないんだけど、緊張してしまう。
家に神棚があるわけでもないのに柏手を打って祈ると、私は鞄を持って学校へと向かった。
「あやめちゃん!」
「…波良さん?」
テスト返却が始まり、返ってきたテストの結果が良かった為、ホクホク気分で帰宅しようとしていた私だったが、学校の正門で待っていた波良さんの姿に目を丸くした。
「…どうしたんですか? 和真と約束でも?」
「ううん。昨日あんなことがあったから心配になってさ」
「いやいや大丈夫ですって。そんなお気遣いなく」
「でもあやめちゃんは女の子だし、用心したに越したことはないと思うんだ」
「防犯ベル持つようにしたんで大丈夫ですよ?」
そんなやり取りしていたのを見かけた和真が声をかけてきた。
「波良さん? 一体どうしたんすか」
「和真。ほら昨日あやめちゃんが変質者に遭ったから」
「あーぁ。…じゃ俺も一緒に帰りますよ」
「…空気読めよ和真」
和真に腕を引っ張られた私は仕方なく一緒に帰ることになった。
正直、誤解を生みたくないから男の人と二人で帰るのは避けたい。また誰かになんか言われそうだし、何より先輩に誤解されたくはないから。
弟がいるから今回は仕方なく帰るけど…
…波良さん、人がいいにしてもちょっと困ったなぁ。
心配する波良さんには「しばらく弟と一緒に帰るから大丈夫」と告げて遠回しにお断りしていたから翌日は来なかった。
二次試験全日程が終わった先輩にお疲れ様メールと共に事後報告をした。
もう終わった話だから言わなくてもいいと思うけど、後で知ったら知ったで先輩が気にしそうだから…一応ね。
【橘先輩二次試験お疲れ様です。合格発表が待ち遠しいですね。それと私こないだ変質者に遭いました。人に助けられたんで無傷ですけど念の為報告しておきますね】
送信した後すぐに電話がかかってきてめっちゃ心配されたのは言うまでもない。
試験の翌日は出校日だから帰りは一緒に帰ろうとお誘いを受け、ちょっと気分が浮上した。
☆★☆
土日挟んで3月4日が三年生の卒業式だ。
三年生全員が卒業式のリハーサルとかその他諸々の用事のため久々に登校してきた。学校がしばらくぶりに賑やかになった気がする。
国公立大志望の人は卒業後に合格発表があるためまだ緊張は解けてないようだが、ピリピリムードは少し和らいでいた。
卒業まで残すところあと数日となり、校内では告白ラッシュが起きていた。
例に漏れず攻略対象達もである。
「アヤは告白しなくていいの?」
「え?何急に…しないよ」
「いい線いくと思うんだけどなぁ…もう会わなくなるから…勇気出してみたら?」
「……」
先程、橘先輩が告白を受けているのを目撃した私は同じく目撃したユカにそう言われた。
私はこのまま見送る気まんまんでいたので自分が告白するなんて考えたことがない。チョコレート渡すだけで心臓バクバクだったのに告白なんてしたら死んでしまいそうだ。
…だけど、好きって伝えていた女子生徒を少しだけ羨ましく思ったのは事実である。
…告白、か。
「…振られたら、誰か男の子紹介してくれる?」
「いいよいいよ! 任せてよ!」
私は冗談半分でユカにそう尋ねたら元気よく力強い返事が返ってきた。
失恋には新しい恋とも言う。
当たって砕けて、別の恋を探すのも悪くないのかもしれない。
その日の帰りのHRが終わり、帰る準備をしていると教室の出入り口から橘先輩がこちらを覗き込んできた。
「田端、帰れるか?」
「今行きます! じゃあねユカ、リン」
「バイバイ」
「アヤ頑張れよ~」
「え?」
ニヤニヤするユカの言葉に私は首かしげつつ、教室まで迎えに来てくれた先輩と一緒に下校した。
最寄り駅に到着していつものように家まで送ってもらっていたのだが、空手道場の近くを通り過ぎた時に波良さんとばったり遭遇した。
「あ」
「波良さん。今から稽古ですか?」
「……あやめちゃん…彼氏、いたんだ…」
「え?」
突然がっかりする波良さん。なんだいきなりどうした。
そして波良さんの言葉が理解できずに彼の視線を追っていると私の隣にいる橘先輩にたどり着いた。
私の頬がカッと熱くなる。
先輩が私の彼氏!?
「いやいやいや! そんな恐れ多い!!」
「違うの?」
「先輩は面倒見がいいから一緒に帰ってくれてるだけであって、私のような地味な女のかかか彼氏だなんて!!」
「…そっかぁ、じゃあフリーなんだよね? …良かった」
波良さんはホッとした様子を見せると、ちらりと橘先輩に視線をやってにっこり笑った。
なんだか隣にいる橘先輩の雰囲気が変わった気がしたけど、私は波良さんに声をかけられてそちらに視線を向ける。
「じゃあさ、あやめちゃん。俺と付き合わない?」
「………は?」
私は思わず間抜けな声を上げてしまった。
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