135 / 312
続編
彼の煩悩【橘亮介視点】
しおりを挟む
「痛い! やめて離せってばぁ!」
「お前という奴は…あやめをそういう目で見るな!」
「えー? なに一丁前に独占欲なわけ~? 橘ってばそんなタイプじゃなかったよねー?」
自分の彼女に邪な目を向けてきた後輩をあの場から連れ出して脅しをかけていると、久松の奴からそんな返しがあった。
その言葉に久松の腕を掴む俺の手から力が抜けた。
独占欲。…そうかも知れない。
……だが、それの何処が悪いんだ?
俺は久松の肩をがっしり掴んで、しっかり念押しをする事にした。自分の顔が少々険しくなっている自覚はあったが、相手は久松だから構わないだろう。
コイツは人の話をちゃんと受け止めない部分があるから脅すくらいでちょうどいい。問題ない。
「自分の彼女にいやらしい目を向ける男を牽制して何が悪い?」
「いてててて! 折れる折れる! 俺の肩の骨が折れるってば!!」
「いいか、またあやめに手出ししようものなら……折るぞ」
「怖い!」
男なんだからそう簡単に折れはしないだろう。軟弱な奴め。
久松は涙目で肩を擦っていたが、俺は奴を放置してあやめの所に戻ろうと引き返そうとした。
だけど、奴が発した言葉に思わずその足を止めてしまった。
「だって水着だよ!? ビキニじゃん! 橘はアヤメちゃんの水着姿を見てなんとも思わないわけ!?」
「……それは」
その聞き捨てならない発言に俺は……反応してしまった。
可愛いに決まってるだろうが。馬鹿かコイツは。
いつにも増して薄着なあやめは白地にカラフルな花が水彩画のように描かれたビキニを着用していた。
見ないで恥ずかしいとあやめには言われたが、どこが恥ずかしいというのか。あやめが恥ずかしがるその姿までしっかり目に焼き付けておいた。
目に焼き付けるどころかもっと触りたいのだが、人目もあるし、あやめの友人もいるので我慢をしている。
あやめ本人は太っていると気にしているがそんなことはない。程よい肉付きで俺は好きだ。抱きしめた時に伝わるあの柔らかさが実は結構好きなのだ。特に今の時期は薄着だから感触がよく伝わってくる。
本当はもっと色んなところに触れてみたいのだが、俺とあやめにはまだ身体の関係がない。
いや、先に進もうとしたら何度も邪魔が入り、タイミングを掴めずにいる。そのチャンスを伺っているが、なかなか前に進めないのだ。
そうとも知らずにあやめはヘラヘラと俺に抱き着いたり、腕に絡みついたり、キスをねだったりと……どうしてくれようかと魔が差しそうになることは片手では数え切れないほどある。
…女友達+その彼氏、更に彼氏の友人と海に行くと話された時は焦って自分も行くと声を上げたが、着いてきて良かった。本当に良かった。
知り合いが一緒だとはいえ、知らない男と海に行くなんて…なんて危険な真似をしようとするんだ。あれほど無防備だと注意しているのにあいつときたら……
井上の彼氏の友人の都合がつかなかったので、取り越し苦労に終わったが、それを抜きにしてもここは海。他にも男は腐るほどいる。ナンパ目的の男はあちこちに点在しているのだ。この危険地帯に危なっかしいあやめが投入されたらどうなることか。
まったくもって油断ならない。
「アヤメちゃん着痩せするよね! 俺の見立てによるとあれはD寄りのCカップだと思うな!」
「………久松、お前やっぱり締められたいんだな」
「え」
とりあえず久松の顔を片手で掴んで握っておくことにする。
久松が言葉にならない悲鳴を上げているが…久松、お前は本当に猛省しろ。
「お前という奴は…あやめをそういう目で見るな!」
「えー? なに一丁前に独占欲なわけ~? 橘ってばそんなタイプじゃなかったよねー?」
自分の彼女に邪な目を向けてきた後輩をあの場から連れ出して脅しをかけていると、久松の奴からそんな返しがあった。
その言葉に久松の腕を掴む俺の手から力が抜けた。
独占欲。…そうかも知れない。
……だが、それの何処が悪いんだ?
俺は久松の肩をがっしり掴んで、しっかり念押しをする事にした。自分の顔が少々険しくなっている自覚はあったが、相手は久松だから構わないだろう。
コイツは人の話をちゃんと受け止めない部分があるから脅すくらいでちょうどいい。問題ない。
「自分の彼女にいやらしい目を向ける男を牽制して何が悪い?」
「いてててて! 折れる折れる! 俺の肩の骨が折れるってば!!」
「いいか、またあやめに手出ししようものなら……折るぞ」
「怖い!」
男なんだからそう簡単に折れはしないだろう。軟弱な奴め。
久松は涙目で肩を擦っていたが、俺は奴を放置してあやめの所に戻ろうと引き返そうとした。
だけど、奴が発した言葉に思わずその足を止めてしまった。
「だって水着だよ!? ビキニじゃん! 橘はアヤメちゃんの水着姿を見てなんとも思わないわけ!?」
「……それは」
その聞き捨てならない発言に俺は……反応してしまった。
可愛いに決まってるだろうが。馬鹿かコイツは。
いつにも増して薄着なあやめは白地にカラフルな花が水彩画のように描かれたビキニを着用していた。
見ないで恥ずかしいとあやめには言われたが、どこが恥ずかしいというのか。あやめが恥ずかしがるその姿までしっかり目に焼き付けておいた。
目に焼き付けるどころかもっと触りたいのだが、人目もあるし、あやめの友人もいるので我慢をしている。
あやめ本人は太っていると気にしているがそんなことはない。程よい肉付きで俺は好きだ。抱きしめた時に伝わるあの柔らかさが実は結構好きなのだ。特に今の時期は薄着だから感触がよく伝わってくる。
本当はもっと色んなところに触れてみたいのだが、俺とあやめにはまだ身体の関係がない。
いや、先に進もうとしたら何度も邪魔が入り、タイミングを掴めずにいる。そのチャンスを伺っているが、なかなか前に進めないのだ。
そうとも知らずにあやめはヘラヘラと俺に抱き着いたり、腕に絡みついたり、キスをねだったりと……どうしてくれようかと魔が差しそうになることは片手では数え切れないほどある。
…女友達+その彼氏、更に彼氏の友人と海に行くと話された時は焦って自分も行くと声を上げたが、着いてきて良かった。本当に良かった。
知り合いが一緒だとはいえ、知らない男と海に行くなんて…なんて危険な真似をしようとするんだ。あれほど無防備だと注意しているのにあいつときたら……
井上の彼氏の友人の都合がつかなかったので、取り越し苦労に終わったが、それを抜きにしてもここは海。他にも男は腐るほどいる。ナンパ目的の男はあちこちに点在しているのだ。この危険地帯に危なっかしいあやめが投入されたらどうなることか。
まったくもって油断ならない。
「アヤメちゃん着痩せするよね! 俺の見立てによるとあれはD寄りのCカップだと思うな!」
「………久松、お前やっぱり締められたいんだな」
「え」
とりあえず久松の顔を片手で掴んで握っておくことにする。
久松が言葉にならない悲鳴を上げているが…久松、お前は本当に猛省しろ。
20
あなたにおすすめの小説
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
*全28話完結
*辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
*他誌にも掲載中です。
お母様が国王陛下に見染められて再婚することになったら、美麗だけど残念な義兄の王太子殿下に婚姻を迫られました!
奏音 美都
恋愛
まだ夜の冷気が残る早朝、焼かれたパンを店に並べていると、いつもは慌ただしく動き回っている母さんが、私の後ろに立っていた。
「エリー、実は……国王陛下に見染められて、婚姻を交わすことになったんだけど、貴女も王宮に入ってくれるかしら?」
国王陛下に見染められて……って。国王陛下が母さんを好きになって、求婚したってこと!? え、で……私も王宮にって、王室の一員になれってこと!?
国王陛下に挨拶に伺うと、そこには美しい顔立ちの王太子殿下がいた。
「エリー、どうか僕と結婚してくれ! 君こそ、僕の妻に相応しい!」
え……私、貴方の妹になるんですけど?
どこから突っ込んでいいのか分かんない。
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?
夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。
けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。
思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。
──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……?
※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。
転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
山下小枝子
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラからモテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる