68 / 137
乱れる乙女心
幻影術
しおりを挟む
早いことで私は5年生になった。
5年生になるとクラスメイト達は皆、進路にむけて本格的に動きはじめた。一般塔の学生達はだいたい就職希望なので、人気就職先である魔法魔術省の倍率はますます高くなる。
求人概要や就職試験のお知らせが貼られると皆一斉に見に行き、就職対策を練るのだ。
まだ2年あるといっても、たった2年だ。学生生活を送っていたらあっという間に卒業の日を迎える。下手したら進路無しで卒業して、他の人みたいに誰でもできる仕事をして一生を送る可能性だってある。
当の本人がそうと決めたのならいいと思うけど、魔術師として生を受けて教育を受けたのにそれはさすがにもったいないと思うんだ。収入も社会的地位も段違いなので、どうせなら魔術師としてできる仕事に就いた方がその人のためになると思う。
今からの行動が2年後、結果となって現れるので皆もうすでに必死なのだ。
私はといえば、魔法庁へ正式に通心術士、変幻術士として登録して以降、専門機関から学校を通じて就職のお誘いを受けるようになった。
例えば、大陸の中央に存在する広大な還らずの森での魔獣の生態調査員、国立の獣医院の看護職員や動物保護施設職員などなど、どれも私の能力を活用できそうな仕事ばかりだ。
天賦の才能と言っても、自分に与えられた能力は世の中の役に立たない能力だなぁと思っていたけど、この能力も世の中に貢献できるみたいなので嬉しい。
そんな訳で休暇になったら一度お誘いしてくれた施設に見学に行ってみようかなと考え中だ。
◇◆◇
先日魔法実技の授業で少し変わった魔法を習った。
それは自分の姿や気配を消す、または幻覚を見せることもできる【幻影術】というものである。
「我に従う元素達よ…我が姿を霧の影に隠し給え」
術式を構築して、教科書通りに呪文を唱えるのだけど、何故か失敗してしまう。
ぽひゅんとマヌケな音を立てるだけだった。
うまく行ったかと思えば、上半身だけが消えてしまったり、誤って動物に変化したり。確かに動物に変化することで目くらましにはなるだろうけど。
『変幻術は得意なのに何故なのかしら……』
私は誤って変化した猫の姿でうなだれて切々とつぶやく。何故猫になるのか。私の発音が悪かったのか。術式が間違っていたのか……
するとにゅっと手が伸びてきて、ルーカスに抱っこされてしまった。
──私が猫の姿になると高確率でルーカスにもふられるので、犬や野うさぎ、狐に変身してみたが、されることは大して変わらなかった。
ちょっと怖い熊や狼に変身してみたらどんな反応をするのだろうか。少し気になる。
もふりたいなら眷属のトリシャを思う存分もふったらいいのに何故私をもふるのか。ルーカスはもふられる側の気持ちを考えたことあるのかな。
こっちは好きな人に散々好き勝手に弄ばれている気分にさせられるというのに……! 心臓バクバクして死にそうなこと、全然わかってないでしょ!
失敗してはルーカスにもふられるという謎のご褒美(?)を受けながら、放課後に繰り返し幻影術の特訓を続ける日々を送っていた。
5年生になると習う科目も格段と難しくなった。術によっては術者本人の適性が合わなくてどうしても不得意になってしまうものもあるらしい。
だけど私はそれで諦めたくなかった。
「大丈夫、出来るから。君は贈り物持ちなんだから。素直になって元素たちに語りかけてご覧」
いつもよりも近い距離に彼の美しい顔がある。それを間近で直視した私はくらくらした。
ちょっと近づけばキスできちゃいそうな近さ。事故を装って頬にキスしちゃおうかな。私はそんな不埒なことを考えながら彼を見上げた。
「今までに同じように躓いても、繰り返し挑戦していけば出来ただろう?」
「ミャァ…」
顎の下を指先で擽られて私は甘えた鳴き声をもらす。
何をしているんだろうか私は。
魔法の特訓のはずなのに、猫姿なのをいいことにルーカスに甘やかされてデレデレしているだけじゃないか。これは良くない。良くない兆候だ。
私はルーカスの腕から抜け出すと、猫の姿のまま彼の腕を跳躍台にして高く飛び上がった。
「あっ」
ルーカスの残念そうな声を背にして軽々と跳躍した後、地面に降り立った私は人間の身体に戻って、深呼吸をした。
乱された心を落ち着かせるためだ。
落ち着け落ち着け。ルーカスは猫好き、動物好きなだけだ。そこに変な意味はないんだ……それにしても彼の腕の中はいい匂いしたなぁ……
冷静になろうとするけど、邪魔をする自分がいて余計に心乱されそうだったけど、気を取り直してもう一度幻影術の呪文を唱え直した。
目を閉じて神経を研ぎ澄ます。
私の周りにいる元素たちの存在を感じ取るんだ。
「我に従う元素達よ、我が姿を霧の影に隠し給え」
スゥゥ……と身体の周りに霧がかかるような感覚に私は目をぱっちり開いた。そして自分の体を見下ろすと何も見えない。
「ほら、出来たじゃないか」
私が術を成功させたのを目の前で見ていてくれたルーカスが笑顔を見せた。
毎度のことだけど褒められると照れくさい。ルーカスにとっては簡単なことも私はできないように見えるだろうに、いつも彼は自分の事のように喜んでくれるんだ。
その笑顔を見るたびに私はルーカスをさらに好きになっている。
どんどん想いは育って大きくなっていく。
──いつかこの想いを彼に伝えられるだろうか。
「……? リナリア?」
私がルーカスに見惚れて惚けていたせいで無言なのを怪しまれたみたいだ。
姿が見えなくてよかった。私はきっとだらしない顔をしていたはずだから。
「声は? 聞こえる?」
気を取り直して問いかけると、彼は「聞こえるよ」と頷いた。
イタズラ心が湧いてきた私は横にずれてみて、彼の視界の外に出てみた。
「私はどこにいる? 見つけてみて」
私の声が別の方向から聞こえたのに気づいた彼の視線がこっちへ向かう。私は地面を蹴って駆け出した。
放課後の実技場は私と彼しかいない。それが余計に私を大胆にさせたのだ。今年で私達は17歳になるというのに、一風変わった追いかけっこをはじめた。
足音を消して彼の背後に回ってみる。
彼はキョロキョロしているが、私を見つけた様子はない。
今のルーカス、一人で実技場を徘徊してる不審者に見えているのかしら?
しばらく困っている彼を見て楽しんでいたけど、なんだか物足りなくなったので、とんとん、とルーカスの肩を叩いた。
「見つけた!」
「きゃあ!」
私の存在を感知した彼の反応は素早かった。ガバッと抱きつかれるとは思わなかった私は驚いて悲鳴を上げてしまった。
「ご、ごめん!」
驚いた私の悲鳴を悪い方に解釈したルーカスが慌てて手を離す。
「ごめん、リナリア」
彼は焦った様子で謝罪してきた。私が男性に襲われて恐怖症になっているのを思い出したのだろう。
私がふざけた遊びを誘ったせいだから彼は悪くないのに。
「動物姿の私を抱っこしてるのに、抱きしめたくらいで焦るのは今更じゃない?」
「いやその、僕はやましい気持ちではなくて」
術を解除した私は、ルーカスの顔を見上げてからかうように笑った。
するとルーカスは頬を赤く染めて、えっと、それはと何やら弁解し始めていた。
「別に嫌じゃないよ。ルーカスは私を傷つけないもの。あなただって下心があるわけじゃなくて、ただ単純に動物が好きなんでしょう?」
私がそう言うと、ルーカスはホッとした反面、なんだか複雑そうな顔をしていた。
安心させるために言ったのに、何故なのか。
私相手なら怪我とか病気とか気にせず気軽に動物として愛でられるもんね。私は勘違いしてない。してないんだからね。
気配を消して、周りに幻覚を見せる魔法、幻影術。
最初はうまく行かずに手こずったけど、そのうちに私の得意魔法になった。そうなったのは根気よく付き合ってくれたルーカスのおかげなのだ。
5年生になるとクラスメイト達は皆、進路にむけて本格的に動きはじめた。一般塔の学生達はだいたい就職希望なので、人気就職先である魔法魔術省の倍率はますます高くなる。
求人概要や就職試験のお知らせが貼られると皆一斉に見に行き、就職対策を練るのだ。
まだ2年あるといっても、たった2年だ。学生生活を送っていたらあっという間に卒業の日を迎える。下手したら進路無しで卒業して、他の人みたいに誰でもできる仕事をして一生を送る可能性だってある。
当の本人がそうと決めたのならいいと思うけど、魔術師として生を受けて教育を受けたのにそれはさすがにもったいないと思うんだ。収入も社会的地位も段違いなので、どうせなら魔術師としてできる仕事に就いた方がその人のためになると思う。
今からの行動が2年後、結果となって現れるので皆もうすでに必死なのだ。
私はといえば、魔法庁へ正式に通心術士、変幻術士として登録して以降、専門機関から学校を通じて就職のお誘いを受けるようになった。
例えば、大陸の中央に存在する広大な還らずの森での魔獣の生態調査員、国立の獣医院の看護職員や動物保護施設職員などなど、どれも私の能力を活用できそうな仕事ばかりだ。
天賦の才能と言っても、自分に与えられた能力は世の中の役に立たない能力だなぁと思っていたけど、この能力も世の中に貢献できるみたいなので嬉しい。
そんな訳で休暇になったら一度お誘いしてくれた施設に見学に行ってみようかなと考え中だ。
◇◆◇
先日魔法実技の授業で少し変わった魔法を習った。
それは自分の姿や気配を消す、または幻覚を見せることもできる【幻影術】というものである。
「我に従う元素達よ…我が姿を霧の影に隠し給え」
術式を構築して、教科書通りに呪文を唱えるのだけど、何故か失敗してしまう。
ぽひゅんとマヌケな音を立てるだけだった。
うまく行ったかと思えば、上半身だけが消えてしまったり、誤って動物に変化したり。確かに動物に変化することで目くらましにはなるだろうけど。
『変幻術は得意なのに何故なのかしら……』
私は誤って変化した猫の姿でうなだれて切々とつぶやく。何故猫になるのか。私の発音が悪かったのか。術式が間違っていたのか……
するとにゅっと手が伸びてきて、ルーカスに抱っこされてしまった。
──私が猫の姿になると高確率でルーカスにもふられるので、犬や野うさぎ、狐に変身してみたが、されることは大して変わらなかった。
ちょっと怖い熊や狼に変身してみたらどんな反応をするのだろうか。少し気になる。
もふりたいなら眷属のトリシャを思う存分もふったらいいのに何故私をもふるのか。ルーカスはもふられる側の気持ちを考えたことあるのかな。
こっちは好きな人に散々好き勝手に弄ばれている気分にさせられるというのに……! 心臓バクバクして死にそうなこと、全然わかってないでしょ!
失敗してはルーカスにもふられるという謎のご褒美(?)を受けながら、放課後に繰り返し幻影術の特訓を続ける日々を送っていた。
5年生になると習う科目も格段と難しくなった。術によっては術者本人の適性が合わなくてどうしても不得意になってしまうものもあるらしい。
だけど私はそれで諦めたくなかった。
「大丈夫、出来るから。君は贈り物持ちなんだから。素直になって元素たちに語りかけてご覧」
いつもよりも近い距離に彼の美しい顔がある。それを間近で直視した私はくらくらした。
ちょっと近づけばキスできちゃいそうな近さ。事故を装って頬にキスしちゃおうかな。私はそんな不埒なことを考えながら彼を見上げた。
「今までに同じように躓いても、繰り返し挑戦していけば出来ただろう?」
「ミャァ…」
顎の下を指先で擽られて私は甘えた鳴き声をもらす。
何をしているんだろうか私は。
魔法の特訓のはずなのに、猫姿なのをいいことにルーカスに甘やかされてデレデレしているだけじゃないか。これは良くない。良くない兆候だ。
私はルーカスの腕から抜け出すと、猫の姿のまま彼の腕を跳躍台にして高く飛び上がった。
「あっ」
ルーカスの残念そうな声を背にして軽々と跳躍した後、地面に降り立った私は人間の身体に戻って、深呼吸をした。
乱された心を落ち着かせるためだ。
落ち着け落ち着け。ルーカスは猫好き、動物好きなだけだ。そこに変な意味はないんだ……それにしても彼の腕の中はいい匂いしたなぁ……
冷静になろうとするけど、邪魔をする自分がいて余計に心乱されそうだったけど、気を取り直してもう一度幻影術の呪文を唱え直した。
目を閉じて神経を研ぎ澄ます。
私の周りにいる元素たちの存在を感じ取るんだ。
「我に従う元素達よ、我が姿を霧の影に隠し給え」
スゥゥ……と身体の周りに霧がかかるような感覚に私は目をぱっちり開いた。そして自分の体を見下ろすと何も見えない。
「ほら、出来たじゃないか」
私が術を成功させたのを目の前で見ていてくれたルーカスが笑顔を見せた。
毎度のことだけど褒められると照れくさい。ルーカスにとっては簡単なことも私はできないように見えるだろうに、いつも彼は自分の事のように喜んでくれるんだ。
その笑顔を見るたびに私はルーカスをさらに好きになっている。
どんどん想いは育って大きくなっていく。
──いつかこの想いを彼に伝えられるだろうか。
「……? リナリア?」
私がルーカスに見惚れて惚けていたせいで無言なのを怪しまれたみたいだ。
姿が見えなくてよかった。私はきっとだらしない顔をしていたはずだから。
「声は? 聞こえる?」
気を取り直して問いかけると、彼は「聞こえるよ」と頷いた。
イタズラ心が湧いてきた私は横にずれてみて、彼の視界の外に出てみた。
「私はどこにいる? 見つけてみて」
私の声が別の方向から聞こえたのに気づいた彼の視線がこっちへ向かう。私は地面を蹴って駆け出した。
放課後の実技場は私と彼しかいない。それが余計に私を大胆にさせたのだ。今年で私達は17歳になるというのに、一風変わった追いかけっこをはじめた。
足音を消して彼の背後に回ってみる。
彼はキョロキョロしているが、私を見つけた様子はない。
今のルーカス、一人で実技場を徘徊してる不審者に見えているのかしら?
しばらく困っている彼を見て楽しんでいたけど、なんだか物足りなくなったので、とんとん、とルーカスの肩を叩いた。
「見つけた!」
「きゃあ!」
私の存在を感知した彼の反応は素早かった。ガバッと抱きつかれるとは思わなかった私は驚いて悲鳴を上げてしまった。
「ご、ごめん!」
驚いた私の悲鳴を悪い方に解釈したルーカスが慌てて手を離す。
「ごめん、リナリア」
彼は焦った様子で謝罪してきた。私が男性に襲われて恐怖症になっているのを思い出したのだろう。
私がふざけた遊びを誘ったせいだから彼は悪くないのに。
「動物姿の私を抱っこしてるのに、抱きしめたくらいで焦るのは今更じゃない?」
「いやその、僕はやましい気持ちではなくて」
術を解除した私は、ルーカスの顔を見上げてからかうように笑った。
するとルーカスは頬を赤く染めて、えっと、それはと何やら弁解し始めていた。
「別に嫌じゃないよ。ルーカスは私を傷つけないもの。あなただって下心があるわけじゃなくて、ただ単純に動物が好きなんでしょう?」
私がそう言うと、ルーカスはホッとした反面、なんだか複雑そうな顔をしていた。
安心させるために言ったのに、何故なのか。
私相手なら怪我とか病気とか気にせず気軽に動物として愛でられるもんね。私は勘違いしてない。してないんだからね。
気配を消して、周りに幻覚を見せる魔法、幻影術。
最初はうまく行かずに手こずったけど、そのうちに私の得意魔法になった。そうなったのは根気よく付き合ってくれたルーカスのおかげなのだ。
20
あなたにおすすめの小説
時間を止めて ~忘れられない元カレは完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な人でした 【完結】
remo
恋愛
どんなに好きになっても、彼は絶対に私を愛さない。
佐倉ここ。
玩具メーカーで働く24歳のOL。
鬼上司・高野雅(がく)に叱責されながら仕事に奔走する中、忘れられない元カレ・常盤千晃(ちあき)に再会。
完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な彼には、悲しい秘密があった。
【完結】ありがとうございました‼
猫になった悪女 ~元夫が溺愛してくるなんて想定外~
黒猫子猫
恋愛
ディアナは欲深く、夫にも結婚を強いた悪女として知られた女王だ。当然のように人々から嫌われ、夫婦仲は悪く、病に倒れた時も誰も哀しまなかった。ディアナは、それで良かった。余命宣告を受け、自分の幸せを追い求める事などとうに止めた。祖国のためにできる事は全てやった。思うままに生きたから、人生をやり直せると言われても、人間などまっぴらごめんだ。
そして、《猫》になった。日向でのんびりと寝ている姿が羨ましかったからだ。いざ、自堕落な生活をしようと思ったら、元夫に拾われてしまった。しかも、自分が死んで、解放されたはずの彼の様子が妙だ。
あなた、隙あらば撫でようとするの、止めてくれる? 私達は白い結婚だったでしょう。
あなた、再婚する気がないの? 「お前を愛したりしない」って嬉しい事を言ってくれたのは誰よ!
猫になった孤高の女王×妻を失って初めて色々気づいてしまった王配の恋のお話。
※全30話です。
お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?
夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。
けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。
思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。
──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……?
※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
一途な皇帝は心を閉ざした令嬢を望む
浅海 景
恋愛
幼い頃からの婚約者であった王太子より婚約解消を告げられたシャーロット。傷心の最中に心無い言葉を聞き、信じていたものが全て偽りだったと思い込み、絶望のあまり心を閉ざしてしまう。そんな中、帝国から皇帝との縁談がもたらされ、侯爵令嬢としての責任を果たすべく承諾する。
「もう誰も信じない。私はただ責務を果たすだけ」
一方、皇帝はシャーロットを愛していると告げると、言葉通りに溺愛してきてシャーロットの心を揺らす。
傷つくことに怯えて心を閉ざす令嬢と一途に想い続ける青年皇帝の物語
【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
椿かもめ
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる