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たしか、たしかね、旭は東条くんより先に斗真と出会うんだ。不本意ながら俺がきっかけでね。
それで、それから、何かで旭と斗真くんが話すきっかけがあったはず。
なんだっけ。隣の席にたまたま座って、旭がニコって笑いかけて、東条くんも優しく話しかけて…なんでだっけ!
「…唯っ、順番くるよ」
「わっ、あ、ありがと」
後ろから旭に小声で話しかけられて、俺は慌てて立って自己紹介をした。結局なにも思い出せなくて、それどころじゃない俺は気の利いたことは何も言えなくてさっさと座ってしまった。
こうなったら、旭と斗真が出会うのを阻止するしかない!
そもそも俺がふたりの出会いのきっかけなんだ。
俺がなんかこう上手く回避しまくれば、斗真が旭と出会うことも恋に落ちることもないはず。
旭に斗真の話題を出さないように、斗真に旭の話題を出さないように、それさえ気をつければお互いの接点は生まれない。
俺はふたりが出会うための舞台装置。
だから、その舞台装置が機能しなければ、きっと恋は生まれない。
それで、それから、何かで旭と斗真くんが話すきっかけがあったはず。
なんだっけ。隣の席にたまたま座って、旭がニコって笑いかけて、東条くんも優しく話しかけて…なんでだっけ!
「…唯っ、順番くるよ」
「わっ、あ、ありがと」
後ろから旭に小声で話しかけられて、俺は慌てて立って自己紹介をした。結局なにも思い出せなくて、それどころじゃない俺は気の利いたことは何も言えなくてさっさと座ってしまった。
こうなったら、旭と斗真が出会うのを阻止するしかない!
そもそも俺がふたりの出会いのきっかけなんだ。
俺がなんかこう上手く回避しまくれば、斗真が旭と出会うことも恋に落ちることもないはず。
旭に斗真の話題を出さないように、斗真に旭の話題を出さないように、それさえ気をつければお互いの接点は生まれない。
俺はふたりが出会うための舞台装置。
だから、その舞台装置が機能しなければ、きっと恋は生まれない。
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