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第二部
60:精霊の示す道
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精霊の祭壇と思われる場所へやってきたシノ達であったが、そこに足を踏み入れた瞬間現れたのは金銀の長い髪をした天使の如き若い女性の姿をした人物。
地面から浮かんでいるため、普通の人間などではないことは明らかだろう。あまりに突然のことに三人が動けないでいると、
「――――――私の名はセラフ。大精霊の一人にして、光を司る者です」
辺り一帯に響き渡るかのように澄んだ声でそう名乗ってみせた。その名前を聞いて即座に反応したのは、精霊であるリエルとセリア。それもその筈だろう。
「セ、セラフ様……!?」
「こ……こんな場所でお会いできるなんて、光栄です……!」
セラフは基本とされる地水火風よりも上位の大精霊であり、実質トップのような存在。二人が敬愛しているイフリートよりも更に上なのだから、このような反応になってしまうのは至極当然といえる。二人は殆ど反射的に膝をついて頭を下げてしまっていた。
シノもまた、その姿を見て納得したようだ。まさに設定集通りの姿だったからである。これは他の大精霊も同様と思って間違いないだろう。
「お二人とも、頭を上げてください。そんなに畏まらなくても結構ですよ」
セラフは先ほどから地に頭をつけんばかりの姿勢で動かなくなっていた二人を見てちょっとだけ苦笑。どうやらかなりの人格者のようである。そうでなければ大精霊のトップなど務まらないのかもしれない。
「……お初にお目にかかります、光の大精霊セラフ。貴女に会えるなんて思ってもいませんでした」
「初めまして、シノ・ミナカワ……崇高なるエルフ族の子よ。あなたならばきっと私の前へ現れてくれると思っていました」
大精霊と対峙したシノはその存在に圧倒こそされてはいるものの、恐れてなどはいない。むしろ、よくあるファンタジー世界の主人公達もこんな感じなのかなぁなどと思っていた。
セラフの口ぶりからして、シノが精霊の祭壇に来ることは知っていたように感じる。これは歓迎……されているのだろうか?
「それはまるで、私が来るのを待っていたかのような――――――――」
「そうですね。運命に導かれた……と言ったほうがいいでしょうか?」
運命なんて俗めいたものはあまり信じていないのだが、実際に目の前にいるのはこの世界における神のような存在なのでその言葉には説得力がある。いずれシノが此処に来ることは、セラフも予想していたということなのだろうか。
「も、もしかして道中の私達の行動も見られていたんでしょうか?」
「バ、バカ! 余計なこと言うんじゃないわよリエル!」
リエルがふと疑問を口にすると、セリアが慌てたように口止めしようとした。確かに、精霊を統括する存在なのだからそれぐらい出来ても不思議ではない。
二人のやり取りを聞いたセラフはくすっと笑うような仕草をしてみせると、
「いくら私でも、そんな覗き見のようなことはしませんよ。精霊であるあなた達のことは信頼していますので」
と、やんわりと否定する。裏を返せば、やはりそのようなことが可能ということにはなるのだが。
リエルはともかくとして、セリアに関しては今までやったおかしな行動の数々を見られていると思ったのか頭を抱え込んでしまうがそれは杞憂だったようだ。
村の中央で騒ぎ立てただの、勝手に飲み比べを挑むだの、そんなことが筒抜けになっていては目も当てられないことだろう。
それはさておき、シノは先ほどセラフが自分に対して言った事が気になっていた。
「……大精霊セラフ。良き強さを知る者とは一体?」
強き者などと称するのならばわからないでもないが、彼女はシノのことを"良き強さを知る者"と言った。その意味がわかりかねたのか、先ほどから首を傾げている。
「あなたは強い力を内に秘めていますが、それを私利私欲の為に一切使おうとはしていなかった。そうですね?」
「それはまぁ……使う機会が無かったというかもしれませんけど」
「更にはペリアエルフという特別な生まれに驕らず、自分の可能性へと挑戦しようとしている。それは良き強さを知っているといえます」
確かにシノは、自分が数百年に一度現れるなどという希少な存在にも関わらず、それを自慢したりなどと言ったことは今まで一度もなかった。むしろ割と慎ましく生きてきたといっていい。 つい最近になってリエルなどの助言もあってか、ようやく自分の力が気になりだしたぐらいだ。セラフにとってはそれが良い心がけや行動に見えていたのだろう。
大精霊からまさかの誉め言葉を貰い、シノではなく隣にいた二人が慌てて縮こまってしまった。それだけ光栄なことだということはさすがの彼女にもわかる。
「私はまだまだこの世界について知らないことが多いです。だから、そろそろ自分から行動を起こしてもいいんじゃないかと思ったので」
「良い心がけですね。世界を渡ることも一つの力となります。人も精霊も、それだけは変わりません」
「村にずっと居るのはあまりよくないことだったんでしょうか……」
「焦る必要はありません。あなたの周りにはたくさんの人がいるのですから、まずは彼ら彼女らを大切にしてあげなさい」
セラフにそう言われ、シノの頭の中にクラド村の皆の顔が浮かんだ。彼女が強くなろうと思ったのはその為でもあったということを思い出す。それも含めてセラフは、シノのことを"良き強さを知る者"と称したのかもしれない。
そんな彼女の心中を読み取ったのか、セラフは柔らかく微笑んでみせる。
そしてシノは、どうせならばと一つ訊ねてみることにした。
「ところで、魔力の乱れが起こっているという噂を聞いたんですが……何かそれに心当たりは?」
大精霊は魔力の概念そのものともいえるので、そういった変化には敏い。目の前にまさにその存在がいるのだし、聞いておかなければ損だ。
それに対してセラフは少し複雑僧な表情になると答えを返す。
「……確かに、嫌な気配のようなものを感じます。その正体までは私にも分かりかねますが……」
「大精霊である貴女がいうのであれば、間違いなさそうですね」
これで噂は確信に変わったといっていいだろう。あとは大事でないことを願うばかりだが。
会えただけでも幸運なので、そろそろ場を後にしようとしたシノ達だが、セラフは何か思い出したかのように三人を呼び止めた。
「貴女に一つだけ……道を示して差し上げましょう」
「私がどうやって力を得ていくかのヒント……ということですか?」
「はい。あなたは聡明な人のようなので、きっと答えに辿り着けることでしょう」
「セラフ様から、直々の教示を頂けるなんて……!」
「シノ、これは物凄ぉーーーーく光栄なことなのよ! 心して聞いておきなさい!」
相変わらず言葉を震わせているリエルとセリアの様子からして、普通ではまずありえないことなのは明らかだろう。もちろんちゃんと聞いておくに決まっている。
「これから先、あなたの身には幾つもの試練や困難が待ち受けているのが見えます。それこそ、あなたの生死に関わるものから誰かの人生を変えてしまうようなものまで」
「私の生死に関わるようなこと……」
「ですが、それら全てを受け止めるかそうでないかはあなた次第です。無茶をして命を落とすほど愚かなことはありませんからね」
「でも、その試練に立ち向かった暁には――――――」
「嘘偽りなく、全ての結果はあなたの力となることでしょう」
「……そのお言葉、ありがたく受け取らせて頂きます」
シノはセラフに対して軽く頭を下げて一礼すると、彼女は再び柔らかい微笑みでそれに応えた。それから彼女は隣にいる二人の精霊へと目を向けると、静かに語りかけ始める。
「リエル。あなたの持つその優しさは、他の誰にも真似できない強さです。その心を決して忘れないようにしてください」
「は、はい! 必ず……!」
リエルが優しい子であるというのは、近くにいたシノが誰よりもよく知っている。たまに突き抜け過ぎているところもあるが、それが彼女の持ち味だろう。セラフの言葉を受けて、リエルは何度も頷いていた。
「そしてセリア。あなたの愚直さは時に短所にも成り得ます。しかし、自身の持つ力に誇りを持ってください。いずれ必ず、あなた自身の強さに変わることでしょう」
「……! はい! 私はもっと強くなってみせますから!」
セラフ的には、極星の盾もまだまだ発展途上の力ということだろうか。それを知ってか知らずか、セリアは両手の拳を握りしめて力強く頷いてみせる。
一人ずつをしっかりと見据えながら語り掛けるセラフの言葉を受けて、二人はまさに感激といった反応を示していた。大精霊から直々に言葉を貰えるというのは、それだけ光栄で意味のあるものだということだろう。
そして二人の傍へ寄ったセラフは両手でそっとその頭を撫でると再び浮き上がって元の位置へと戻る。それから三人の姿を改めて見渡すと、
「では……私はそろそろ失礼致します。あなた達の行く末に、幸多からんことを願っていますよ」
そう言って微笑んだ直後、光の粒子となって跡形もなく消え去ってしまった。後には何も残っておらず、もはや気配すら感じ取ることはできない。祭壇にはしばらくの間、静かな空気が流れる。
一同はそのまま十秒ほど茫然としてしまっていたがやがて我に返ったのか大きく息をつく。
「精霊の祭壇には光の大精霊セラフが居た、か……。なんだか、凄い経験した気がするよ」
「はい! 本当に貴重な経験でした!」
「イフリート様も一目置く方だもの……そんなの当然よ、当然!」
とりあえずこれで主目的は達成したといっていいだろう。世界の謎を一つ解明したような気がして、なんだか楽しくもあった。
だがこれで村に取って返すわけではなく、まだまだ王都方面にはいるつもりだ。その間に、知らない謎をまた見つけたりできるかもしれない。
「よし! それじゃあ王都まで帰ろうか!」
「そうですね。帰ったら、探索成功の祝杯もあげましょう!」
「よぉーしっ! 今からの精霊人生、楽しみになってきたわよー!!!」
いつもよりテンション高めになった二人と共に、シノはエルフ族の祭壇を後にした。
そして、その帰り道にある森を進んでいる途中。景気づけにということで、歩いていた小ゴーレム数体をセリアが意味もなく殴り飛ばしていたのであった。巻き込まれたゴーレムはご愁傷様である。
地面から浮かんでいるため、普通の人間などではないことは明らかだろう。あまりに突然のことに三人が動けないでいると、
「――――――私の名はセラフ。大精霊の一人にして、光を司る者です」
辺り一帯に響き渡るかのように澄んだ声でそう名乗ってみせた。その名前を聞いて即座に反応したのは、精霊であるリエルとセリア。それもその筈だろう。
「セ、セラフ様……!?」
「こ……こんな場所でお会いできるなんて、光栄です……!」
セラフは基本とされる地水火風よりも上位の大精霊であり、実質トップのような存在。二人が敬愛しているイフリートよりも更に上なのだから、このような反応になってしまうのは至極当然といえる。二人は殆ど反射的に膝をついて頭を下げてしまっていた。
シノもまた、その姿を見て納得したようだ。まさに設定集通りの姿だったからである。これは他の大精霊も同様と思って間違いないだろう。
「お二人とも、頭を上げてください。そんなに畏まらなくても結構ですよ」
セラフは先ほどから地に頭をつけんばかりの姿勢で動かなくなっていた二人を見てちょっとだけ苦笑。どうやらかなりの人格者のようである。そうでなければ大精霊のトップなど務まらないのかもしれない。
「……お初にお目にかかります、光の大精霊セラフ。貴女に会えるなんて思ってもいませんでした」
「初めまして、シノ・ミナカワ……崇高なるエルフ族の子よ。あなたならばきっと私の前へ現れてくれると思っていました」
大精霊と対峙したシノはその存在に圧倒こそされてはいるものの、恐れてなどはいない。むしろ、よくあるファンタジー世界の主人公達もこんな感じなのかなぁなどと思っていた。
セラフの口ぶりからして、シノが精霊の祭壇に来ることは知っていたように感じる。これは歓迎……されているのだろうか?
「それはまるで、私が来るのを待っていたかのような――――――――」
「そうですね。運命に導かれた……と言ったほうがいいでしょうか?」
運命なんて俗めいたものはあまり信じていないのだが、実際に目の前にいるのはこの世界における神のような存在なのでその言葉には説得力がある。いずれシノが此処に来ることは、セラフも予想していたということなのだろうか。
「も、もしかして道中の私達の行動も見られていたんでしょうか?」
「バ、バカ! 余計なこと言うんじゃないわよリエル!」
リエルがふと疑問を口にすると、セリアが慌てたように口止めしようとした。確かに、精霊を統括する存在なのだからそれぐらい出来ても不思議ではない。
二人のやり取りを聞いたセラフはくすっと笑うような仕草をしてみせると、
「いくら私でも、そんな覗き見のようなことはしませんよ。精霊であるあなた達のことは信頼していますので」
と、やんわりと否定する。裏を返せば、やはりそのようなことが可能ということにはなるのだが。
リエルはともかくとして、セリアに関しては今までやったおかしな行動の数々を見られていると思ったのか頭を抱え込んでしまうがそれは杞憂だったようだ。
村の中央で騒ぎ立てただの、勝手に飲み比べを挑むだの、そんなことが筒抜けになっていては目も当てられないことだろう。
それはさておき、シノは先ほどセラフが自分に対して言った事が気になっていた。
「……大精霊セラフ。良き強さを知る者とは一体?」
強き者などと称するのならばわからないでもないが、彼女はシノのことを"良き強さを知る者"と言った。その意味がわかりかねたのか、先ほどから首を傾げている。
「あなたは強い力を内に秘めていますが、それを私利私欲の為に一切使おうとはしていなかった。そうですね?」
「それはまぁ……使う機会が無かったというかもしれませんけど」
「更にはペリアエルフという特別な生まれに驕らず、自分の可能性へと挑戦しようとしている。それは良き強さを知っているといえます」
確かにシノは、自分が数百年に一度現れるなどという希少な存在にも関わらず、それを自慢したりなどと言ったことは今まで一度もなかった。むしろ割と慎ましく生きてきたといっていい。 つい最近になってリエルなどの助言もあってか、ようやく自分の力が気になりだしたぐらいだ。セラフにとってはそれが良い心がけや行動に見えていたのだろう。
大精霊からまさかの誉め言葉を貰い、シノではなく隣にいた二人が慌てて縮こまってしまった。それだけ光栄なことだということはさすがの彼女にもわかる。
「私はまだまだこの世界について知らないことが多いです。だから、そろそろ自分から行動を起こしてもいいんじゃないかと思ったので」
「良い心がけですね。世界を渡ることも一つの力となります。人も精霊も、それだけは変わりません」
「村にずっと居るのはあまりよくないことだったんでしょうか……」
「焦る必要はありません。あなたの周りにはたくさんの人がいるのですから、まずは彼ら彼女らを大切にしてあげなさい」
セラフにそう言われ、シノの頭の中にクラド村の皆の顔が浮かんだ。彼女が強くなろうと思ったのはその為でもあったということを思い出す。それも含めてセラフは、シノのことを"良き強さを知る者"と称したのかもしれない。
そんな彼女の心中を読み取ったのか、セラフは柔らかく微笑んでみせる。
そしてシノは、どうせならばと一つ訊ねてみることにした。
「ところで、魔力の乱れが起こっているという噂を聞いたんですが……何かそれに心当たりは?」
大精霊は魔力の概念そのものともいえるので、そういった変化には敏い。目の前にまさにその存在がいるのだし、聞いておかなければ損だ。
それに対してセラフは少し複雑僧な表情になると答えを返す。
「……確かに、嫌な気配のようなものを感じます。その正体までは私にも分かりかねますが……」
「大精霊である貴女がいうのであれば、間違いなさそうですね」
これで噂は確信に変わったといっていいだろう。あとは大事でないことを願うばかりだが。
会えただけでも幸運なので、そろそろ場を後にしようとしたシノ達だが、セラフは何か思い出したかのように三人を呼び止めた。
「貴女に一つだけ……道を示して差し上げましょう」
「私がどうやって力を得ていくかのヒント……ということですか?」
「はい。あなたは聡明な人のようなので、きっと答えに辿り着けることでしょう」
「セラフ様から、直々の教示を頂けるなんて……!」
「シノ、これは物凄ぉーーーーく光栄なことなのよ! 心して聞いておきなさい!」
相変わらず言葉を震わせているリエルとセリアの様子からして、普通ではまずありえないことなのは明らかだろう。もちろんちゃんと聞いておくに決まっている。
「これから先、あなたの身には幾つもの試練や困難が待ち受けているのが見えます。それこそ、あなたの生死に関わるものから誰かの人生を変えてしまうようなものまで」
「私の生死に関わるようなこと……」
「ですが、それら全てを受け止めるかそうでないかはあなた次第です。無茶をして命を落とすほど愚かなことはありませんからね」
「でも、その試練に立ち向かった暁には――――――」
「嘘偽りなく、全ての結果はあなたの力となることでしょう」
「……そのお言葉、ありがたく受け取らせて頂きます」
シノはセラフに対して軽く頭を下げて一礼すると、彼女は再び柔らかい微笑みでそれに応えた。それから彼女は隣にいる二人の精霊へと目を向けると、静かに語りかけ始める。
「リエル。あなたの持つその優しさは、他の誰にも真似できない強さです。その心を決して忘れないようにしてください」
「は、はい! 必ず……!」
リエルが優しい子であるというのは、近くにいたシノが誰よりもよく知っている。たまに突き抜け過ぎているところもあるが、それが彼女の持ち味だろう。セラフの言葉を受けて、リエルは何度も頷いていた。
「そしてセリア。あなたの愚直さは時に短所にも成り得ます。しかし、自身の持つ力に誇りを持ってください。いずれ必ず、あなた自身の強さに変わることでしょう」
「……! はい! 私はもっと強くなってみせますから!」
セラフ的には、極星の盾もまだまだ発展途上の力ということだろうか。それを知ってか知らずか、セリアは両手の拳を握りしめて力強く頷いてみせる。
一人ずつをしっかりと見据えながら語り掛けるセラフの言葉を受けて、二人はまさに感激といった反応を示していた。大精霊から直々に言葉を貰えるというのは、それだけ光栄で意味のあるものだということだろう。
そして二人の傍へ寄ったセラフは両手でそっとその頭を撫でると再び浮き上がって元の位置へと戻る。それから三人の姿を改めて見渡すと、
「では……私はそろそろ失礼致します。あなた達の行く末に、幸多からんことを願っていますよ」
そう言って微笑んだ直後、光の粒子となって跡形もなく消え去ってしまった。後には何も残っておらず、もはや気配すら感じ取ることはできない。祭壇にはしばらくの間、静かな空気が流れる。
一同はそのまま十秒ほど茫然としてしまっていたがやがて我に返ったのか大きく息をつく。
「精霊の祭壇には光の大精霊セラフが居た、か……。なんだか、凄い経験した気がするよ」
「はい! 本当に貴重な経験でした!」
「イフリート様も一目置く方だもの……そんなの当然よ、当然!」
とりあえずこれで主目的は達成したといっていいだろう。世界の謎を一つ解明したような気がして、なんだか楽しくもあった。
だがこれで村に取って返すわけではなく、まだまだ王都方面にはいるつもりだ。その間に、知らない謎をまた見つけたりできるかもしれない。
「よし! それじゃあ王都まで帰ろうか!」
「そうですね。帰ったら、探索成功の祝杯もあげましょう!」
「よぉーしっ! 今からの精霊人生、楽しみになってきたわよー!!!」
いつもよりテンション高めになった二人と共に、シノはエルフ族の祭壇を後にした。
そして、その帰り道にある森を進んでいる途中。景気づけにということで、歩いていた小ゴーレム数体をセリアが意味もなく殴り飛ばしていたのであった。巻き込まれたゴーレムはご愁傷様である。
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