81 / 93
王位継承編⑤ 過去と、赦し
リル⑳ 寝取った人
しおりを挟む
リルの父親は、既婚者であった女性を寝取って子供をもうけた。
その女性こそがリルのお母さんであり、産まれた子供がリル。
しかしリルには、母親の前夫について情報が与えられていない。現実的に考えて、子供にそんな話を聞かせないというのは無難な選択だろう。
そういうわけで祖父に当たる国王に訊ねてみたわけだけれど、あくまで父方の祖父であるから、息子の嫁の前夫情報なんて詳しくは知らないらしい。
名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれないが、忘れた、と。
それでも情報を辿る道筋だけは示してくれた。
「詳しく知っているとすれば、ルート家の人間じゃろう。教皇のアマデオならば記憶している可能性もある」
「ジニ家とルート家。どっちも王族の中でも特に名高いようだけど、当代同士は仲が良かったのか?」
「そういうわけではない。ルート家は特殊な立場でもあるし、の」
「まあ、宗教絡みの王族なんて考えるだけでも面倒くさそうだ」
「しかしオメロは王族外の女性、それも既婚者を娶ったわけじゃ。これは様々な意味で罪深いとされ、ワシが庇うにも限界があった。そこでオメロは、教会で懺悔をすることによって赦しを得ようとした」
「神の子とされる王族が神様に赦しを請うなんてこともあるのか……。単純なように思えていたけれど、内情は複雑なんだな」
「オメロの地位を守るだけならば、その必要は無い。しかし息子は『いつか妻と子供を王族に迎える』と言って聞かなかった。ワシは表向き賛成をしたが、その実、胸中はそれ一色とも言えぬ。王族の中はほとんどが否定派。それ相応の償いが必要だったということじゃのう」
少し、気にかかった言葉がある。
「今、『いつか妻と子供を』って言わなかったか?」
「最初は反対派の圧力によって、王族として迎え入れるなんて到底不可能じゃったから、の。下手をすれば母子共に殺されかねぬ話じゃ。オメロも安易な決断はできなかった」
「それなら、王族になるまで二人はどこで……」
リルの顔を見るが、ふるふると首を振って「私は何も――」と口にした。
当事者でもあるリルが知らないならば、他から得られる情報というのは――。
「リル、叔父さんとか叔母さんはいないのか?」
「お父さんのほうに沢山いるけれど……。その」
「ああ、無理するなよ。言いにくいなら、言わなくてもいいぞ」
「……ううん。ちゃんと言う。――――叔父や叔母は、お父さんが『ジニ家を汚した』と言って縁を切ってきたの。母が病魔に冒されたときも、亡くなるまでずっと嫌がらせが続いて…………。だから私だけになってからは、特に――、うん…………。ひど、かった」
泣きそうなほど明確に気落ちしたリルを見て、「だから無理するなって言っただろ」と呟く。
そろそろ付き合いも長くなってきて、今の発言が『父親に会うために必要だから』とか、ましてや『話したいから』ではなくて、ただ『責任感が口を開かせた』だけのことだと理解できた。
前にリルは、母を亡くしたのは七歳頃の話だと言っていた。
病床に伏せる母親と、幼いリル。
本来は王族でない母親と、妾の子とか呪いの子と言われてしまうリル。そういえばオメロさんは本妻と別れたんだったか。
母子は敵だらけの城内でどんな日々を過ごしたのか……。
奥さんが亡くなってしまったなら、オメロさんは父親として最後まで娘を守って然るべきだろう。
これはヤマさんに続いて苦情案件だな。身勝手が過ぎる。
「なあ、爺さん。どうしてオメロさんが『対価』だったんだ? 言い方がおかしくなるかもしれないけれど、平民でも人間に変わりはないだろ。この国が王族を差し出すなんて、よほどのことだぞ」
「国の命運を託したのじゃ。この上なく深刻な案件と言えるじゃろう」
「そうだけどよ。なにも自分の息子を――」
「まずワシが『最大限に価値の高い人間』を希望した。そしてオメロが『全ての代償として、娘を王族として保護すること』を望み、こういうことになった」
「……なるほど、ね」
苦情案件だけれど、人にはそれぞれ事情があるわけで。
「…………実を言うと、の。オメロは大病を患っていたそうじゃ。英雄召喚の儀式中に明かされて、さすがのワシも戸惑ったわい。引き返せぬところまで黙っておったのはきっと、言えば対価としての価値がなくなると考えたのじゃろう。――まったく、誰に似たんじゃかのう、あのバカ息子は」
「黙ってドデカいことを進めちまうところなんか、思いっきり爺さん似じゃねえか」
どのみち娘を残して死ぬぐらいなら……ってことか。
ますます怒れないな。
だが――。
俺はリルに向かって問う。
「今の話、リルには知らされていなかったのか?」
彼女の口から父の大病を聞かされたことはない。
「……お母さんを亡くしてから数年で、お父さんも亡くすなんて。もし知っていたら、その後の生活に私は耐えられなかったかもしれない」
「娘を想って『失踪』ということにした――か」
絶対に戻ってこない死と、いつかもしかしたらという希望のある失踪なら、失踪のほうがまだマシなのかもしれない。
当事者になったことがないから、わからないけれど……。でも、うちの両親は当事者か。俺が急にいなくなって、どう思っているのだろうか。
……オメロさんだって、失踪のほうがマシだと確信を持てていたわけではないのかもしれない。
召喚そのものの成否を含めて、なにもかもが大きな賭けだった――。そう考えたほうが自然だ。
「でも、酷く咳き込んでいる姿を何ヶ月も見ていたし、少しずつ痩せていく体を重ね着で隠しているところを見たことがあるの。薄々勘付いてはいた……わ」
「そっか。娘に病を隠して身を犠牲に……。親父さんは、愛情の深い人だったんだな」
そりゃ寝取られを肯定するわ……。
自身の生まれだけではなく、娘のために自らを犠牲にした父親を否定したくは、なかろう。
「まあ、とにかく教会へ行こうぜ。教皇……、リディアの親父さんに会ってこよう」
「――――うんっ。そうだね」
ただ気落ちすることを思い出させるだけの結果に、ならなきゃ良いけれど。
どうなることだろうか。
こればかりはマノンの力でもどうにもできない。
……でも、もし最初から、オメロさんが死ぬほどの病気持ちだと知っていたら。俺は今回の動きを起こさずに、そっとしておいたかもしれない。
連絡が途絶えたことだって、日本で病死したという可能性がある。
ATMのように異世界から金塊を取り寄せられるなら、向こう側からわざわざ連絡を絶つ必要も無いだろう。
俺は少しずつ、自分の行動を後悔し始めていた。
その女性こそがリルのお母さんであり、産まれた子供がリル。
しかしリルには、母親の前夫について情報が与えられていない。現実的に考えて、子供にそんな話を聞かせないというのは無難な選択だろう。
そういうわけで祖父に当たる国王に訊ねてみたわけだけれど、あくまで父方の祖父であるから、息子の嫁の前夫情報なんて詳しくは知らないらしい。
名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれないが、忘れた、と。
それでも情報を辿る道筋だけは示してくれた。
「詳しく知っているとすれば、ルート家の人間じゃろう。教皇のアマデオならば記憶している可能性もある」
「ジニ家とルート家。どっちも王族の中でも特に名高いようだけど、当代同士は仲が良かったのか?」
「そういうわけではない。ルート家は特殊な立場でもあるし、の」
「まあ、宗教絡みの王族なんて考えるだけでも面倒くさそうだ」
「しかしオメロは王族外の女性、それも既婚者を娶ったわけじゃ。これは様々な意味で罪深いとされ、ワシが庇うにも限界があった。そこでオメロは、教会で懺悔をすることによって赦しを得ようとした」
「神の子とされる王族が神様に赦しを請うなんてこともあるのか……。単純なように思えていたけれど、内情は複雑なんだな」
「オメロの地位を守るだけならば、その必要は無い。しかし息子は『いつか妻と子供を王族に迎える』と言って聞かなかった。ワシは表向き賛成をしたが、その実、胸中はそれ一色とも言えぬ。王族の中はほとんどが否定派。それ相応の償いが必要だったということじゃのう」
少し、気にかかった言葉がある。
「今、『いつか妻と子供を』って言わなかったか?」
「最初は反対派の圧力によって、王族として迎え入れるなんて到底不可能じゃったから、の。下手をすれば母子共に殺されかねぬ話じゃ。オメロも安易な決断はできなかった」
「それなら、王族になるまで二人はどこで……」
リルの顔を見るが、ふるふると首を振って「私は何も――」と口にした。
当事者でもあるリルが知らないならば、他から得られる情報というのは――。
「リル、叔父さんとか叔母さんはいないのか?」
「お父さんのほうに沢山いるけれど……。その」
「ああ、無理するなよ。言いにくいなら、言わなくてもいいぞ」
「……ううん。ちゃんと言う。――――叔父や叔母は、お父さんが『ジニ家を汚した』と言って縁を切ってきたの。母が病魔に冒されたときも、亡くなるまでずっと嫌がらせが続いて…………。だから私だけになってからは、特に――、うん…………。ひど、かった」
泣きそうなほど明確に気落ちしたリルを見て、「だから無理するなって言っただろ」と呟く。
そろそろ付き合いも長くなってきて、今の発言が『父親に会うために必要だから』とか、ましてや『話したいから』ではなくて、ただ『責任感が口を開かせた』だけのことだと理解できた。
前にリルは、母を亡くしたのは七歳頃の話だと言っていた。
病床に伏せる母親と、幼いリル。
本来は王族でない母親と、妾の子とか呪いの子と言われてしまうリル。そういえばオメロさんは本妻と別れたんだったか。
母子は敵だらけの城内でどんな日々を過ごしたのか……。
奥さんが亡くなってしまったなら、オメロさんは父親として最後まで娘を守って然るべきだろう。
これはヤマさんに続いて苦情案件だな。身勝手が過ぎる。
「なあ、爺さん。どうしてオメロさんが『対価』だったんだ? 言い方がおかしくなるかもしれないけれど、平民でも人間に変わりはないだろ。この国が王族を差し出すなんて、よほどのことだぞ」
「国の命運を託したのじゃ。この上なく深刻な案件と言えるじゃろう」
「そうだけどよ。なにも自分の息子を――」
「まずワシが『最大限に価値の高い人間』を希望した。そしてオメロが『全ての代償として、娘を王族として保護すること』を望み、こういうことになった」
「……なるほど、ね」
苦情案件だけれど、人にはそれぞれ事情があるわけで。
「…………実を言うと、の。オメロは大病を患っていたそうじゃ。英雄召喚の儀式中に明かされて、さすがのワシも戸惑ったわい。引き返せぬところまで黙っておったのはきっと、言えば対価としての価値がなくなると考えたのじゃろう。――まったく、誰に似たんじゃかのう、あのバカ息子は」
「黙ってドデカいことを進めちまうところなんか、思いっきり爺さん似じゃねえか」
どのみち娘を残して死ぬぐらいなら……ってことか。
ますます怒れないな。
だが――。
俺はリルに向かって問う。
「今の話、リルには知らされていなかったのか?」
彼女の口から父の大病を聞かされたことはない。
「……お母さんを亡くしてから数年で、お父さんも亡くすなんて。もし知っていたら、その後の生活に私は耐えられなかったかもしれない」
「娘を想って『失踪』ということにした――か」
絶対に戻ってこない死と、いつかもしかしたらという希望のある失踪なら、失踪のほうがまだマシなのかもしれない。
当事者になったことがないから、わからないけれど……。でも、うちの両親は当事者か。俺が急にいなくなって、どう思っているのだろうか。
……オメロさんだって、失踪のほうがマシだと確信を持てていたわけではないのかもしれない。
召喚そのものの成否を含めて、なにもかもが大きな賭けだった――。そう考えたほうが自然だ。
「でも、酷く咳き込んでいる姿を何ヶ月も見ていたし、少しずつ痩せていく体を重ね着で隠しているところを見たことがあるの。薄々勘付いてはいた……わ」
「そっか。娘に病を隠して身を犠牲に……。親父さんは、愛情の深い人だったんだな」
そりゃ寝取られを肯定するわ……。
自身の生まれだけではなく、娘のために自らを犠牲にした父親を否定したくは、なかろう。
「まあ、とにかく教会へ行こうぜ。教皇……、リディアの親父さんに会ってこよう」
「――――うんっ。そうだね」
ただ気落ちすることを思い出させるだけの結果に、ならなきゃ良いけれど。
どうなることだろうか。
こればかりはマノンの力でもどうにもできない。
……でも、もし最初から、オメロさんが死ぬほどの病気持ちだと知っていたら。俺は今回の動きを起こさずに、そっとしておいたかもしれない。
連絡が途絶えたことだって、日本で病死したという可能性がある。
ATMのように異世界から金塊を取り寄せられるなら、向こう側からわざわざ連絡を絶つ必要も無いだろう。
俺は少しずつ、自分の行動を後悔し始めていた。
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
「追放された雑用係の俺、《真理の鑑定眼》で隠れた天才を集めたら最強パーティになっていた」
きりざく
ファンタジー
ブラック企業で過労死した男は、異世界に転生し《真理の鑑定眼》を授かった。
それは人や物の“本当の価値”、隠された才能、そして未来の到達点までを見抜く能力だった。
雑用係として軽視され、ついには追放された主人公。
だが鑑定眼で見えたのは、落ちこぼれ扱いされていた者たちの“本物の才能”だった。
初見の方は第1話からどうぞ(ブックマークで続きが追いやすくなります)。
評価されなかった剣士、魔力制御に欠陥を抱えた魔法使い、使い道なしとされた職業――
主人公は次々と隠れた逸材を見抜き、仲間に迎え入れていく。
やがて集ったのは、誰もが見逃していた“未来の最強候補”たち。
鑑定で真価を示し、結果で証明する成り上がりの冒険が始まる。
これは、見る目のなかった世界を置き去りに、
真の才能を集めて最強パーティへと成り上がる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる