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第二部【ミーガン子爵家再興編】 第一章 『フェンドラム山脈のドラゴン族とクラン設立』
4話
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暫く泣き続けるミレイが泣き止むのを待ちギルマスがミレイに話しかける。
「……泣き止んだか?じゃあこれらギルドカードのランク昇級と緊急依頼の報奨金を頼むぞ」
「……グス……ズビビビ……ばい。じょう……じょう……おばぢ……ぐだざい!!」
ミレイは鼻をズビズビいわせながら人数分のギルドカードが乗ったトレイを持ってギルド長室を出て行く。
「……時間がかかってすまなかったな。でも大目に見てやってくれ。ミレイのやつもお前達が王都に旅立ってからお前達の身が心配で仕事が全然手につかなくてな。……ここだけの話うわの空で心ここにあらず状態で使い物になってなかったんだよ。だからお前達が無事に帰って来てくれて俺としても嬉しい限りだ」
ギルマスはそう言い自分の膝をバンッと叩きソファーから立ち上がり執務机へ向かう。
「そんで『天の祝福』と『銀狼の牙』は統合するって話だが、メインは『天の祝福』で良いんだよな。あ、後一番後ろに控えてる三人は冒険者登録するのか?するなら統合の手続きのついでに俺が登録手続きもここでやってやるが」
「そうだな。これから何が起こるかわからないし、一応登録しておくか。三人共それでいいか?」
クロードの問いかけにルシファーが答える。
「契約者のクロード様の決めたことに我々が反対などするはずがない。そうだろお前達」
ルシファーが少し挑発的な態度でミカエルとシャリナに問いかけると――――
「当たり前ですわよ。クロード様は我らにとって神の様なお方、反対などするはずがありませんわ」
「僕も右に同じくだよ~~」
「……はぁ~、と言うことなんでこいつ等の冒険者登録もお願いします」
(……もう少し自主的になっても良いと思うんだけどな。少なくとも少しは反対とか意見を言ってくれた方が俺としては助かるんだけど)
パーティ統合の手続きとルシファー、ミカエル、シャリナの冒険者登録が済みギルド長室でミレイが戻って来るのを待っていると、シャリナがクロードの近くまで来て耳元でささやいた。
「さっき王様のところに送った最上位精霊から連絡があったんだけどね。ルーチェちゃんを気に入ったからルーチェちゃんと契約してもいいかって聞いて来たんだけど、クロード様どうする?」
「……へ~、ルーチェ姫に精霊と契約できる才があったなんてなぁ。うん。良いんじゃないかな。ルーチェや陛下の護衛にもなるし良いと思うよ」
「わかった。それじゃあオッケーって連絡入れとくね~」
シャリナはそう言うとルシファー達召喚組がいる所に戻り早速ルーチェのところの精霊と連絡を取る。
ルーチェのところの精霊と連絡を取り終えたシャリナは自分の様子を伺っているクロードに両手で丸を作りルーチェと精霊の契約が成功したことを伝える。
(ふう、どうやら無事に契約が成功したみたいだな。…………ん?どうやらミレイが戻って来たみたいだ)
廊下の方から足音とミレイの気配を感じたクロードはソファーに座り直し扉の方を見る。
「大変お待たせしました。こちらがみなさんのギルドカードと今回の緊急依頼の報奨金となります。どうぞお納めください」
ミレイは執務室に入って来ると顔に営業スマイルを張り付けてクロード達の対応をする。
そんなミレイの様子を見ていたギルマスがクロードにギルドカードと報奨金を渡し終えたミレイに話しかける。
「……んん!!ああ~、ミレイ、今日の業務はもう終わりでいいぞ。クロード達と積もる話もあるだろう。あ、それとクロード、お前は明日もギルドに来いよ。クランの事で話があるから。じゃあ今日はこれで解散だ。お疲れ!!」
ギルマスは強制解散させクロード達とミレイをギルド長室から追い出した。
「はぁ~、クロード達がクランを設立するってことは十中八九ミレイをクランに引き抜くだろうし…………早いとこ新しい受付嬢を募集しないとな。ギルド本部にも受付嬢の派遣申請を出しといたほうがいいか。はぁ~、これから暫く大忙しだなこりゃ」
「……泣き止んだか?じゃあこれらギルドカードのランク昇級と緊急依頼の報奨金を頼むぞ」
「……グス……ズビビビ……ばい。じょう……じょう……おばぢ……ぐだざい!!」
ミレイは鼻をズビズビいわせながら人数分のギルドカードが乗ったトレイを持ってギルド長室を出て行く。
「……時間がかかってすまなかったな。でも大目に見てやってくれ。ミレイのやつもお前達が王都に旅立ってからお前達の身が心配で仕事が全然手につかなくてな。……ここだけの話うわの空で心ここにあらず状態で使い物になってなかったんだよ。だからお前達が無事に帰って来てくれて俺としても嬉しい限りだ」
ギルマスはそう言い自分の膝をバンッと叩きソファーから立ち上がり執務机へ向かう。
「そんで『天の祝福』と『銀狼の牙』は統合するって話だが、メインは『天の祝福』で良いんだよな。あ、後一番後ろに控えてる三人は冒険者登録するのか?するなら統合の手続きのついでに俺が登録手続きもここでやってやるが」
「そうだな。これから何が起こるかわからないし、一応登録しておくか。三人共それでいいか?」
クロードの問いかけにルシファーが答える。
「契約者のクロード様の決めたことに我々が反対などするはずがない。そうだろお前達」
ルシファーが少し挑発的な態度でミカエルとシャリナに問いかけると――――
「当たり前ですわよ。クロード様は我らにとって神の様なお方、反対などするはずがありませんわ」
「僕も右に同じくだよ~~」
「……はぁ~、と言うことなんでこいつ等の冒険者登録もお願いします」
(……もう少し自主的になっても良いと思うんだけどな。少なくとも少しは反対とか意見を言ってくれた方が俺としては助かるんだけど)
パーティ統合の手続きとルシファー、ミカエル、シャリナの冒険者登録が済みギルド長室でミレイが戻って来るのを待っていると、シャリナがクロードの近くまで来て耳元でささやいた。
「さっき王様のところに送った最上位精霊から連絡があったんだけどね。ルーチェちゃんを気に入ったからルーチェちゃんと契約してもいいかって聞いて来たんだけど、クロード様どうする?」
「……へ~、ルーチェ姫に精霊と契約できる才があったなんてなぁ。うん。良いんじゃないかな。ルーチェや陛下の護衛にもなるし良いと思うよ」
「わかった。それじゃあオッケーって連絡入れとくね~」
シャリナはそう言うとルシファー達召喚組がいる所に戻り早速ルーチェのところの精霊と連絡を取る。
ルーチェのところの精霊と連絡を取り終えたシャリナは自分の様子を伺っているクロードに両手で丸を作りルーチェと精霊の契約が成功したことを伝える。
(ふう、どうやら無事に契約が成功したみたいだな。…………ん?どうやらミレイが戻って来たみたいだ)
廊下の方から足音とミレイの気配を感じたクロードはソファーに座り直し扉の方を見る。
「大変お待たせしました。こちらがみなさんのギルドカードと今回の緊急依頼の報奨金となります。どうぞお納めください」
ミレイは執務室に入って来ると顔に営業スマイルを張り付けてクロード達の対応をする。
そんなミレイの様子を見ていたギルマスがクロードにギルドカードと報奨金を渡し終えたミレイに話しかける。
「……んん!!ああ~、ミレイ、今日の業務はもう終わりでいいぞ。クロード達と積もる話もあるだろう。あ、それとクロード、お前は明日もギルドに来いよ。クランの事で話があるから。じゃあ今日はこれで解散だ。お疲れ!!」
ギルマスは強制解散させクロード達とミレイをギルド長室から追い出した。
「はぁ~、クロード達がクランを設立するってことは十中八九ミレイをクランに引き抜くだろうし…………早いとこ新しい受付嬢を募集しないとな。ギルド本部にも受付嬢の派遣申請を出しといたほうがいいか。はぁ~、これから暫く大忙しだなこりゃ」
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