69 / 113
連載
STAGE15-02
しおりを挟む
「――――は?」
私が気がついた瞬間、目の前にあったのはおばけちゃんの泣きそうにうるんだ表情のドアップだった。
「え、あれ? おばけちゃん……?」
「アンジェラさん、気がつきましたか!?」
可愛いアップに驚くヒマもなく、続けてすぐ隣からウィリアムの声が聞こえる。彼もまた、何故か泣きそうな声色だ。
「……え? 何、どういうこと……?」
どうやら私は転がっていたわけではなく、ソファのような椅子に座っているみたいだ。
私を真ん中にして反対側では、ノアが同じように驚きながら、私の肩にマントをかけて支えてくれている。
前を向けば、困惑と安堵の混ざった表情の王子様とカール。視界の端では、ぴょこぴょことおばけちゃんが跳ねまわっている。
この体勢で、後衛組が向かいあってそろっているということは。
「……もしかしなくても、ここ、馬車の中?」
「ああ、そうだよ。具合はどうだい? どこか痛むところは?」
「いえ、特には。というか、何故私が馬車の中にいるんでしょう?」
席から立ち上がって心配してくれる王子様に、軽く首を横にふって返す。
具合はどこも悪くない。すっきりと目覚めた頭は寝ぼけてもいないし、寝る前の記憶だって…………
「すみません、集会所を借りて、そこで休む準備をしていたところまでは覚えているんですけど」
そこまでだ。その後は何故かブツンと切れてしまっていて、馬車の中に乗った覚えもない。
今回は呆けていたわけではなく、確実に眠っていたみたいだけど。
うんうん唸っていれば、跳びはねていたおばけちゃんが私の膝に降りてきて、そのまましがみついた。まんまるの体を擦りつける様は大変愛らしいけど、嘆いているようにも見えるから素直に喜べないところだわ。
「私は、どうして……?」
「覚えていないのか。お前は、話の途中で気絶したんだ」
「気絶!?」
どうやらブツ切りされた記憶の通りに、私は意識を失っていたらしい。
この旅に出てから実は結構な頻度で気絶してきた私だけど、さすがに喋っている最中に落ちたのは初めてだわ。
それに、今までは気絶した原因もなんとなくわかったけど、今回は全くわからない。ものすごく疲れていたわけでも、あの泥女に何かをされたわけでもないのに。
「なるほど、身に覚えはないんだな」
「あるなら倒れる前に横になっていたわよ。私、うなされたり何か言っていたりもしなかった?」
「ないな。とにかく静かに眠っているから、死んでしまったのかと思ったぐらいだ」
「そ、そこまで……」
ノアがさりげなく私の手を取り、脈を確認しているのはそれか。
まあ、あの状況で誰かに何かをされたっていうのは考えにくいし、外傷もない。それなら病気を疑うわよね。元々私は病弱だったわけだし。
「……脈は普通だな。まあいい、体が平気ならお前の相方に教えてやれ。お前が倒れた時に話していたのはあの男だからな。ずいぶん心配していたぞ」
「あ、確かに」
早速御者席に対してノックをしてみたら、途端に馬たちの嘶きが響く。そして間髪入れずに、荒々しく扉が開かれた。
「アンジェラ起きたの!? 大丈夫!?」
「ごめんね、今起きたわ。……貴方のほうが具合が悪そうだけど」
現れたのは、もちろんジュードだ。ひどく慌てた様子で、すぐ近くから来たはずなのに息が上がっている。
ノアにマントを返して立ち上がれば、そのままぐいっと腕を引かれ、彼の胸元に引き寄せられた。
「うわわっ!?」
強引な動きの割りにはしっかりと抱き留められて、彼の腕の中に納まる。
放り出されたおばけちゃんが抗議をしていたけれど、それよりも強く聞こえた胸の鼓動は、私のものよりもはるかに早かった。
「あ、危ないじゃないジュード」
「ごめん……でも、よかった。アンジェラが起きてくれて、本当によかった」
「大げさね」
ポンポンと慰めるように彼の腕を撫でれば、抱き締める力がきゅっと強くなる。
ジュードの場合、寝ている間にやらかしている私を一番よく見ているから、なおさら心配になったのかもしれない。
「私は大丈夫よ。ちょっと寝落ちしちゃっただけ。どこも悪くないわ」
「うん……うん」
馬車が止まったので、ジュードの後ろにはダレンとディアナ様も様子を窺いに来てくれている。
『大丈夫だ』と手をふって返せば、二人もホッとした様子で前方へと戻っていった。
心配してくれるのはもちろん嬉しいけど、ただでさえ私のせいで目的地を変更させているのだ。今よりも遅れる事態になったら、今度こそ王家から怒られかねない。
おばけちゃんはカールに返し、ジュードが落ち着くのを待ってから、私たちは慣れ親しんだ御者席へと戻った。
といっても、私のメイスは荷物置き場にしまわれているらしく、『今日は戦うな』と言われている。代わりに渡されたのは膝かけ用の毛布だ。
一応病み上がりということで、今日は大人しくしておきますか。
(……太陽が高いわね)
馬車の外は清々しく晴れた青空が広がっている。昇りきった太陽を見る限り、昼の時間はすぎているだろう。結構長く眠っていたみたいだわ。
「本当にこっちでいいの? 中でゆっくりしていっても」
「戦えないのなら、せめて索敵は手伝うわよ。それにしても、なんで急に気絶なんてしたのかしらね、私」
「それは僕が聞きたいよ」
手綱をとったジュードは、私を気遣いながらも馬車を進めていく。
頬を撫でる風は心地よく、自分がさっきまで気絶していたなんて嘘みたいに快調だ。
「確か何かに気付いた、みたいな話をしていたんだけど、関係あるのかな? 僕が変なことを言わせてしまったとか……」
外の爽やかな景色とは裏腹に、ジュードからは沈んだ声が落ちる。
ああ、そういえば泥の中の目について話していたんだったわね。あの眼球が、私の目と同じものだったと。
(……まさか、それで意識を失った?)
考えすぎかしら。でも、私が話そうとしたことは、あの『泥女』に関係があることだ。
もしこれが原因なら、あいつはどこか近くに潜んでいたってこと? それとも、この場にいなくても私に危害を加えられると?
「……アンジェラ? やっぱり具合が悪い?」
私が黙ったことで、ジュードの声が再び震える。もし予想が当たるなら、私が目のことについて話せば、気絶させられてしまうかもしれない。
……平和な今のうちに試しておくべきかしら?
「ジュード、私が気絶したのは、昨日話そうとしたことが原因かもしれない」
「ほ、本当にそうなの? 君が気付いたことって、重要なことだったんだ」
「んー、そういうわけでもないと思うけど」
……ここまでなら、気絶はしない。確か、青い目を見たという話もしたことがあったはず。
とすると、ひっかかったのは『私と同じ目』ってことだろうか?
(――それはまた、逆に答えっぽくて嫌ね)
色が同じというわけではなく、『私と同じ』という部分に何か意味があるのだとしたら。
「気絶したらごめん。私は前から泥の中に青い目を見ていたと言ったわよね? その意味を知られたくないみたいなのよ、あの『泥女』は」
「待って、あの人が君を気絶させたの? 近くにいたってこと!?」
「わからない。集会所を借りた時、付近に敵性反応はなかったはずだけどね」
「うん、僕たちも何も感じなかったよ。村の人たちも魔物を見たとは言っていなかったし」
ジュードは軽くあごを撫でてから、ゆるく首をふった。そりゃ、小さな集落で魔物が出ていたなら、すぐ騒ぎになったはずだ。討伐部隊だと名乗った私たちに連絡もきただろう。
けれど、そういうことはなく、私は気絶した。……やはり、あの『泥女』は遠隔攻撃ができるのかしら。
(私はクロヴィスの家で対峙した時、泥を目につけられたことがある。もしかして、あの時に何かされていたのなら……)
「――ねえ、アンジェラ」
つらつらと考えていれば、一際低い声でジュードが名前を呼んだ。
つい先ほどのように驚いたり心配している様子ではなく……何かを決めたような、強い呼び方だ。
「な、何? 気付いたことでもあった?」
「……いや、もういい加減、君には伝えておこうと思って」
顔は前を向いているけれど、その目は鋭く睨むように細められている。
「……聞かせて」
意図せず、喉が音を立てる。
ジュードは前を見据えたまま。しかし、片手を私に伸ばして、ぎゅっと手を握ってきた。
「ごめん、アンジェラ。僕と導師カールハインツ。そして、多分ディアナさんは……君が見たっていう『泥の中の目』の持ち主を知っている」
「それって……」
ジュードとカール、そしてディアナ様。その三人は、ヘルツォーク遺跡の名前に妙な反応をしていた人だ。
ジュードとカールが隠し事をしているのは気付いているけど、まさかディアナ様も同じことを知っているとは思わなかった。
「それは、貴方がヘルツォーク遺跡にもっている“苦い思い出”とやらに関わること?」
「うん。僕たちの知っている彼女が、多分『泥女』の正体だ。招いた以上、彼女は待っていると思う。君にも、あの場所で正体を明かすつもりなんだろうね」
「…………」
それが『誰』なのかは、ジュードは口にしない。
私を気絶させたのは『目的地につくまでネタバレするな』という制止なのかもしれない。
(私を気絶させた理由が正解なら、私にはもうバラしているじゃない)
『泥女』が私を気絶させた理由……あの泥の中にあった目が『私と同じ目』なら。
それが色という意味ではなく、本当に同じなら。
(ヘルツォーク遺跡で私を待っているのは――――“アンジェラ・ローズヴェルト”ってこと?)
空は穏やかに晴れているのに、目に映る景色はどこか色あせて見えた。
私が気がついた瞬間、目の前にあったのはおばけちゃんの泣きそうにうるんだ表情のドアップだった。
「え、あれ? おばけちゃん……?」
「アンジェラさん、気がつきましたか!?」
可愛いアップに驚くヒマもなく、続けてすぐ隣からウィリアムの声が聞こえる。彼もまた、何故か泣きそうな声色だ。
「……え? 何、どういうこと……?」
どうやら私は転がっていたわけではなく、ソファのような椅子に座っているみたいだ。
私を真ん中にして反対側では、ノアが同じように驚きながら、私の肩にマントをかけて支えてくれている。
前を向けば、困惑と安堵の混ざった表情の王子様とカール。視界の端では、ぴょこぴょことおばけちゃんが跳ねまわっている。
この体勢で、後衛組が向かいあってそろっているということは。
「……もしかしなくても、ここ、馬車の中?」
「ああ、そうだよ。具合はどうだい? どこか痛むところは?」
「いえ、特には。というか、何故私が馬車の中にいるんでしょう?」
席から立ち上がって心配してくれる王子様に、軽く首を横にふって返す。
具合はどこも悪くない。すっきりと目覚めた頭は寝ぼけてもいないし、寝る前の記憶だって…………
「すみません、集会所を借りて、そこで休む準備をしていたところまでは覚えているんですけど」
そこまでだ。その後は何故かブツンと切れてしまっていて、馬車の中に乗った覚えもない。
今回は呆けていたわけではなく、確実に眠っていたみたいだけど。
うんうん唸っていれば、跳びはねていたおばけちゃんが私の膝に降りてきて、そのまましがみついた。まんまるの体を擦りつける様は大変愛らしいけど、嘆いているようにも見えるから素直に喜べないところだわ。
「私は、どうして……?」
「覚えていないのか。お前は、話の途中で気絶したんだ」
「気絶!?」
どうやらブツ切りされた記憶の通りに、私は意識を失っていたらしい。
この旅に出てから実は結構な頻度で気絶してきた私だけど、さすがに喋っている最中に落ちたのは初めてだわ。
それに、今までは気絶した原因もなんとなくわかったけど、今回は全くわからない。ものすごく疲れていたわけでも、あの泥女に何かをされたわけでもないのに。
「なるほど、身に覚えはないんだな」
「あるなら倒れる前に横になっていたわよ。私、うなされたり何か言っていたりもしなかった?」
「ないな。とにかく静かに眠っているから、死んでしまったのかと思ったぐらいだ」
「そ、そこまで……」
ノアがさりげなく私の手を取り、脈を確認しているのはそれか。
まあ、あの状況で誰かに何かをされたっていうのは考えにくいし、外傷もない。それなら病気を疑うわよね。元々私は病弱だったわけだし。
「……脈は普通だな。まあいい、体が平気ならお前の相方に教えてやれ。お前が倒れた時に話していたのはあの男だからな。ずいぶん心配していたぞ」
「あ、確かに」
早速御者席に対してノックをしてみたら、途端に馬たちの嘶きが響く。そして間髪入れずに、荒々しく扉が開かれた。
「アンジェラ起きたの!? 大丈夫!?」
「ごめんね、今起きたわ。……貴方のほうが具合が悪そうだけど」
現れたのは、もちろんジュードだ。ひどく慌てた様子で、すぐ近くから来たはずなのに息が上がっている。
ノアにマントを返して立ち上がれば、そのままぐいっと腕を引かれ、彼の胸元に引き寄せられた。
「うわわっ!?」
強引な動きの割りにはしっかりと抱き留められて、彼の腕の中に納まる。
放り出されたおばけちゃんが抗議をしていたけれど、それよりも強く聞こえた胸の鼓動は、私のものよりもはるかに早かった。
「あ、危ないじゃないジュード」
「ごめん……でも、よかった。アンジェラが起きてくれて、本当によかった」
「大げさね」
ポンポンと慰めるように彼の腕を撫でれば、抱き締める力がきゅっと強くなる。
ジュードの場合、寝ている間にやらかしている私を一番よく見ているから、なおさら心配になったのかもしれない。
「私は大丈夫よ。ちょっと寝落ちしちゃっただけ。どこも悪くないわ」
「うん……うん」
馬車が止まったので、ジュードの後ろにはダレンとディアナ様も様子を窺いに来てくれている。
『大丈夫だ』と手をふって返せば、二人もホッとした様子で前方へと戻っていった。
心配してくれるのはもちろん嬉しいけど、ただでさえ私のせいで目的地を変更させているのだ。今よりも遅れる事態になったら、今度こそ王家から怒られかねない。
おばけちゃんはカールに返し、ジュードが落ち着くのを待ってから、私たちは慣れ親しんだ御者席へと戻った。
といっても、私のメイスは荷物置き場にしまわれているらしく、『今日は戦うな』と言われている。代わりに渡されたのは膝かけ用の毛布だ。
一応病み上がりということで、今日は大人しくしておきますか。
(……太陽が高いわね)
馬車の外は清々しく晴れた青空が広がっている。昇りきった太陽を見る限り、昼の時間はすぎているだろう。結構長く眠っていたみたいだわ。
「本当にこっちでいいの? 中でゆっくりしていっても」
「戦えないのなら、せめて索敵は手伝うわよ。それにしても、なんで急に気絶なんてしたのかしらね、私」
「それは僕が聞きたいよ」
手綱をとったジュードは、私を気遣いながらも馬車を進めていく。
頬を撫でる風は心地よく、自分がさっきまで気絶していたなんて嘘みたいに快調だ。
「確か何かに気付いた、みたいな話をしていたんだけど、関係あるのかな? 僕が変なことを言わせてしまったとか……」
外の爽やかな景色とは裏腹に、ジュードからは沈んだ声が落ちる。
ああ、そういえば泥の中の目について話していたんだったわね。あの眼球が、私の目と同じものだったと。
(……まさか、それで意識を失った?)
考えすぎかしら。でも、私が話そうとしたことは、あの『泥女』に関係があることだ。
もしこれが原因なら、あいつはどこか近くに潜んでいたってこと? それとも、この場にいなくても私に危害を加えられると?
「……アンジェラ? やっぱり具合が悪い?」
私が黙ったことで、ジュードの声が再び震える。もし予想が当たるなら、私が目のことについて話せば、気絶させられてしまうかもしれない。
……平和な今のうちに試しておくべきかしら?
「ジュード、私が気絶したのは、昨日話そうとしたことが原因かもしれない」
「ほ、本当にそうなの? 君が気付いたことって、重要なことだったんだ」
「んー、そういうわけでもないと思うけど」
……ここまでなら、気絶はしない。確か、青い目を見たという話もしたことがあったはず。
とすると、ひっかかったのは『私と同じ目』ってことだろうか?
(――それはまた、逆に答えっぽくて嫌ね)
色が同じというわけではなく、『私と同じ』という部分に何か意味があるのだとしたら。
「気絶したらごめん。私は前から泥の中に青い目を見ていたと言ったわよね? その意味を知られたくないみたいなのよ、あの『泥女』は」
「待って、あの人が君を気絶させたの? 近くにいたってこと!?」
「わからない。集会所を借りた時、付近に敵性反応はなかったはずだけどね」
「うん、僕たちも何も感じなかったよ。村の人たちも魔物を見たとは言っていなかったし」
ジュードは軽くあごを撫でてから、ゆるく首をふった。そりゃ、小さな集落で魔物が出ていたなら、すぐ騒ぎになったはずだ。討伐部隊だと名乗った私たちに連絡もきただろう。
けれど、そういうことはなく、私は気絶した。……やはり、あの『泥女』は遠隔攻撃ができるのかしら。
(私はクロヴィスの家で対峙した時、泥を目につけられたことがある。もしかして、あの時に何かされていたのなら……)
「――ねえ、アンジェラ」
つらつらと考えていれば、一際低い声でジュードが名前を呼んだ。
つい先ほどのように驚いたり心配している様子ではなく……何かを決めたような、強い呼び方だ。
「な、何? 気付いたことでもあった?」
「……いや、もういい加減、君には伝えておこうと思って」
顔は前を向いているけれど、その目は鋭く睨むように細められている。
「……聞かせて」
意図せず、喉が音を立てる。
ジュードは前を見据えたまま。しかし、片手を私に伸ばして、ぎゅっと手を握ってきた。
「ごめん、アンジェラ。僕と導師カールハインツ。そして、多分ディアナさんは……君が見たっていう『泥の中の目』の持ち主を知っている」
「それって……」
ジュードとカール、そしてディアナ様。その三人は、ヘルツォーク遺跡の名前に妙な反応をしていた人だ。
ジュードとカールが隠し事をしているのは気付いているけど、まさかディアナ様も同じことを知っているとは思わなかった。
「それは、貴方がヘルツォーク遺跡にもっている“苦い思い出”とやらに関わること?」
「うん。僕たちの知っている彼女が、多分『泥女』の正体だ。招いた以上、彼女は待っていると思う。君にも、あの場所で正体を明かすつもりなんだろうね」
「…………」
それが『誰』なのかは、ジュードは口にしない。
私を気絶させたのは『目的地につくまでネタバレするな』という制止なのかもしれない。
(私を気絶させた理由が正解なら、私にはもうバラしているじゃない)
『泥女』が私を気絶させた理由……あの泥の中にあった目が『私と同じ目』なら。
それが色という意味ではなく、本当に同じなら。
(ヘルツォーク遺跡で私を待っているのは――――“アンジェラ・ローズヴェルト”ってこと?)
空は穏やかに晴れているのに、目に映る景色はどこか色あせて見えた。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつもりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。