俺は善人にはなれない

気衒い

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第5章 クラン拡大

第67話 グリフォン

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――――――――――――――――――――

グリフ
性別:雄 種族:グリフォン(魔物) 年齢:57歳

Lv 40
HP 4000/4000
MP 4000/4000
ATK 4000
DEF 4000
AGI 4000
INT 4000
LUK 4000

固有スキル
咆哮・威嚇・生存本能・魔の境地・守護神・叡智・サイボーグ・炎熱操作・戦士の誓い・透過・明鏡止水・???

武技スキル
刀剣術:Lv.MAX
体術 :Lv.MAX

魔法
全属性魔法

装備
黒衣一式(神級)
魔爪ストム(上級)

称号
風神の加護・空の王者・武士道・傅く者・従者の心得・武神・魔神・魔物キラー・盗賊キラー・一本気

――――――――――――――――――――

咆哮
1日1回しか使用できない。また、成功確率が低い。凄まじい雄叫びで周囲を轟かせる。敵全体の全ステータスが半分になる。

威嚇
指定した者の全ステータスが10分毎に2割ずつ減っていく。

生存本能
HPが1割以下になった時に発動。全ステータスが3倍になる。

風神の加護
風神コンスの加護。MPの値に補正。

空の王者
空を主なナワバリとし、王者として君臨する魔物に贈られる称号。AGIの値に補正。

武士道
自身の一度決めた指針に従い、一本、筋の通った生き方をしている者に贈られる称号。ATKの値に補正。

――――――――――――――――――――




拙者はグリフ。元々はシリスティラビンにある上級ダンジョンのボスを務めていた。ダンジョンで生み出されてからというもの、来る日も来る日も同じ場所で冒険者と呼ばれる者達を待ち構える日々。最初こそ、拙者の元まで辿り着く者もチラホラといたが、次第にその数は少なくなり、いつしか黙ってボーッと過ごすことが多くなった。そのせいか、時間潰しが得意となり、毎日自分の中で勝手な遊びを作り、それを行っていた。そして、その日も同じ日常を過ごすはずだった。あの方達がやってくるまでは………………

――――――――――――――――――――





「この辺だな」

現在、拙者はとある大役をシンヤ様から仰せつかり、絶望の森へとやって来ていた。今回の用件に関しては他の皆さんも各地に旅立ち、手が空いている者がいないということで拙者……………ともう1匹に白羽の矢が立ったのだが、拙者のみではないというところにかなりの引っ掛かりを覚えた。

「よりによって、あやつと一緒の場所でとは」

一緒とは言っても、絶望の森はかなり広い。拙者もあやつも共に向かうのは奥地ではあるのだが、散策する部分は反対側である。まず、かち合うことはないだろう。そもそも我々は何をしに絶望の森までやって来たのか…………それはある魔物達に会う為であった。絶望の森の奥地を二分する形で東西をそれぞれ2体ずつ計4体の魔物達がナワバリを持って、統べている。以前、その存在自体はシンヤ様から聞かされていて、知ってはいたが、まさかこのような形で関わることになろうもは思ってもみなかった。

「果たして、上手くいくのだろうか………」

一抹の不安を覚えながらもせっかく、いいところを見せるチャンスを頂いたのだからと気合いを入れ直し、深呼吸をしてから、目的地へと急ぐのだった。

――――――――――――――――――――





「ん?お前は…………以前、この森で魔物を頻繁に狩っていたグリフォンか?」

「なんだ、拙者のことを知っているのか?」

「当然だ。なんせ、あの御方の従魔なのだからな」

「もしや、シンヤ様のことも知っているのか?」

「それこそ、愚問だな。あの御方はこの絶望の森の主。それを知っていなくて、どうする」

「会ったことは?」

「ない。あの御方…………シンヤ様は絶望の森を隅から隅まで探索されたみたいだが、おそらく、我・々・全員とは一度も会っていないはずだ。それはシンヤ様の配慮である。あれだけの気配……………我々とて馬鹿ではない。無策に突っ込めば、返り討ちに遭うのは分かる。そこまで読んでわざとシンヤ様は気配をチラつかせたのだろう。前主とは実際に会い、討ち取ったみたいだが」

「なるほど」

「で、お前がここに来た目的は?」

「お、聞いてくれるか。では単刀直入に言おう……………"神狼"フェンリルよ、この地を離れ、シンヤ様の下に付く気はないか?」

「本当に愚問が好きな奴だな、グリフォンよ」

「…………ということは」

「答えは1つしかないだろう………………喜んでお受けしよう」
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