滅亡世界の魔装設計士 ~五体不満足で転生した設計士は、魔装を設計し最強へと成り上がる~

高美濃 四間

文字の大きさ
211 / 251
第十三章 真実を知る者

神殿の遺跡

しおりを挟む
 その後、戦いの準備を整えたシュウゴたちは紹介所を訪れた。
 ブリッツバスターと隼、デュラの装備はオリハルコンで強化し、メイとニアの服はユミルクラーケンの素材で強度を上げていた。
 紹介所の受付で遺跡のことを話すと、ユリはすぐに手続きを始めた。並行してユラが神殿の遺跡について説明してくれる。
 
 ~~神殿の遺跡~~

 遥か昔に建てられた古代神殿。
 かなり風化はしているのものの、今もなお内部へ進める。しかし半倒壊してるため、常に崩落の危険性があるという。
 調査に入った討伐隊は、入ってすぐの広間のような場所でゴルゴタウロスと遭遇した。
 造りを見るに、奥へ続く道は一つしかなく、ゴルゴタウロスを倒して進む以外の方法はない。 
 しかし古代の権力者たちが金銀財宝をそこに隠したという古い記録があり、開拓できれば得られるものは大きいはずだ。

「――危険な魔物がいると聞いています。どうかお気をつけて」

 不安そうに声を震わせ、愛しい男を見送るかのように、ユリは瞳を潤ませる。
 ユラとユナも瞳を揺らしてシュウゴたちに熱い視線を送っていた。

「大丈夫、すぐに帰ってきますよ」

 シュウゴはそう言って微笑み、仲間たちを連れ死地へと赴くのだった。

 転移石で転移した先は、遺跡の手前の森だった。

「おっきい~」

 ニアが興奮したように声を上げ、漆黒の翼を大きく広げて飛び上がる。
 シュウゴも目の前の遺跡の大きさに圧倒されていた。
 確かに巨大な石柱が倒れかけていたり、岩の壁に大きな亀裂が入っていたりと、危険な状態にあることは分かるが、それでもそう簡単に崩れなさそうな安定感を感じることができる。
 だが、この遺跡が大きく感じる理由はそれだけではない。

「お兄様……」

 メイが不安に震える声で呟き、シュウゴの左手を握る。
 デュラもただならぬ雰囲気に警戒し、腰を落として周囲をゆっくりと見回していた。
 神殿の遺跡から漏れ出るのは、覇者の圧倒的な気配。
 それこそ、鵺や謎の魔神、そして先日の砂漠で感じた気配と同等かそれ以上の覇気を放っている。

「とにかく、今は先に進もう」

 シュウゴはそう言ってゆっくりと歩き出した。
 
 神殿の遺跡内部は、想像していた通り風化していた。
 全体的に色褪せた黄土色。おそらく、かつては輝いていたのだろう。
 上へ続く階段は途中で崩れ、奥に立っている二体の像は頭がなかったり、両腕が落ちていたりと、酷い有様だ。
 いたるところに新緑の植物が生え、石柱や瓦礫の上を這っている。
 慎重に歩いていても、足元からなにかが割れる音が絶え間なく響いていた。
 メイが握っていたシュウゴの手に力を込め、小さな声で呟く。

「気味が悪いです……」

「まあ、遺跡と言ったらこんなもんだろう」

 シュウゴは案外落ち着いてた。
 こういった場所に初めて足を踏み入れるが、ゲームなどでは定番。
 重度なゲーマーだったシュウゴの心を揺らすには、ギミックがまだ足りていないのだ。

 横に倒れた石柱や苔の生えた巨大な岩など、行く手を遮る障害物を乗り越えて先へ進んでいくと、ようやく広間へ辿り着いた。そこが広く感じるのは、天井が今までよりも高いためだろう。だがところどころで、小さな破片と砂埃がパラパラと降り、遺跡倒壊の危険性を再認識させられる。
 シュウゴたちが足を止めると、頭上を飛んでいたニアもシュウゴの横に着地する。
 デュラは先頭に出た。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。 しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。 『ハズレスキルだ!』 同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。 そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太
ファンタジー
 かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。  しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。  失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。  だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

商人でいこう!

八神
ファンタジー
「ようこそ。異世界『バルガルド』へ」

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた

砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。 彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。 そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。 死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。 その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。 しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、 主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。 自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、 寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。 結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、 自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……? 更新は昼頃になります。

処理中です...