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第二話 学校の七不思議
学校探索2
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ーーーsaidフェル
やっとのことで彼女に魔法と魔術の基礎的な事を教えた。テストと言うと苦いものでも食べた様な顔をして先程までニコニコした顔で見ていた魔法陣を睨み始めた。
(こいつ…どれだけ勉強嫌いなんだか。)
「あ!!!!!!」
毎度毎度、彼女の大きい声には驚かせられる。
「なんだ急に大きな声を出して!」
「学校に課題を忘れてきまし…」
「な……。」
僕との勉強時間を水の泡にするような発言…こいつ正気か?まあまあ落ち着くんだフェル•ライゼント。忘れ物は誰にでもある…そう。
「今から!取りに行ってきます……」
「まて、僕も行く。」
「え?いいんですか?」
「君のことだから何か問題を起こして、事が大きくなりそうだ。それに、また倒れたら大変だろう。」
「ありがとうございます!!」
こいつ、一人で行ったら変なことやらかすだろうな。仕方ないが…ライゼント家の為、婚約者のお守りをするか。
まあ、1人にしたところでまた倒れたなんて事になったら多方から責められる気がするし、怪我もしかねない。外も暗いし、流石にこんな時間に女性1人を学校と言えど夜道に歩かせるわけにはいけないしな。
彼女は教室に忘れ物をしたらしい。にしても暗い、この時間帯、学校に残っている生徒は多分僕たちだけであろう。
「え?ちょ待ってくださいフェル様!」
「なんだ、エリーフェ。もうへばっているのか?君の体力が少ないのは把握しているがそこまでとは…」
「すみませ…ッ。」
「仕方ない…もう少しゆっくり行くか。」
「ありがとうございます。」
彼女の歩幅が小さいので合わせるのが大変だ。これだから僕の美脚は……とつくづく思う。
僕たちの学年は三階まで登ったところにある。確かに令嬢の方には酷な話だろう。仮にも彼女は病弱、すぐ倒れてしまうのでここは彼女のペースにあわせるとしよう。そんな事を考えていると彼女は少し、ムッとした顔でこちらを向いた。折角合わせてやったのになんだその不満そうな顔は…
教室に向かい歩いていると彼女が急に立ち止まった。
「フェル様、この音なんでしょう?」
「音?……僕には聞こえんが」
「私には、はっきり聞こえますよ?うーん。こっちです!」
僕には何も聞こえなかった。耳を研ぎ澄ましてもやはり何も聞こえない。こっちの方向から音が聞こえる!と言うように彼女は僕の手を引き教室棟とは別の特別棟に向かった。
彼女は音楽室に来ると足は止めた。中に入ると、ただ真ん中にピアノが置かれていた。
何かに取り憑かれたかの様に彼女はそのピアノを見つめる。スウッと握られていた手を離され、彼女はピアノに手を伸ばす。何かおかしい。
「エリーフェ!!!」
咄嗟に彼女を呼び止める、パッと何か目覚めた様な反応をしたが再び、ピアノを見つめて彼女は独り言のように呟いた。
「七不思議は本当にあった…」
その言葉共に、何かに吸い込まれる様に彼女は消えていく、必死に彼女の名前を呼びかけたが、全く聞こえていないようだった。伸ばした手は遅く、音楽室に残ったのはピアノと僕だけだった。
彼女を探しに行かなくては…やっぱり面倒事に巻き込まれた、とため息をこぼす。そんな事を言っている暇はない。とりあえず手がかりとしては彼女の『七不思議は本当にあった』であろう。恐らくこれは信じられないが、怪奇現象紛いのもの。否、魔法自然現象か?分からない、わからないからこそ解明する必要がある。
とりあえず七不思議を当たっていくか。唯一の手がかりを元に捜索が始まった。
やっとのことで彼女に魔法と魔術の基礎的な事を教えた。テストと言うと苦いものでも食べた様な顔をして先程までニコニコした顔で見ていた魔法陣を睨み始めた。
(こいつ…どれだけ勉強嫌いなんだか。)
「あ!!!!!!」
毎度毎度、彼女の大きい声には驚かせられる。
「なんだ急に大きな声を出して!」
「学校に課題を忘れてきまし…」
「な……。」
僕との勉強時間を水の泡にするような発言…こいつ正気か?まあまあ落ち着くんだフェル•ライゼント。忘れ物は誰にでもある…そう。
「今から!取りに行ってきます……」
「まて、僕も行く。」
「え?いいんですか?」
「君のことだから何か問題を起こして、事が大きくなりそうだ。それに、また倒れたら大変だろう。」
「ありがとうございます!!」
こいつ、一人で行ったら変なことやらかすだろうな。仕方ないが…ライゼント家の為、婚約者のお守りをするか。
まあ、1人にしたところでまた倒れたなんて事になったら多方から責められる気がするし、怪我もしかねない。外も暗いし、流石にこんな時間に女性1人を学校と言えど夜道に歩かせるわけにはいけないしな。
彼女は教室に忘れ物をしたらしい。にしても暗い、この時間帯、学校に残っている生徒は多分僕たちだけであろう。
「え?ちょ待ってくださいフェル様!」
「なんだ、エリーフェ。もうへばっているのか?君の体力が少ないのは把握しているがそこまでとは…」
「すみませ…ッ。」
「仕方ない…もう少しゆっくり行くか。」
「ありがとうございます。」
彼女の歩幅が小さいので合わせるのが大変だ。これだから僕の美脚は……とつくづく思う。
僕たちの学年は三階まで登ったところにある。確かに令嬢の方には酷な話だろう。仮にも彼女は病弱、すぐ倒れてしまうのでここは彼女のペースにあわせるとしよう。そんな事を考えていると彼女は少し、ムッとした顔でこちらを向いた。折角合わせてやったのになんだその不満そうな顔は…
教室に向かい歩いていると彼女が急に立ち止まった。
「フェル様、この音なんでしょう?」
「音?……僕には聞こえんが」
「私には、はっきり聞こえますよ?うーん。こっちです!」
僕には何も聞こえなかった。耳を研ぎ澄ましてもやはり何も聞こえない。こっちの方向から音が聞こえる!と言うように彼女は僕の手を引き教室棟とは別の特別棟に向かった。
彼女は音楽室に来ると足は止めた。中に入ると、ただ真ん中にピアノが置かれていた。
何かに取り憑かれたかの様に彼女はそのピアノを見つめる。スウッと握られていた手を離され、彼女はピアノに手を伸ばす。何かおかしい。
「エリーフェ!!!」
咄嗟に彼女を呼び止める、パッと何か目覚めた様な反応をしたが再び、ピアノを見つめて彼女は独り言のように呟いた。
「七不思議は本当にあった…」
その言葉共に、何かに吸い込まれる様に彼女は消えていく、必死に彼女の名前を呼びかけたが、全く聞こえていないようだった。伸ばした手は遅く、音楽室に残ったのはピアノと僕だけだった。
彼女を探しに行かなくては…やっぱり面倒事に巻き込まれた、とため息をこぼす。そんな事を言っている暇はない。とりあえず手がかりとしては彼女の『七不思議は本当にあった』であろう。恐らくこれは信じられないが、怪奇現象紛いのもの。否、魔法自然現象か?分からない、わからないからこそ解明する必要がある。
とりあえず七不思議を当たっていくか。唯一の手がかりを元に捜索が始まった。
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