優しい夜のうた

びぅむ

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第5章 動き始めた疑惑

美夜と圭太

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ベッドから足を降ろすと、佃島先輩もハッと跳び起きて、

「萌梨…!どうしたの!?」

と訊ねると、少し離れたところにあるソファで横になっていた坂井さんも起きてきた。私は佃島先輩の腕を掴むと、

「帰らなきゃ…!大変!あの子が…!!」

と私は半分パニック状態だ。

「落ち着いて!萌梨、大丈夫だから…」

と逆に佃島先輩も私の腕を掴み返して言うけれど、私は頭を横に振った。

「私が帰らなきゃ、あの子が酷い目に遭うのよ!!私、それだけは……!」

と言いながら涙が込み上げてくると、坂井さんが私の元に歩み寄り、肩を掴んだ。

「美夜ちゃんは大丈夫だよ。今夜は圭太くんがそばについてるから。圭太くんがそばにいると、お父さんは近寄らないらしい」

坂井さんがそう言うと、私と佃島先輩は驚きながら顔を上げて坂井さんを見つめた。坂井さんは、優しくにっこりと微笑んで、

「圭太くんからメールがね、来たんだ」

と言うと、私は安堵と共に哀しみが押し寄せてきた。

「昨日渡部さんと君の自宅に行ってきた。そこで、圭太くんに俺のアドレスを教えたんだ。そしたら、すぐにメールをくれたんだ。そして、いろいろ、分かったよ…」

坂井さんが静かにそう言うと、私はビクッとした。すると、佃島先輩は私の肩をグイッと抱き寄せてきて、私はそんな先輩の横顔を見つめた。

「とりあえず、メシ食ってからだな。佃島クン、学校休めるかい?君の協力も、必要になる」

坂井さんが佃島先輩にそう言うと、彼は迷いもなく大きく頷いて、

「もちろん!!」

と答えると、私は余計に涙が溢れてきた。



何が、始まろうとしているのだろう。


私を同情するための話し合い?


私に、どうしろというの?
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