137 / 138
最終章 優しい夜のうた
最後の奇跡
しおりを挟む
祐は萌梨の髪を優しく撫でると、
「俺もだよ。愛してる。ずーっと、愛してる」
と囁いて静かに唇を重ねた。懐かしい萌梨の唇の感触に、涙が止まらない。炎のように熱い唇から、吐息が漏れる。萌梨もそんな祐の唇に身を任せていると、唇がゆっくりと離れて、祐はまた強く萌梨を抱きしめた。
面会時間が過ぎているため、離れがたいけれど、祐は帰らなくてはならない。仕方なく、祐は凛に上着を着せて、ベッドの上の萌梨にもう一度だけキスをして頬を撫でると、
「ゆっくりおやすみ。萌梨が目覚めたことを知ったら、みんな喜ぶよ。美夜、小学校卒業して、萌梨に感謝してた。明日、美夜を連れてくるから」
「美夜が…。うん…。そうね。また、明日」
「また、明日!」
萌梨は優しい笑顔で手を振り、ドアの隙間から見えなくなるまで、萌梨と祐は微笑み合いながら見つめ合っていた。ドアが閉まると、凜は眠そうにフラフラして、祐に抱き上げられて腕の中ですぐに眠ってしまった。祐は、熱い想いが込み上げてきて、胸がドキドキと高鳴っていた。
やっと、萌梨と生きていける。
凛と3人で。
俺たちは、悲しい運命に負けなかったんだ。やっと、切り抜けたよね。
これから、幸せな日々が始まるんだ。
祐はそう思うと、余計に涙が溢れて目の前の景色が曇って見えなくなってしまった。たまらなく嬉しくて、幸せが目に染みていた。明日からの幸せな日々を想像するだけで、涙が溢れて止まらない。
愛してる。
愛してる…!!
その奇跡が、最後の夜になるなんて思わなかったけれど………。
翌朝。
萌梨は眠ったまま、もう二度と目を覚ますことはなかった。
「俺もだよ。愛してる。ずーっと、愛してる」
と囁いて静かに唇を重ねた。懐かしい萌梨の唇の感触に、涙が止まらない。炎のように熱い唇から、吐息が漏れる。萌梨もそんな祐の唇に身を任せていると、唇がゆっくりと離れて、祐はまた強く萌梨を抱きしめた。
面会時間が過ぎているため、離れがたいけれど、祐は帰らなくてはならない。仕方なく、祐は凛に上着を着せて、ベッドの上の萌梨にもう一度だけキスをして頬を撫でると、
「ゆっくりおやすみ。萌梨が目覚めたことを知ったら、みんな喜ぶよ。美夜、小学校卒業して、萌梨に感謝してた。明日、美夜を連れてくるから」
「美夜が…。うん…。そうね。また、明日」
「また、明日!」
萌梨は優しい笑顔で手を振り、ドアの隙間から見えなくなるまで、萌梨と祐は微笑み合いながら見つめ合っていた。ドアが閉まると、凜は眠そうにフラフラして、祐に抱き上げられて腕の中ですぐに眠ってしまった。祐は、熱い想いが込み上げてきて、胸がドキドキと高鳴っていた。
やっと、萌梨と生きていける。
凛と3人で。
俺たちは、悲しい運命に負けなかったんだ。やっと、切り抜けたよね。
これから、幸せな日々が始まるんだ。
祐はそう思うと、余計に涙が溢れて目の前の景色が曇って見えなくなってしまった。たまらなく嬉しくて、幸せが目に染みていた。明日からの幸せな日々を想像するだけで、涙が溢れて止まらない。
愛してる。
愛してる…!!
その奇跡が、最後の夜になるなんて思わなかったけれど………。
翌朝。
萌梨は眠ったまま、もう二度と目を覚ますことはなかった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
9
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる