30 / 260
第2章 二十歳のキス、その先は…
13
しおりを挟む
*
会社の飲み会に、初めて参加することにした。前までは未成年だったのでいつも断っていたし、会社の人たちも気を使ってあまり誘わなかった。最初の歓迎会だけは、参加したけれど。
週末の夜。居酒屋の大部屋で、私達は20人くらい集まって宴会を始めていた。私は酔っ払いの上司の相手にうんざりして、帰りたい一心だった。上司はベロンベロンに酔って、女子社員側でクダを巻いている。こういうの、よく聞くけど、ほんとにめんどくさい。
翔平とは少し席が離れていたけど、目配せをして「帰りたい」と目で訴えていた。でも、翔平もまだまだ駆け出しの営業マン2年目としては、新入社員と扱いが変わらない。
上司に捕まってお酒を飲まされている。翔平はお酒は強いみたいだから、泥酔することはないだろう。どっかの誰かさんなら、飲みまくって、隅っこでだらし無く寝ちゃってそうだけど。
私はそう思って笑ってしまうと、はっと我に返ってジョッキを持つ手に力を込めた。
まてまてまて!!今、なに考えたの?私。今は彼氏いるんだから!
頭の中でそう自分に何度も言い聞かせる。すると、隣の同僚の女の子が酔ってグラスを倒してしまい、ベージュ色のカクテルが私のスカートに溢れてしまった。
「きゃっ!」
「あああっ!ごめんなさい。渡部さん、ごめんね!使えない先輩だよね?!いつも迷惑ばかりかけてごめんなさいいぃぃ」
と意味不明な謝罪を受けてしまった。
会社の飲み会に、初めて参加することにした。前までは未成年だったのでいつも断っていたし、会社の人たちも気を使ってあまり誘わなかった。最初の歓迎会だけは、参加したけれど。
週末の夜。居酒屋の大部屋で、私達は20人くらい集まって宴会を始めていた。私は酔っ払いの上司の相手にうんざりして、帰りたい一心だった。上司はベロンベロンに酔って、女子社員側でクダを巻いている。こういうの、よく聞くけど、ほんとにめんどくさい。
翔平とは少し席が離れていたけど、目配せをして「帰りたい」と目で訴えていた。でも、翔平もまだまだ駆け出しの営業マン2年目としては、新入社員と扱いが変わらない。
上司に捕まってお酒を飲まされている。翔平はお酒は強いみたいだから、泥酔することはないだろう。どっかの誰かさんなら、飲みまくって、隅っこでだらし無く寝ちゃってそうだけど。
私はそう思って笑ってしまうと、はっと我に返ってジョッキを持つ手に力を込めた。
まてまてまて!!今、なに考えたの?私。今は彼氏いるんだから!
頭の中でそう自分に何度も言い聞かせる。すると、隣の同僚の女の子が酔ってグラスを倒してしまい、ベージュ色のカクテルが私のスカートに溢れてしまった。
「きゃっ!」
「あああっ!ごめんなさい。渡部さん、ごめんね!使えない先輩だよね?!いつも迷惑ばかりかけてごめんなさいいぃぃ」
と意味不明な謝罪を受けてしまった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる