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第6章 おじさんが恋人ですが、何か…?
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真波さんはニコニコ笑って腕を組みながら俺たちを見て、俺と雪子は顔を見合わせて固まっていた。
なぜ、クリスマスイヴの深夜遅くに、リビングで俺と雪子が正座させられているのだろうか。
ソファに、渡部次郎さんと渡部真波さんが並んで座っている。次郎さんは腕を組んでさっきからずっと俺を睨んでいるし、真波さんはニコニコして次郎さんの隣にいて、次郎さんに寄り添っている。
「さ、坂井理です。台東区の第三上野署の捜査一課で刑事してます。…デス」
次郎さんの、この銀縁メガネからの威圧感が恐ろしい。ホラーだ。氷のように冷たい視線が、グサグサと頭のテッペンから突き刺さる。
「私は聞いてませんでしたよ。彼氏がいるなんて。しかも、13歳も年上って…。そして刑事なんて、ありえないでしょう。あんな危険で野蛮な仕事」
淡々と次郎さんが言うと、雪子は身を乗り出して、
「お父さん。そんな言い方、失礼。凄く失礼だよ。彼に謝ってください。…今すぐに!」
と次郎さんとよく似た冷酷な声で言った。
さすが親子だ。母親も雪子と同じこと言うし、父親も雪子と話し方が似てる。間違いなく、親子だ。
「謝る?どの部分に対しての謝罪なんだ?」
銀縁がキラリと光った。
もう、俺家に帰りたいんですけど。帰らせてください。サンタさん、たのんます!
俺はため息をつくと、隣で雪子が思い切り肘鉄してきた。
なぜ、クリスマスイヴの深夜遅くに、リビングで俺と雪子が正座させられているのだろうか。
ソファに、渡部次郎さんと渡部真波さんが並んで座っている。次郎さんは腕を組んでさっきからずっと俺を睨んでいるし、真波さんはニコニコして次郎さんの隣にいて、次郎さんに寄り添っている。
「さ、坂井理です。台東区の第三上野署の捜査一課で刑事してます。…デス」
次郎さんの、この銀縁メガネからの威圧感が恐ろしい。ホラーだ。氷のように冷たい視線が、グサグサと頭のテッペンから突き刺さる。
「私は聞いてませんでしたよ。彼氏がいるなんて。しかも、13歳も年上って…。そして刑事なんて、ありえないでしょう。あんな危険で野蛮な仕事」
淡々と次郎さんが言うと、雪子は身を乗り出して、
「お父さん。そんな言い方、失礼。凄く失礼だよ。彼に謝ってください。…今すぐに!」
と次郎さんとよく似た冷酷な声で言った。
さすが親子だ。母親も雪子と同じこと言うし、父親も雪子と話し方が似てる。間違いなく、親子だ。
「謝る?どの部分に対しての謝罪なんだ?」
銀縁がキラリと光った。
もう、俺家に帰りたいんですけど。帰らせてください。サンタさん、たのんます!
俺はため息をつくと、隣で雪子が思い切り肘鉄してきた。
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