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第7章 結婚と同棲
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「次郎くんのことは気にしなくていいのよ。ゆっくり説得していきましょ。でも、一つだけ私から、言わせてもらえるかな」
「え?」
真波さんは、真っ直ぐに俺を見つめた。
「坂井さん、あなた、結婚のこと、どう考えてる?」
そう言われて、俺はギクッとして動きを止めた。雪子は俺をチラッと見つめてから、また真波さんを見て、
「お母さん。結婚まで考えてないの。坂井さんも。ただ、一緒に」
と言いかけると、真波さんは少しキツく雪子を見つめた。
「一緒にいたいから…ってだけでは、同棲は賛成できないわ。分かってるでしょ?子供じゃないのよ。一緒に暮らすなら、ちゃんとその先の未来のことを2人で話し合って、二人が納得して、それから次郎くんを説得しなきゃ」
「お母さん…」
雪子はキュッと唇を噛み締めて、少し俯いた。松林はバツが悪そうにコーヒーを飲んで、どちらとも目を合わせずにコーヒーを飲んでいる。俺はグッと下唇を噛んで、顔を上げて真波さんをみつめると、
「そうですね。正直なところ、俺は結婚てものに拘ってないし、したいと思ってません。理由は…次郎さんが言ってた通りです」
と言うと、雪子も不安そうに俺を見つめていた。
「理さん…」
俺の手を握りしめている雪子の手が、微かに震えていた。
「え?」
真波さんは、真っ直ぐに俺を見つめた。
「坂井さん、あなた、結婚のこと、どう考えてる?」
そう言われて、俺はギクッとして動きを止めた。雪子は俺をチラッと見つめてから、また真波さんを見て、
「お母さん。結婚まで考えてないの。坂井さんも。ただ、一緒に」
と言いかけると、真波さんは少しキツく雪子を見つめた。
「一緒にいたいから…ってだけでは、同棲は賛成できないわ。分かってるでしょ?子供じゃないのよ。一緒に暮らすなら、ちゃんとその先の未来のことを2人で話し合って、二人が納得して、それから次郎くんを説得しなきゃ」
「お母さん…」
雪子はキュッと唇を噛み締めて、少し俯いた。松林はバツが悪そうにコーヒーを飲んで、どちらとも目を合わせずにコーヒーを飲んでいる。俺はグッと下唇を噛んで、顔を上げて真波さんをみつめると、
「そうですね。正直なところ、俺は結婚てものに拘ってないし、したいと思ってません。理由は…次郎さんが言ってた通りです」
と言うと、雪子も不安そうに俺を見つめていた。
「理さん…」
俺の手を握りしめている雪子の手が、微かに震えていた。
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