草稿集

藤堂Máquina

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怒りについて

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怒りとは自分を助けてやれないところに顔を出すのだ。

どうしてもやれない自分の情けなさをどこかにぶつけたいのだ。

誰かのせいにしたいのだ。

りんごを潰せば時代が変わる気がするのだ。

誰にもぶつけられない怒りはやがて諦めへとも変わるのだ。

その時にひっそりとした1つの人生が終わる。

誰からも殺してもらえないこの時代。

私を殺すのは皮肉にも私なのだ。

常に私なのだ。
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