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第2章 切迫
1 大家の孫
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まばゆい光の中に、一人の女性の姿がある。女性はこちらに憐憫の眼差しを向けている。いや、あの眼差しの向こうにある感情は、憐れみというもりも悲しみ……?
伸ばした女性の細くしなやかな手の、その先に、紅葉のような小さな手。その手は、自分に繋がっている。女性の身体が光の向こうへ引っ張られ、繋いだ手が解けていく。
感情。胸に重く伸し掛かってくる。これが悲しみ?
俺は……悲しんでる……?
女性の唇が動いているが、何を言っているのか聞こえない。この映像には、一切の音がない。手と手は完全に引き離され、女性が光の中へと埋没していく。光はその光度を増し、女性の輪郭をぼやかしていく。女性は惜別を嘆くように、いつまでも手を真っ直ぐに伸ばしている。女性の目から涙が溢れる。口元が大きく歪み、何かを叫びながら消えていく。
パァンと、風船が弾けるように、光は霧散して飛び散り、後にはただ暗闇が残った。女性の残像も、ゆっくりと、周囲の暗闇に溶け込んでいく。手を伸ばしてその暗闇を探るが、もうその手を誰も掴んではくれない。打ち寄せる感情の波に身を震わせながら、ワナワナと、その場に蹲った。
7月22日
草太はゆっくりと目を開いた。目の横に温かい感触があり、拭ってみると濡れていた。
(俺、泣いてる?)
濡れた指先を目の前に掲げる。窓から射し込む明るい光に煌めいて見える。その先にはいつもの見慣れた板張りの天井。いつの間に寝てしまったのか、記憶を起こしても床に就いた場面が思い起こせない。だが自分の寝ているのはいつもの汗臭いせんべい布団……ふと、布団の先に人影を感じ、驚いてその方向に首を急折させる。
「あ、目が覚めた?」
女性の柔らかい声。さっきの夢の中の女性のような憐れみを含んだ眼差しを向けている。いや、夢の中の女性より幾分若い。急速で脳の中のデータに検索をかけるが、誰にもヒットしない。乃愛でもない。朱美でもない。天冥でもない…。こんな女性がこのノワールにいただろうか?誰………?
不審者…!?
ガバっと起き上がり、女性の反対側の壁に身を寄せる。
「だ、誰ですか?」
まじまじと女性を見つめると、女性はこちらを指差してワハハと笑い出す。憐憫の眼差しを向けていたと思ったのは夢の余韻で、よくよく見るとその女性の顔からはどちらかというと意地の悪さを感じる。首元のゆったりしたTシャツに、裾の広い黒のショートパンツ、むっちりとした健康的な太ももを大胆に露出し、せんべい布団のすぐ横で足を崩して座っている。ドール人形のような顔の造形はかなり美形で、こんな不審なシチュエーションでもなければ喜ぶべき場面なのかもしれないが、いつもは暑さを我慢できずに飛び起きるこの部屋の中で、草太は背筋に薄ら寒いものを感じていた。
「それにしても、この部屋、あっついなあ。クーラー入れなよ」
女性は草太の質問に答えることなく、手うちわでパタパタ顔に風を送っている。
「いや暑かったらまず出てもらえます?君が誰でどうしてここにいるのか、まずは説明して欲しいんだけど」
「おうこれは失敬」
女性はおもむろに立ち上がり、草太に近づいて片手を出した。
「あたしはここの大家の孫娘、八尾紬と申す者です。よろしく!新しい管理人さん」
「え、大家さんの孫娘…?」
おそるおそる彼女の差し出した手の指先をつまむように応じると、彼女はその手をがっちりと掴み直してブンブンと振り、可愛い顔に似合わずガハハハと豪快に笑った。
「あの、それで、どうして僕の部屋に?」
「え?それはさあ、挨拶しようと思って部屋を覗いたら気持ち良さそうに寝てるじゃない?で、あなたの顔をちょっと覗いてたらお目覚めになったってわけ」
「なったってわけ…て、覗かないで下さい」
壁時計に目を走らせるとすでに短針は頂上を超えたところにある。
「うわっ!完全に寝過ごしてる!」
一瞬、明彦の朝食のことを思ったが、幸い今日は土曜日なのを思い出し、胸を撫でる。が、朝食を作らなくていいわけではなく、昼過ぎまで食事を放置してしまったことに申し訳なく思った。草太は紬に部屋を出るよう促し、自分も一緒に出てそのままダイニングへと入る。そこには乃愛が小さなカップアイスを食べている姿があった。
「ああ~!乃愛ちゃん、いいなー」
「もう一個あるから食べていいよ」
「まじ?かたじけない!」
紬は喜々として冷蔵庫からカップアイスを取り、テレビ前に座っていた乃愛の隣りにストンと座ってアイスの蓋を剥がして舐めた。紬は高校生で、学校が休みになると休暇中によくノワールの8号室に住み込むのだと教えてくれた。なので草太以外の住人とは顔見知りのようだった。
「草太、大丈夫?」
乃愛が草太の顔を心配そうに見る。
「あ、えーと俺、夜ここを出てからの記憶が無くて……」
「きのうさあ、びっくりしたよ。10時半くらいだったかなあ、ボクがトイレに行くと上からバタンって大きな音がしてさ、怖くなって弾正に三階を見てもらったのね。そしたら草太が倒れてたってわけ。救急車呼ぼうかってなったけど、夜遅かったしとりあえず部屋で寝かせて様子見ようって…」
「ええ!それはご迷惑かけました。弾正さんが部屋まで?」
「うん。シュンくんも手伝ってたよ。途中で落っことしてたけど、頭痛くない?」
そういえば後頭部に少し痛みがある。みんなそこそこ酔ってたんで手をスベらせてしまったのだろう。草太はそう察しながら、夜に鐘を見ようと三階へ上がったことを思い出した。あれから…確か白い光が出てきて……昨夜の場面を思い起こそうとした時、キーンとした痛みがまた走り、頭を抑える。
「あ、痛むんだ、頭。病院行った方がよくない?」
「あ、いえ、大丈夫です。それより、お世話かけました。あと受け取った動画の編集出来ませんでした。すみません」
「ああ、いいっていいって。あれ流すのもうちょっと先だから」
乃愛に仕事が手つかずなのを謝りながら、キッチン側のソファに座る。テレビでは昼のニュースが流れており、きのう禍津町で起こった事件が取り上げられていた。
「ああー!この被害に遭った子さあ、あたしのクラスメイトなんだよねえ」
紬がテレビを指差して言ったことに驚いて彼女を見る。
「ええ!?紬ちゃん、聖蓮女子の生徒なんすか?」
「うん、そ。でもあたし、佐倉さんとは全然親しくなかったからぶっちゃけあんま悲しくないんだよねぇ」
佐倉とは被害に遭った心晴のことだ。いくら親しくなかったといえ、普通クラスメイトが殺人事件に遭ったらもっと悲しそうな顔をするだろうに…紬のあっけらかんとした言葉に草太はかける言葉を見失った。そんな草太をよそに、乃愛が言葉を繋げる。
「ねえねえ、今日ボク暇だからさあ、きのう言ってた事件現場の取材、後で行かない?」
「え?えーと…」
草太は管理人室の扉にかけているボードの書き込みを思い起こした。弾正の仕事はこのところ入っておらず、駿佑からも何も入っていない。明彦の食事はこれから作るとして、傑の依頼は…そこまで考えてハッとした。
「そういえばきのう、傑さんは帰って来ました?」
「え?傑さん?うーんと…ボクは顔見てない…かな?」
乃愛は目線を上にして考えながらそう言ったが、彼女は結構酔ってたので当てにならないかもしれない。草太は昨夜、夜中まで起きて傑の帰りを待とうと思っていたのだが、思わぬハプニングで逃してしまった。今、4合室の扉を叩けば出てくるだろうか、と、ダイニングを出ようとした時、スエットのズボンが震えた。きのうの服のままに出てきたが、スマホはちゃんとポケットに入っているようだ。電話の相手は弓削刑事からだった。今日、現場検証をやりたいので来れないかと聞く。大丈夫ですと答えると昼の3時を指定してきたので直接現場に行くと言って切った。
「おお?何何ぃ?女からだったよね?彼女?ヘイヘイヘーイ」
斜め前に座っていた紬の場所からは携帯から漏れた声が聞こえたのか、草太を冷やかしてくる。
「いや、3時に事件現場に来てくれって、刑事さんから。なので、乃愛さんの編集が後回しでよかったら取材も付き合いますけど…でもきのうの今日なんできっと人でいっぱいですよ?」
「いいのいいの暇だし。インタビューも取れるかもしれないし」
いやあんたがよくてもこっちがよくないわ、と乃愛の派手な格好で注目を浴びる姿を想像して顔をしかめる。ふと視線を感じ、そにらを向くと少女がキラキラした目で身を乗り出している。
「え、事件現場行くの?あたしも行く!行きたい!」
「クラスメイト、亡くなった場所だよ?」
「だからさ、あたしが犯人捕まえてやる!名推理かましてさあ」
「いや紬、ドラマの見過ぎだから」
乃愛の冷ややかな視線を受けながら、それでも紬は行くと押し切り、午後から三人で出掛けることになった。いや、確か駿佑も行きたいと名乗り出ていたので四人か。草太は遅くなってしまった明彦の食事を作りながら、七星の家の中で見た家具が本当にあるかどうかを行ったらまず確かめようと考えていた。
伸ばした女性の細くしなやかな手の、その先に、紅葉のような小さな手。その手は、自分に繋がっている。女性の身体が光の向こうへ引っ張られ、繋いだ手が解けていく。
感情。胸に重く伸し掛かってくる。これが悲しみ?
俺は……悲しんでる……?
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(俺、泣いてる?)
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「あ、目が覚めた?」
女性の柔らかい声。さっきの夢の中の女性のような憐れみを含んだ眼差しを向けている。いや、夢の中の女性より幾分若い。急速で脳の中のデータに検索をかけるが、誰にもヒットしない。乃愛でもない。朱美でもない。天冥でもない…。こんな女性がこのノワールにいただろうか?誰………?
不審者…!?
ガバっと起き上がり、女性の反対側の壁に身を寄せる。
「だ、誰ですか?」
まじまじと女性を見つめると、女性はこちらを指差してワハハと笑い出す。憐憫の眼差しを向けていたと思ったのは夢の余韻で、よくよく見るとその女性の顔からはどちらかというと意地の悪さを感じる。首元のゆったりしたTシャツに、裾の広い黒のショートパンツ、むっちりとした健康的な太ももを大胆に露出し、せんべい布団のすぐ横で足を崩して座っている。ドール人形のような顔の造形はかなり美形で、こんな不審なシチュエーションでもなければ喜ぶべき場面なのかもしれないが、いつもは暑さを我慢できずに飛び起きるこの部屋の中で、草太は背筋に薄ら寒いものを感じていた。
「それにしても、この部屋、あっついなあ。クーラー入れなよ」
女性は草太の質問に答えることなく、手うちわでパタパタ顔に風を送っている。
「いや暑かったらまず出てもらえます?君が誰でどうしてここにいるのか、まずは説明して欲しいんだけど」
「おうこれは失敬」
女性はおもむろに立ち上がり、草太に近づいて片手を出した。
「あたしはここの大家の孫娘、八尾紬と申す者です。よろしく!新しい管理人さん」
「え、大家さんの孫娘…?」
おそるおそる彼女の差し出した手の指先をつまむように応じると、彼女はその手をがっちりと掴み直してブンブンと振り、可愛い顔に似合わずガハハハと豪快に笑った。
「あの、それで、どうして僕の部屋に?」
「え?それはさあ、挨拶しようと思って部屋を覗いたら気持ち良さそうに寝てるじゃない?で、あなたの顔をちょっと覗いてたらお目覚めになったってわけ」
「なったってわけ…て、覗かないで下さい」
壁時計に目を走らせるとすでに短針は頂上を超えたところにある。
「うわっ!完全に寝過ごしてる!」
一瞬、明彦の朝食のことを思ったが、幸い今日は土曜日なのを思い出し、胸を撫でる。が、朝食を作らなくていいわけではなく、昼過ぎまで食事を放置してしまったことに申し訳なく思った。草太は紬に部屋を出るよう促し、自分も一緒に出てそのままダイニングへと入る。そこには乃愛が小さなカップアイスを食べている姿があった。
「ああ~!乃愛ちゃん、いいなー」
「もう一個あるから食べていいよ」
「まじ?かたじけない!」
紬は喜々として冷蔵庫からカップアイスを取り、テレビ前に座っていた乃愛の隣りにストンと座ってアイスの蓋を剥がして舐めた。紬は高校生で、学校が休みになると休暇中によくノワールの8号室に住み込むのだと教えてくれた。なので草太以外の住人とは顔見知りのようだった。
「草太、大丈夫?」
乃愛が草太の顔を心配そうに見る。
「あ、えーと俺、夜ここを出てからの記憶が無くて……」
「きのうさあ、びっくりしたよ。10時半くらいだったかなあ、ボクがトイレに行くと上からバタンって大きな音がしてさ、怖くなって弾正に三階を見てもらったのね。そしたら草太が倒れてたってわけ。救急車呼ぼうかってなったけど、夜遅かったしとりあえず部屋で寝かせて様子見ようって…」
「ええ!それはご迷惑かけました。弾正さんが部屋まで?」
「うん。シュンくんも手伝ってたよ。途中で落っことしてたけど、頭痛くない?」
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乃愛に仕事が手つかずなのを謝りながら、キッチン側のソファに座る。テレビでは昼のニュースが流れており、きのう禍津町で起こった事件が取り上げられていた。
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紬がテレビを指差して言ったことに驚いて彼女を見る。
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佐倉とは被害に遭った心晴のことだ。いくら親しくなかったといえ、普通クラスメイトが殺人事件に遭ったらもっと悲しそうな顔をするだろうに…紬のあっけらかんとした言葉に草太はかける言葉を見失った。そんな草太をよそに、乃愛が言葉を繋げる。
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「え?えーと…」
草太は管理人室の扉にかけているボードの書き込みを思い起こした。弾正の仕事はこのところ入っておらず、駿佑からも何も入っていない。明彦の食事はこれから作るとして、傑の依頼は…そこまで考えてハッとした。
「そういえばきのう、傑さんは帰って来ました?」
「え?傑さん?うーんと…ボクは顔見てない…かな?」
乃愛は目線を上にして考えながらそう言ったが、彼女は結構酔ってたので当てにならないかもしれない。草太は昨夜、夜中まで起きて傑の帰りを待とうと思っていたのだが、思わぬハプニングで逃してしまった。今、4合室の扉を叩けば出てくるだろうか、と、ダイニングを出ようとした時、スエットのズボンが震えた。きのうの服のままに出てきたが、スマホはちゃんとポケットに入っているようだ。電話の相手は弓削刑事からだった。今日、現場検証をやりたいので来れないかと聞く。大丈夫ですと答えると昼の3時を指定してきたので直接現場に行くと言って切った。
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「いや、3時に事件現場に来てくれって、刑事さんから。なので、乃愛さんの編集が後回しでよかったら取材も付き合いますけど…でもきのうの今日なんできっと人でいっぱいですよ?」
「いいのいいの暇だし。インタビューも取れるかもしれないし」
いやあんたがよくてもこっちがよくないわ、と乃愛の派手な格好で注目を浴びる姿を想像して顔をしかめる。ふと視線を感じ、そにらを向くと少女がキラキラした目で身を乗り出している。
「え、事件現場行くの?あたしも行く!行きたい!」
「クラスメイト、亡くなった場所だよ?」
「だからさ、あたしが犯人捕まえてやる!名推理かましてさあ」
「いや紬、ドラマの見過ぎだから」
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