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第一回富士ダンジョン探索
魔法少女
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「あの…」
MPポーションを買い取ってもらおうとしたとき、後ろから声をかけられた。
ふり返るとそこには、魔法少女のコスプレのような格好をした小柄の女性がいた。
「その MPポーション、売るんですか?」 と、その魔法少女。
「あ、はい、売ろうかと…」 と私。
「良ければこれと交換しませんか?」 と魔法少女が巻物とおぼしきものを差し出した。
「これは、魔法の巻物ですか?」 と私。
「はい、ここの3層で昨日手に入れたものです。
3層産なので多分、基本 4属性か、まぁそのあたりのものですが」 と魔法少女。
「それは願ってもない! 私は魔法をひとつも持ってませんので、何の魔法でも欲しいです」 と、ガッつく私。
やり取りを見ていた買い取り窓口の担当の方に、[そう言うことですので]の目配せをして頭を下げ、買い取ってもらうのはやめ、MPポーションと巻物を交換することにした。
巻物を受け取り、MPポーションを渡した。
ポーションを受け取った魔法少女は、指先でつまんだポーションを顔の前で振って「ありがとう」と言ってお連れの探索者の方に帰っていった。
魔法少女、魔法少女と言っているが、可愛い少女と言うよりは、お美しいお姉さまと言う感じの女性で、正直、[そのコスプレはどうなの?]と思っていたのだが、実はあの格好は結構深層でないと手に入らない高性能のドロップアイテム、通称[魔法少女セット緑]だったことが後でわかった。
{すごい高レベルの探索者だったんだなぁ}
さて、私も早速ダンジョンに入り直して巻物を開きたいところだが、ハヤる気持ちをグッとおさえて、まずは売店を物色する。
{おぉ、あったあった。 ポーションケース(大・中・小・mix)
大とか当分出ないだろうけど、小ひとつと mix ひとつ買っておこう}
万が一、またポーションがドロップしたときのためにポーションケースを買っておく。
ポーションケース小にはポーション小が 5本入れられるようになっているようだ。
mix には、大・中・小 1本づつ入れられる。
まぁ、準備万端整えると出ないってのもあるあるだが。
あ、このケースはダンジョン産のものではなく、ポーションの大きさに合わせて作られた100均商品である。
さてさて、売店の隣の飲食コーナーでコーヒーを買って、今日もナップサックに入れていたサンドイッチを食べて、少しマッタリしてからダンジョンに入り直した。
習慣化したい仮眠は今日は早速なしだ。
基本 4 属性とは火、水、風、土(大地)の 4つだ。
巻物を開いて、もしそれが火の魔法の巻物だったら、覚える魔法は[ファイヤー]である。
MP 1 を消費して、チャッカマン程度の火を出せる。
[ファイヤー]を使い続けていると、火属性の魔法の熟練度が上がり、 使えるMP 値も増えて、大きな火が使えるようになる。
[ファイヤーボール]とか[フレイムランス]とか名前をつけて使っているが、みんな[ファイヤー]を自分なりに練って使っているのだそうだ。
水属性の[ウォーター]は人気で、魔法で出した水は飲むこともできる。
私も背中のナップサックにペットボトルを入れているが、[ウォーター]を覚えるとその分荷物を軽量化できる。
ちなみに、収納の魔法の巻物の存在は先人達によって確認されている。
なお、魔法が使えるのはダンジョンの中だけである。
ダンジョンの外でキャンプに行って、薪に[ファイヤー]で火をつけるとかは残念ながらできない。
水晶玉の間で巻物を開く。 覚えた魔法は[ケア]だった。
{え?! 回復?!?!}
MPポーションを買い取ってもらおうとしたとき、後ろから声をかけられた。
ふり返るとそこには、魔法少女のコスプレのような格好をした小柄の女性がいた。
「その MPポーション、売るんですか?」 と、その魔法少女。
「あ、はい、売ろうかと…」 と私。
「良ければこれと交換しませんか?」 と魔法少女が巻物とおぼしきものを差し出した。
「これは、魔法の巻物ですか?」 と私。
「はい、ここの3層で昨日手に入れたものです。
3層産なので多分、基本 4属性か、まぁそのあたりのものですが」 と魔法少女。
「それは願ってもない! 私は魔法をひとつも持ってませんので、何の魔法でも欲しいです」 と、ガッつく私。
やり取りを見ていた買い取り窓口の担当の方に、[そう言うことですので]の目配せをして頭を下げ、買い取ってもらうのはやめ、MPポーションと巻物を交換することにした。
巻物を受け取り、MPポーションを渡した。
ポーションを受け取った魔法少女は、指先でつまんだポーションを顔の前で振って「ありがとう」と言ってお連れの探索者の方に帰っていった。
魔法少女、魔法少女と言っているが、可愛い少女と言うよりは、お美しいお姉さまと言う感じの女性で、正直、[そのコスプレはどうなの?]と思っていたのだが、実はあの格好は結構深層でないと手に入らない高性能のドロップアイテム、通称[魔法少女セット緑]だったことが後でわかった。
{すごい高レベルの探索者だったんだなぁ}
さて、私も早速ダンジョンに入り直して巻物を開きたいところだが、ハヤる気持ちをグッとおさえて、まずは売店を物色する。
{おぉ、あったあった。 ポーションケース(大・中・小・mix)
大とか当分出ないだろうけど、小ひとつと mix ひとつ買っておこう}
万が一、またポーションがドロップしたときのためにポーションケースを買っておく。
ポーションケース小にはポーション小が 5本入れられるようになっているようだ。
mix には、大・中・小 1本づつ入れられる。
まぁ、準備万端整えると出ないってのもあるあるだが。
あ、このケースはダンジョン産のものではなく、ポーションの大きさに合わせて作られた100均商品である。
さてさて、売店の隣の飲食コーナーでコーヒーを買って、今日もナップサックに入れていたサンドイッチを食べて、少しマッタリしてからダンジョンに入り直した。
習慣化したい仮眠は今日は早速なしだ。
基本 4 属性とは火、水、風、土(大地)の 4つだ。
巻物を開いて、もしそれが火の魔法の巻物だったら、覚える魔法は[ファイヤー]である。
MP 1 を消費して、チャッカマン程度の火を出せる。
[ファイヤー]を使い続けていると、火属性の魔法の熟練度が上がり、 使えるMP 値も増えて、大きな火が使えるようになる。
[ファイヤーボール]とか[フレイムランス]とか名前をつけて使っているが、みんな[ファイヤー]を自分なりに練って使っているのだそうだ。
水属性の[ウォーター]は人気で、魔法で出した水は飲むこともできる。
私も背中のナップサックにペットボトルを入れているが、[ウォーター]を覚えるとその分荷物を軽量化できる。
ちなみに、収納の魔法の巻物の存在は先人達によって確認されている。
なお、魔法が使えるのはダンジョンの中だけである。
ダンジョンの外でキャンプに行って、薪に[ファイヤー]で火をつけるとかは残念ながらできない。
水晶玉の間で巻物を開く。 覚えた魔法は[ケア]だった。
{え?! 回復?!?!}
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