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2.5道中 2

4.

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ールナー

「ふー」

湯に浸かると思わず声が出てしまったわ
いいものねー湯に浸かるというのも

「ユウト、1つ相談があるのだが」

「なんだ?」

主様とナーナンさんの言葉を意識半分で聞きながら下の子達の様子をうかがうの

と言ってもそこまで広く無いから手を伸ばせば届くところだし、何かを警戒する必要も無いのだけれどもね、習慣的なものよね、元王の影としてアレコレやっていた名残なの

警戒は常にアーノロウティさんがやっているみたいね。ちょっと肌がピリピリするのはあたしが馴れなきゃ

「………」

「ルナさん」

「んーなぁに主様?」

話しかてきたのはユウトさん

「ルナさんは王都についたらどうします?」

あら、何故そんなことを聞くのかしら、当然主様の側にいるわよ?

「常に御身のそばにおりますわ」

「そう………か」

なにか心配事でもあるのかしら?

「何でもおっしゃってくださいな」

「そうだな…まず首都についたらどうしますある程度やる事をやって屋敷を買うんだが」



「俺はその屋敷で錬金術を楽しもうと思ってな」

……?

「主様、錬金術ができるのですか?」

「いや、研究してみようと思ってな」

「なるほど」

「だからそばにいても暇になる可能性があってな、手伝いならアーノがいるし」

「そうねぇ」

なるほどね、ならどうしましょうか

「……いざというときの為に鍛錬しますわ」

「わかった」

「ナーナンさんはどうするのかしら?」

「私か、さっきユウトに相談したが私はなまっているだろうソロスタイルを鍛え直すことにした」

意識半分で聞いていたけど途中小声になったりしたからうまく聴き取れなかったけど、そうだったのね

「クルファちゃんとミルファちゃんシスティちゃんは、どうするのかしら?」

「私は風景をたくさん描きたいです。それがユウトさんとの契約ですから」

システィちゃんはそうなのね

「えっと…」
「……」

2人は困ってしまったわね

「主様、研究ということは長期滞在予定で?」

「ああ、その予定だ」

「なら学園に通わせてもいいかもしれませんね」

「学園?」

あら、主様学園を知らないのかしら?

「あるのか?」

あっ知ってらしたわ

「ええあるわ、2人はどうかしら知識を学ぶ場所へ行ってみたくなあい?」

「「……」」

クルファちゃんとミルファちゃんはお互いを見て少しご相談ねやがて頷きあい

「行きたいです」
「行ってみたいです」

そうね、学べるときに学ばないとと思っていると主様が声を上げる

「いや待て!」

「どうたの、主様?」

どうしたのかしら?

「その学園は…大丈夫なのか?」

「?」

えっと………

あたしは記憶を探る

「学園の歴史はそれなりよ、貴族と平民の両方の子供が通う学園なの」

「貴族……平民を見下しはしないか?」

ああ、なるほどね主様はそこを気にされているのね、クルファちゃんとミルファちゃんが酷い目に合わないかって心配なのね、私の知っている事を教え……る前にミルファちゃんがおかしいわね

「主様」

「ん?」

「お話中だけどミルファちゃんが」

私がそう言うとクルファちゃんがギョッとした顔をしてミルファちゃんを見る

「ミルファ!?」

ミルファちゃんがフラッしたので支えるけどこれどうしたらいいのかしら?

「ん?…ああ、のぼせちゃったか」

主様の反応的によくある症状なのかしら、何にせよ知っている症状で良かったわ

主様は立ちがあってこちらに来てミルファちゃんを抱えあげる………へー主様のここはそうなのねー

あらいけない異性の局部なんかをじっくりと見るのはマナ違反よね

あたしはそっと目を閉じた

『ザパザパ』

「よっと」

主様が離れたので目を開けると

「………………」

真っ赤になったシスティちゃんがいた。ふふふ初々しいわね、でもミルファちゃんと同じようになっても困るから上がりましょうね

体を拭いた時にシスティちゃんの耳元で

「何でも聞いてね♪」


と呟いたら少し落ち着いてきたのにまた真っ赤にさせてしまったの、それはちょっと後悔し反省したわ……………本当よ

「ーーーっなにっをっでしょうか!?」
「フフフ」

さて、高床式住居に入り(これそんな名前だったかしら?)食事をしながら話し合うの

だけれども心配事が多いからどうしましょうとなったの、けれどクルファちゃんとミルファちゃんがそれでも行くと言ったので主様は渋々許可したの

主様の負けね

「さて、それじゃあ首都についたらそのように」

「あの主君」

「どうした?」

「できれば少額でもいいのでお金を稼ぎたいです」

「?」

「出して貰うだけではなくお金を稼ぐ大変さも理解した上で入園すれば辛くとも続けられると思うので」

立派ね

「そうか…うーん……………ごちそうさま」

「数日だろ、私が付き合おう。ごちそうさま」

「念には念を入れてあたしも手伝うわ。ごちそうさまです」

「「ごちそうさまでした」」

「ごちそうさまです。感動して涙が出ました」

「そうかそりゃ良かった……二人がいるなら大丈夫か」

はい、決定ね

「うし、決まったし歯磨いて寝るぞ」


「「「「「「はい」」」」」」

ラドンちゃんとアーノロウティさんがいるから安心して眠れるの、それはとても素敵なことで幼子はいい夢を見るのよ

……おやすみなさい
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