リスタート・ショコラ―拾われた俺、溺愛されてます―世界でいちばん甘い場所は、あなたの隣。

砂原紗藍

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グレーズ・アフェア―甘くて危険、二人の秘密―

5.あなたと溺れる時間

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ベッドに優しく降ろされる。
透さんが見下ろすその視線は、逃げ場なんて与えてくれない。

ゆっくりとシャツを外した透さんの身体があらわになる。
思わず息を飲んだ俺を見て、透さんは小さく笑った。

「怖いですか?」
「……少し」

正直に言うと、透さんは俺の頬に触れ、そっと唇を寄せた。

「大丈夫。無理はさせませんから」

額に、頬に、唇に――触れる場所が増えるたび、体温がじんわり上がっていく。

「ん……」

小さく漏れた声に、透さんが目を細める。

「可愛い。もっと……聞かせてほしい」

囁き方が甘い。
指先が鎖骨をゆっくりなぞって、胸元へ。
触れる度、身体がびくっと跳ねた。

「環は……触れられるの、好きでしょう?」

耳元に吐息がかかり、思わず胸にしがみつく。

「嫌じゃない……」
「知ってます。昨夜も、こうやって震えてましたから」

目をそらした俺の顎を指で持ち上げ、透さんがキスを落とす。
それが嬉しくて、くすぐったい。

「環……」
「あっ……」

唇と指先がゆっくりと俺を撫で、触れて、反応を確かめるように動く。

「誰にも渡しません。あなたは、俺だけのものです」
「……透さん……」
「もっと……俺だけを見てほしい」
「……見てるよ」

その言葉に、透さんが俺を抱きしめる腕に力をこめる。

何度も名前を呼ばれ、抱きしめられて、ずっと愛されていると感じていた。

――甘くて、長い夜だった。


翌朝。
目が覚めた瞬間、全身がぼんやりと重い。

「……ん……いた……」

全身がなんだか重い。
昨夜の余韻が、あちこちに残っていた。

「……いたた……」

小さく漏らすと、隣で目を開けた透さんがくすりと笑う。

「おはよう、環」
「……おはよう……」

視線を合わせた途端、昨夜の記憶がじわりと蘇り、顔が熱くなる。

「そんなに真っ赤になると、思い出したって言ってるようなものですよ」
「う、うるさい……!」

枕に顔を埋めると、透さんが優しく抱き寄せる。

「激しすぎましたか?」

恥ずかしくて顔をそむけると、額にそっとキスをされた。

「可愛いですね、恥ずかしがる環も」
「……透さんのせいでしょ……」

胸に額をつけると、透さんが髪を撫でながら囁いた。

「昨夜、何度も俺の名前を呼んでましたよ」
「よっ……呼んでない……!」
「呼んでました。何度も」

耳まで熱くなる俺を見て、透さんは満足そうに微笑む。

布団を引き寄せて隠れようとした瞬間、透さんの腕がすっと伸びて俺を抱き寄せた。

「隠れないでください。昨夜あれだけ可愛い声を聞かせてくれたのに」
「い、言うなって……!」

俺は恥ずかしくなって、透さんの胸に顔を埋めた。

「俺は忘れませんよ。あなたが、俺だけを求めてくれたこと」
「……黙って……」

抱きしめ返すと、透さんの手が優しく背中を撫でる。

「環、もう一度言わせてください」

そっと額を合わせられる。

「あなたを、ずっと守りたい。これから先も、全部一緒に過ごしたい」

胸がじんわりと熱くなる。

「……俺も……透さんと一緒がいい」

言った瞬間、透さんが嬉しそうに目を細めて、そっと唇を重ねた。

「透さん……」
「はい?」
「……これから、どうしよう」
「どうしたいですか?」

言葉に迷いながらも、俺は正直に答える。

「……店、もう一回やりたい」
「それは、素晴らしいですね」
「でも……怖いんだ。また失敗するんじゃないかって」

透さんが、そっと俺を抱きしめた。

「大丈夫です。今度は、俺がいます」

その言葉に胸が熱くなる。
透さんの目が、優しく俺を見つめた。

「一緒に、新しい人生を始めましょう」

涙がまた溢れた。

……でも、今度は嬉し涙だった。


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