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幼少期編
やべー女(男)は直伝する1
おれの予想していた展開よりも数段闇深いこのとんでもない裏舞台を目の当たりにし、めちゃめちゃ可哀想過ぎて、アルフレッド殿下を抱きしめる力が強くなってしまうのはしょうがない
なんかさ、エルヴィンもライも結構闇深かったが、一つ頭抜けてアルフレッド殿下の置かれていた状況は闇深いと思う……!!!
こんな酷い状況で育ったらさ…そりゃあ思い詰めちゃうよな…唯一の味方すら自分のせいで苦しむってわかったらすごくしんどかった筈だ
必死に考えた結果が、自分が死ねばいいってなってもおかしくない
てか十歳の子にそんな気持ちにさせるシナリオってどうなの!?制作陣の性癖で??ちょっと歪んだ心を持つイケメンが好きっていう状況だったとしてもあまりにも酷すぎる!!!
愛里が好きだったゲームの世界のイメージを壊してくんなよ!!って気持ちにもなるんだよこっちはな!?
………………とりあえず、おれがヒロインポジションから逃げるって事は最優先だが、ライやエルヴィンと同じ様にこんな展開をそのままにはして置けない
泣きじゃくるアルフレッド殿下をしっかりと抱きしめながら頭をよしよしと撫で、乙女ゲームの流れを思い出し、この状況を打開させるべく作戦を練り、アルフレッド殿下に伝える事にした
「…………アルフレッド殿下、予知夢を見るっていうおれの話をもしも信じてくれるなら…この現状を打開する策をあなたに教えます
上手く行けば側妃様も、おれの下敷きになってる従者さんもその家族も…第二王子派閥から救う事が出来ますし、なによりアルフレッド殿下…あなたが悲しい決断を下す必要が無くなります…………
初対面で毒を飲むようなおれの話を全て信じろとは言いません、ですがこのままでは従者さんは確実に投獄され命を落とす………あなたの心は壊れてしまう、それだけでも打開してみませんか?」
既にとんでもない格好で地面におれたちは転がってる訳だし、もう不敬とか全く考えず、ただアルフレッド殿下の敵ではないと伝えるような…親戚のお兄ちゃん的な感じで頭や背中を撫であやしながら力になりたいと伝えると、泣き腫らした目でアルフレッド殿下がこちらを見てきた
「………っ、ぅうっ………っ、ひっく、俺が死ななくても、母上やモブルがっ酷い目に合わないっように…できるの………??」
「勿論です…!一緒に未来を変えましょうよ!ね!」
……………………………
……………………
………………
やべー女()なおれをアルフレッド殿下が信じてくれるというなら、本気で未来を変えてやろうと作戦を伝える為、地面から起き上がり近くの席へ移動する
おれの下敷きになった状態でアルフレッド殿下の気持ちを聞いていた暗殺系従者がいつの間にか地面で申し訳ありませんと大号泣していた為、そちらもよしよしとあやしつつ…良き主従関係が続くように一緒に話を聞いて貰った
ちなみに路地裏とは言え、なんかこうドッタンバッタンしてても誰も通行人等が来ないのは、事前にしっかりと認識阻害の魔法を周囲に掛けているためである
さすがのおれでも誰が見てるかわからない所で自分は妖艶だと思い込みながらやべー女()を演じたくは無いしね!!目撃者はいらん!!
だからこそ、今この場にアルフレッド殿下とその従者がいるという事実…それを知ってるのはおれと匂いで感知してくれたライだけって話!
アルフレッド殿下を追いかけてきた密偵とかがもし居てもこの作戦を聞かれる事は無いのだ!
号泣する2人を席に座らせ、ちょっと落ち着いた所で話を進める
「そろそろいいですかね?…………では早速、予知夢が見えるおれから現状を打破する為に作戦をお教えします
こんな状況で全部を信じろとは本当に言いません、ですが!おれはこの国の国民としてアルフレッド殿下を慕っている…それだけは本当だと言っておきます」
「…………うん………いや、ああ分かってる
今日、モブルが俺に毒を盛るだろうって話は誰でも知ってる事じゃない…それを知ってる君が何者なのか…本当に予知夢を見れるのか分からない…けど、それでも俺は君を信じてみたいんだ」
「私も同じ気持ちです…今日の事を知っているなんて通常では考えられません…本当なら私も毒を飲み、アルフの後を追うつもりだったんです
………どうする事も出来ず、全てから逃げようと過ちを犯しそうになりました…それを止めて下さり感謝します」
「お礼は状況を打開してからで、まずは現状を変えないといけません
おれはしがない一般市民ですが、先程も言ったように予知夢のような物が見えます…その予知夢とお二方の話から今後起こり得る可能性を踏まえて打開策をお教えします」
優しく微笑みながら話すと、2人は真剣にこちらをみて話を聞いてくれる
この国の王子だとしてもまだ十歳、暗殺されそうになる生活を送る中で利害などなく、同年代と話をするって機会も無かったのかもしれない…
まるで兄的な優しい表示でアルフレッド殿下とおれを見つめるこのモブルって暗殺系従者だって本当に悪い人ではないと雰囲気というかなんかそういう感じがした
これからも二人が互いを支え合える主従関係であり続けらればと思うよ…ほんと
「今後も暗殺の影が付き纏う…その状況を根本的に回避するには今のままでは駄目です、アルフレッド殿下達が進化しないといけません!……簡単に言うと自身の内外的強化、そして脳筋王子を演じる作戦を同時に行うの…です!!
正しい毒の飲み方と筋肉の作り方、おれがしっかりと伝授しますよ!!!」
「「……………………えっ?………………は?」」
安心してくれアルフレッド殿下とモブ従者
ちゃんと2人を救いたい気持ちはある、それは事実だ
けどな…………やべー女()は継続しつつ、おれが第二王子派閥の皆さんが最高に予測できない未来の作り方を教えてやるよ!!
おれが何時でも側にいて怪我も毒も治癒します!とか普通にヒロインっぽい助け方して好感度だけ持たれちゃ困るんで!各々、しっかりと素敵な未来を掴みとろうぜ…………!!!
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