私の立場

けんけん

文字の大きさ
3 / 4

3

しおりを挟む
今の世の中、ちょっとした事でセクハラ、パワハラと言われその事で昇進の話も無くなった。
給料はそこそこあったが、週末の飲み歩きやパチンコ、麻雀と昭和の親父の様な生活に嫁との言い争いも絶えず、昇進の話が無くなった事がきっかけで熟年離婚に至った。
慰謝料等はなかったが、会社に近いからと購入した家は取られ、元家の近所に住むのはちょっと......考え、少し離れた場所でアパート暮らしを始めた。
元々、179cm80kgと大柄ではあったが、嫁の飯が無くなり、偏食生活が続けば、あっという間に体重も増え、腹の出たオヤジへと変わるのにそう時間はかからなかった。
会社では冷たい目で見られる様になり、慣れている仕事の方が良いだろうと会社の要らぬお節介のせいで課長になるはずだった課で、新たに課長になった女の元で仕事をする羽目になった…
やる気もなくなり嫌がらせの様に資料を間違えるのがちょっとした抵抗だ。あまりやり過ぎると首にさせられては困るからほどほどにだが。
そんなある日の週末の夕方、駅近くの雀荘に行こうと駅で腹ごしらえがてら、蕎麦を食べているとタクシーから降りた女が目に入った。
(せっかくの有休だって言うのに嫌な奴を見てしまった…)
そう思う目の先には向井美和の姿があった…
背筋を伸ばしいかにも仕事が出来ますと言う歩き方でトイレに入る様子を、愚痴をこぼしながら蕎麦をすすって見ていると、トイレから出て来た女は別人の様な格好で驚きながら目で追っていた。
(普段見慣れない服装に髪型まで変わってる…でも顔はあいつだよなぁ。彼氏にでも合うのか?あの女の彼氏がどんな奴か一度見てやるか。ネタになるかもしれないし)
にやけながらそんな事を考えると、蕎麦屋を後にした。帽子を被ってることもあり気づかれる事もないと思えば少し距離を置き同じ電車の車両に乗り込み、様子を見ると美和の背後の男の動きに気づき、手元を遠目に見ると痴漢しているのが何となく分かった。
(ありゃ、手捕まえて騒ぐな、あの男もご愁傷様だぁ~)
そう思って見ていたが一向に声がしない、それどころかドアが開けば何事も無かった様に降りて行った。普段の職場での感じからは不自然にさえ思える。そのまま美和に合わせる様に電車を乗り換えるとまた触られているが何もせず元の駅に戻りタクシーに乗って行ってしまった。
その行動に疑問を持つと、翌週も美和より先に駅で待ち構えた。そうすると先週同様着替えて電車に乗り痴漢されていた。
3ヶ月ほど観察していると3ヶ所位を毎週ローテーションしているのが分かった。
部屋に戻るとニヤニヤと変な笑みを浮かべながら、そういう性癖もしくは気分転換みたいなものではと考えると、思いつくのは1つだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

処理中です...