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第2章ダンジョンの怪物
08戦闘
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【『1』ターン目・《クリーチャー側》】
化け物が襲ってくる。
「うぁあああ!!」
恐怖に耐えきれず断末魔の叫びをあげる俺。
でも、化け物が目の前まで近づいた時ある事を思い出したんだ。
俺の『HP』が無限に近いっていう事をさ。
確かに化け物から攻撃を喰らうという事は恐怖以外の何物でもない。
けど『死なない』だろうと確信できるわけだ。
この確信は非常に大きい。
俺は叫ぶのをやめて、乱れた呼吸のまま後ろに下がった。
下がれる距離には限界があったけどね。
空気の壁のような物があるのか、数歩下がっただけでこれ以上進めなくなるのだ。
逃げられない。そんな絶望を目の前にして俺は、隣に位置する鮫島達に助けを求めた。
「鮫島君松尾さん! なんとか……ならないですか?……」
「「……」」
けど彼らは、まるで物が壊れる様(さま)を見るような、そんな冷たい視線でこちらを見つめているだけだった。
それを見て思い出したよ。
そうだ忘れていた。あいつらにとって、俺なんかどうでもいい存在だったんだ……って。
落胆の顔を下に向けると化け物は俺の足元まで来ていた。
目の前にある化け物の顔はやはり口だらけだ。しかも、これは恐らく【人間の口】だ。
『アァァァア……』
唾液まみれの無数の口は、わずか笑っているように見えた。
「はは。お前も俺を笑うのか?……」
『アアアヴヴヴヴヴゥゥア』
化け物の叫び声と共に大量の唾液が、顔目掛けて飛んできた。
それを避けるためにも俺は目を瞑(つむ)って上を向く。
早く終わってくれ。痛いのだけは勘弁してくれよ。
手足が震えだし、心臓の鼓動が波を打つ。
ちょうどその時だった。機械音が頭に響いたのは。
〈『呪猫(カース・キティ)』の攻撃、『噛み付く』が実行されます〉
機械音の言葉に俺は上を向きながら目を開けた。少し不安が和らいだんだ。
『噛み付く』だと……そんな可愛い技なのか。
いくら容姿が化け物とはいっても、サイズ自体は子猫サイズである。
もちろん、口も人のサイズだ。実は、大した事ないんじゃないかな。
俺はホッとして、険しい表情から徐々に柔らかい表情へと変わった。
化け物を見るために、ゆっくりと視線を下げる余裕まで出来たんだ。
よく見ると子猫みたいで可愛いじゃないか。
どうせ噛み付くったって、俺の足を少しパクッとするだけだろ。
多少の不安はあったが俺の予想は的中した。
化け物は、トコトコと足元へ近づくと小さな口で足の脛(すね)部分へと口を当て、その後すぐに元の場所は戻っていったんだ。
その姿はまさに子猫だったよ。
俺は肩を下ろして大きなため息をついた。心臓の鼓動が正常に戻っていくのが分かる。
心配して損した。
そういえばダメージの方は、どのくらいなんだろうか。
俺の防御力は、約『10』だから1000とか2000ダメージくらいかな。
なんて考えていたら、機械音が教えてくれたよ。
――現実をね。
〈『呪猫(カース・ケティ)』は『蓮』に『噛み付く』をした〉
〈『蓮』に『3500000』のダメージ〉
「……え?」
350万?聞き間違いじゃないのか……。
想定外のダメージに俺は混乱した。再度、絶望へと突き落とされた。
しかし、これで終わりではなかったのだ。
機械音の後、化け物から攻撃を受けた箇所が異常な熱を持ち始め、徐々に痛みを増してきたのであった。
不気味な機械音はまだ言葉を続ける。
〈今からダメージをプレイヤーに貫通させます〉
それを聞いて、俺の頭は真っ白になった。
化け物が襲ってくる。
「うぁあああ!!」
恐怖に耐えきれず断末魔の叫びをあげる俺。
でも、化け物が目の前まで近づいた時ある事を思い出したんだ。
俺の『HP』が無限に近いっていう事をさ。
確かに化け物から攻撃を喰らうという事は恐怖以外の何物でもない。
けど『死なない』だろうと確信できるわけだ。
この確信は非常に大きい。
俺は叫ぶのをやめて、乱れた呼吸のまま後ろに下がった。
下がれる距離には限界があったけどね。
空気の壁のような物があるのか、数歩下がっただけでこれ以上進めなくなるのだ。
逃げられない。そんな絶望を目の前にして俺は、隣に位置する鮫島達に助けを求めた。
「鮫島君松尾さん! なんとか……ならないですか?……」
「「……」」
けど彼らは、まるで物が壊れる様(さま)を見るような、そんな冷たい視線でこちらを見つめているだけだった。
それを見て思い出したよ。
そうだ忘れていた。あいつらにとって、俺なんかどうでもいい存在だったんだ……って。
落胆の顔を下に向けると化け物は俺の足元まで来ていた。
目の前にある化け物の顔はやはり口だらけだ。しかも、これは恐らく【人間の口】だ。
『アァァァア……』
唾液まみれの無数の口は、わずか笑っているように見えた。
「はは。お前も俺を笑うのか?……」
『アアアヴヴヴヴヴゥゥア』
化け物の叫び声と共に大量の唾液が、顔目掛けて飛んできた。
それを避けるためにも俺は目を瞑(つむ)って上を向く。
早く終わってくれ。痛いのだけは勘弁してくれよ。
手足が震えだし、心臓の鼓動が波を打つ。
ちょうどその時だった。機械音が頭に響いたのは。
〈『呪猫(カース・キティ)』の攻撃、『噛み付く』が実行されます〉
機械音の言葉に俺は上を向きながら目を開けた。少し不安が和らいだんだ。
『噛み付く』だと……そんな可愛い技なのか。
いくら容姿が化け物とはいっても、サイズ自体は子猫サイズである。
もちろん、口も人のサイズだ。実は、大した事ないんじゃないかな。
俺はホッとして、険しい表情から徐々に柔らかい表情へと変わった。
化け物を見るために、ゆっくりと視線を下げる余裕まで出来たんだ。
よく見ると子猫みたいで可愛いじゃないか。
どうせ噛み付くったって、俺の足を少しパクッとするだけだろ。
多少の不安はあったが俺の予想は的中した。
化け物は、トコトコと足元へ近づくと小さな口で足の脛(すね)部分へと口を当て、その後すぐに元の場所は戻っていったんだ。
その姿はまさに子猫だったよ。
俺は肩を下ろして大きなため息をついた。心臓の鼓動が正常に戻っていくのが分かる。
心配して損した。
そういえばダメージの方は、どのくらいなんだろうか。
俺の防御力は、約『10』だから1000とか2000ダメージくらいかな。
なんて考えていたら、機械音が教えてくれたよ。
――現実をね。
〈『呪猫(カース・ケティ)』は『蓮』に『噛み付く』をした〉
〈『蓮』に『3500000』のダメージ〉
「……え?」
350万?聞き間違いじゃないのか……。
想定外のダメージに俺は混乱した。再度、絶望へと突き落とされた。
しかし、これで終わりではなかったのだ。
機械音の後、化け物から攻撃を受けた箇所が異常な熱を持ち始め、徐々に痛みを増してきたのであった。
不気味な機械音はまだ言葉を続ける。
〈今からダメージをプレイヤーに貫通させます〉
それを聞いて、俺の頭は真っ白になった。
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