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⑯ 大切な人たち
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そんなこんなで、私はマクドゥーガル辺境伯家で幸せに過ごしていた。
私のメイドが到着したと家令のクレイグが私を呼びに来たのは、私がアボットに来てから七日後のことだった。
「お嬢様!」
「コリーン!」
メイドのコリーンと私は玄関ホールで抱き合って再会を喜んだ。
「よかった……お嬢様が無事で、よかった……」
「私は無事よ。心配かけてごめんなさいね」
「本当ですよ! もう、私がどれだけ心配したことか!」
コリーンは涙目で私をぎゅうぎゅうと抱きしめた。
しかたがなかったとはいえ、苦労をかけたコリーンを労わるように私はその背中をぽんぽんと叩いた。
「エメライン嬢」
後ろから低い声が響いた。
そして次の瞬間、私は強い力で腕を引かれて、コリーンからべりっと引き剥がされた。
驚いて見上げると、辺境伯様の険しい顔が見えた。
「その男はだれだ」
辺境伯様の榛色の瞳が睨んでいるのは、コリーンだ。
女性にしては長身のコリーンは、帽子の中に長い髪を隠し、男物の服を着て、ぱっと見は行商でもしていそうな男性に見える。
「辺境伯様、コリーンは女性です。
前にお話した、王都から私を追いかけてきてくれたメイドですわ」
コリーンが帽子をとると、栗色の長い髪がばさりと背中に流れた。
「お初にお目にかかります。エメライン様のメイドをしております、コリーン・サムズと申します」
コリーンがきれいなカーテシーをすると、辺境伯様の眉間の皺がとれた。
「……確かに、女性だな」
誤解がとけたようでなによりである。
「コリーンには、私の専属メイドとして仕えてもらいます。
よろしいですか?」
「ああ、もちろんだ。
部屋などはシーラが準備しているはずだ。
案内してもらうといい」
今まではシーラが私の身の回りのことを整えてくれたが、これからはコリーンにそれをお願いすることになる。
「お嬢様。実は、私は一人でここまで来たのではないのです」
「そうなの? 誰かと一緒に来たの?」
私が首を傾げたところで、玄関の扉から小さな男の子が飛びこんできた。
「エミー様!」
男の子は一直線に走ってきて、私の腰に抱きついた。
「ジェフ⁉ あなた、どうしてここにいるの⁉」
「皆でエミー様を追いかけてきたんだよ!」
皆? ということは、と玄関に目を向けると、そこにいたのは王都でお別れをしたはずの私の大切な人たちだった。
「まぁ! あなたたち、王都に残るって言ってたじゃない!」
「そのつもりだったのですが、あの王家のお膝元というのが嫌になりましてな。
こうして家族全員でお嬢様を追ってまいりました」
コリーンと同じような服装の壮年の男性は朗らかに笑った。
「エメライン嬢、彼らは?」
「王都で、私を助けてくれていたダルトン一家です。
以前にお話しました、ごく少数の親しい人たちというのは、彼らのことですわ」
「辺境伯様。お初にお目にかかります。
私はイーノック・ダルトンと申します。」
私が紹介すると、ジェフ以外の一家全員がそれぞれに礼をとった。
「こちらは娘のオードリーと、娘婿のニコラス。
そこにいるのは孫のジェフです。
私たち家族は、十三年ほど前からお嬢様に密かにお仕えしておりました」
コリーンとダルトン一家だけが私の味方で、私が心を許せる相手だった。
コリーンはともかく、まだ小さいジェフがいる彼らは王都を離れるのは難しいと言っていたのに。
「そうか……エメライン嬢は随分と慕われているようだな」
「お嬢様は、私たちの恩人ですから」
イーノックの言葉に、オードリーとニコラスもその後ろで大きく頷いた。
少なくともあと数年は会えないと思っていたので、コリーンと一緒に来てくれたのはとても嬉しいのだが、実は私の今後がまだはっきりしていない。
それをどう伝えようかと思っていると、
「父上! エミー!」
部屋でお昼寝していたはずのフランがやってきた。
玄関ホールが騒がしくて、起きてしまったのだろう。
「その子、だれ?」
フランは私に抱きついているジェフを見て目を丸くした。
「この子はジェフ。私のお友達よ」
ジェフの赤茶色の頭を撫でて紹介すると、フランはぱっと顔を輝かせた。
「ジェフっていうの? 僕はフランシス。僕もエミーのお友達なんだよ」
「フランシス?」
「フランって呼んで。エミーのお友達なら、僕たちもお友達になれるよね」
フランはジェフの手をとった。
「行こう! お庭をみせてあげるよ」
男の子二人は、そのまま庭に駆けていってしまった。
元気なのはいいが、さてどうしたものか。
「大勢で突然押しかけてしまい、申し訳ございません。
お嬢様がご無事であることが確認できましたので、今日のとことろは私たちはこれで失礼いたします。
ジェフはあとで迎えに参りますので」
「イーノック、これからどうするの?」
「ここに来る途中で目星をつけた宿に向かいます。
空室があることは確認済みですので、ご心配なく」
さすがイーノック、抜かりがない。
「わかったわ。じゃあ、明日私がそちらの宿を尋ねることにしようかしら」
ここに来てから私は一度も屋敷の外に出ていない。
コリーンが私の荷物を運んできてくれたから、化粧品や衣類も豊富に手元にそろった。
お出かけをしても問題ないだろう。
「宿をとる必要はない。全員ここに泊まるといい」
辺境伯様からの思わぬ提案に、私だけでなくイーノックたちも目を丸くした。
「よろしいのですか?」
「ああ、構わない。この屋敷は無駄に広いから、部屋は余っている。
それに、おまえたちもエメライン嬢の近くにいたいだろう」
この屋敷の部屋がたくさん余っているのは私も知っていたので、そうできたらいいなと私も思ってはいたのだが、さすがに厚かましいかと思って言い出せなかったのだ。
「ありがとうございます!」
心遣いが嬉しくて、大きな手をぎゅっと握った。
「きみをこんなところまで追ってきてくれるほどの忠臣だからな。
俺が大切にするのは当然のことだ」
辺境伯様は榛色の瞳を細めると、私の髪をするりと撫でてくれた。
(ああああああなんだかすごく夫婦みたいいいいいいいい!)
もし辺境伯様が私とのお試しの結婚を続けたくないと思うなら、コリーンが到着したらすぐに私はここを出ていく、という約束だった。
それなのに辺境伯様は、コリーンだけでなく予想外に現れたダルトン一家まで迎え入れてくれた。
つまり、私はまだここにいてもいいのだ。
優しくて、懐が広くて、理想的な旦那様。
早くお試しでない夫婦になりたい……!
「お心遣い感謝いたします。ありがたくお言葉に甘えさせていただきます」
イーノックたちがまたそろって頭を下げた。
オードリーがちらりと意味ありげな笑みを一瞬だけ私に向けたのが見えた。
コリーンも同じような顔をしている。
私に聞きたいことがたくさんある、と言外に言っているのがひしひしと伝わってくる。
私も聞いてほしいことが山ほどある!
早くコリーンとオードリーと三人で女子トークをしたい!
今夜は夜通し語りたいところだが、そうすると夜這いができなくなってしまう。
どちらを選ぶべきか……実に悩ましいところだ。
私のメイドが到着したと家令のクレイグが私を呼びに来たのは、私がアボットに来てから七日後のことだった。
「お嬢様!」
「コリーン!」
メイドのコリーンと私は玄関ホールで抱き合って再会を喜んだ。
「よかった……お嬢様が無事で、よかった……」
「私は無事よ。心配かけてごめんなさいね」
「本当ですよ! もう、私がどれだけ心配したことか!」
コリーンは涙目で私をぎゅうぎゅうと抱きしめた。
しかたがなかったとはいえ、苦労をかけたコリーンを労わるように私はその背中をぽんぽんと叩いた。
「エメライン嬢」
後ろから低い声が響いた。
そして次の瞬間、私は強い力で腕を引かれて、コリーンからべりっと引き剥がされた。
驚いて見上げると、辺境伯様の険しい顔が見えた。
「その男はだれだ」
辺境伯様の榛色の瞳が睨んでいるのは、コリーンだ。
女性にしては長身のコリーンは、帽子の中に長い髪を隠し、男物の服を着て、ぱっと見は行商でもしていそうな男性に見える。
「辺境伯様、コリーンは女性です。
前にお話した、王都から私を追いかけてきてくれたメイドですわ」
コリーンが帽子をとると、栗色の長い髪がばさりと背中に流れた。
「お初にお目にかかります。エメライン様のメイドをしております、コリーン・サムズと申します」
コリーンがきれいなカーテシーをすると、辺境伯様の眉間の皺がとれた。
「……確かに、女性だな」
誤解がとけたようでなによりである。
「コリーンには、私の専属メイドとして仕えてもらいます。
よろしいですか?」
「ああ、もちろんだ。
部屋などはシーラが準備しているはずだ。
案内してもらうといい」
今まではシーラが私の身の回りのことを整えてくれたが、これからはコリーンにそれをお願いすることになる。
「お嬢様。実は、私は一人でここまで来たのではないのです」
「そうなの? 誰かと一緒に来たの?」
私が首を傾げたところで、玄関の扉から小さな男の子が飛びこんできた。
「エミー様!」
男の子は一直線に走ってきて、私の腰に抱きついた。
「ジェフ⁉ あなた、どうしてここにいるの⁉」
「皆でエミー様を追いかけてきたんだよ!」
皆? ということは、と玄関に目を向けると、そこにいたのは王都でお別れをしたはずの私の大切な人たちだった。
「まぁ! あなたたち、王都に残るって言ってたじゃない!」
「そのつもりだったのですが、あの王家のお膝元というのが嫌になりましてな。
こうして家族全員でお嬢様を追ってまいりました」
コリーンと同じような服装の壮年の男性は朗らかに笑った。
「エメライン嬢、彼らは?」
「王都で、私を助けてくれていたダルトン一家です。
以前にお話しました、ごく少数の親しい人たちというのは、彼らのことですわ」
「辺境伯様。お初にお目にかかります。
私はイーノック・ダルトンと申します。」
私が紹介すると、ジェフ以外の一家全員がそれぞれに礼をとった。
「こちらは娘のオードリーと、娘婿のニコラス。
そこにいるのは孫のジェフです。
私たち家族は、十三年ほど前からお嬢様に密かにお仕えしておりました」
コリーンとダルトン一家だけが私の味方で、私が心を許せる相手だった。
コリーンはともかく、まだ小さいジェフがいる彼らは王都を離れるのは難しいと言っていたのに。
「そうか……エメライン嬢は随分と慕われているようだな」
「お嬢様は、私たちの恩人ですから」
イーノックの言葉に、オードリーとニコラスもその後ろで大きく頷いた。
少なくともあと数年は会えないと思っていたので、コリーンと一緒に来てくれたのはとても嬉しいのだが、実は私の今後がまだはっきりしていない。
それをどう伝えようかと思っていると、
「父上! エミー!」
部屋でお昼寝していたはずのフランがやってきた。
玄関ホールが騒がしくて、起きてしまったのだろう。
「その子、だれ?」
フランは私に抱きついているジェフを見て目を丸くした。
「この子はジェフ。私のお友達よ」
ジェフの赤茶色の頭を撫でて紹介すると、フランはぱっと顔を輝かせた。
「ジェフっていうの? 僕はフランシス。僕もエミーのお友達なんだよ」
「フランシス?」
「フランって呼んで。エミーのお友達なら、僕たちもお友達になれるよね」
フランはジェフの手をとった。
「行こう! お庭をみせてあげるよ」
男の子二人は、そのまま庭に駆けていってしまった。
元気なのはいいが、さてどうしたものか。
「大勢で突然押しかけてしまい、申し訳ございません。
お嬢様がご無事であることが確認できましたので、今日のとことろは私たちはこれで失礼いたします。
ジェフはあとで迎えに参りますので」
「イーノック、これからどうするの?」
「ここに来る途中で目星をつけた宿に向かいます。
空室があることは確認済みですので、ご心配なく」
さすがイーノック、抜かりがない。
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コリーンが私の荷物を運んできてくれたから、化粧品や衣類も豊富に手元にそろった。
お出かけをしても問題ないだろう。
「宿をとる必要はない。全員ここに泊まるといい」
辺境伯様からの思わぬ提案に、私だけでなくイーノックたちも目を丸くした。
「よろしいのですか?」
「ああ、構わない。この屋敷は無駄に広いから、部屋は余っている。
それに、おまえたちもエメライン嬢の近くにいたいだろう」
この屋敷の部屋がたくさん余っているのは私も知っていたので、そうできたらいいなと私も思ってはいたのだが、さすがに厚かましいかと思って言い出せなかったのだ。
「ありがとうございます!」
心遣いが嬉しくて、大きな手をぎゅっと握った。
「きみをこんなところまで追ってきてくれるほどの忠臣だからな。
俺が大切にするのは当然のことだ」
辺境伯様は榛色の瞳を細めると、私の髪をするりと撫でてくれた。
(ああああああなんだかすごく夫婦みたいいいいいいいい!)
もし辺境伯様が私とのお試しの結婚を続けたくないと思うなら、コリーンが到着したらすぐに私はここを出ていく、という約束だった。
それなのに辺境伯様は、コリーンだけでなく予想外に現れたダルトン一家まで迎え入れてくれた。
つまり、私はまだここにいてもいいのだ。
優しくて、懐が広くて、理想的な旦那様。
早くお試しでない夫婦になりたい……!
「お心遣い感謝いたします。ありがたくお言葉に甘えさせていただきます」
イーノックたちがまたそろって頭を下げた。
オードリーがちらりと意味ありげな笑みを一瞬だけ私に向けたのが見えた。
コリーンも同じような顔をしている。
私に聞きたいことがたくさんある、と言外に言っているのがひしひしと伝わってくる。
私も聞いてほしいことが山ほどある!
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