30 / 31
㉚ 前世の記憶
しおりを挟む
私の人生で一番大きな転機となった日は、王太子殿下と婚約した日ではない。
ダスティン様と電撃結婚させられた日でもない。
王太子殿下と婚約した日の、翌日だ。
婚約式のあと、泣きすぎた私は熱を出して寝こんでしまった。
そのまま食事もとらずに眠り続け、目を覚ましたのは翌朝になってからだった。
熱は下がっているし、どこも痛いところはない。
体調は悪くないのに、なにかがおかしい。
目に見えるもの、手に触れるもの、五感の全てに大きな違和感があった。
私はその正体を確かめようと、壁に取り付けられていた鏡の前に立った。
そこに映ったのは、輝くような金髪の少女。
碧の瞳はやや釣り気味ではあるが、はっきりとした可愛らしい顔立ちをしている。
エメライン・アシュビー。五歳。
金髪釣り目の侯爵令嬢で、王太子殿下に嫌われている婚約者。
「……悪役令嬢っぽくない?」
そう呟いた瞬間、違和感が頭の中でパチンと弾け、その中から前世の記憶がぶわっと溢れ出した。
前世の私は、日本という国で暮らす二十代後半のごく普通のOLだった。
数年前に恋人と別れてから、休日はだいたい趣味の読書と料理をして過ごしていた。
このままお一人様でもいいかなと思っていたのだが、好奇心から婚活アプリに登録してみて、その中でマッチングした男性と実際に会うことになり、普段よりおしゃれして出かけて……
そこで記憶が途切れている。
多分、交通事故かなにかで命を落としたのだと思う。
名前も覚えていないが、会う予定だったのは柔道が趣味だという熊みたいな男性だった。
待ち合わせ場所に現れない私に、約束をすっぽかされたと思ったことだろう。
しかたがなかったとはいえ、申し訳ないことをした。
彼がいい相手と巡り合えますように、と私はひっそりと祈った。
理由はわからないが、私はエメラインとしてこの世界に生を受けた。
前世の記憶が蘇ったというだけで、幸いにもエメラインの記憶が消えたわけではない。
賢いエメラインは、五歳児なりに自分の置かれた状況をしっかりと理解していた。
前世の私は天寿を全うすることができなかった。
今世では私はエメラインとして幸せになり、最後は老衰で死ぬのだ。
そのためにも、侯爵令嬢としての立場と前世の記憶をフル活用しようと心に決めたのだった。
「ごく普通の平民だった前世の私は、ほぼ毎日料理をしていました。
私が考案したレシピは、全て前世でつくっていた料理なのです。
温泉を利用して宿をつくろうと思いついたのも、温泉がたくさんある国で生まれ育ったからです。
そういった宿が身近にたくさんある国だったのですよ」
だからアボットで温泉を見つけた時、これだ! と思ったのだ。
「それから、ここが大事なところなのですけど、私の男性の好みは完全に前世の影響を受けています。
前世では、大きくて頼りがいがありそうな男性を好む女性も多かったのですよ。
私もそのうちの一人でした。
だから、ダスティン様は私の好みのど真ん中なのです」
優男タイプを好む女性が過半数ではあったと思うが、私と同じような好みの女性も少なくなかった。
この世界ではモテないダスティン様だが、前世の世界ではモテモテになれると思う。
「証明できるものがあるわけではありませんけど……これが、今までだれにも打ち明けたことがない私の秘密です。
信じてくださいますか?」
榛色の瞳を見上げると、大きな手が頬に触れた。
「荒唐無稽な話だが、信じるよ。
なんというか……いろいろと納得できたからな」
ダスティン様も、私にあえて尋ねずにいることがあるのはなんとなく感じていた。
納得してもらえたのなら、やはり打ち明けてよかったと思う。
「コリーンたちにも秘密にしているのだろう?
なぜ俺にだけ教えてくれたんだ?」
「ダスティン様に、私のことをもっと理解してほしいからですわ」
私はエメラインとして生きているが、心の根幹は前世の私のままだ。
そんな私を理解した上で、愛してほしいのだ。
「夫婦になったら、私たちはこの世で一番近しい間柄になります。
そうして一緒に暮らしていく中で、私が異質な存在であると感じることがあるかもしれません。
コリーンたちみたいに主従の関係でしたら、精神的な距離を置くことも可能ですし、なんだったら主従でなくなってしまえばいいのですけど、夫婦でそうなるのは悲劇ではありませんか。
私は、いつか愛する人と結婚することができたら、生涯添い遂げたいと思っていました。
だから、結婚する相手にはきちんと前もって話しておこうと以前から決めていたのです」
前世の記憶がある私だが、エメラインとして幸せになるためにこれまで頑張ってきたのだ。
幸せな結婚生活のために、ダスティン様にだけ秘密を打ち明けた。
誰とも結婚せず生涯を終えるなら、この秘密はお墓まで持っていくつもりのだった。
「大切な秘密を明かしてくれてありがとう。
もし明かしてくれなくても、きみと俺なら幸せに暮らすことができると思うが、秘密を知った今のほうが心の距離が近くなったような気がするよ」
ダスティン様は優しく微笑んだ。
「俺は、ありのままのきみを愛している。
きみは可愛くて賢くて大胆で、フランを可愛がってくれて、ロニーたちにも懐かれて、俺のことを真っすぐに愛してくれる。
きみがいない人生など、もう考えられない」
私もそうだ。
ダスティン様がいない人生なんて、考えるだけで泣きたくなってしまう。
「俺はマクドゥーガル公国の大公となった。
一国の主には、隣で支えてくれる妃が必要だ」
ダスティン様は花畑の中に跪いた。
「俺がこうして膝を折るのは、愛する妻の前だけだ。
お試しの結婚は、もう終わりにしよう。
これからは本物の夫婦として、きみと共にありたい。
どうか、俺の妻になってほしい」
本物の夫婦。
そうなれることを、私がどれほど望んでいたか。
「私……お試しではない、本物の妻になれるのですね……」
嬉しくて嬉しくて、涙がこぼれる。
「愛しています、ダスティン様……
もう二度と離れたくない……」
「離さないよ。
俺かきみのどちらかが死ぬまで、ずっと一緒だ」
ダスティン様は立ち上がり、広い胸に私をぎゅっと抱きしめた。
こうしてお試しの結婚は終わりを告げ、代わりに死がふたりを分かつまで続く本物の結婚になったのだった。
私たちが結婚することを伝えると、フランはとても喜んでくれた。
「それって、エミーが僕の母上になってくれるってことなんでしょ?
そうならないかなって、ずっと思ってたんだ!」
フランはあっさりと私を母として受け入れてくれた。
母という存在を知らずに育ったフランだが、両親がそろっているジェフと仲良くなったことで、母がどういうものかなんとなく理解し、密かにジェフが羨ましいと思っていたそうだ。
「ねぇエミー、これからは母上って呼んでもいいい?」
はにかみながらそう言ったフランが可愛くて可愛くて、抱きしめて小さな頭に頬ずりした。
「もちろんよ! そう呼んでくれたら、とても嬉しいわ!」
なさぬ仲の息子を、これからもずっと大切に慈しむことを私は胸に誓った。
実の家族を捨てた私は、新たな家族を二人も同時に得て幸せを手に入れた。
====
次話で完結です!
ダスティン様と電撃結婚させられた日でもない。
王太子殿下と婚約した日の、翌日だ。
婚約式のあと、泣きすぎた私は熱を出して寝こんでしまった。
そのまま食事もとらずに眠り続け、目を覚ましたのは翌朝になってからだった。
熱は下がっているし、どこも痛いところはない。
体調は悪くないのに、なにかがおかしい。
目に見えるもの、手に触れるもの、五感の全てに大きな違和感があった。
私はその正体を確かめようと、壁に取り付けられていた鏡の前に立った。
そこに映ったのは、輝くような金髪の少女。
碧の瞳はやや釣り気味ではあるが、はっきりとした可愛らしい顔立ちをしている。
エメライン・アシュビー。五歳。
金髪釣り目の侯爵令嬢で、王太子殿下に嫌われている婚約者。
「……悪役令嬢っぽくない?」
そう呟いた瞬間、違和感が頭の中でパチンと弾け、その中から前世の記憶がぶわっと溢れ出した。
前世の私は、日本という国で暮らす二十代後半のごく普通のOLだった。
数年前に恋人と別れてから、休日はだいたい趣味の読書と料理をして過ごしていた。
このままお一人様でもいいかなと思っていたのだが、好奇心から婚活アプリに登録してみて、その中でマッチングした男性と実際に会うことになり、普段よりおしゃれして出かけて……
そこで記憶が途切れている。
多分、交通事故かなにかで命を落としたのだと思う。
名前も覚えていないが、会う予定だったのは柔道が趣味だという熊みたいな男性だった。
待ち合わせ場所に現れない私に、約束をすっぽかされたと思ったことだろう。
しかたがなかったとはいえ、申し訳ないことをした。
彼がいい相手と巡り合えますように、と私はひっそりと祈った。
理由はわからないが、私はエメラインとしてこの世界に生を受けた。
前世の記憶が蘇ったというだけで、幸いにもエメラインの記憶が消えたわけではない。
賢いエメラインは、五歳児なりに自分の置かれた状況をしっかりと理解していた。
前世の私は天寿を全うすることができなかった。
今世では私はエメラインとして幸せになり、最後は老衰で死ぬのだ。
そのためにも、侯爵令嬢としての立場と前世の記憶をフル活用しようと心に決めたのだった。
「ごく普通の平民だった前世の私は、ほぼ毎日料理をしていました。
私が考案したレシピは、全て前世でつくっていた料理なのです。
温泉を利用して宿をつくろうと思いついたのも、温泉がたくさんある国で生まれ育ったからです。
そういった宿が身近にたくさんある国だったのですよ」
だからアボットで温泉を見つけた時、これだ! と思ったのだ。
「それから、ここが大事なところなのですけど、私の男性の好みは完全に前世の影響を受けています。
前世では、大きくて頼りがいがありそうな男性を好む女性も多かったのですよ。
私もそのうちの一人でした。
だから、ダスティン様は私の好みのど真ん中なのです」
優男タイプを好む女性が過半数ではあったと思うが、私と同じような好みの女性も少なくなかった。
この世界ではモテないダスティン様だが、前世の世界ではモテモテになれると思う。
「証明できるものがあるわけではありませんけど……これが、今までだれにも打ち明けたことがない私の秘密です。
信じてくださいますか?」
榛色の瞳を見上げると、大きな手が頬に触れた。
「荒唐無稽な話だが、信じるよ。
なんというか……いろいろと納得できたからな」
ダスティン様も、私にあえて尋ねずにいることがあるのはなんとなく感じていた。
納得してもらえたのなら、やはり打ち明けてよかったと思う。
「コリーンたちにも秘密にしているのだろう?
なぜ俺にだけ教えてくれたんだ?」
「ダスティン様に、私のことをもっと理解してほしいからですわ」
私はエメラインとして生きているが、心の根幹は前世の私のままだ。
そんな私を理解した上で、愛してほしいのだ。
「夫婦になったら、私たちはこの世で一番近しい間柄になります。
そうして一緒に暮らしていく中で、私が異質な存在であると感じることがあるかもしれません。
コリーンたちみたいに主従の関係でしたら、精神的な距離を置くことも可能ですし、なんだったら主従でなくなってしまえばいいのですけど、夫婦でそうなるのは悲劇ではありませんか。
私は、いつか愛する人と結婚することができたら、生涯添い遂げたいと思っていました。
だから、結婚する相手にはきちんと前もって話しておこうと以前から決めていたのです」
前世の記憶がある私だが、エメラインとして幸せになるためにこれまで頑張ってきたのだ。
幸せな結婚生活のために、ダスティン様にだけ秘密を打ち明けた。
誰とも結婚せず生涯を終えるなら、この秘密はお墓まで持っていくつもりのだった。
「大切な秘密を明かしてくれてありがとう。
もし明かしてくれなくても、きみと俺なら幸せに暮らすことができると思うが、秘密を知った今のほうが心の距離が近くなったような気がするよ」
ダスティン様は優しく微笑んだ。
「俺は、ありのままのきみを愛している。
きみは可愛くて賢くて大胆で、フランを可愛がってくれて、ロニーたちにも懐かれて、俺のことを真っすぐに愛してくれる。
きみがいない人生など、もう考えられない」
私もそうだ。
ダスティン様がいない人生なんて、考えるだけで泣きたくなってしまう。
「俺はマクドゥーガル公国の大公となった。
一国の主には、隣で支えてくれる妃が必要だ」
ダスティン様は花畑の中に跪いた。
「俺がこうして膝を折るのは、愛する妻の前だけだ。
お試しの結婚は、もう終わりにしよう。
これからは本物の夫婦として、きみと共にありたい。
どうか、俺の妻になってほしい」
本物の夫婦。
そうなれることを、私がどれほど望んでいたか。
「私……お試しではない、本物の妻になれるのですね……」
嬉しくて嬉しくて、涙がこぼれる。
「愛しています、ダスティン様……
もう二度と離れたくない……」
「離さないよ。
俺かきみのどちらかが死ぬまで、ずっと一緒だ」
ダスティン様は立ち上がり、広い胸に私をぎゅっと抱きしめた。
こうしてお試しの結婚は終わりを告げ、代わりに死がふたりを分かつまで続く本物の結婚になったのだった。
私たちが結婚することを伝えると、フランはとても喜んでくれた。
「それって、エミーが僕の母上になってくれるってことなんでしょ?
そうならないかなって、ずっと思ってたんだ!」
フランはあっさりと私を母として受け入れてくれた。
母という存在を知らずに育ったフランだが、両親がそろっているジェフと仲良くなったことで、母がどういうものかなんとなく理解し、密かにジェフが羨ましいと思っていたそうだ。
「ねぇエミー、これからは母上って呼んでもいいい?」
はにかみながらそう言ったフランが可愛くて可愛くて、抱きしめて小さな頭に頬ずりした。
「もちろんよ! そう呼んでくれたら、とても嬉しいわ!」
なさぬ仲の息子を、これからもずっと大切に慈しむことを私は胸に誓った。
実の家族を捨てた私は、新たな家族を二人も同時に得て幸せを手に入れた。
====
次話で完結です!
238
あなたにおすすめの小説
【完結】騎士団長の旦那様は小さくて年下な私がお好みではないようです
大森 樹
恋愛
貧乏令嬢のヴィヴィアンヌと公爵家の嫡男で騎士団長のランドルフは、お互いの親の思惑によって結婚が決まった。
「俺は子どもみたいな女は好きではない」
ヴィヴィアンヌは十八歳で、ランドルフは三十歳。
ヴィヴィアンヌは背が低く、ランドルフは背が高い。
ヴィヴィアンヌは貧乏で、ランドルフは金持ち。
何もかもが違う二人。彼の好みの女性とは真逆のヴィヴィアンヌだったが、お金の恩があるためなんとか彼の妻になろうと奮闘する。そんな中ランドルフはぶっきらぼうで冷たいが、とろこどころに優しさを見せてきて……!?
貧乏令嬢×不器用な騎士の年の差ラブストーリーです。必ずハッピーエンドにします。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
初恋をこじらせた騎士軍師は、愛妻を偏愛する ~有能な頭脳が愛妻には働きません!~
如月あこ
恋愛
宮廷使用人のメリアは男好きのする体型のせいで、日頃から貴族男性に絡まれることが多く、自分の身体を嫌っていた。
ある夜、悪辣で有名な貴族の男に王城の庭園へ追い込まれて、絶体絶命のピンチに陥る。
懸命に守ってきた純潔がついに散らされてしまう! と、恐怖に駆られるメリアを助けたのは『騎士軍師』という特別な階級を与えられている、策士として有名な男ゲオルグだった。
メリアはゲオルグの提案で、大切な人たちを守るために、彼と契約結婚をすることになるが――。
騎士軍師(40歳)×宮廷使用人(22歳)
ひたすら不器用で素直な二人の、両片想いむずむずストーリー。
※ヒロインは、むちっとした体型(太っているわけではないが、本人は太っていると思い込んでいる)
第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している 【完結】
日下奈緒
恋愛
王家に仕える騎士の妹・リリアーナは、冷徹と噂される第3皇子アシュレイに密かに想いを寄せていた。戦の前夜、命を懸けた一戦を前に、彼のもとを訪ね純潔を捧げる。勝利の凱旋後も、皇子は毎夜彼女を呼び続け、やがてリリアーナは身籠る。正妃に拒まれていた皇子は離縁を決意し、すべてを捨ててリリアーナを正式な妃として迎える——これは、禁じられた愛が真実の絆へと変わる、激甘ロマンス。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
側妃としての役割
しゃーりん
恋愛
結婚を前に婚約者を亡くした侯爵令嬢フェリシア。
半年が過ぎる頃、舞い込んだ縁談は国王の側妃であった。
王妃は隣国の元王女。
まだ子供がいないため側妃が必要になったようだ。
フェリシアが心配した王妃との関係はどうなる?
国王に愛され、自分の役割を果たすお話です。
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる