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第40話 獅子の国 交錯
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「そうなると僕達……いや、ファルケとの関係はどうなるのでしょうか」
「違法薬物の疑いも晴れていない中での脱走とはな。どんな理由があろうと許されない事だ」
大きく息を吐き出すと、ティタンの表情が変わる。
先程までの人懐こい顔ではない、冷酷な目でリオン達を見た。
「この国に仇為す事は承知しない、すまないが覚悟はしていてくれ」
獰猛な獣の目を向けられ、リオンとカミュは構え、マオは身震いした。
「発言を失礼します、ティタン様」
今まで静かに様子見していたエリックの部下のオスカーが口を挟む。
「許そう。何を話す?」
「二コラはエリック様の忠実な部下でして、このような裏切る様な真似をするとは考えにくいのです」
臆することなく真っ向から見つめ、二コラを擁護する。
「彼がエリック様を、引いてはファルケに不利になる事は絶対にありえません。仮に行なったとしても、何かの意図があるはずです。なのでせめて見つけた際は話し合いをさせて頂きたいのです」
このままでは見つけてすぐに処分される可能性も高い。それだけはオスカーも避けたかった。
「ふむ。庇いたい気持ちはわかるが、抵抗しないとも限らない。そうなれば命の保証は出来ないがそれは了承してくれ」
「それは……」
さすがにすぐに首を縦に振ることは出来ない。
例え無抵抗でも抵抗したとみなされ、有無を言わさず殺されるかもしれないと危惧してしまう。
皆が皆、約束を守る様な者ばかりではないと思っている。
レーヴェ国とはまだ同盟も結んでいないし、その為の外交できたのにこのいざこざだ。難しい話にリオンは内心でエリックを恨む。
(こんな面倒な案件を寄こされるとは思っていなかった)
リオンの勘としては二コラは白だとは思うが、会った事もない男性なのでその確証も庇う言葉も出ない。
二コラ達の巻き添えでこのままではリオン達も投獄されそうだ。
そんな時に不意にまたノックの音が聞こえてきた。
何か進展があったのかと、皆体を固くし、入室してくる人物を見た。
「失礼します」
部屋に入ってきたのはティタンの妻であるミューズだ。
護衛が申し訳なさそうに頭を下げたが、ティタンの目には妻しか映らない。
「ミューズ、何をしに来たんだ。部屋から出るなと言っただろう」
咎めるよりも心配の方が強い口調だ。
「今は少し厄介なことが起きているんだぞ。部屋で大人しくしていてくれ」
そう言ってようやく護衛に目を移す。赤髪の護衛は申し訳なさそうに頭を下げて促すが、ミューズは戻る事を拒んだ。
「どうしてもお話がしたいことがあるのです。皆様も急で申し訳ございません、ですがティタン様どうか聞いてください」
ミューズが真剣な表情でティタンを見る。
「……わかった。聞くからすぐに部屋に戻るんだぞ」
リオン達にすまないと断りを入れて、再び廊下に出ていってしまった。
「何だか忙しないです」
マオは少し伸びをする。
「もっと楽な話し合いかと思ってたのに」
リオンはじろりとオスカーを睨む。
「申し訳ありません、こちらにとっても想定外の事が起きてしまいました。ですが脱走とは……一体何が起きているのでしょう」
オスカーとしても冤罪で捕らえられたとしか思っておらず、リオンの話術で二コラ達に会わせてもらえるように交渉をし、解決に乗り出そうと思っていたのだが。
「まだ会えないですね」
マオはここに来れば二コラに会えるのだと思っていたのに、未だ果たされずがっかりしている。
その顔を見てリオンは慰めるように肩を抱いた。
「大丈夫、必ず会わせてあげるからね。僕を信じて欲しい」
その様子を見てカミュは僅かばかりに呆れた顔をしていた。
惚れた弱みだとは知っているが、リオンもまぁまぁ極端な性格だ。
「違法薬物の疑いも晴れていない中での脱走とはな。どんな理由があろうと許されない事だ」
大きく息を吐き出すと、ティタンの表情が変わる。
先程までの人懐こい顔ではない、冷酷な目でリオン達を見た。
「この国に仇為す事は承知しない、すまないが覚悟はしていてくれ」
獰猛な獣の目を向けられ、リオンとカミュは構え、マオは身震いした。
「発言を失礼します、ティタン様」
今まで静かに様子見していたエリックの部下のオスカーが口を挟む。
「許そう。何を話す?」
「二コラはエリック様の忠実な部下でして、このような裏切る様な真似をするとは考えにくいのです」
臆することなく真っ向から見つめ、二コラを擁護する。
「彼がエリック様を、引いてはファルケに不利になる事は絶対にありえません。仮に行なったとしても、何かの意図があるはずです。なのでせめて見つけた際は話し合いをさせて頂きたいのです」
このままでは見つけてすぐに処分される可能性も高い。それだけはオスカーも避けたかった。
「ふむ。庇いたい気持ちはわかるが、抵抗しないとも限らない。そうなれば命の保証は出来ないがそれは了承してくれ」
「それは……」
さすがにすぐに首を縦に振ることは出来ない。
例え無抵抗でも抵抗したとみなされ、有無を言わさず殺されるかもしれないと危惧してしまう。
皆が皆、約束を守る様な者ばかりではないと思っている。
レーヴェ国とはまだ同盟も結んでいないし、その為の外交できたのにこのいざこざだ。難しい話にリオンは内心でエリックを恨む。
(こんな面倒な案件を寄こされるとは思っていなかった)
リオンの勘としては二コラは白だとは思うが、会った事もない男性なのでその確証も庇う言葉も出ない。
二コラ達の巻き添えでこのままではリオン達も投獄されそうだ。
そんな時に不意にまたノックの音が聞こえてきた。
何か進展があったのかと、皆体を固くし、入室してくる人物を見た。
「失礼します」
部屋に入ってきたのはティタンの妻であるミューズだ。
護衛が申し訳なさそうに頭を下げたが、ティタンの目には妻しか映らない。
「ミューズ、何をしに来たんだ。部屋から出るなと言っただろう」
咎めるよりも心配の方が強い口調だ。
「今は少し厄介なことが起きているんだぞ。部屋で大人しくしていてくれ」
そう言ってようやく護衛に目を移す。赤髪の護衛は申し訳なさそうに頭を下げて促すが、ミューズは戻る事を拒んだ。
「どうしてもお話がしたいことがあるのです。皆様も急で申し訳ございません、ですがティタン様どうか聞いてください」
ミューズが真剣な表情でティタンを見る。
「……わかった。聞くからすぐに部屋に戻るんだぞ」
リオン達にすまないと断りを入れて、再び廊下に出ていってしまった。
「何だか忙しないです」
マオは少し伸びをする。
「もっと楽な話し合いかと思ってたのに」
リオンはじろりとオスカーを睨む。
「申し訳ありません、こちらにとっても想定外の事が起きてしまいました。ですが脱走とは……一体何が起きているのでしょう」
オスカーとしても冤罪で捕らえられたとしか思っておらず、リオンの話術で二コラ達に会わせてもらえるように交渉をし、解決に乗り出そうと思っていたのだが。
「まだ会えないですね」
マオはここに来れば二コラに会えるのだと思っていたのに、未だ果たされずがっかりしている。
その顔を見てリオンは慰めるように肩を抱いた。
「大丈夫、必ず会わせてあげるからね。僕を信じて欲しい」
その様子を見てカミュは僅かばかりに呆れた顔をしていた。
惚れた弱みだとは知っているが、リオンもまぁまぁ極端な性格だ。
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