絶対零度の悪役令嬢

コトイアオイ

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8.文化祭

仲直り

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 夏休みも明け、魔法学園に生徒が戻ってきた。


結局、私の夏休みは研究がほとんどで、例外がネロンや殿下達と遊んだ時くらいだ。


ネロンは非常に協力的な悪魔かと思ったが、彼女の協力は、私の血によるらしい。まぁ、痛みも傷跡も残らないなら、何とかなりそう。


殿下達との遊びでは、恥ずかしい思いもしたが、それを差し引いても楽しい時を過ごせたと思う。


というわけで、私はかなり満足しているのだ。



 後期の試験も無事に終え、何事もなく平和な日々が続いていた。それに、試験の後、以前口論した生徒エリザベスとも仲直りができた。


エリザベスは後期試験で順位をかなり上げて、何と8位に入っていたのだ。


ちなみに、今回の試験の1位は私だった。2位にジャック、3位にマリン、その後に殿下やフレッドの名が連なっていた。シエルはというと、平均よりは上という絶妙な位置だった。


 今度はミスもなく、パーフェクトだったと自負している。マリンと大差をつけていたからか、エリザベスもどことなく満足気に見えた。それに、彼女も私の言ったように順位を上げ、同じ土俵に立ったわけだ。そりゃあ、私も厳しいことは言えない。


「…これでどうかしら。まぁでも、今回は言うこともないですわね」


「…ありがとうございます」


あんなに偉そうに言われると、少し思うところがある。けれど、仲直りできるならそれに越したことはない。


お互い、仲直りの意味を込めて軽く握手した。


マリンも口出しすることなく、私達の和解に他の生徒もどこか安心した様子を見せていた。


 これから文化祭があるのだから、なるべく騒動は起こしたくないのだろう。文化祭ではクラス単位での戦争が起こるらしい。


クラスの出し物の評価を巡って、毎年熾烈な争いが繰り広げられるのだ。その争いで1位になったクラスには後夜祭での優待が約束される。


それはつまり、後夜祭で好きな相手にダンスを申し込めるという権利だ。普通では、庶民が貴族にダンスを申し込むのは難しいが、この場合は特別に許される。婚約者がいる相手でも申し込める点も大きい。皆、憧れの人と踊りたい一心なのだ。


また、国王が食べるような高級食品を存分に楽しむことができるとか。


セパルもまた、変わらない日常に飽きていたところだったのか、文化祭の話を聞いてソワソワしている。


 明日には、各クラスで出し物を決める話し合いが行われる。私としては、ダンスの権利はどうでもいいので楽そうな展示がいいなと思っている。


 そんな適当さがいけなかったのか、私は明日、心の底から自分の悪運を呪うことになるーー。
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