シンデレラは夢を見ない

コトイアオイ

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翌日の衝撃

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 パーティー翌日、アリステラは頭痛に悩まされていた。お酒を飲んでいたのもある。ただし、それ以上に王子に目をつけられたかもしれないという心労が大きい。


こんなことになるなら、あの時助けなければ良かったのかしらね…。王子も王子だ。可愛い婚約者なんて望めばすぐに得られるだろうに。


今日のアルノルド家は昨日の酒盛りもあって、全体的に緩い。アリステラが普段より遅く起きても何も言われないくらいには。


結局、酒盛りの途中でアリステラは離脱させられたが、それを気に留める者もそういなかった。その時には既に、素面の者がほぼ居なかったのだ。


シリルには色々と心配やら迷惑を掛けてしまった。それだけが今もアリステラの心に引っかかっている。アリステラがパーティーから戻ってきて、寝室に運んで貰ったことも、魔法使いのことも全部任せっきりにしてしまったこと、本当に迷惑しかかけていない。今度謝らなくては。


ちなみに、王子のことは、時間が経てばどうにかなると開き直った。


王子も一時の気の迷いだと、すぐに目を覚ますはずだとアリステラはそう考えて疑わなかった。


ところが、王子は予想以上に曲者だったことを知ったのは、パーティーへ行ったラムザ達親子の話を聞いてのことだった。


機嫌悪そうにソファーで寛ぐ彼女達へ、お茶を出していた時に聞こえてきた内容は、初めは聞き間違いかと思ったくらいだ。


「ほんと、王子様の趣味を疑うわね」

「あんなにかっこよかったのに、あの得体もしれない娘にしか目を向けないなんて!」

「そうよね、はしたなく走っていった子のどこがいいのかしら」


はしたなく走ってすみませんねぇ。何せ必死なもんだったんで、こっちは。


ぶすっとこちらも不機嫌にお茶を入れる。


「それに、あの子の落としていった靴の合う娘を妻にするって!」

「あら、でも、それってサイズさえ合えば、私達にもチャンスがあるんじゃないかしら」

その話に思わず、アリステラはカップを滑らせた。床に落ちそうになったカップを慌てて掴む。その拍子に手に熱いお茶が降りかかり、アリステラは悲鳴を押し殺した。

何変な宣言をしとるんだ、あのバカ王子!


女好きというわりに意外と一途な王子にときめくこともなく、アリステラは全力で引いていた。絶対、靴は履かないようにしようと誓う。


「あ、でももし役人が靴を持ってきても、アリステラには履かせないでいいわねぇ。あの場に居なかった子には不必要でしょ」


「ありがとうございます!どうぞ、そうして下さい!!」


憎らしい顔で笑うエディナに、この時ばかりは感謝した。

当然、エディナ達には変なものを見るかのような目を向けられた。
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