8 / 10
日菜の誕生日
しおりを挟む
ルナはまだしも雪が学校に転入し、さらに日常生活が崩されていくことになった守。
またまた守はいつもの少しHな日常を送っていた。
「ん…はぁ…ま、守、ちょ…そこは!」
「んにゃ?」
守は眠りから目覚めるまでお菓子をたくさん食べる夢を見ていた。しかし現実でも柔らかいものを手で感じていた。
その柔らかいものとはもちろんルナの胸である。しかし守は触りたいとは思っていない。
守がルナの胸を触る理由は、ルナが確実に添い寝してくることと、守は毎日好きなものを食べる夢を見ていることだ。
で、ようやく自分が何に触れているか認識したようだ。寝ぼけていた目からかなり変わり目がとんでもなく開く。
「ご…ごめん!てか、な…なんでお前がいるんだ!」
「だから~、毎日添い寝してるってこの前もいったでしょー。」
ルナは胸を触られることに関してはどうでもいいようだ。でもそれに関して守が怒るのがルナは少し不満だった。
ルナと守は毎日こんな朝が続いてる。そして朝食が作り終わったと日菜が伝えに来る。
「ルナさん、守、朝ごはんできたよー。」
「おはよう日菜。」
「おはようルナさん。」
前まではお邪魔しましたーなどと日菜は言ってきたがルナは添い寝することを理解しておりそれに関しては何も言わないのだった。
守はなぜ何も言わない!と心の中で突っ込んでいた。朝食ができたので一階に降りる。
日菜がルナの学校生活について聞いてきた。守はまだ眠いのかボーとしていた。
「ルナさん、日本での初めての学校どうだった?」
「まあまだ友達とかはできてないけど今日作ろうかな~、知ってるのは守と雪ちゃんだけだし。」
「え⁉雪さんも高校入ったの?楽しい学校生活になりそうだね。」
俺にとっての学校生活は……と守は思っていた。
日菜も学校生活を楽しんでるようだ。でも守はそんなことを気にしている場合ではない。なぜなら今日から普通の授業が始まるからだ。
守は昨日クラスメイトにとてもにらまれた。ルナと雪の自己紹介だけでかなりの精神的ダメージを受けた。
でも幸い今日は二時間授業である。まだクラスの友達に弁解する時間はある。そう思い今日の学校をどう過ごすのか考えていた朝だった。
しばらくして日菜が先に家を出た。今日、日菜は友達と一緒に学校へ行くらしい。
そのあと守はルナと一緒に家を出た。守は日菜に関して何か気になることがあった。
ルナにはとっくにお見通しだったようで、早速声をかけてきた。
「守、いつもと何か違うね。悩んでることでもあるの?」
「まあ今日日菜がいつもと違うような気がして。何かあったかな……」
悩んでることはたくさんある守だがそれは全てルナのことなので日菜のことしか言わなかった。
しばらく考えていると珍しく守が大きな声を上げた。
「あ!忘れてた今日日菜の誕生日じゃないか!」
「え⁉そうなの?でも誕生日プレゼント考えてないよー」
守はここ最近誕生日は日菜に祝ってあげるも、プレゼントは恥ずかしくて上げたことは少ない。
だから守はある提案をした。
「ルナ一緒に日菜に内緒で誕生日パーティーを開かないか?できれば雪も誘って。」
「いいねその提案!でも雪ちゃん来るかなー何かと忙しそうだし。」
確かにそうだ。雪は守のことをあまり好んでない。だから守が頼んでも来るとは到底思わない。
だが守は妹の日菜のためだしいつも世話になってるので何かはしてあげたいと思い学校に着いたら雪に頼んでみることにした。
今日はせっかくの二時間授業、日菜はそのことは知らない。ルナとも買い物にも行ける。そのことをルナに話した。
「要するに、守は日菜思いなんだね。優しいと思う。で、買い物一緒に行くってことでしょわかったよー」
「きゅ…急に、優しいとか言うなよ……。まあ、忘れんなよ約束。」
「うん。もちろん日菜のためにも守のためにも忘れないよー。」
ルナは不意打ちでドキッとするような言葉をかけてくる。その言葉はルナが気を使っているのではなく自然と口から出てくる。
さらに最近守はルナのことを気にし始めている。そういうところからもよりドキッとしてしまう守であった。
しばらくすると後ろからおはようと静かな声をかけてくる友達がいた。日和だ。
初めて会う日和にルナは興味津々だ。
「おはよう。え~と原野君そちらの方は……ルナさん?」
「そうだよ~私の名前はルナ。よく知ってるねー。守から聞いたのかな。君の名前は?」
「あ、わ…私の名前は永田日和。よろしくね。」
「うん。よろしく。」
守が紹介しようとした時にルナがさっさと自己紹介を始めてしまった。ふと日和の方を守が見ると早速仲良くなっていた。
守はただ顔を赤くして見つめていた。それもそうだ好きな二人が仲良く話してるのだから。
話してる内容は学校はどういう場所なのかとか私と友達になってとかだった、とてもルナらしい。
学校に着くと皆こちらを見ていた。守がルナのことを独り占めしているのだと思ったのだろう。
この前の自己紹介からクラスの男子は雪とルナにとても興味を持っている。
ルナが席に着いたとたんクラスの男子がそちらの方へ行く。
「ルナちゃん俺と友達になって!」
「ルナちゃんの好きなもの教えて!」
どんどんクラスの男子が攻めよってくる。ルナは少し困っていた。守はルナが困っているところを見るのは初めてだった。
でもそんな困っていてもいつものルナだった。
「私たくさんの言葉聞き取れないから、一人ひとりよろしく。えーと、まず好きなものは日常かな。」
一人ひとり親切に対応しているルナの姿をみて守は少し顔が赤くなっていた。
そ後雪が登校した。またクラスの男子が雪の方へ行くが簡単に追い払われてしまう。
「私は原野守にしか興味がありません。標的という意味では。また友達も作る気は今のところはありません。」
と雪は冷たく言う。なんだか悲しくなってきた守だった。
今日の授業は一時間目はロングホームルーム、二時間目は体育だった。
今日のロングホームルームはクラスの役員決めだった。
守はあまりそういう役員にはなりたくないので積極的ではなかった。しかしルナは何が始まるのだろうと目を輝かせていた。
「守はなにか役員とかそういうものにはならないの?」
ルナが話しかけてきた。どうやらルナは役員の面倒くささをわかっていないようだ。
ルナに簡単に説明してあげると、とてもやりがいのありそうな仕事だねと思ってもいなかった返事が返ってきた。
どうやらこの仕事をやりたいようだ。役員は生徒会、文化祭実行委員、広報委員、の三つに分かれている。
生徒会は一人、文化祭実行委員は二人、広報委員は一人の計四名で役員は構成されている。
ルナは守と一緒に文化祭実行委員をやりたいようだ。守は最初は嫌だといったがルナに押されやることにした。
「私守と文化祭実行委員やりまーす!」
元気な高い声が教室に響き渡る。他の男子はいいなー、という目で守を睨んでいた。
そして即決定した。あと残りはやる気配がないと思ったら後ろの席から声がした。
「私、暇なので広報委員やります。」
なんと雪だった。全然広報などに向いてないと守は思っていたが雪は案外興味があるようだ。
守がそんなことできるのかと聞いてみる。
「なぜあなたに教える必要があるんですか。まあいいでしょう特別にですよ。私は新聞とかに興味があります。ただそれだけです。」
そんなことだけでこんな面倒くさい仕事をやってしまうのかと守は雪の狭いようで広い心に驚いた。
後は生徒会だけだった。しばらく沈黙が続いてると、日和が口を開く。
「では、私やってみようかな。」
クラスにおおー、という声が響く。まるで誰かがやるのを待っていたかのように。で結局無事に役員は決まった。
そこで一時間目のチャイムが終わりを告げる。
次は体育だ。百メートル走を測定するらしい。
女子は更衣室へ男子は教室に残り着替えをしていた。すると男子からちょっかいを出される。
「お前ルナちゃんに好かれてんのか。いいなー」
「ちょ…!お前なんだよ!別にあいつのことは、な…なんとも……」
ルナの告白が頭を横切りその男友達との会話は終わってしまった。守はルナのことを気にしている。
校庭に出た守達は二列に並ぶ。先生が皆に呼びかける。
「今日は二人で競争して百メートルを測定してもらう。別に男女は問わないからペアを組んでくれ。」
体育の先生は女性の方で眼鏡をかけている。いかにも体育系女子って感じだ。
守のペアはルナにした。一方雪は一人だったところを日和が声をかけてなんとかペアを組んだ様子だ。
並んでいる間に話をしているとあっという間に順番がやってくる。
先生のホイッスルの音とともに守とルナは走った。
するとルナが脅威的な速さを見せる。守はそれに追いつこうと必死である。
結果はルナが十秒台前半、守が十二秒前半だった。ルナは明らかに速かった。
「ルナお前そんなに速かったっけ?」
「いつもこんな感じだよー。」
ルナは自分が速いというのに自慢はしてこない。とても性格がいいと改めて実感した守だった。
しかし隣を見てみると、雪も十秒台前半という結果を残していた。日和は十二秒後半だった。
ルナと雪の速さを見せつけられどこか腑に落ちないまま体育は終了した。
帰りのホームルームも終わりもう帰ろうとしていた。その時雪が帰る姿を見つけたので呼び止める。
「なんですか。私になにか用でも?」
「そうだ。今日日菜の誕生日なんだ。日菜の友達もいればもっと楽しくなるかなと思って」
「誕生日ですか……、なぜ人の誕生日を祝ってあげないといけないのか不思議に思っていました。でも……」
ルナがお願い雪ちゃん、というと雪はわかりましたと了承してくれた。
残ってるのは何を買いに行くかという問題だ。
せっかくなので三人で買いに行くことになった。
三人が向かったのは商店街の店。ルナはハンカチなどを買うことに決めた。守と雪は文房具屋さんで買うことを決めていた。
「雪ごめんななんか俺日菜は世界で唯一の妹なんだ。だから絶対に喜ばしてあげなければいけないんだ。」
「原野守……あなた妹思いなのですね。でもなぜ私が呼ばれたんですか?」
「雪は日菜にとってお姉ちゃん的存在なんだ。あいつ親も海外に行ってるから甘える相手が俺しかいなくて最近は俺頼りなかったから。」
そこまでいうと完璧に雪は理解してくれた。
守はかわいいシャーペン、雪は女の子向けのはさみ、ルナはハンカチを買った。あとはケーキを買いに行くだけだ。
ケーキ屋も近くにあるので買いに行った。
ルナと雪はケーキに目を輝かせていた。
「二人とも食べたいのか?わかった今日は俺のおごりで買ってやるよ。」
二人は笑顔になった。もちろん雪もだ。雪は少し笑うことに抵抗があるのかすぐに普通の顔に戻った。
守はチョコケーキ、ルナはモンブラン、雪はショートケーキ、日菜には好きなフルーツがいっぱい乗ってるタルトを買ってあげた。
守の財布の中は空になった。
後は部屋を飾るだけだ。簡単な折り紙で作るような輪っかのようなものを部屋中に飾る。そして日菜が帰ってくるのを待つだけだが何か物足りないと思い守はクラッカーを買いに行った。
まだ日菜が返ってくるまで四時間以上ある。時計は十二時を指している。昼は出前のラーメンを食べた。雪もおいしく食べていた。
今日は守のお小遣いが劇的に減った一日であったがこれも日菜のためと思い我慢した。
日菜が帰ってくるまで暇だと感じた守は自分の部屋で漫画を読んでいた。ルナ達は何をしているのかというと喋ったりトランプをしたり遊んでいた。
しばらくそれらに熱中してると三時になっていた。そろそろ日菜が帰ってくる時間だ。
少し慌てなければと思ったのか守は漫画を読むのを止めて一階に降りていく。ルナ達は楽しそうに話をしている。
「おーい。そろそろ日菜が帰ってくる時間だから家を暗くしてクラッカーとか持って待ってようぜ。」
「「はーい。」」
二人がつまんなそうに言う。たぶんこれからしようと思ってたのにという不満であろう。
守はそんなにつまんなそうにするなよと呼びかける。
玄関のドアが開く音がする。日菜の声がするが反応をあえてしない。
「あれ守達帰ってないのー。まあ家暗いからそうだよね。」
そして日菜がランドセルを一旦玄関に置きリビングに入るとパン、パン、と音がする。クラッカーの音だ。日菜はこれに対してすごく驚く。
「きゃ!」
「「「ハッピーバースデー‼日菜‼」」」
守、ルナ、雪、の三人が声を合わせて日菜を驚かす。
日菜は何がなんだかわからないようだ。
とても困惑している様子だ。そこでルナが口を開いた。
「日菜、今日誕生日でしょ。そこで守がサプライズパーティーをやろうと提案したんだよ。」
「え⁉」
ルナが状況を説明したのにただ驚くばかり。日菜は少し目に涙が現れてる。うれしいようだ。
「あ…ありがとう……でも誰が考えてくれたの?」
「それはね守だよ。妹のためにって。」
日菜が珍しく驚いていた。そして日菜が守に対してはあまり使わないありがとうまで言ってくれた。
雪も日菜におめでとうと言う。
「日菜おめでとうございます。私は日菜と知り合ってまだ少ししか経ってませんがとてもいい友達だと思っています。」
「雪さん……」
日菜は感謝するばかりであった。最近の原野家はルナが来るまでは守が日菜にプレゼントを渡したりだけということが続いていた。
でも守は日菜の誕生日は何かしてあげないといけないそう思っていた。そこで今日考えたのがサプライズパーティーだったのだ。
日菜が料理を作り終えプレゼントを皆で渡すととても喜んでいた。料理はいつものような日菜の手作りだ。
守はいつも以上においしそうに食べていた。次はケーキを日菜に渡した。
「え⁉タルトなんで私が好きって知ってたの守?」
「まあ、なんか兄の勘ってやつかな……」
守は妹なのに恥ずかしくなっていた。
しばらくしてケーキも食べ、片づけも終わっていた。守達はというと守は自分の部屋、日菜たちはお風呂に入っていた。(原野家の風呂は広い)
守は風呂も先に入っておりさっき洗面所に忘れたタオルを取りに行くと……裸の女子三人がこちらを向いていた。守はすぐに手で目を抑え日菜たちは固まっている。
ルナの守どうしたの?という一言で場を和ませた。が雪と日菜は怒っている。
「原野守…いい度胸ですね。」
「バカ!出てけ!」
物を投げられる。物が顔に当たり守はすぐにその場から自分の部屋に戻った。
日菜の誕生日とは言えいつもの運が悪い守であった。
またまた守はいつもの少しHな日常を送っていた。
「ん…はぁ…ま、守、ちょ…そこは!」
「んにゃ?」
守は眠りから目覚めるまでお菓子をたくさん食べる夢を見ていた。しかし現実でも柔らかいものを手で感じていた。
その柔らかいものとはもちろんルナの胸である。しかし守は触りたいとは思っていない。
守がルナの胸を触る理由は、ルナが確実に添い寝してくることと、守は毎日好きなものを食べる夢を見ていることだ。
で、ようやく自分が何に触れているか認識したようだ。寝ぼけていた目からかなり変わり目がとんでもなく開く。
「ご…ごめん!てか、な…なんでお前がいるんだ!」
「だから~、毎日添い寝してるってこの前もいったでしょー。」
ルナは胸を触られることに関してはどうでもいいようだ。でもそれに関して守が怒るのがルナは少し不満だった。
ルナと守は毎日こんな朝が続いてる。そして朝食が作り終わったと日菜が伝えに来る。
「ルナさん、守、朝ごはんできたよー。」
「おはよう日菜。」
「おはようルナさん。」
前まではお邪魔しましたーなどと日菜は言ってきたがルナは添い寝することを理解しておりそれに関しては何も言わないのだった。
守はなぜ何も言わない!と心の中で突っ込んでいた。朝食ができたので一階に降りる。
日菜がルナの学校生活について聞いてきた。守はまだ眠いのかボーとしていた。
「ルナさん、日本での初めての学校どうだった?」
「まあまだ友達とかはできてないけど今日作ろうかな~、知ってるのは守と雪ちゃんだけだし。」
「え⁉雪さんも高校入ったの?楽しい学校生活になりそうだね。」
俺にとっての学校生活は……と守は思っていた。
日菜も学校生活を楽しんでるようだ。でも守はそんなことを気にしている場合ではない。なぜなら今日から普通の授業が始まるからだ。
守は昨日クラスメイトにとてもにらまれた。ルナと雪の自己紹介だけでかなりの精神的ダメージを受けた。
でも幸い今日は二時間授業である。まだクラスの友達に弁解する時間はある。そう思い今日の学校をどう過ごすのか考えていた朝だった。
しばらくして日菜が先に家を出た。今日、日菜は友達と一緒に学校へ行くらしい。
そのあと守はルナと一緒に家を出た。守は日菜に関して何か気になることがあった。
ルナにはとっくにお見通しだったようで、早速声をかけてきた。
「守、いつもと何か違うね。悩んでることでもあるの?」
「まあ今日日菜がいつもと違うような気がして。何かあったかな……」
悩んでることはたくさんある守だがそれは全てルナのことなので日菜のことしか言わなかった。
しばらく考えていると珍しく守が大きな声を上げた。
「あ!忘れてた今日日菜の誕生日じゃないか!」
「え⁉そうなの?でも誕生日プレゼント考えてないよー」
守はここ最近誕生日は日菜に祝ってあげるも、プレゼントは恥ずかしくて上げたことは少ない。
だから守はある提案をした。
「ルナ一緒に日菜に内緒で誕生日パーティーを開かないか?できれば雪も誘って。」
「いいねその提案!でも雪ちゃん来るかなー何かと忙しそうだし。」
確かにそうだ。雪は守のことをあまり好んでない。だから守が頼んでも来るとは到底思わない。
だが守は妹の日菜のためだしいつも世話になってるので何かはしてあげたいと思い学校に着いたら雪に頼んでみることにした。
今日はせっかくの二時間授業、日菜はそのことは知らない。ルナとも買い物にも行ける。そのことをルナに話した。
「要するに、守は日菜思いなんだね。優しいと思う。で、買い物一緒に行くってことでしょわかったよー」
「きゅ…急に、優しいとか言うなよ……。まあ、忘れんなよ約束。」
「うん。もちろん日菜のためにも守のためにも忘れないよー。」
ルナは不意打ちでドキッとするような言葉をかけてくる。その言葉はルナが気を使っているのではなく自然と口から出てくる。
さらに最近守はルナのことを気にし始めている。そういうところからもよりドキッとしてしまう守であった。
しばらくすると後ろからおはようと静かな声をかけてくる友達がいた。日和だ。
初めて会う日和にルナは興味津々だ。
「おはよう。え~と原野君そちらの方は……ルナさん?」
「そうだよ~私の名前はルナ。よく知ってるねー。守から聞いたのかな。君の名前は?」
「あ、わ…私の名前は永田日和。よろしくね。」
「うん。よろしく。」
守が紹介しようとした時にルナがさっさと自己紹介を始めてしまった。ふと日和の方を守が見ると早速仲良くなっていた。
守はただ顔を赤くして見つめていた。それもそうだ好きな二人が仲良く話してるのだから。
話してる内容は学校はどういう場所なのかとか私と友達になってとかだった、とてもルナらしい。
学校に着くと皆こちらを見ていた。守がルナのことを独り占めしているのだと思ったのだろう。
この前の自己紹介からクラスの男子は雪とルナにとても興味を持っている。
ルナが席に着いたとたんクラスの男子がそちらの方へ行く。
「ルナちゃん俺と友達になって!」
「ルナちゃんの好きなもの教えて!」
どんどんクラスの男子が攻めよってくる。ルナは少し困っていた。守はルナが困っているところを見るのは初めてだった。
でもそんな困っていてもいつものルナだった。
「私たくさんの言葉聞き取れないから、一人ひとりよろしく。えーと、まず好きなものは日常かな。」
一人ひとり親切に対応しているルナの姿をみて守は少し顔が赤くなっていた。
そ後雪が登校した。またクラスの男子が雪の方へ行くが簡単に追い払われてしまう。
「私は原野守にしか興味がありません。標的という意味では。また友達も作る気は今のところはありません。」
と雪は冷たく言う。なんだか悲しくなってきた守だった。
今日の授業は一時間目はロングホームルーム、二時間目は体育だった。
今日のロングホームルームはクラスの役員決めだった。
守はあまりそういう役員にはなりたくないので積極的ではなかった。しかしルナは何が始まるのだろうと目を輝かせていた。
「守はなにか役員とかそういうものにはならないの?」
ルナが話しかけてきた。どうやらルナは役員の面倒くささをわかっていないようだ。
ルナに簡単に説明してあげると、とてもやりがいのありそうな仕事だねと思ってもいなかった返事が返ってきた。
どうやらこの仕事をやりたいようだ。役員は生徒会、文化祭実行委員、広報委員、の三つに分かれている。
生徒会は一人、文化祭実行委員は二人、広報委員は一人の計四名で役員は構成されている。
ルナは守と一緒に文化祭実行委員をやりたいようだ。守は最初は嫌だといったがルナに押されやることにした。
「私守と文化祭実行委員やりまーす!」
元気な高い声が教室に響き渡る。他の男子はいいなー、という目で守を睨んでいた。
そして即決定した。あと残りはやる気配がないと思ったら後ろの席から声がした。
「私、暇なので広報委員やります。」
なんと雪だった。全然広報などに向いてないと守は思っていたが雪は案外興味があるようだ。
守がそんなことできるのかと聞いてみる。
「なぜあなたに教える必要があるんですか。まあいいでしょう特別にですよ。私は新聞とかに興味があります。ただそれだけです。」
そんなことだけでこんな面倒くさい仕事をやってしまうのかと守は雪の狭いようで広い心に驚いた。
後は生徒会だけだった。しばらく沈黙が続いてると、日和が口を開く。
「では、私やってみようかな。」
クラスにおおー、という声が響く。まるで誰かがやるのを待っていたかのように。で結局無事に役員は決まった。
そこで一時間目のチャイムが終わりを告げる。
次は体育だ。百メートル走を測定するらしい。
女子は更衣室へ男子は教室に残り着替えをしていた。すると男子からちょっかいを出される。
「お前ルナちゃんに好かれてんのか。いいなー」
「ちょ…!お前なんだよ!別にあいつのことは、な…なんとも……」
ルナの告白が頭を横切りその男友達との会話は終わってしまった。守はルナのことを気にしている。
校庭に出た守達は二列に並ぶ。先生が皆に呼びかける。
「今日は二人で競争して百メートルを測定してもらう。別に男女は問わないからペアを組んでくれ。」
体育の先生は女性の方で眼鏡をかけている。いかにも体育系女子って感じだ。
守のペアはルナにした。一方雪は一人だったところを日和が声をかけてなんとかペアを組んだ様子だ。
並んでいる間に話をしているとあっという間に順番がやってくる。
先生のホイッスルの音とともに守とルナは走った。
するとルナが脅威的な速さを見せる。守はそれに追いつこうと必死である。
結果はルナが十秒台前半、守が十二秒前半だった。ルナは明らかに速かった。
「ルナお前そんなに速かったっけ?」
「いつもこんな感じだよー。」
ルナは自分が速いというのに自慢はしてこない。とても性格がいいと改めて実感した守だった。
しかし隣を見てみると、雪も十秒台前半という結果を残していた。日和は十二秒後半だった。
ルナと雪の速さを見せつけられどこか腑に落ちないまま体育は終了した。
帰りのホームルームも終わりもう帰ろうとしていた。その時雪が帰る姿を見つけたので呼び止める。
「なんですか。私になにか用でも?」
「そうだ。今日日菜の誕生日なんだ。日菜の友達もいればもっと楽しくなるかなと思って」
「誕生日ですか……、なぜ人の誕生日を祝ってあげないといけないのか不思議に思っていました。でも……」
ルナがお願い雪ちゃん、というと雪はわかりましたと了承してくれた。
残ってるのは何を買いに行くかという問題だ。
せっかくなので三人で買いに行くことになった。
三人が向かったのは商店街の店。ルナはハンカチなどを買うことに決めた。守と雪は文房具屋さんで買うことを決めていた。
「雪ごめんななんか俺日菜は世界で唯一の妹なんだ。だから絶対に喜ばしてあげなければいけないんだ。」
「原野守……あなた妹思いなのですね。でもなぜ私が呼ばれたんですか?」
「雪は日菜にとってお姉ちゃん的存在なんだ。あいつ親も海外に行ってるから甘える相手が俺しかいなくて最近は俺頼りなかったから。」
そこまでいうと完璧に雪は理解してくれた。
守はかわいいシャーペン、雪は女の子向けのはさみ、ルナはハンカチを買った。あとはケーキを買いに行くだけだ。
ケーキ屋も近くにあるので買いに行った。
ルナと雪はケーキに目を輝かせていた。
「二人とも食べたいのか?わかった今日は俺のおごりで買ってやるよ。」
二人は笑顔になった。もちろん雪もだ。雪は少し笑うことに抵抗があるのかすぐに普通の顔に戻った。
守はチョコケーキ、ルナはモンブラン、雪はショートケーキ、日菜には好きなフルーツがいっぱい乗ってるタルトを買ってあげた。
守の財布の中は空になった。
後は部屋を飾るだけだ。簡単な折り紙で作るような輪っかのようなものを部屋中に飾る。そして日菜が帰ってくるのを待つだけだが何か物足りないと思い守はクラッカーを買いに行った。
まだ日菜が返ってくるまで四時間以上ある。時計は十二時を指している。昼は出前のラーメンを食べた。雪もおいしく食べていた。
今日は守のお小遣いが劇的に減った一日であったがこれも日菜のためと思い我慢した。
日菜が帰ってくるまで暇だと感じた守は自分の部屋で漫画を読んでいた。ルナ達は何をしているのかというと喋ったりトランプをしたり遊んでいた。
しばらくそれらに熱中してると三時になっていた。そろそろ日菜が帰ってくる時間だ。
少し慌てなければと思ったのか守は漫画を読むのを止めて一階に降りていく。ルナ達は楽しそうに話をしている。
「おーい。そろそろ日菜が帰ってくる時間だから家を暗くしてクラッカーとか持って待ってようぜ。」
「「はーい。」」
二人がつまんなそうに言う。たぶんこれからしようと思ってたのにという不満であろう。
守はそんなにつまんなそうにするなよと呼びかける。
玄関のドアが開く音がする。日菜の声がするが反応をあえてしない。
「あれ守達帰ってないのー。まあ家暗いからそうだよね。」
そして日菜がランドセルを一旦玄関に置きリビングに入るとパン、パン、と音がする。クラッカーの音だ。日菜はこれに対してすごく驚く。
「きゃ!」
「「「ハッピーバースデー‼日菜‼」」」
守、ルナ、雪、の三人が声を合わせて日菜を驚かす。
日菜は何がなんだかわからないようだ。
とても困惑している様子だ。そこでルナが口を開いた。
「日菜、今日誕生日でしょ。そこで守がサプライズパーティーをやろうと提案したんだよ。」
「え⁉」
ルナが状況を説明したのにただ驚くばかり。日菜は少し目に涙が現れてる。うれしいようだ。
「あ…ありがとう……でも誰が考えてくれたの?」
「それはね守だよ。妹のためにって。」
日菜が珍しく驚いていた。そして日菜が守に対してはあまり使わないありがとうまで言ってくれた。
雪も日菜におめでとうと言う。
「日菜おめでとうございます。私は日菜と知り合ってまだ少ししか経ってませんがとてもいい友達だと思っています。」
「雪さん……」
日菜は感謝するばかりであった。最近の原野家はルナが来るまでは守が日菜にプレゼントを渡したりだけということが続いていた。
でも守は日菜の誕生日は何かしてあげないといけないそう思っていた。そこで今日考えたのがサプライズパーティーだったのだ。
日菜が料理を作り終えプレゼントを皆で渡すととても喜んでいた。料理はいつものような日菜の手作りだ。
守はいつも以上においしそうに食べていた。次はケーキを日菜に渡した。
「え⁉タルトなんで私が好きって知ってたの守?」
「まあ、なんか兄の勘ってやつかな……」
守は妹なのに恥ずかしくなっていた。
しばらくしてケーキも食べ、片づけも終わっていた。守達はというと守は自分の部屋、日菜たちはお風呂に入っていた。(原野家の風呂は広い)
守は風呂も先に入っておりさっき洗面所に忘れたタオルを取りに行くと……裸の女子三人がこちらを向いていた。守はすぐに手で目を抑え日菜たちは固まっている。
ルナの守どうしたの?という一言で場を和ませた。が雪と日菜は怒っている。
「原野守…いい度胸ですね。」
「バカ!出てけ!」
物を投げられる。物が顔に当たり守はすぐにその場から自分の部屋に戻った。
日菜の誕生日とは言えいつもの運が悪い守であった。
0
あなたにおすすめの小説
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
普段高校生ゲーム実況者として活動している俺だが、最近仲良くなりつつあるVTuberが3人とも幼馴染だった件について。
水鳥川倫理
青春
主人公、目黒碧(めぐろあお)は、学校では始業時間になっても現れない遅刻常習犯でありながら、テストでは常に学年トップの高得点を叩き出す「何とも言えないクズ」として教師たちから扱いにくい存在とされている。しかし、彼には誰にも明かせない二つの大きな秘密があった。
一つ目の秘密は、碧が顔を隠し、声を変えて活動する登録者数158万人を誇るカリスマゲーム実況者「椎崎(しいざき)」であること。配信中の彼は、圧倒的なゲームスキルと軽妙なトークでファンを熱狂させ、学校での「クズ」な自分とは真逆の「カリスマ」として存在していた。
二つ目の秘密は、彼が三人の超絶可愛い幼馴染に囲まれて育ったこと。彼らは全員が同じ誕生日で、血の繋がりにも似た特別な絆で結ばれている。
習志野七瀬(ならしのななせ): 陽光のような明るい笑顔が魅力のツンデレ少女。碧には強い独占欲を見せる。
幕張椎名(まくはりしいな): 誰もが息をのむ美貌を持つ生徒会副会長で、完璧な優等生。碧への愛情は深く、重いメンヘラ気質を秘めている。
検見川浜美波(けみがわはまみなみ): クールな外見ながら、碧の前では甘えん坊になるヤンデレ気質の少女。
だが、碧が知らない三重目の秘密として、この三人の幼馴染たちもまた、それぞれが人気VTuberとして活動していたのだ。
七瀬は元気いっぱいのVTuber「神志名鈴香」。
椎名は知的な毒舌VTuber「神楽坂遥」。
美波はクールで真摯なVTuber「雲雀川美桜」。
学校では周囲の視線を気にしながらも、家では遠慮なく甘え、碧の作った料理を囲む四人。彼らは、互いがカリスマ実況者、あるいは人気VTuberという四重の秘密を知らないまま、最も親密で甘い日常を謳歌している。
幼馴染たちは碧の「椎崎」としての姿を尊敬し、美波に至っては碧の声が「椎崎」の声に似ていると感づき始める。この甘くも危険な関係は、一つの些細なきっかけで秘密が交錯した時、一体どのような結末を迎えるのだろうか。
Hand in Hand - 二人で進むフィギュアスケート青春小説
宮 都
青春
幼なじみへの気持ちの変化を自覚できずにいた中2の夏。ライバルとの出会いが、少年を未知のスポーツへと向わせた。
美少女と手に手をとって進むその競技の名は、アイスダンス!!
【2022/6/11完結】
その日僕たちの教室は、朝から転校生が来るという噂に落ち着きをなくしていた。帰国子女らしいという情報も入り、誰もがますます転校生への期待を募らせていた。
そんな中でただ一人、果歩(かほ)だけは違っていた。
「制覇、今日は五時からだから。来てね」
隣の席に座る彼女は大きな瞳を輝かせて、にっこりこちらを覗きこんだ。
担任が一人の生徒とともに教室に入ってきた。みんなの目が一斉にそちらに向かった。それでも果歩だけはずっと僕の方を見ていた。
◇
こんな二人の居場所に現れたアメリカ帰りの転校生。少年はアイスダンスをするという彼に強い焦りを感じ、彼と同じ道に飛び込んでいく……
――小説家になろう、カクヨム(別タイトル)にも掲載――
『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない
七星点灯
青春
雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。
彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。
しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。
彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
青春
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる