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幕間
転移の間
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ここからは俺が最初に異世界に行った時の話です。
両親は俺が高校生の時に事故で他界し、兄弟、親戚もいなかったので16歳で天涯孤独ってやつになってしまった。ありがたいことに両親の遺産と事故の賠償金で住むところにも困らず、大学まで行くことが出来、大手ではないが、そこそこの企業へ就職をして独身生活を謳歌していた。
ところが、勤務先の企業の子会社が不祥事を起こした為に会社縮小ということで、早期退職の話が出てきたので、家族を養う義務もない独り身の俺はまだ遺産も残っており、しばらくは仕事をしなくてもどうにかなるだろうと思い、早期退職に応募し晴れてニート生活を始めた矢先の出来事だった。
3年半前、35才の時にニート生活2週間頃であった俺は自宅で好きなPVをテレビで流しながら、ネット小説を読んでいた。金もそこそこあるし、好きなことをしてダラダラ生活を半年くらいやってみようかな?
うつらうつらしながら微睡んででいると、いつの間にか寝てしまったようだ。
ふと目を開けると、そこはいつもの部屋では無かった。
真っピンクのド派手な部屋で、そこには15才程の女性が立っていた。
真っピンクな服に、ピンクの帽子で……
「林◯パー◯かよ!」
思わず口に出して突っ込んでしまった。
女性はプンスカといった表情で
「こんな可愛らしい女性を捕まえて失礼な人ですね!古久根 虎雄さん。」
何故俺の名前を知っている?
何より、家にいたはずだが、ここは何処だ?
女性を見ると、服装はセンスのかけらもないが、スタイルも良く帽子の下から出ている真っ青な長い髪がとても美しい女性だった。
もしかしてあの異世界転生ってやつか?いやいや神様のいるとことは真っ白な空間しかイメージが沸かないんだが……
何故ピンクピンクしているんだ?全然落ち着かない……
ラノベ好きな俺は今まで読んだ小説は100をくだらない。異世界については多少の知識もあり、あくまでも想像の中だけで転生するならこんな事を神様にお願いせねばとか、神様への質問項目なんて事を考えたりはしたことはあったが、実際に転生するなど、これっぽちも考えていなかった。
だが、今の状況はどう見ても現実ではありえない。
相手ははっきり見えるし話も出来ている。もしかして夢ではないかとまだ半信半疑の状態だ。
ただ不思議な事に手足を動かす感覚がないし、どう見ても自分の体が見えない。いや、見えているのだが、半透明の白い煙のような状態である。これって、もしかして、魂の状態なのか?
とにかくこのままでは何も話が進まないので、林◯パー◯に聞いてみるしかないな。
「あの~ ここは何処なんでしょうか?そして貴方はどなたなんでしょうか?」
「よくぞ聞いてくれました。ここは貴方のいた地球と異世界を繋ぐ為の中継地点で、転移の間とでも呼びましょうか?そして私は全知全能の女神アルメエル、全ての事象は私の手の上で踊っています」
ちょっとドヤ顔で言う女神。
「その~アルメリル様?」
「アルメエルです」
「すみませんアリメエル様」
「ア ル メ エ ル」
ちょっと顔が不機嫌になってきたが、そんな読みにくい名前覚えきれないよ
「アリエー◯様?」
「それは洗剤だろうがああ」
もうめっちゃ顔が怒ってる。でもプンスカ顔は少しかわいいかも。
「もういいわアルちゃんとでも呼んで」
「ではアルメエル様、俺は何故ここにいるのでしょうか?」
「ちゃんと言えるのね?アルちゃんと呼んでと言った私の立場は何処に行ったの?」
知らんがな……
「まぁいいわ、貴方には私が管理をしている他の世界へいってもらいます。その世界へ魔王の卵が生まれてしまいました。3年位で手に負えない程の力を持った魔王になってしまいます。だから、貴方を送って魔王を倒して来てもらいたいのです。お願いします。」
やはり異世界行きのお願いだったか……
「お断りします。さっさと元にもどしてください」
俺は考える間も無く答えた。
「えええええ~
いやいやトラちゃんそれは無いわ~
貴方いつも異世界行ったらどうなるとかメモしてたでしょ?
身よりも無い、彼女もいないニートで異世界好きなら、こんなチャンス逃す?
ここは行きますの一択でしょ?」
「誰がトラちゃんだよ!
せっかくのニート生活送ってるんだから放っておいてくれ。あれだったら半年後にもう1回呼んでくれたら、少しは考えても良いかも。とりあえず今は行かないから戻してくれ!転移の間って言ってたよな?そのまま転移させるつもりだったら、俺は死んでからの転生じゃないんだよな?じゃここには来なかったって事で記憶でも消していいから戻してくれ」
女神の目が泳ぐ
ジーッと女神を見つめると、更に目をキョロキョロさせている。何か嫌な予感しかしないんだが……
「えっと
ごめんなさい。貴方の体をここに持ってくる時に落としてしまいました。」
そう言いながらウィンクして舌を出しテヘペロのポーズでこちらを見てきた。
「はぁ? 落としただと……
俺の体は何処にあるんだ?戻れるのか?異世界にどうやって行かせるつもりだったんだ?」
矢継ぎ早に質問を投げかけた。
「どぉ! どぉ! 落ち着いてトラちゃん!」
「馬じゃねぇし! 落ち着ける場合じゃないだろ?」
「まず、貴方の体は落ちる過程で燃え尽きたというか異次元の間で消え失せました。そのために今すぐに元の体に戻すことはできません。どんな体でも良いというのなら、なんとか探しますけど…… 女性とか、老人とかで良ければですが…… 異世界のトリアム用には貴方が覚醒する間にちょうど良い体を作りましたので、そちらに転移ではなく転生してもらおうと思っています。どうしますか?」
とりあえず、体が無いならどうしようも無いから、新しい体に入るしかないんだろうな。はぁ…… 女性も嫌だし年寄で老い先短いのも嫌だし、これは受けるしか仕方ないのかな?
「じゃ要件が終われば日本に返してくれる条件で、その話を受けよう」
「良かったぁ ではちょっと待ってくださいね! すぐに貴方の魂をその体に憑依させますので」
こいつは駄女神だな…… 心の中で駄メルと呼ぼう。
駄メルが何か呪文を唱えると何かに引っ張られるような感覚に落ちる。
目を開けると箱のようなものに入っている事に気がつく。ゆっくり手足を動かすと懐かしい感覚が戻ってきた。
駄メルに少しでも良い条件を引き出して、生きて戻って、楽しい生活を送ることを目標にしよう。
両親は俺が高校生の時に事故で他界し、兄弟、親戚もいなかったので16歳で天涯孤独ってやつになってしまった。ありがたいことに両親の遺産と事故の賠償金で住むところにも困らず、大学まで行くことが出来、大手ではないが、そこそこの企業へ就職をして独身生活を謳歌していた。
ところが、勤務先の企業の子会社が不祥事を起こした為に会社縮小ということで、早期退職の話が出てきたので、家族を養う義務もない独り身の俺はまだ遺産も残っており、しばらくは仕事をしなくてもどうにかなるだろうと思い、早期退職に応募し晴れてニート生活を始めた矢先の出来事だった。
3年半前、35才の時にニート生活2週間頃であった俺は自宅で好きなPVをテレビで流しながら、ネット小説を読んでいた。金もそこそこあるし、好きなことをしてダラダラ生活を半年くらいやってみようかな?
うつらうつらしながら微睡んででいると、いつの間にか寝てしまったようだ。
ふと目を開けると、そこはいつもの部屋では無かった。
真っピンクのド派手な部屋で、そこには15才程の女性が立っていた。
真っピンクな服に、ピンクの帽子で……
「林◯パー◯かよ!」
思わず口に出して突っ込んでしまった。
女性はプンスカといった表情で
「こんな可愛らしい女性を捕まえて失礼な人ですね!古久根 虎雄さん。」
何故俺の名前を知っている?
何より、家にいたはずだが、ここは何処だ?
女性を見ると、服装はセンスのかけらもないが、スタイルも良く帽子の下から出ている真っ青な長い髪がとても美しい女性だった。
もしかしてあの異世界転生ってやつか?いやいや神様のいるとことは真っ白な空間しかイメージが沸かないんだが……
何故ピンクピンクしているんだ?全然落ち着かない……
ラノベ好きな俺は今まで読んだ小説は100をくだらない。異世界については多少の知識もあり、あくまでも想像の中だけで転生するならこんな事を神様にお願いせねばとか、神様への質問項目なんて事を考えたりはしたことはあったが、実際に転生するなど、これっぽちも考えていなかった。
だが、今の状況はどう見ても現実ではありえない。
相手ははっきり見えるし話も出来ている。もしかして夢ではないかとまだ半信半疑の状態だ。
ただ不思議な事に手足を動かす感覚がないし、どう見ても自分の体が見えない。いや、見えているのだが、半透明の白い煙のような状態である。これって、もしかして、魂の状態なのか?
とにかくこのままでは何も話が進まないので、林◯パー◯に聞いてみるしかないな。
「あの~ ここは何処なんでしょうか?そして貴方はどなたなんでしょうか?」
「よくぞ聞いてくれました。ここは貴方のいた地球と異世界を繋ぐ為の中継地点で、転移の間とでも呼びましょうか?そして私は全知全能の女神アルメエル、全ての事象は私の手の上で踊っています」
ちょっとドヤ顔で言う女神。
「その~アルメリル様?」
「アルメエルです」
「すみませんアリメエル様」
「ア ル メ エ ル」
ちょっと顔が不機嫌になってきたが、そんな読みにくい名前覚えきれないよ
「アリエー◯様?」
「それは洗剤だろうがああ」
もうめっちゃ顔が怒ってる。でもプンスカ顔は少しかわいいかも。
「もういいわアルちゃんとでも呼んで」
「ではアルメエル様、俺は何故ここにいるのでしょうか?」
「ちゃんと言えるのね?アルちゃんと呼んでと言った私の立場は何処に行ったの?」
知らんがな……
「まぁいいわ、貴方には私が管理をしている他の世界へいってもらいます。その世界へ魔王の卵が生まれてしまいました。3年位で手に負えない程の力を持った魔王になってしまいます。だから、貴方を送って魔王を倒して来てもらいたいのです。お願いします。」
やはり異世界行きのお願いだったか……
「お断りします。さっさと元にもどしてください」
俺は考える間も無く答えた。
「えええええ~
いやいやトラちゃんそれは無いわ~
貴方いつも異世界行ったらどうなるとかメモしてたでしょ?
身よりも無い、彼女もいないニートで異世界好きなら、こんなチャンス逃す?
ここは行きますの一択でしょ?」
「誰がトラちゃんだよ!
せっかくのニート生活送ってるんだから放っておいてくれ。あれだったら半年後にもう1回呼んでくれたら、少しは考えても良いかも。とりあえず今は行かないから戻してくれ!転移の間って言ってたよな?そのまま転移させるつもりだったら、俺は死んでからの転生じゃないんだよな?じゃここには来なかったって事で記憶でも消していいから戻してくれ」
女神の目が泳ぐ
ジーッと女神を見つめると、更に目をキョロキョロさせている。何か嫌な予感しかしないんだが……
「えっと
ごめんなさい。貴方の体をここに持ってくる時に落としてしまいました。」
そう言いながらウィンクして舌を出しテヘペロのポーズでこちらを見てきた。
「はぁ? 落としただと……
俺の体は何処にあるんだ?戻れるのか?異世界にどうやって行かせるつもりだったんだ?」
矢継ぎ早に質問を投げかけた。
「どぉ! どぉ! 落ち着いてトラちゃん!」
「馬じゃねぇし! 落ち着ける場合じゃないだろ?」
「まず、貴方の体は落ちる過程で燃え尽きたというか異次元の間で消え失せました。そのために今すぐに元の体に戻すことはできません。どんな体でも良いというのなら、なんとか探しますけど…… 女性とか、老人とかで良ければですが…… 異世界のトリアム用には貴方が覚醒する間にちょうど良い体を作りましたので、そちらに転移ではなく転生してもらおうと思っています。どうしますか?」
とりあえず、体が無いならどうしようも無いから、新しい体に入るしかないんだろうな。はぁ…… 女性も嫌だし年寄で老い先短いのも嫌だし、これは受けるしか仕方ないのかな?
「じゃ要件が終われば日本に返してくれる条件で、その話を受けよう」
「良かったぁ ではちょっと待ってくださいね! すぐに貴方の魂をその体に憑依させますので」
こいつは駄女神だな…… 心の中で駄メルと呼ぼう。
駄メルが何か呪文を唱えると何かに引っ張られるような感覚に落ちる。
目を開けると箱のようなものに入っている事に気がつく。ゆっくり手足を動かすと懐かしい感覚が戻ってきた。
駄メルに少しでも良い条件を引き出して、生きて戻って、楽しい生活を送ることを目標にしよう。
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