1 / 16
ここから始まる僕らの物語
オープニング
しおりを挟む
重たい瞼をなんとかようやく開く。
瞼はまだ少しヒクヒクと痙攣していて、本当は閉じてしまいたい。
それでもなんとかもう一度瞼を開く。
辺りは少しだけ射し込む日射しと崩れた焚き火が燻ったほんの少しの灯火以外、真っ暗闇。
皆はどうしてるだろうか。
身体を動かす──ダメだ。あちこち痛い。
無事なのは右腕くらいだ。
右腕を支えにして痛みを堪えどうにか身体を起こす。
動かす度に変な音が鳴る首を左右に動かし、辺りを見回す。
僕の仲間──だったものが沢山転がっている。もう既に消えかけているものもある。
「オイ。無事ナ奴ハイルカ?」
いつのまにか射し込む日射しを背にした黒い影が少し離れた位置に立っている。
「オ前、無事ナノカ?」
最初、誰に言っているのか分からなかったが、この場で生きていそうなのは僕だけみたいだ。
「うん。死にそうなくらいあちこち痛いけど、生きてはいるみたい?」
「ソウカ。動ケルカ?向コウデ無事ダッタ『ヒーラー様』ガ治療ヲシテクダサッテル。オ前モシテモラウトイイ」
「うん──でも、ははっ。動けそうにないや」
右腕だけで起こせるのは上体だけで精一杯。両足は──どうにも骨が折れちゃってるかな?
「・・・仕方ナイナ。運ンデヤル」
「ありがとう」
その人の背に乗せてもらい何処かに運ばれる。途中の通路ではあちこちに消えかけているものが転がっている。
「おじさんは無事だったの?」
「オヂサン──アア。俺ハ外ニ出テイテナ。獲物ヲ捕マエテ戻ッテミタラコノアリサマダ」
「そう。運が良かったね」
「アア。ソウダナ。ホラ、着イタゾ」
そこは、幾つもの焚き火が灯り、今まで居た場所や通路とは異なりとても暖かい。
視界の先ではこのおじさんが捕まえてきたという獲物なのかな?大きな猪を何人かの仲間が解体している。
そういやお腹空いたな。
パッと突然部屋の奥から暖かな眩しい光が灯る。
視線を向けるとそこには白い鳥の羽根を編んで作られた服を着た『ヒーラー様』が、怪我をした仲間に癒しを与えてくださっていた。
「ヒーラー様。コイツモオ願イシマス」
おじさんはその手前に僕を降ろすとすぐ何処かへ行こうとする。
「あっ!おじさん。運んでくれてありがとう」
おじさんは一瞬だけ立ち止まったが振り返りはせず、片手を軽く上げただけだった。
「オヤオヤ。コレハマタ酷イケガデスネ。良クゴ無事デイテクレマシタ」
ヒーラー様はそう優しく微笑むと、そっと傷口に手を添えた。その手はとても暖かくて──なんだか安心する。
優しい光が眩しくて目を閉じるとそのまま眠気が僕を包んだ──
◇◆◇◆
パチッパチッと焚き火の弾ける音に目を覚ます。
どのくらい寝てたのかな?辺りにはすっかり夜の臭いが立ち込めている。
両手を地面に着け身体を起こす。
あっ!左腕は──痛くない?そういえば両足やお腹とかもう痛みはなくなっている。
はぁ~~。ヒーラー様は本当にすごいな。
改めて辺りを見回すと、この場所には自分を含めて10人が居た。
部屋の真ん中にはヒーラー様。その回りには僕を運んでくれたおじさんと、一際身体の大きな通称『ホブおじさん』。あとは僕とそう変わらない6人。中にはメスもいる。
「──コノママデハ、イツ蛙ヤ犬ドモニ襲ワレルカワカリマセン。ドウニカ数ヲ増ヤシ、戦エルモノヲ増ヤサナケレバ」
おじさんの声が静かな闇に響く。
「──死ンデシマッタ仲間ノ分、『命ノ資源』ハ沢山アリマスガ、残念デスガ『身体ノ資源』ガ今ハ手許ニ2ツシカアリマセン」
資源?何の話をしているんだろう。
「ココカラ一番近イ身体ノ資源ガ採レル鉱脈ハ、犬ドモノ集落トノアイダ・・・。戦闘ハサケラレナイナ」
「サスガニ俺ト、ホブサンダケジャ厳シイ」
鉱脈?戦闘?意味が分からないや。
まだ少し寝惚けた頭を悩ませていると、突然僕の下の方から『グウ───』っと、大きな音が鳴った。
話をしていた3人が一斉にこっちを向く。
「あ、ははっ──何か食べれるもの・・・ある?」
おじさんが捕まえてきた猪の肉を焚き火で炙ったものにかぶりつく。食べてる間にさっきの話の内容をおじさんが説明してくれた。
僕ら──いや、それ以外もそうみたいだが、『命の資源』と『身体の資源』という物を使って仲間を増やしているらしい。
確かに、どうやって増えてるんだろうと思っていたが、その事実に若干の衝撃を覚える。
身体の資源は基本、ひとつにつき1人の仲間になる。その時に命の資源をどれだけ使うかでその仲間の強さや役割りが変わってくるらしい。
中には触媒として、『剣』とか『弓』とか、『薬草』などを入れると特種固体として、ここにいるヒーラー様やホブおじさんの様な仲間が産まれることもあるようだ。
ちなみにおじさんは弓を触媒にした『ハンター』だ。
沢山の仲間を殺され、このままではまた襲われると全員やられてしまう。そのためにどうにか仲間を増やしたいらしいのだが、その為の『身体の資源』が2しかないってことらしい。
それをどうにか手に入れるにはどうしても戦いは避けられないってわけ。
「アリッタケノ命ノ資源ヲ注ギ込ンデ、儂並ノ仲間ヲ増ヤシタライインジャナイカ?」
「イヤ。奴ラハスバシッコイ上ニ数モ多イ。力任セデハ無理ダ」
「ナンダトッ!?儂ヲナメテイルノカ?」
「アアッ!?」
2人が立ち上がる。凄い迫力だ。周りの6人はガタガタと怯えている。
「2人トモ、ドウカ落チ着イテクダサイ。皆怖ガッテイマス」
「「・・・・・・」」
ヒーラー様に窘められ2人は無言で腰を降ろす。
ホブおじさんの腰にぶら下げられた剣がカチンと固い地面に当たる音が響く。
ハンターのおじさんの腰には、今僕が食べている猪を捕まえるのにも使っただろう、罠に使う縄や色々な道具がぶら下がっていた。
「シカシ・・・イッタイドウスレバ」
「少ナイ数デ大勢ノ奴ラニ対抗デキル何カ・・・」
ピコンッ!
急に頭の中で何か明かりが灯った様な気がした。
「ねえ。僕に考えがあるんだけど──
頭に浮かんだアイディアを3人に話す。最初はそんなこと無理だと言っていたが次第に疲れた目が輝きだす。
「──ドウダロウ。上手クイクノカ?」
「──コレバカリハヤッテミナイト分カリマセンガ、今マデヤッタコトガナイダケデ出来ナイトハ言エマセン」
「──失敗シタラ1ツ資源ヲ無駄ニシテシマウガ、ドウダ?ヤッテミルカ?」
「──エエ。ヤッテミマショウ」
「ドチラニシロ、ドウニモナラナインダ。駄目元デヤッテミテモ損ハナイ」
3人は無言で頷き合う。
部屋の奥にあった『生誕の祭壇』と3人が呼ぶ場所に無色透明の綺麗な石が置かれる。
ヒーラー様が何かを唱え始めるとキラキラと翠色に輝く球体がいくつも現れ、その周りを飛び始めた。
「命ノ資源ハドウスルンダ?ドレクライ使ウ?」
「アッテモ使イミチハナインダ。思イキッテ10個分クライ入レテモイイダロウ」
その言葉に合わせてちょうど10個になった翠の球体は、より一層明るく輝くと綺麗な石に勢い良く飛び込んで行く。
透明だった石は翠に色を変え、まるで生き物の様に動き始める。
「成功シタカ?」
「マダ、終ワルマデハ分カリマセン・・・」
石は次第に大きく膨らみ、次第に人型に調っていく。そして最後にまた一際眩しい光を放った。
咄嗟に瞼を閉じたが、それでもかなり眩しい。
暫くして光が収まりそっと瞼を開けるとさっきまで石が置いてあった祭壇の前に、見知らぬ人が立っていた。
「──オレハ『トラッパー』。ソノ名ノトオリ、罠ヲ仕掛ケタリ外シタリヲ得意ニシテイル。ヨロシクナ」
「──成功・・・シタミタイダナ」
「──アア。資源ヲ多ク使ッタオカゲカ、知能モ最初カラ高イヨウダ」
始めての光景に言葉が出ない。
僕の考えが上手くいった感動もあるけど、目の前で起きた『奇跡』に心を奪われた。
僕もこうやって産まれたのだろうか。僕には何か触媒はあったのだろうか。
「オ前。ソレデドウスル?ドウヤッテ奴ラと戦ウ?」
「ハッハッハッ!ヨクヤッタ小僧。コレデマタ我ラ『ゴブリン』ハ繁栄スルッ!」
そう。
僕は──僕らは『ゴブリン』。
しがない魔物のひとつの種族である──
瞼はまだ少しヒクヒクと痙攣していて、本当は閉じてしまいたい。
それでもなんとかもう一度瞼を開く。
辺りは少しだけ射し込む日射しと崩れた焚き火が燻ったほんの少しの灯火以外、真っ暗闇。
皆はどうしてるだろうか。
身体を動かす──ダメだ。あちこち痛い。
無事なのは右腕くらいだ。
右腕を支えにして痛みを堪えどうにか身体を起こす。
動かす度に変な音が鳴る首を左右に動かし、辺りを見回す。
僕の仲間──だったものが沢山転がっている。もう既に消えかけているものもある。
「オイ。無事ナ奴ハイルカ?」
いつのまにか射し込む日射しを背にした黒い影が少し離れた位置に立っている。
「オ前、無事ナノカ?」
最初、誰に言っているのか分からなかったが、この場で生きていそうなのは僕だけみたいだ。
「うん。死にそうなくらいあちこち痛いけど、生きてはいるみたい?」
「ソウカ。動ケルカ?向コウデ無事ダッタ『ヒーラー様』ガ治療ヲシテクダサッテル。オ前モシテモラウトイイ」
「うん──でも、ははっ。動けそうにないや」
右腕だけで起こせるのは上体だけで精一杯。両足は──どうにも骨が折れちゃってるかな?
「・・・仕方ナイナ。運ンデヤル」
「ありがとう」
その人の背に乗せてもらい何処かに運ばれる。途中の通路ではあちこちに消えかけているものが転がっている。
「おじさんは無事だったの?」
「オヂサン──アア。俺ハ外ニ出テイテナ。獲物ヲ捕マエテ戻ッテミタラコノアリサマダ」
「そう。運が良かったね」
「アア。ソウダナ。ホラ、着イタゾ」
そこは、幾つもの焚き火が灯り、今まで居た場所や通路とは異なりとても暖かい。
視界の先ではこのおじさんが捕まえてきたという獲物なのかな?大きな猪を何人かの仲間が解体している。
そういやお腹空いたな。
パッと突然部屋の奥から暖かな眩しい光が灯る。
視線を向けるとそこには白い鳥の羽根を編んで作られた服を着た『ヒーラー様』が、怪我をした仲間に癒しを与えてくださっていた。
「ヒーラー様。コイツモオ願イシマス」
おじさんはその手前に僕を降ろすとすぐ何処かへ行こうとする。
「あっ!おじさん。運んでくれてありがとう」
おじさんは一瞬だけ立ち止まったが振り返りはせず、片手を軽く上げただけだった。
「オヤオヤ。コレハマタ酷イケガデスネ。良クゴ無事デイテクレマシタ」
ヒーラー様はそう優しく微笑むと、そっと傷口に手を添えた。その手はとても暖かくて──なんだか安心する。
優しい光が眩しくて目を閉じるとそのまま眠気が僕を包んだ──
◇◆◇◆
パチッパチッと焚き火の弾ける音に目を覚ます。
どのくらい寝てたのかな?辺りにはすっかり夜の臭いが立ち込めている。
両手を地面に着け身体を起こす。
あっ!左腕は──痛くない?そういえば両足やお腹とかもう痛みはなくなっている。
はぁ~~。ヒーラー様は本当にすごいな。
改めて辺りを見回すと、この場所には自分を含めて10人が居た。
部屋の真ん中にはヒーラー様。その回りには僕を運んでくれたおじさんと、一際身体の大きな通称『ホブおじさん』。あとは僕とそう変わらない6人。中にはメスもいる。
「──コノママデハ、イツ蛙ヤ犬ドモニ襲ワレルカワカリマセン。ドウニカ数ヲ増ヤシ、戦エルモノヲ増ヤサナケレバ」
おじさんの声が静かな闇に響く。
「──死ンデシマッタ仲間ノ分、『命ノ資源』ハ沢山アリマスガ、残念デスガ『身体ノ資源』ガ今ハ手許ニ2ツシカアリマセン」
資源?何の話をしているんだろう。
「ココカラ一番近イ身体ノ資源ガ採レル鉱脈ハ、犬ドモノ集落トノアイダ・・・。戦闘ハサケラレナイナ」
「サスガニ俺ト、ホブサンダケジャ厳シイ」
鉱脈?戦闘?意味が分からないや。
まだ少し寝惚けた頭を悩ませていると、突然僕の下の方から『グウ───』っと、大きな音が鳴った。
話をしていた3人が一斉にこっちを向く。
「あ、ははっ──何か食べれるもの・・・ある?」
おじさんが捕まえてきた猪の肉を焚き火で炙ったものにかぶりつく。食べてる間にさっきの話の内容をおじさんが説明してくれた。
僕ら──いや、それ以外もそうみたいだが、『命の資源』と『身体の資源』という物を使って仲間を増やしているらしい。
確かに、どうやって増えてるんだろうと思っていたが、その事実に若干の衝撃を覚える。
身体の資源は基本、ひとつにつき1人の仲間になる。その時に命の資源をどれだけ使うかでその仲間の強さや役割りが変わってくるらしい。
中には触媒として、『剣』とか『弓』とか、『薬草』などを入れると特種固体として、ここにいるヒーラー様やホブおじさんの様な仲間が産まれることもあるようだ。
ちなみにおじさんは弓を触媒にした『ハンター』だ。
沢山の仲間を殺され、このままではまた襲われると全員やられてしまう。そのためにどうにか仲間を増やしたいらしいのだが、その為の『身体の資源』が2しかないってことらしい。
それをどうにか手に入れるにはどうしても戦いは避けられないってわけ。
「アリッタケノ命ノ資源ヲ注ギ込ンデ、儂並ノ仲間ヲ増ヤシタライインジャナイカ?」
「イヤ。奴ラハスバシッコイ上ニ数モ多イ。力任セデハ無理ダ」
「ナンダトッ!?儂ヲナメテイルノカ?」
「アアッ!?」
2人が立ち上がる。凄い迫力だ。周りの6人はガタガタと怯えている。
「2人トモ、ドウカ落チ着イテクダサイ。皆怖ガッテイマス」
「「・・・・・・」」
ヒーラー様に窘められ2人は無言で腰を降ろす。
ホブおじさんの腰にぶら下げられた剣がカチンと固い地面に当たる音が響く。
ハンターのおじさんの腰には、今僕が食べている猪を捕まえるのにも使っただろう、罠に使う縄や色々な道具がぶら下がっていた。
「シカシ・・・イッタイドウスレバ」
「少ナイ数デ大勢ノ奴ラニ対抗デキル何カ・・・」
ピコンッ!
急に頭の中で何か明かりが灯った様な気がした。
「ねえ。僕に考えがあるんだけど──
頭に浮かんだアイディアを3人に話す。最初はそんなこと無理だと言っていたが次第に疲れた目が輝きだす。
「──ドウダロウ。上手クイクノカ?」
「──コレバカリハヤッテミナイト分カリマセンガ、今マデヤッタコトガナイダケデ出来ナイトハ言エマセン」
「──失敗シタラ1ツ資源ヲ無駄ニシテシマウガ、ドウダ?ヤッテミルカ?」
「──エエ。ヤッテミマショウ」
「ドチラニシロ、ドウニモナラナインダ。駄目元デヤッテミテモ損ハナイ」
3人は無言で頷き合う。
部屋の奥にあった『生誕の祭壇』と3人が呼ぶ場所に無色透明の綺麗な石が置かれる。
ヒーラー様が何かを唱え始めるとキラキラと翠色に輝く球体がいくつも現れ、その周りを飛び始めた。
「命ノ資源ハドウスルンダ?ドレクライ使ウ?」
「アッテモ使イミチハナインダ。思イキッテ10個分クライ入レテモイイダロウ」
その言葉に合わせてちょうど10個になった翠の球体は、より一層明るく輝くと綺麗な石に勢い良く飛び込んで行く。
透明だった石は翠に色を変え、まるで生き物の様に動き始める。
「成功シタカ?」
「マダ、終ワルマデハ分カリマセン・・・」
石は次第に大きく膨らみ、次第に人型に調っていく。そして最後にまた一際眩しい光を放った。
咄嗟に瞼を閉じたが、それでもかなり眩しい。
暫くして光が収まりそっと瞼を開けるとさっきまで石が置いてあった祭壇の前に、見知らぬ人が立っていた。
「──オレハ『トラッパー』。ソノ名ノトオリ、罠ヲ仕掛ケタリ外シタリヲ得意ニシテイル。ヨロシクナ」
「──成功・・・シタミタイダナ」
「──アア。資源ヲ多ク使ッタオカゲカ、知能モ最初カラ高イヨウダ」
始めての光景に言葉が出ない。
僕の考えが上手くいった感動もあるけど、目の前で起きた『奇跡』に心を奪われた。
僕もこうやって産まれたのだろうか。僕には何か触媒はあったのだろうか。
「オ前。ソレデドウスル?ドウヤッテ奴ラと戦ウ?」
「ハッハッハッ!ヨクヤッタ小僧。コレデマタ我ラ『ゴブリン』ハ繁栄スルッ!」
そう。
僕は──僕らは『ゴブリン』。
しがない魔物のひとつの種族である──
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる