7 / 91
再び手にした決意
魔法への憧れと盾への自責4
しおりを挟む
盾の神の加護を得た俺は悩みもしたが、ヨルニール先生とギリアムにも相談し、本格的に盾騎士へなることを決めた。
どう悩んだところで結局魔力は無いのだから、魔法使いはもちろん、補助的に魔法が必要になる職業には就けない。
魔力を使わず気力を使う技、『スキル』は各職にあるが、剣士系統では、一気に相手の懐に接近するために速力アップの魔法や、防御の固い相手にも確実にダメージを与えられる様に剣の斬れ味をアップする魔法などが必要になる。
弓使い系統でも、属性矢だとか、追尾する攻撃などにも魔力が必要になる。
盾騎士にも魔力を使うスキルはあるが、基本の技から上級の技まで気力で扱える技が多い。
選んだ──と、言いたいところだが、どちらかと言うと消去法だ。まぁ、自分のタイプや加護を考えるとベストな選択とも言えるが。
それからの俺は、たまにお願いや協力をすることもあったが、二人の薦めもあり、ソロとして冒険者の活動を行った。
一人で依頼をこなすこともあったし、臨時のパーティを組んで討伐依頼に参加することもあった。
ギリアムに教わった盾騎士の技術は大いに役立ち、他の冒険者からも絶賛され、ギルド内はもちろんギルド外でも名が知れたようで、道を歩いていて声をかけられる事が多くなった。
多少、調子に乗っていたとは思うが、冒険者達に頼られ、街人からも笑顔を向けられ、充実した毎日が楽しくもあった。
過去の出来事を夢に見なくなるほどに。
そんなある日、あの出来事が起こった──
クラーゼル王国を旗頭とする連合軍と、シャルマート帝国との戦争は既に表面化し、連合軍が劣勢気味だという噂や、帝国軍が何やら異形の魔物を使役しているなどといったまことしやかな噂が、ギルド内や酒場で囁かれていた。
俺はいつものように宿を出たあと、冒険者ギルドへと向かった。何か稼ぎの良い依頼が出ていないか、ギリアムに頼まれていた品の情報が出ていないかを確かめるためだ。
目当てのものが無いときは、しばらくギルド内で時間を潰しているとパーティのお声かけがかかるときもある。そうやって日銭を稼ぐ。
ギルドへの道すがら、通りの商店の主や売り子に挨拶したりされたりしながら最後の角を曲がる。ギルドの建物の入口が目に入ったとき、そのドアを破壊しながら冒険者らしき男が吹き飛んできた。
中から複数人の大声も聞こえる。
俺は、駆け足でギルドに飛び込む。
そこに居たのは──
金色の髪に真っ直ぐな蒼の瞳、何かしらの大きな決意を胸に抱いた表情。白銀のプレートアーマーに何やら神聖な雰囲気すら感じる剣を携えた一人の青年。
彼は静かに剣を鞘に収めると、受付のギルド職員に何やら話しかけている。
俺は近くにいた顔見知りの冒険者に声をかけ、何が起こったのかを尋ねる。
どうやらあの青年が急に現れ、このなかで一番強い者を雇いたいと言ったそうだ。それでさっきの男が名のり出て、腕試しにと飛び掛かったところ返り討ちにされ、吹き飛ばされたとのことらしい。
ギルド職員と話し終えたらしい青年は、周囲からの野次などまったく気にもかけず入口へと歩き出す。
なんとなしに目が合ってしまった。
「・・・その大盾、貴方は盾騎士なのですか?」
そう尋ねられる。
「あ?あ、ああ。そうだ。盾騎士をやってる」
青年は俺の目を真っ直ぐに見て語りかけてくる。
「貴方は、かなり腕が立ちそうですね?このギルド一番の使い手は貴方でしょうか?」
「・・・・・・」
何と答えたものかと思案していると、
「フェンスはつえーぞ!さっきの奴なんて比べもんにならねぇよ!!」
と、隣に居た顔見知りの冒険者が要らぬことを言う。
ただ何故か、俺もこの青年と腕試しをしたくて堪らなかった。
「一番かどうかは知らないが、それなりにやれる自信はあるぜ?」
「どうですか?良かったらひとつ、腕試しでもしますか?」
「!?・・・いいぜ。やろうか?」
お互いにニタッと笑い会う。
これが、聖剣を授かった勇者フリオニールとの出会いだった。
それから俺とフリオニールはパーティを組んだ。
加護の儀式で世話になった僧侶マリア、ギリアムの依頼で訪れた山村で出会った魔法使いミリアーナを仲間に加え、街を襲う魔物退治や神の加護を受けた武具集め、帝国軍との戦争に介入し、そして最後の魔王との決戦に挑んだ。
魔王との決戦は熾烈を極めたが、俺達は互いに協力しあいあと少しというところまで魔王を追いつめた。
魔王最後の攻撃をなんとかいなし、その力を逆に利用して魔王へとどめの一撃を喰らわせる!
そこで、俺はミスを犯した──
パーティの盾として、どんなときも仲間の安全、相手の動きに注意しなければいけない立場を忘れ、攻撃に転じてしまった。
そのため魔王最後の反撃に対応が遅れ、俺がやるべき守りの役割りをフリオニールに半分任せる形となった。
なんとか魔王を倒すことは出来たが、大きな代償を払うこととなった。
魔王の反撃を身体全てで止めたフリオニールは、右腕と右目を失った──
その傷は魔王の最後の悪足掻きか、呪いがかかっているようで治癒魔法も効かなかったらしい。
フリオニールはなんとか命を取り留め、回復したあとは帝国領土をまとめることに尽力した。
滅んだ帝国の領土はかなり広大であり直接の統治は難しいと、連合各国の王達は談義を重ね、領土を大きく五つに分けた。そこにそれぞれの王公貴族を送り属国として間接統治を行うこととした。
フリオニールは、もともとクラーゼル王国の第二王子ではあり、魔王討伐の功績の恩赦として、帝国首都を中心に建国されたシャルマート王国の初代国王となった。
人は彼を『隻腕の勇者王』と呼び称えた。
俺も、魔王討伐の功績に報いる恩赦として、新王都に屋敷と法衣男爵の地位を貰った。
しばらくは、反乱などもありその鎮圧を行う軍の指揮などを行っていたが、それが落ち着いた頃合いを見計らって
俺は、盾を手放した──
どう悩んだところで結局魔力は無いのだから、魔法使いはもちろん、補助的に魔法が必要になる職業には就けない。
魔力を使わず気力を使う技、『スキル』は各職にあるが、剣士系統では、一気に相手の懐に接近するために速力アップの魔法や、防御の固い相手にも確実にダメージを与えられる様に剣の斬れ味をアップする魔法などが必要になる。
弓使い系統でも、属性矢だとか、追尾する攻撃などにも魔力が必要になる。
盾騎士にも魔力を使うスキルはあるが、基本の技から上級の技まで気力で扱える技が多い。
選んだ──と、言いたいところだが、どちらかと言うと消去法だ。まぁ、自分のタイプや加護を考えるとベストな選択とも言えるが。
それからの俺は、たまにお願いや協力をすることもあったが、二人の薦めもあり、ソロとして冒険者の活動を行った。
一人で依頼をこなすこともあったし、臨時のパーティを組んで討伐依頼に参加することもあった。
ギリアムに教わった盾騎士の技術は大いに役立ち、他の冒険者からも絶賛され、ギルド内はもちろんギルド外でも名が知れたようで、道を歩いていて声をかけられる事が多くなった。
多少、調子に乗っていたとは思うが、冒険者達に頼られ、街人からも笑顔を向けられ、充実した毎日が楽しくもあった。
過去の出来事を夢に見なくなるほどに。
そんなある日、あの出来事が起こった──
クラーゼル王国を旗頭とする連合軍と、シャルマート帝国との戦争は既に表面化し、連合軍が劣勢気味だという噂や、帝国軍が何やら異形の魔物を使役しているなどといったまことしやかな噂が、ギルド内や酒場で囁かれていた。
俺はいつものように宿を出たあと、冒険者ギルドへと向かった。何か稼ぎの良い依頼が出ていないか、ギリアムに頼まれていた品の情報が出ていないかを確かめるためだ。
目当てのものが無いときは、しばらくギルド内で時間を潰しているとパーティのお声かけがかかるときもある。そうやって日銭を稼ぐ。
ギルドへの道すがら、通りの商店の主や売り子に挨拶したりされたりしながら最後の角を曲がる。ギルドの建物の入口が目に入ったとき、そのドアを破壊しながら冒険者らしき男が吹き飛んできた。
中から複数人の大声も聞こえる。
俺は、駆け足でギルドに飛び込む。
そこに居たのは──
金色の髪に真っ直ぐな蒼の瞳、何かしらの大きな決意を胸に抱いた表情。白銀のプレートアーマーに何やら神聖な雰囲気すら感じる剣を携えた一人の青年。
彼は静かに剣を鞘に収めると、受付のギルド職員に何やら話しかけている。
俺は近くにいた顔見知りの冒険者に声をかけ、何が起こったのかを尋ねる。
どうやらあの青年が急に現れ、このなかで一番強い者を雇いたいと言ったそうだ。それでさっきの男が名のり出て、腕試しにと飛び掛かったところ返り討ちにされ、吹き飛ばされたとのことらしい。
ギルド職員と話し終えたらしい青年は、周囲からの野次などまったく気にもかけず入口へと歩き出す。
なんとなしに目が合ってしまった。
「・・・その大盾、貴方は盾騎士なのですか?」
そう尋ねられる。
「あ?あ、ああ。そうだ。盾騎士をやってる」
青年は俺の目を真っ直ぐに見て語りかけてくる。
「貴方は、かなり腕が立ちそうですね?このギルド一番の使い手は貴方でしょうか?」
「・・・・・・」
何と答えたものかと思案していると、
「フェンスはつえーぞ!さっきの奴なんて比べもんにならねぇよ!!」
と、隣に居た顔見知りの冒険者が要らぬことを言う。
ただ何故か、俺もこの青年と腕試しをしたくて堪らなかった。
「一番かどうかは知らないが、それなりにやれる自信はあるぜ?」
「どうですか?良かったらひとつ、腕試しでもしますか?」
「!?・・・いいぜ。やろうか?」
お互いにニタッと笑い会う。
これが、聖剣を授かった勇者フリオニールとの出会いだった。
それから俺とフリオニールはパーティを組んだ。
加護の儀式で世話になった僧侶マリア、ギリアムの依頼で訪れた山村で出会った魔法使いミリアーナを仲間に加え、街を襲う魔物退治や神の加護を受けた武具集め、帝国軍との戦争に介入し、そして最後の魔王との決戦に挑んだ。
魔王との決戦は熾烈を極めたが、俺達は互いに協力しあいあと少しというところまで魔王を追いつめた。
魔王最後の攻撃をなんとかいなし、その力を逆に利用して魔王へとどめの一撃を喰らわせる!
そこで、俺はミスを犯した──
パーティの盾として、どんなときも仲間の安全、相手の動きに注意しなければいけない立場を忘れ、攻撃に転じてしまった。
そのため魔王最後の反撃に対応が遅れ、俺がやるべき守りの役割りをフリオニールに半分任せる形となった。
なんとか魔王を倒すことは出来たが、大きな代償を払うこととなった。
魔王の反撃を身体全てで止めたフリオニールは、右腕と右目を失った──
その傷は魔王の最後の悪足掻きか、呪いがかかっているようで治癒魔法も効かなかったらしい。
フリオニールはなんとか命を取り留め、回復したあとは帝国領土をまとめることに尽力した。
滅んだ帝国の領土はかなり広大であり直接の統治は難しいと、連合各国の王達は談義を重ね、領土を大きく五つに分けた。そこにそれぞれの王公貴族を送り属国として間接統治を行うこととした。
フリオニールは、もともとクラーゼル王国の第二王子ではあり、魔王討伐の功績の恩赦として、帝国首都を中心に建国されたシャルマート王国の初代国王となった。
人は彼を『隻腕の勇者王』と呼び称えた。
俺も、魔王討伐の功績に報いる恩赦として、新王都に屋敷と法衣男爵の地位を貰った。
しばらくは、反乱などもありその鎮圧を行う軍の指揮などを行っていたが、それが落ち着いた頃合いを見計らって
俺は、盾を手放した──
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる