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本編
あの日からずっと
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絡み合う視線を逸らせない。
「そ…そうなんだ…」
「美優との思い出だから…苺が好きなんだ」
「えっと…、誕生日が苺とショートケーキの日っていうアレ?」
「うんん、俺と美優が出会ったのは1年前の1月15日、俺の誕生日だよ」
「え…」
「世田神社の境内から美優が降りてくるのを見たのが初めてで…ショートケーキみたいだなって…なんとなく気になった」
ショートケーキみたい…とはどの辺をさしているんだろう?甘い雰囲気…とかなら嬉しいけど。
「それで美優の事をもっと知りたくて…ちょっと調べて…」
ちょっと調べて??
「翌日ファミレスで美優に近づいたんだ」
それは偶然?それとも…
話の流れが不穏になってきた気がする…
「ドリンクバーで美優の隣に立ったら、美優が可愛すぎて緊張しちゃって…俺、コーヒーを手にかけちゃったんだ。そしたら美優がワイルドストロベリーのハンカチを俺にくれたの」
「あっ!!あの時の?!」
そういえばそんな事があったのを思い出す。あれが相澤君だったのか顔は覚えてないけれど、同い年くらいの男の子が火傷をして、ハンカチを貸してあげた事がある。
「嬉しいっ!覚えていてくれたの?!」
ぎゅっと抱き締められて身体がビクッと跳ねる。
「あ、えっと…そんな事があったなぁ~くらいしか覚えてないんだけど…」
「それでも嬉しいっ!俺、あれからずーっと美優が好きで、ずっと…ずーっと美優だけ見てた。もう美優しかいらない。本当に大好きなんだ」
相澤君、ファミレスでの事がきっかけで私を好きになってくれたのかな?自分でもぼんやりとしか覚えていないような出来事から、1年以上も好きでいてくれたなんて…ちょっと……かなり嬉しいかも。
「あ…ありがとう」
「ふふ、美優だぁーい好き」
抱き締められた状態で相澤君が話すから、首元に息が当たってくすぐったい。
「あの、わかったからもう離れて…」
「俺、ずっと好きだったから…美優と今こうして付き合う事ができてすごく嬉しい」
相澤君に好きになってもらった事は素直に嬉しい。でも、正直私の気持ちがまだ追い付いてない。相澤君の事をまだほとんど知らないし…。
相澤君の気持ちを聞いてしまったからこそ、こんな状態でお付き合いするのは失礼な気がする。
「その事なんだけど…やっぱり…やめない?」
「やめるって何が?」
瞬間、相澤君の声が低くなった…。
抱き締められていて相澤君の顔は見えない。
「付き合うの…。やっぱり彼氏(仮)なんて関係おかしいし…」
相澤君からは反応がない。
しばらく無言の状態が続き、痺れを切らした私は抱きついたままの状態の相澤君の肩を押す。
「ねぇ、聞いてる?………っ!!!」
そこには大粒の涙を流す相澤君が居た。
「え!?ちょっと何で泣いて…」
「……れない…」
「え?何?聞こえなかった…」
「絶対別れないっ!!」
「そ…そうなんだ…」
「美優との思い出だから…苺が好きなんだ」
「えっと…、誕生日が苺とショートケーキの日っていうアレ?」
「うんん、俺と美優が出会ったのは1年前の1月15日、俺の誕生日だよ」
「え…」
「世田神社の境内から美優が降りてくるのを見たのが初めてで…ショートケーキみたいだなって…なんとなく気になった」
ショートケーキみたい…とはどの辺をさしているんだろう?甘い雰囲気…とかなら嬉しいけど。
「それで美優の事をもっと知りたくて…ちょっと調べて…」
ちょっと調べて??
「翌日ファミレスで美優に近づいたんだ」
それは偶然?それとも…
話の流れが不穏になってきた気がする…
「ドリンクバーで美優の隣に立ったら、美優が可愛すぎて緊張しちゃって…俺、コーヒーを手にかけちゃったんだ。そしたら美優がワイルドストロベリーのハンカチを俺にくれたの」
「あっ!!あの時の?!」
そういえばそんな事があったのを思い出す。あれが相澤君だったのか顔は覚えてないけれど、同い年くらいの男の子が火傷をして、ハンカチを貸してあげた事がある。
「嬉しいっ!覚えていてくれたの?!」
ぎゅっと抱き締められて身体がビクッと跳ねる。
「あ、えっと…そんな事があったなぁ~くらいしか覚えてないんだけど…」
「それでも嬉しいっ!俺、あれからずーっと美優が好きで、ずっと…ずーっと美優だけ見てた。もう美優しかいらない。本当に大好きなんだ」
相澤君、ファミレスでの事がきっかけで私を好きになってくれたのかな?自分でもぼんやりとしか覚えていないような出来事から、1年以上も好きでいてくれたなんて…ちょっと……かなり嬉しいかも。
「あ…ありがとう」
「ふふ、美優だぁーい好き」
抱き締められた状態で相澤君が話すから、首元に息が当たってくすぐったい。
「あの、わかったからもう離れて…」
「俺、ずっと好きだったから…美優と今こうして付き合う事ができてすごく嬉しい」
相澤君に好きになってもらった事は素直に嬉しい。でも、正直私の気持ちがまだ追い付いてない。相澤君の事をまだほとんど知らないし…。
相澤君の気持ちを聞いてしまったからこそ、こんな状態でお付き合いするのは失礼な気がする。
「その事なんだけど…やっぱり…やめない?」
「やめるって何が?」
瞬間、相澤君の声が低くなった…。
抱き締められていて相澤君の顔は見えない。
「付き合うの…。やっぱり彼氏(仮)なんて関係おかしいし…」
相澤君からは反応がない。
しばらく無言の状態が続き、痺れを切らした私は抱きついたままの状態の相澤君の肩を押す。
「ねぇ、聞いてる?………っ!!!」
そこには大粒の涙を流す相澤君が居た。
「え!?ちょっと何で泣いて…」
「……れない…」
「え?何?聞こえなかった…」
「絶対別れないっ!!」
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