転生賢者の異世界無双〜勇者じゃないと追放されましたが、世界最強の賢者でした〜

18

ある日のこと、俺たちは依頼を受けて天空都市へと来ていた。この天空都市には伝説の秘薬《エリクサー》があるという……


「着いたぞ、ここが天空都市だ」


俺はフィーナに声をかける。彼女は目を輝かせながら辺りを見回していた……


「うわぁ～！ 綺麗ですね！」


「ああ、そうだな」


空からは太陽の光が降り注ぎ、たくさんの建物が建ち並んでいた。その光景はまるで幻想的だった……


「よし、行くぞ！」


俺たちは天空都市の中へと入っていく。すると数人の衛兵に囲まれる。


「そこの者たち、止まれ！」


衛兵は俺たちに向かって槍を構えていた。どうやら警戒されているようだな……


「貴様ら何者だ？ まさかこの都市に危害を加えるつもりではあるまいな？」


「違う！ 俺たちは依頼を受けて来たんだ！」


「怪しい奴らめ、ひっ捕らえろ！」


衛兵たちは俺たちを捕らえようとする。だが、その瞬間にフィーナが魔法を唱えたのだ……


「サンダーボルト！」


電撃が衛兵たちに襲いかかる。その攻撃によって衛兵たちは気絶してしまった……


「大丈夫か？ フィーナ」


「はい！ 問題ありません！」


彼女は微笑むと俺の手を取る。そして俺たちは天空都市の中を探索するのだった……


「ここが例の秘薬があるという場所だ」


俺は目の前にある建物を見つめる。そこには大きな扉があった。おそらくここに《エリクサー》があるのだろう……


「よし、行くぞ！」


俺は剣を抜くと、勢いよく扉を開けたのだ……


扉を開けるとそこは広い部屋になっていた。そしてそこには一人の老人が座っていたのだ……


「なんだ貴様らは？」


老人は俺たちに鋭い眼光を向けてくる。俺たちは彼に近づくと話しかけたのだ……


「あなたがこの秘薬を調合している方ですか？」


「そうだ。だがこの秘薬は簡単に手に入るものではないぞ？」


老人はニヤリと笑う。どうやら何か裏がありそうだな……


「それはどう言う意味ですか？」


俺は老人に尋ねる。すると彼は語り始めたのだ……


「この秘薬には特別な材料が必要なのだ。その材料は天空都市の外にある《聖域の洞窟》という場所にある」


「その《聖域の洞窟》とはどこにあるんですか？」


「この天空都市から西に進むとある。だがそこには強力な魔物が生息している。命が惜しければ引き返した方がいいだろう……」


「いえ、引き返せません。その秘薬が必要なんです」


俺は真剣な眼差しで答える。すると老人は少し考え込んだ後、答えてくれたのだ……


「よかろう。ならば《聖域の洞窟》に行ってみるがいい……」


老人は立ち上がると、俺たちに地図を渡してくれたのだ……


「ありがとうございます！」


俺は地図を受け取ると、老人に感謝の言葉を述べたのだった……


「よし、行くぞ！」


俺たちは《聖域の洞窟》に向かうことにした。俺たちは天空都市を出ると、西に向かって歩き始めたのだ……

しばらく歩いていると、大きな森が見えてきた。おそらくその中に《聖域の洞窟》があるのだろう……


「フィーナ、油断はするな」


「はい！」


森の中に入ると、魔物たちが襲いかかってきたのだ。だが俺たちは難なく倒していく。そしてついに目的地に到着したのだ……


「ここが《聖域の洞窟》か……」


そこは大きな洞窟だった。その中は暗くて何も見えない……


「ナオトさん、どうしますか？」


「よし、入ってみるか！」


中に入ると、そこはかなり広くなっていた。地面にはたくさんの植物が生えており、不思議な輝きを放っていた。まるで幻想的な光景だ……


「フィーナ、気をつけろよ……」


「はい……」


俺たちは慎重に進んで行く。すると奥の方で何かが光っているのが見えたのだ……


「あれは……」


「きっとあれが秘薬の材料ですよ！」


フィーナが嬉しそうに言う。俺は剣を構えると、ゆっくりと近づいていった……


「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ！！！！！！！！！！！！」


突然、大きな雄叫びが上がる。そして巨大な魔物が現れたのだ。その魔物は全身が岩で覆われており、鋭い牙を持っていた……


「こいつが《聖域の洞窟》の主か……」


俺は剣を構えると、戦闘態勢に入ったのだ……


「行くぞ！ フィーナは援護を頼む！」


俺は剣を振りかざすと、魔物に向かっていったのだった……


「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ！！！！！！！！！！！！」


魔物は雄叫びを上げる。すると口から炎を吐き出したのだ。その攻撃によって、地面が溶けて穴が空いていた……


「ライトニングランス！」


フィーナが魔法を唱えて攻撃する。稲妻の槍は魔物に突き刺さったのだ……


「グォオオッ！！」


魔物は苦しそうな声を上げる。どうやらかなりのダメージを受けているようだ……


「よし、とどめだ！」


俺は勢いよく跳躍すると、一気に魔物に近づいていった。そしてそのまま剣を振りかざすと、真っ二つにしたのだ……


「やったな！」


俺は剣を収めると、フィーナの元に戻る。彼女は嬉しそうに微笑んでくれたのだ……


「はい！ やりましたね！」


「ああ、これで依頼も達成できるな……」


《聖域の洞窟》から帰還すると、俺たちは天空都市に戻ってきた。そして老人に報告するために彼の元に向かったのだ……


「おお、戻ってきたのか」


老人は俺たちに気づくと微笑んでくれた。そしてエリクサーを作ってくれた……


「ありがとうございます！」


俺たちはエリクサーを受け取ると、老人に感謝の言葉を述べて天空都市を後にしたのだ……