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「……わたしにそのような話を聞かせて、あなたはなんて答えて欲しいの?」
オリヴィアは深くため息を漏らした。
それで一旦気持ちを静めると、落ち着いた声で答えていく。
あまりにも衝撃的なリーゼルの発言を聞いてからは、内心かなり戸惑っていた。
しかし、ここで怯んでしまえばリーゼルのペースに飲み込まれると思い、オリヴィアは戸惑いを隠し毅然とした態度で臨んだ。
「オリヴィア様は今は一応ジーク様の婚約者さんなので、変な誤解がないように伝えておこうと思いました」
「は……?」
更なるリーゼルの言葉を聞いて、オリヴィアは顔を顰めてしまう。
(今はってなによ……。まるで、わたしからジーク様を奪おうとしているような言い方……)
「学科が違うから、オリヴィア様はご存知ないかもしれませんが……、私とジーク様は学内で噂になるくらい仲が良いんですっ!」
「それで……?」
「もしジーク様も私のことを好きになっちゃったら、私達恋人関係を結んでも構いませんか?」
「…………」
リーゼルは思い切ったように答えると、オリヴィアの顔をじっと覗いて来た。
彼女は自信に満ち溢れたような表情を向けていて、その自信は一体どこから沸いて来るのかオリヴィアには全く理解が出来なかった。
ここまでくると驚きを通り越して呆れてしまう。
(ジーク様がリーゼル様のことを好きに……? ないわ。そんなこと、絶対にない……。あるわけないわ)
噂のことは把握していたが、事情が分かっていたからこそ敢えて口を出さなかった。
ジークヴァルトにはきっと何か考えがあってのことだと思っていたから、何も言わず彼に判断を委ねたのだ。
「ふふっ……」
オリヴィアはおかしく思えてきて、小さく笑い声を漏らした。
その態度には、さすがのリーゼルも驚いた顔を浮かべてきた。
「なぜ、笑うんですか? 私、なにかおかしなことを言いましたか?」
「ええ、言っているわ。おかしなことしか言っていないの間違えでなくって?」
「……っ、ひどい! 私の気持ちを馬鹿にするんですかっ! 私は本気ですっ! 本気でジーク様のことが好きだし、ジーク様だって私のこと……、きっと好きでいてくれているはず……。それに私達の恋の応援をしてくれる人だっているんですからっ!」
リーゼルは顔を膨らませ、怒ったように感情をオリヴィアにぶつけてきた。
そんな態度を取られてもオリヴィアは平然とした態度で迎え撃つ。
「随分とおめでたい方なのね。ジーク様があなたの傍にいるのも、優しくするのも、あなたが聖女に選ばれたからではないの?」
「最初はそうだったかもしれないけど、今は私といるとすごく嬉しそうにしてくれていますっ! 他の子とは対応だって全然違うし。私は特別なんです……」
「あの方は愛想笑いを作るのが上手いから。そう訓練されているのよ」
「違うっ! 絶対にそんなことないっ……」
オリヴィアが冷淡な声で答えると、リーゼルは首をブンブンと横に振りながら必死に否定してきた。
その姿を見ていると少し気の毒に思えてくる。
ジークヴァルトの思惑は分からないが、彼女の気持ちを知りながらこんな態度を取り続けているのだとしたら、同じ女性としては複雑な気持ちを抱いてしまう。
「リーゼル様は王太子である彼の隣に立つと言うことが、どういった意味を持つのか、当然分かっていらっしゃるのよね。まさか恋愛感情だけで成り立つなんて、さすがに思ってはいないわよね?」
「……それはっ……」
オリヴィアが冷たい言葉で次々にあしらっていくと、リーゼルはそれ以上言い返せなくなってしまったようだ。
唇をきゅっと噛みしめて、今にも泣き出しそうな顔でオリヴィアのことを睨み付けていた。
端から見たら、オリヴィアがいじめていると取られてしまいそうだが、生憎ここには二人しかいない。
(少し、言い過ぎてしまったかしら……。だけど、この子にはこれくらい言わないと伝わらないのかも)
少し心が痛んだが、オリヴィアはその気持ちをグッと飲み込んだ。
「リーゼルさんの気持ち、ジーク様には伝えたの?」
「……まだです。だけど、きっと近いうちにジーク様から言われると思います」
「随分な自信ね」
「オリヴィア様は私達が仲良いのを知らないからそう言えるんですよ。もし……私が選ばれたら、その時は認めてくれますか?」
ここまで言ってもまだ折れないリーゼルの強固な意思に呆れてしまう。
だけどそれは、言いかえればそれだけ強い気持ちをジークヴァルトに向けているという、彼女の意思表示でもあるのだろう。
これはきっと彼女なりの宣戦布告だ。
(ジーク様への思いは、わたしの方が何十倍も深いわ……)
ジークヴァルトと過ごして来た時間も長いし、彼を慕っている気持ちは絶対にリーゼルに負けない自信がある。
(そこまで言うのなら……)
「……ええ、いいわ。ジーク様があなたを選んだとしたら、その時は素直に受け入れるわ」
「今の言葉、絶対に忘れないでくださいねっ!」
オリヴィアはそんなことは万に一つも起こらないと信じている。
だからこそ、その提案を受け入れた。
それにこうでも答えない限り、リーゼルはこの場からオリヴィアのことを解放してくれないと思ったからだ。
リーゼルは言いたいことがなくなると、直ぐにその場から去って行った。
まるで嵐のような人だ。
オリヴィアはリーゼルの前では冷静を装っていたが、彼女の手はずっと震えていた。
それを隠すように掌をぎゅっと握り、悟られまいとしていたのだ。
ゆっくりと掌を開いて震えている自分の手を眺めては「はは……」と力なく笑った。
「……あの子、ジーク様のことが本当に好きなのね」
オリヴィアはぽつりと独り言を呟く。
初めて会った時から、胸騒ぎをずっと感じていた。
リーゼルの姿を初めて見たとき、こうなることはなんとなく予想していた。
(……大丈夫、大丈夫よ。ジーク様がわたしのことを捨てるなんてことは絶対に無いわ。だって、わたしはそのつもりで今まで努力を続けてきたのだから……)
その姿をジークヴァルトは一番傍で見ていたはずだ。
それに今のオリヴィアは、周囲に認められる存在にまでなっている。
そして、なによりも大切にされていることをオリヴィア自身が良くわかっていた。
あの子は何も知らないから、あんなにも簡単に『ジーク様が好き』なんて言葉が出てくるのだ。
オリヴィアはこの十年、血の滲むような思いで努力をし続けてきた。
聖女とは言うが、作法も知らない名ばかりの貴族令嬢なんかに、奪われるなんてことは絶対に無いはずだ。
それなのに、怖くて堪らない。
今まで周囲から疎まれることは多かった。
王太子の婚約者に選ばれたことで、オリヴィアに敵意を向けてくる令嬢は少なからずいたからだ。
その時も気丈に振る舞って乗り越えてきた。
だけど、あの時と違うことがひとつだけある。
オリヴィアの傍に、ジークヴァルトがいないということだ。
それが彼女の心を一層不安にさせる。
もし傍にいてくれたのならば、寄り添っていてくれたのなら、それだけでオリヴィアは安心することが出来たのに。
今彼はオリヴィアではなく、リーゼルの傍にいる。
「ジーク様……」
オリヴィアは弱弱しい声で彼の名前を呼んだ。
だけどこの声は、ここにいない彼には当然届くはずもない。
ジークヴァルトに会いたくて堪らない。
だけど今それが叶わないことは分かっている。
会いに行こうと思えば会える距離にいるのに、それが出来ないなんて。
このもどかしさに、頭がおかしくなりそうだった。
だけどオリヴィアは信じている。
ジークヴァルトは絶対に彼女のことを裏切らないと……。
しかし現実は残酷で、更にオリヴィアは追いつめられていくこととなる。
オリヴィアは深くため息を漏らした。
それで一旦気持ちを静めると、落ち着いた声で答えていく。
あまりにも衝撃的なリーゼルの発言を聞いてからは、内心かなり戸惑っていた。
しかし、ここで怯んでしまえばリーゼルのペースに飲み込まれると思い、オリヴィアは戸惑いを隠し毅然とした態度で臨んだ。
「オリヴィア様は今は一応ジーク様の婚約者さんなので、変な誤解がないように伝えておこうと思いました」
「は……?」
更なるリーゼルの言葉を聞いて、オリヴィアは顔を顰めてしまう。
(今はってなによ……。まるで、わたしからジーク様を奪おうとしているような言い方……)
「学科が違うから、オリヴィア様はご存知ないかもしれませんが……、私とジーク様は学内で噂になるくらい仲が良いんですっ!」
「それで……?」
「もしジーク様も私のことを好きになっちゃったら、私達恋人関係を結んでも構いませんか?」
「…………」
リーゼルは思い切ったように答えると、オリヴィアの顔をじっと覗いて来た。
彼女は自信に満ち溢れたような表情を向けていて、その自信は一体どこから沸いて来るのかオリヴィアには全く理解が出来なかった。
ここまでくると驚きを通り越して呆れてしまう。
(ジーク様がリーゼル様のことを好きに……? ないわ。そんなこと、絶対にない……。あるわけないわ)
噂のことは把握していたが、事情が分かっていたからこそ敢えて口を出さなかった。
ジークヴァルトにはきっと何か考えがあってのことだと思っていたから、何も言わず彼に判断を委ねたのだ。
「ふふっ……」
オリヴィアはおかしく思えてきて、小さく笑い声を漏らした。
その態度には、さすがのリーゼルも驚いた顔を浮かべてきた。
「なぜ、笑うんですか? 私、なにかおかしなことを言いましたか?」
「ええ、言っているわ。おかしなことしか言っていないの間違えでなくって?」
「……っ、ひどい! 私の気持ちを馬鹿にするんですかっ! 私は本気ですっ! 本気でジーク様のことが好きだし、ジーク様だって私のこと……、きっと好きでいてくれているはず……。それに私達の恋の応援をしてくれる人だっているんですからっ!」
リーゼルは顔を膨らませ、怒ったように感情をオリヴィアにぶつけてきた。
そんな態度を取られてもオリヴィアは平然とした態度で迎え撃つ。
「随分とおめでたい方なのね。ジーク様があなたの傍にいるのも、優しくするのも、あなたが聖女に選ばれたからではないの?」
「最初はそうだったかもしれないけど、今は私といるとすごく嬉しそうにしてくれていますっ! 他の子とは対応だって全然違うし。私は特別なんです……」
「あの方は愛想笑いを作るのが上手いから。そう訓練されているのよ」
「違うっ! 絶対にそんなことないっ……」
オリヴィアが冷淡な声で答えると、リーゼルは首をブンブンと横に振りながら必死に否定してきた。
その姿を見ていると少し気の毒に思えてくる。
ジークヴァルトの思惑は分からないが、彼女の気持ちを知りながらこんな態度を取り続けているのだとしたら、同じ女性としては複雑な気持ちを抱いてしまう。
「リーゼル様は王太子である彼の隣に立つと言うことが、どういった意味を持つのか、当然分かっていらっしゃるのよね。まさか恋愛感情だけで成り立つなんて、さすがに思ってはいないわよね?」
「……それはっ……」
オリヴィアが冷たい言葉で次々にあしらっていくと、リーゼルはそれ以上言い返せなくなってしまったようだ。
唇をきゅっと噛みしめて、今にも泣き出しそうな顔でオリヴィアのことを睨み付けていた。
端から見たら、オリヴィアがいじめていると取られてしまいそうだが、生憎ここには二人しかいない。
(少し、言い過ぎてしまったかしら……。だけど、この子にはこれくらい言わないと伝わらないのかも)
少し心が痛んだが、オリヴィアはその気持ちをグッと飲み込んだ。
「リーゼルさんの気持ち、ジーク様には伝えたの?」
「……まだです。だけど、きっと近いうちにジーク様から言われると思います」
「随分な自信ね」
「オリヴィア様は私達が仲良いのを知らないからそう言えるんですよ。もし……私が選ばれたら、その時は認めてくれますか?」
ここまで言ってもまだ折れないリーゼルの強固な意思に呆れてしまう。
だけどそれは、言いかえればそれだけ強い気持ちをジークヴァルトに向けているという、彼女の意思表示でもあるのだろう。
これはきっと彼女なりの宣戦布告だ。
(ジーク様への思いは、わたしの方が何十倍も深いわ……)
ジークヴァルトと過ごして来た時間も長いし、彼を慕っている気持ちは絶対にリーゼルに負けない自信がある。
(そこまで言うのなら……)
「……ええ、いいわ。ジーク様があなたを選んだとしたら、その時は素直に受け入れるわ」
「今の言葉、絶対に忘れないでくださいねっ!」
オリヴィアはそんなことは万に一つも起こらないと信じている。
だからこそ、その提案を受け入れた。
それにこうでも答えない限り、リーゼルはこの場からオリヴィアのことを解放してくれないと思ったからだ。
リーゼルは言いたいことがなくなると、直ぐにその場から去って行った。
まるで嵐のような人だ。
オリヴィアはリーゼルの前では冷静を装っていたが、彼女の手はずっと震えていた。
それを隠すように掌をぎゅっと握り、悟られまいとしていたのだ。
ゆっくりと掌を開いて震えている自分の手を眺めては「はは……」と力なく笑った。
「……あの子、ジーク様のことが本当に好きなのね」
オリヴィアはぽつりと独り言を呟く。
初めて会った時から、胸騒ぎをずっと感じていた。
リーゼルの姿を初めて見たとき、こうなることはなんとなく予想していた。
(……大丈夫、大丈夫よ。ジーク様がわたしのことを捨てるなんてことは絶対に無いわ。だって、わたしはそのつもりで今まで努力を続けてきたのだから……)
その姿をジークヴァルトは一番傍で見ていたはずだ。
それに今のオリヴィアは、周囲に認められる存在にまでなっている。
そして、なによりも大切にされていることをオリヴィア自身が良くわかっていた。
あの子は何も知らないから、あんなにも簡単に『ジーク様が好き』なんて言葉が出てくるのだ。
オリヴィアはこの十年、血の滲むような思いで努力をし続けてきた。
聖女とは言うが、作法も知らない名ばかりの貴族令嬢なんかに、奪われるなんてことは絶対に無いはずだ。
それなのに、怖くて堪らない。
今まで周囲から疎まれることは多かった。
王太子の婚約者に選ばれたことで、オリヴィアに敵意を向けてくる令嬢は少なからずいたからだ。
その時も気丈に振る舞って乗り越えてきた。
だけど、あの時と違うことがひとつだけある。
オリヴィアの傍に、ジークヴァルトがいないということだ。
それが彼女の心を一層不安にさせる。
もし傍にいてくれたのならば、寄り添っていてくれたのなら、それだけでオリヴィアは安心することが出来たのに。
今彼はオリヴィアではなく、リーゼルの傍にいる。
「ジーク様……」
オリヴィアは弱弱しい声で彼の名前を呼んだ。
だけどこの声は、ここにいない彼には当然届くはずもない。
ジークヴァルトに会いたくて堪らない。
だけど今それが叶わないことは分かっている。
会いに行こうと思えば会える距離にいるのに、それが出来ないなんて。
このもどかしさに、頭がおかしくなりそうだった。
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ジークヴァルトは絶対に彼女のことを裏切らないと……。
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