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「先程陛下から話があったように、皆には伝えるべきことがある。こちらの女性は、テレーゼ男爵家のリーゼル嬢だ」
「皆さん。よ、よろしくおねがいしますっ!」
リーゼルはガチガチに緊張した様子で、上擦った声で慌てて挨拶をしていた。
普段こんなにも多くの者達から視線を向けられることなど無かったのだから、当然の反応と言えるだろう。
「彼女は今から二か月程前、教会にて聖女として認定された。この国に聖女が現れるのは、文献によれば約三百年振りだ」
一旦落ち着いた会場内は、再びざわつき始めた。
皆聖女と聞いて不安そうな顔を浮かべているようだ。
オリヴィアは黙ったまま、事の成り行きを見守っていた。
本来であれば聖女は国を守ってくれる有り難い存在だ。
しかし同時に災難を連れてくる存在とも言われているため、一部では『魔女』と蔑んだ言い方をする者もいるようだ。
「皆が災難を恐れていることは分かっている。しかし、既にその問題も解決済みだ。彼女には一月をかけて、王都に結界を張って貰った。それと同時進行で調査を行っているが、今のところ目立った影響は出ていない。私達には準備をする時間が与えられたということだ」
その言葉を聞いて、安堵した表情を浮かべる者達が増え始める。
どうやら彼の言葉は皆に上手く届いているようで、オリヴィアはその様子を眺めながら一人ほっとしていた。
一段階目はクリアと言うことで良いのではないだろうか。
まだ不安を抱えた者も中にはいるとは思うが、今後何も起こらなければそれも直に薄れていくはずだ。
「私達はこの国の民を守ると誓う。だから皆にも協力を要請したい。異変を感じた場合には速やかに報告を願う。早く対処すればそれだけ被害も減らせるからだ。この国の未来のために、皆の力を貸して欲しい」
ジークヴァルトが話し終えると周囲からは拍手が湧き上がった。
彼が寄り添うような低姿勢を取ったのは、不安を減らすための配慮なのだろう。
皆でこの国を守っていきたいと思う、彼らしい演説だった。
オリヴィアも皆と一緒になり手を叩いていた。
(民衆の心も掴めたようね。さすが、ジーク様だわ)
そんな中、ジークヴァルトの隣に立っているリーゼルの体がふらりとよろめいた。
リーゼルが倒れそうになった瞬間、直ぐに彼の手が伸びて彼女の体を抱き留めた。
二人は何か話しているように見えたが、その声は周囲の雑踏に掻き消されてしまい、聞くことが出来ない。
暫く眺めていると、ジークヴァルトはリーゼルの腰に手を回して体を寄せ合っていた。
(なにを……、しているの?)
オリヴィアはそれを見た瞬間、心の中に嫉妬心が芽生えてしまう。
倒れそうになったリーゼルの体を支えているだけだと分かっていても、あんな姿を目の前で晒されてはオリヴィアも平常心を保つことが出来ない。
そして周囲からは再びざわめきが起こる。
二人の関係がどうなっているのか、皆興味津々といった様子だ。
「私の話は以上だ」
ジークヴァルトは話をそこで終わらせると、リーゼルを支えるようにして後方へと下がっていった。
彼は彼女との関係が誤解であると何も説明をしなかった。
目の前でどよめきが起きているのにも関わらず、何もしなかったのだ。
その態度にオリヴィアは絶望感を覚えた。
(どうして……、何も言わないの? 皆誤解しているのに……)
その間も周囲の者達は、遠慮することなくヒソヒソと噂話を続けていた。
中にはオリヴィアの姿を盗み見て、憐れむような視線を向けてくる者達までいるようだ。
『殿下の心は、今やあの聖女様のものか』
『オリヴィア様、あんなに尽くしていたのにお可哀想に』
(ちがうっ……)
『近々婚約破棄をされるのかしら?』
『学園でも噂になるくらい、あの二人は深い仲だそうよ。今の姿を見てしまったら、もう認めざるを得ないわね』
(ジーク様、どうして。あなたの婚約者は、わたしではなかったのですか? そのためにわたしはずっと……)
皆はオリヴィアの気持ちなど考えることなく、言いたい放題話していた。
オリヴィアの体はガクガクと震え、今すぐにでもこの場から逃げ出したいのに、足元が固まっていて上手く動けない。
こんな話はもう聞きたくないのに、勝手に耳の中に入り込んで来て彼女のことを追いつめていく。
目尻が熱くなり一瞬でも油断すれば、今すぐにでも涙がこぼれ落ちてしまいそうだ。
しかしこんな状況でさえもオリヴィアは人前で涙を見せまいと、掌に爪を食い込ませて必死に堪えていた。
(やっぱり……、お父様の忠告を素直に聞いて、来なければ良かったのかな)
オリヴィアの心は今まさに折れかけていた。
来たことを今更後悔しても何も意味がないことは分かっているが、それでも考えずにはいられなかった。
ずっと慕っていた相手から、こんなに惨めな思いをさせられるなんて思わなかったからだ。
ジークヴァルトが真実をこの場で全て明らかにして、気持ち良く帰ることが出来るのだと信じて疑わなかった。
しかし、その期待は残酷にも裏切られた。
今オリヴィアがどんな表情をしているのかは、少し離れたジークヴァルトの位置からでも確認出来るはずだ。
だけど彼は助けに来てくれなかった。
一瞬視線が合ったような気がしたが直ぐに逸らされてしまい、絶望から目の前が真っ暗に染まっていくのを感じる。
拒絶されたのが分かると、まるで硝子がバリバリと音を立てて割れて行くかのように、オリヴィアの心にはヒビが入り、そこから崩れ落ちていくかのようだった。
(どうして……、どうして……)
頭の中でその言葉だけが、虚しくぐるぐると回っている。
『最愛の人』と書いてくれた、あの言葉は嘘だったのだろうか。
オリヴィアはこんな事実を突き付けられても、まだ認めようとはしなかった。
ここで認めてしまえば、今まで信じて来たもの全てが泡のように消えてなくなってしまうと分かっていたからだ。
(きっと何か事情があるのよね……。そうよ! そうに、決まっているわ)
たった二か月前に出会った、リーゼルに簡単に心変わりなんてするはずが無い。
オリヴィアとジークヴァルトが共に過ごした日々は、それの何倍も大きいはずだ。
それこそ同じ志を持ってここまで頑張って来た仲なのだから、簡単に壊れてしまうような脆い絆では決してないはずだ。
オリヴィアはそうだと信じたかった。
だけど、オリヴィアの求めている答えは誰も与えてはくれない。
聞こえてくるのは、彼女を傷付ける言葉ばかり……。
放心状態になりかけていると、不意にどこからか名前を呼ばれている様な気がした。
「…………嬢」
不意に優しい声が聞こえたような気がして、オリヴィアは顔を上げる。
するとそこには心配そうに見つめているイヴァンの姿があった。
「行こう」
「……?」
彼はたった一言そう告げると、半ば強引にオリヴィアの腕を掴み、出口に向かって歩き出していった。
オリヴィアは良く分からないまま、彼に連れられるまま早足に歩いて行く。
周囲の者達と視線が合う度に怯えるように体を震わせて、避けるように逸らしていく。
この会場にいる全ての者達が、今の彼女には脅威しか見えなくなっていたのだろう。
それ程までにオリヴィアの心は追いつめられていた。
***
会場の扉を開けて廊下に出ると、直ぐにイヴァンの足が止まった。
「ごめん。強く引っ張っていたから、腕痛かったよね」
「……いえ、……っ」
済まなさそうな声でイヴァンは呟く。
しかし、既に彼の姿はオリヴィアには歪んで見えていた。
会場内では我慢出来ていた涙が、溢れるように流れ落ちていく。
感情が高ぶりすぎて、上手く言葉を出すことも困難な状態だ。
「いいよ。今は無理をしないで」
「……っ、うっ……ぁぁあっ……」
その優しい声に安心してしまうと、オリヴィアは顔ぐちゃぐちゃに歪めた。
そして抑えきれなくなった感情を表に吐き出すように泣きじゃくってしまう。
まるで子供のように、嗚咽を混じらせて。
しかし、彼女の泣き声は扉の奥から聞こえてくる僅かな雑踏に掻き消されていた。
「皆さん。よ、よろしくおねがいしますっ!」
リーゼルはガチガチに緊張した様子で、上擦った声で慌てて挨拶をしていた。
普段こんなにも多くの者達から視線を向けられることなど無かったのだから、当然の反応と言えるだろう。
「彼女は今から二か月程前、教会にて聖女として認定された。この国に聖女が現れるのは、文献によれば約三百年振りだ」
一旦落ち着いた会場内は、再びざわつき始めた。
皆聖女と聞いて不安そうな顔を浮かべているようだ。
オリヴィアは黙ったまま、事の成り行きを見守っていた。
本来であれば聖女は国を守ってくれる有り難い存在だ。
しかし同時に災難を連れてくる存在とも言われているため、一部では『魔女』と蔑んだ言い方をする者もいるようだ。
「皆が災難を恐れていることは分かっている。しかし、既にその問題も解決済みだ。彼女には一月をかけて、王都に結界を張って貰った。それと同時進行で調査を行っているが、今のところ目立った影響は出ていない。私達には準備をする時間が与えられたということだ」
その言葉を聞いて、安堵した表情を浮かべる者達が増え始める。
どうやら彼の言葉は皆に上手く届いているようで、オリヴィアはその様子を眺めながら一人ほっとしていた。
一段階目はクリアと言うことで良いのではないだろうか。
まだ不安を抱えた者も中にはいるとは思うが、今後何も起こらなければそれも直に薄れていくはずだ。
「私達はこの国の民を守ると誓う。だから皆にも協力を要請したい。異変を感じた場合には速やかに報告を願う。早く対処すればそれだけ被害も減らせるからだ。この国の未来のために、皆の力を貸して欲しい」
ジークヴァルトが話し終えると周囲からは拍手が湧き上がった。
彼が寄り添うような低姿勢を取ったのは、不安を減らすための配慮なのだろう。
皆でこの国を守っていきたいと思う、彼らしい演説だった。
オリヴィアも皆と一緒になり手を叩いていた。
(民衆の心も掴めたようね。さすが、ジーク様だわ)
そんな中、ジークヴァルトの隣に立っているリーゼルの体がふらりとよろめいた。
リーゼルが倒れそうになった瞬間、直ぐに彼の手が伸びて彼女の体を抱き留めた。
二人は何か話しているように見えたが、その声は周囲の雑踏に掻き消されてしまい、聞くことが出来ない。
暫く眺めていると、ジークヴァルトはリーゼルの腰に手を回して体を寄せ合っていた。
(なにを……、しているの?)
オリヴィアはそれを見た瞬間、心の中に嫉妬心が芽生えてしまう。
倒れそうになったリーゼルの体を支えているだけだと分かっていても、あんな姿を目の前で晒されてはオリヴィアも平常心を保つことが出来ない。
そして周囲からは再びざわめきが起こる。
二人の関係がどうなっているのか、皆興味津々といった様子だ。
「私の話は以上だ」
ジークヴァルトは話をそこで終わらせると、リーゼルを支えるようにして後方へと下がっていった。
彼は彼女との関係が誤解であると何も説明をしなかった。
目の前でどよめきが起きているのにも関わらず、何もしなかったのだ。
その態度にオリヴィアは絶望感を覚えた。
(どうして……、何も言わないの? 皆誤解しているのに……)
その間も周囲の者達は、遠慮することなくヒソヒソと噂話を続けていた。
中にはオリヴィアの姿を盗み見て、憐れむような視線を向けてくる者達までいるようだ。
『殿下の心は、今やあの聖女様のものか』
『オリヴィア様、あんなに尽くしていたのにお可哀想に』
(ちがうっ……)
『近々婚約破棄をされるのかしら?』
『学園でも噂になるくらい、あの二人は深い仲だそうよ。今の姿を見てしまったら、もう認めざるを得ないわね』
(ジーク様、どうして。あなたの婚約者は、わたしではなかったのですか? そのためにわたしはずっと……)
皆はオリヴィアの気持ちなど考えることなく、言いたい放題話していた。
オリヴィアの体はガクガクと震え、今すぐにでもこの場から逃げ出したいのに、足元が固まっていて上手く動けない。
こんな話はもう聞きたくないのに、勝手に耳の中に入り込んで来て彼女のことを追いつめていく。
目尻が熱くなり一瞬でも油断すれば、今すぐにでも涙がこぼれ落ちてしまいそうだ。
しかしこんな状況でさえもオリヴィアは人前で涙を見せまいと、掌に爪を食い込ませて必死に堪えていた。
(やっぱり……、お父様の忠告を素直に聞いて、来なければ良かったのかな)
オリヴィアの心は今まさに折れかけていた。
来たことを今更後悔しても何も意味がないことは分かっているが、それでも考えずにはいられなかった。
ずっと慕っていた相手から、こんなに惨めな思いをさせられるなんて思わなかったからだ。
ジークヴァルトが真実をこの場で全て明らかにして、気持ち良く帰ることが出来るのだと信じて疑わなかった。
しかし、その期待は残酷にも裏切られた。
今オリヴィアがどんな表情をしているのかは、少し離れたジークヴァルトの位置からでも確認出来るはずだ。
だけど彼は助けに来てくれなかった。
一瞬視線が合ったような気がしたが直ぐに逸らされてしまい、絶望から目の前が真っ暗に染まっていくのを感じる。
拒絶されたのが分かると、まるで硝子がバリバリと音を立てて割れて行くかのように、オリヴィアの心にはヒビが入り、そこから崩れ落ちていくかのようだった。
(どうして……、どうして……)
頭の中でその言葉だけが、虚しくぐるぐると回っている。
『最愛の人』と書いてくれた、あの言葉は嘘だったのだろうか。
オリヴィアはこんな事実を突き付けられても、まだ認めようとはしなかった。
ここで認めてしまえば、今まで信じて来たもの全てが泡のように消えてなくなってしまうと分かっていたからだ。
(きっと何か事情があるのよね……。そうよ! そうに、決まっているわ)
たった二か月前に出会った、リーゼルに簡単に心変わりなんてするはずが無い。
オリヴィアとジークヴァルトが共に過ごした日々は、それの何倍も大きいはずだ。
それこそ同じ志を持ってここまで頑張って来た仲なのだから、簡単に壊れてしまうような脆い絆では決してないはずだ。
オリヴィアはそうだと信じたかった。
だけど、オリヴィアの求めている答えは誰も与えてはくれない。
聞こえてくるのは、彼女を傷付ける言葉ばかり……。
放心状態になりかけていると、不意にどこからか名前を呼ばれている様な気がした。
「…………嬢」
不意に優しい声が聞こえたような気がして、オリヴィアは顔を上げる。
するとそこには心配そうに見つめているイヴァンの姿があった。
「行こう」
「……?」
彼はたった一言そう告げると、半ば強引にオリヴィアの腕を掴み、出口に向かって歩き出していった。
オリヴィアは良く分からないまま、彼に連れられるまま早足に歩いて行く。
周囲の者達と視線が合う度に怯えるように体を震わせて、避けるように逸らしていく。
この会場にいる全ての者達が、今の彼女には脅威しか見えなくなっていたのだろう。
それ程までにオリヴィアの心は追いつめられていた。
***
会場の扉を開けて廊下に出ると、直ぐにイヴァンの足が止まった。
「ごめん。強く引っ張っていたから、腕痛かったよね」
「……いえ、……っ」
済まなさそうな声でイヴァンは呟く。
しかし、既に彼の姿はオリヴィアには歪んで見えていた。
会場内では我慢出来ていた涙が、溢れるように流れ落ちていく。
感情が高ぶりすぎて、上手く言葉を出すことも困難な状態だ。
「いいよ。今は無理をしないで」
「……っ、うっ……ぁぁあっ……」
その優しい声に安心してしまうと、オリヴィアは顔ぐちゃぐちゃに歪めた。
そして抑えきれなくなった感情を表に吐き出すように泣きじゃくってしまう。
まるで子供のように、嗚咽を混じらせて。
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