逢瀬の場所は密室車両!?イケメンディレクターとの淫らな秘め事

目次

文字の大きさ
上 下
2 / 5
通勤ラッシュ

残り10分-2

しおりを挟む
身分不相応にもすっかり恋い焦がれてしまっているイケメンディレクター、彼の名は紺屋 祐樹(28歳)隣のCM部門のディレクターで業界では最近ちょっと引っ張りだこの売れっ子ADなのだった。手がけるCMのジャンルは多岐にわたるけど彼の創る映像はどれも色鮮やかで華やかで・・女優さんの魅力を引き出すのがとにかく上手く、業界では映像の魔術師・・なんて呼ばれてたりするスーパーディレクター。しかもご本人も容姿端麗、整った顔立ちはモデル顔負けのクールなかっこよさ。少し太めの眉が誠実そうで実に好みである。身長は、多分180㎝近くはあるのかなぁ。たぶん絶対彼女とか居そうだけど、とにかく恐ろしいほどの仕事の鬼。すごい作業スピードで黙々とこなしてくクールな姿に憧れを持ってる女性社員はきっと私だけじゃないはずだ。
よく帰宅しないで泊まり込み作業をすることも多いらしい彼の事をふんわりと思い浮かべながら、車内の人間サンドイッチ状態が辛く、ほぅ・・っと小さなため息が漏れた。

ガタンッ!!
電車がカーブに差し掛かったタイミングで大きく車両が揺れる。すし詰め状態の車内では大きく転ぶようなこともないけど、なんの防御態勢も取れずさらに上半身が反り返って後ろによっかかってしまう形になってしまった。
右肩にかけていたショルダーバッグは今や手の先で人と人のお尻の間に挟まってびくともしない。これは手を離したら最後次の駅で踏み潰されて蹴飛ばされるコース・・とおもい右手をしっかりと握りしめる。
左手は前の人の後頭部が顔面にぶつかるのを防ぐため肘を曲げて自分の顔の前に置いていた。
(なんなのもう、満員電車には慣れてるけど今日はその中でも最悪の部類だ。こんな身を任せっきりのような体制で後10分もだなんて、なんとかギリギリ踏ん張ってる足がもたない。)
そう思いながらうつむき加減でなるべく足に力を入れようと耐えていたら、ふと一瞬、何かいつもとは違う違和感を背後に感じた。

(ん・・?なんだろう今の)
あまり気にならなかったものの、何となく普段とは違う気配を感じ意識が背中に集中する。
すると、グッっといきなりお尻を鷲掴みにされる感覚にびっくりして思わず身体が硬直してしまった。
(えっ!?!?ちょ、ちょっとまって…!!なにこれ!?!?!?)
突然の事に一緒頭が真っ白になってしまってなにも考えられなかった。確かにこの混み具合、痴漢には今までだって何度か出会ったことはあったけど、普段はどうにか移動したり肘鉄を食らわせたりして上手いこと対処してたのだ。
でも今日はよりによって完璧無防備なこの体勢…言うならば痴漢の上に寝っ転がり、さぁどうぞと言わんばかりに差し出されたエサである。

私がびっくりして放心していた間に、いつの間にか後ろの誰かはしっかりと脚を私の股の間に差し込んできていた。背後から伸びる得体の知れない右手はPコートのスリットから手を差し込んだのか、カーディガンの上から横腹をさわりさわりと感触を楽しむように撫でている。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました

藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。 次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・

希花 紀歩
恋愛
24時間二人きりで甘~い💕お仕事!? 『膝の上に座って。』『悪いけど仕事の為だから。』 小さな翻訳会社でアシスタント兼翻訳チェッカーとして働く風永 唯仁子(かざなが ゆにこ)(26)は頼まれると断れない性格。 ある日社長から、急ぎの翻訳案件の為に翻訳者と同じ家に缶詰になり作業を進めるように命令される。気が進まないものの、この案件を無事仕上げることが出来れば憧れていた翻訳コーディネーターになれると言われ、頑張ろうと心を決める。 しかし翻訳者・若泉 透葵(わかいずみ とき)(28)は美青年で優秀な翻訳者であるが何を考えているのかわからない。 彼のベッドが置かれた部屋で二人きりで甘い恋愛シミュレーションゲームの翻訳を進めるが、透葵は翻訳の参考にする為と言って、唯仁子にあれやこれやのスキンシップをしてきて・・・!? 過去の恋愛のトラウマから仕事関係の人と恋愛関係になりたくない唯仁子と、恋愛はくだらないものだと思っている透葵だったが・・・。 *導入部分は説明部分が多く退屈かもしれませんが、この物語に必要な部分なので、こらえて読み進めて頂けると有り難いです。 <表紙イラスト> 男女:わかめサロンパス様 背景:アート宇都宮様

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

密室に二人閉じ込められたら?

水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?

処理中です...