LOVE☆GAME

葉月カイト

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番そしてはじめての

13

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由貴くんが起きない。
仕方ない。
由貴くんが食べれそうなのを作ってから大学へ。




「教授」
「橘1人で来たんか?」
「由貴くんは家で寝てますよ」
「お前さんまだ猪熊と付き合ってないんじゃろ?」



葉山教授は由貴くんのゼミの教授で学生会の顧問みたいな人。
そして。
何故か俺が由貴くんを好きだとバレていたみたい。




「夏休みちょっと前から付き合い始めました」
「そうか」
「で、由貴くん。発情期中で」
「お前さんも元気じゃのう」
「元気って朝方までシてないですよ」
「そんなこと言うとらんぞ」




なんだろ。
この教授は。
全て悟った見たいな言い方は。



「橘。お前さん、卒業後どうするんじゃ?」




どうするってどういう意味かな?



「え?就職しますよ?」
「そうじゃない。猪熊をどうするんじゃ?」



やっぱり。
葉山教授は俺が就職先見つけたことも研修でしばらく東京にいないことも知ってる。






「いつかは由貴くんと結婚しますよ?」
「結婚てまだ……」
「わかってますよ。同性婚できないのぐらい」
「でもいつかは同性婚できると思うから」
「早ければ今年。遅くても来年には同性婚可決されるだろうし」



しばらく教授と話して帰った。


そして。
陸の家に寄って帰ることに。


「何しに来た?」
「由貴くんが発情期中なのにおとなしくしてくれないから」
「ゲーム取りに来たんだよ」




こんなもんかな。
壊れないようにして持って帰らないと。




「颯太。これ、由貴と食べて?」




そう言って渡してくれたのは由貴くんが大好きな肉団子のトマト煮。




「ありがとう。由貴くん喜ぶよ」
「おい。颯太、お前ホントに再来週からあんなにシフト入れるのか?」
「うん。旅行行くし」
「旅行行くからって」
「何いってんの?由貴くんの分もだけど?」
「お前。由貴の分まで出すつもりか?」
「そうだけど?」




俺が勝手にそうしてるだけ。
陸に色々言われたくない。




「旅行代ぐらい由貴にもださせろよ」
「なんでそんなことさせなきゃいけないわけ?」




俺が勝手にしてること。



「まぁ。いいけど」


由貴くん待ってるし帰ろうっと。
スーパーに寄って帰ろう。



「フルーツなら食べるかな?」



焼き芋買って帰ろうかな??
焼き芋好きだったよね。



「ただいまー」
「おかえり」
「俺の帰りがそんなに待ち遠しかったの?」



なんてね。
冗談で言ったんだけど…………。



「ち、違っそういうわけじゃないし」



うん。
冗談で言ったのに。


顔が真っ赤。
可愛いなぁ。



「由貴くん。焼き芋食べる?」
「いる!」




………部屋の中だし。
俺以外いないからいいよ?



でもさ。



でもね??




「由貴くん?ズボンぐらい履きなさい」
「やだ。面倒くさい」
「やだってあのさ、由貴くん。俺に襲われたいの??」
「んなわけあるか!」
「好きな子がさそんな格好してたら、ムラムラくるに決まってるでしょ?」




全く由貴くんは仕方ないんだから。



そして。
由貴くんの発情期はさらに5日で終わった。
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