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FINAL☆GAME
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研修先に旅立つ前日。
「ねぇ由貴くん」
「ん?」
「由貴くん、俺に対して我慢してない?」
「え?」
「何を?」
「何をって言われたら困るんだけど」
「我慢してないけど」
まぁ。
わかってはいたけどね。
「言い方変えるね。もっとわがまま言ってもいいんだよ?」
「え?」
「俺は困らないし、由貴くんには色々言って欲しいかな」
ねぇ。
由貴くん、ため込まないで。
俺にわがまま言えるのは由貴くんだけなんだから。
「ホントに何言っても困らない?」
「いいよ。言って?」
由貴くんは俺の服をつかんできた。
「颯太」
「ん?」
「俺は颯太が研修に行くのが寂しいんだ。仕方ないのはわかってる」
「…………」
『はぁ?由貴が』
『そ。1ヶ月もいないのにさ、全く寂しくなさそうで』
『我慢してるんじゃないか?』
藤澤の方が由貴くんのことをよくわかってる。
いや。
俺の方がわかっているつもりだった。
「由貴くん。ごめんね」
由貴くんの望みは叶えてあげたい。
「わかってる。大丈夫だから」
由貴くんを抱き締めるとそれに答えるかのように、由貴くんは俺に抱きついてきた。
由貴くん越しにお腹の子が動いているのがわかった。
まるで子どもに大丈夫だからって言われたみたいだった。
「GW終わったら戻ってくるから」
だから。
我慢して。
できるなら、由貴くんを連れて研修先に行きたい。
できないのはわかってる。
だから。
俺といる時くらいは甘えさせてあげたいんだよ。
「お腹がおかしいって思ったら病院や奈々ちゃんお母さんや春輝さんでもいいから連絡してね?」
「うん」
「これ渡しとくね」
「なんだ??」
「親父がくれていた生活費。半分ぐらいしか使わなかったからかなり貯まってる」
「由貴くん、バイトもできないし、お父さんたちが仕送りするって言っても絶対に使わないだろうし?」
「でも!これは颯太のお金だろ?」
「いいんだよ。俺がもらったお金なんだしどう使おうが俺の自由だし?俺たちは……夫夫なんだし」
「新しいGAMEソフト5本までなら自由に買っていいよ」
俺がいない時にお金に困るとかさせたくない。
お父さんは仕送りやめるつもりないみたいなんだよね。
お正月に報告に行った時。
『由貴。仕送りはやめないからね』
『え?』
『颯太の最初の給料は5月だろう?』
『子どもも産まれるんだから』
だからやめないって言われた。
お母さんは実はかなり由貴くんをかわいがっているみたいで。
なんであんな噂が流れたんだろう??
由貴くんの希望で由貴くんを抱きしめたまま寝た。
翌日。
フェリーの時間が夕方だから1週間分のおかずや由貴くんが好きな物を作り置きして冷凍した。
「忘れ物ない?」
「大丈夫だよ。じゃあ行こうか?」
1ヶ月。
とりあえず寮に入ることになった。
茨城の大洗フェリー乗り場に向かう。
出発日も知らせていないのに。
「何で陸いるのさ?」
「お前の旅立つ姿見てやろうと思ってな」
「いらないよ。由貴くんと母さん以外の見送りいらないから」
「マザコン」
「余計なお世話」
「颯太!」
「ん?」
もしかしてキスしてくれるのかな?
「行ってらっしゃい!帰ってくるの待ってるから2人で」
そう言って俺にお腹を触らせてきた。
可愛いんだから。
「早く帰ってくるから」
俺は由貴くんに見送られながらフェリーに乗っていく。
「ねぇ由貴くん」
「ん?」
「由貴くん、俺に対して我慢してない?」
「え?」
「何を?」
「何をって言われたら困るんだけど」
「我慢してないけど」
まぁ。
わかってはいたけどね。
「言い方変えるね。もっとわがまま言ってもいいんだよ?」
「え?」
「俺は困らないし、由貴くんには色々言って欲しいかな」
ねぇ。
由貴くん、ため込まないで。
俺にわがまま言えるのは由貴くんだけなんだから。
「ホントに何言っても困らない?」
「いいよ。言って?」
由貴くんは俺の服をつかんできた。
「颯太」
「ん?」
「俺は颯太が研修に行くのが寂しいんだ。仕方ないのはわかってる」
「…………」
『はぁ?由貴が』
『そ。1ヶ月もいないのにさ、全く寂しくなさそうで』
『我慢してるんじゃないか?』
藤澤の方が由貴くんのことをよくわかってる。
いや。
俺の方がわかっているつもりだった。
「由貴くん。ごめんね」
由貴くんの望みは叶えてあげたい。
「わかってる。大丈夫だから」
由貴くんを抱き締めるとそれに答えるかのように、由貴くんは俺に抱きついてきた。
由貴くん越しにお腹の子が動いているのがわかった。
まるで子どもに大丈夫だからって言われたみたいだった。
「GW終わったら戻ってくるから」
だから。
我慢して。
できるなら、由貴くんを連れて研修先に行きたい。
できないのはわかってる。
だから。
俺といる時くらいは甘えさせてあげたいんだよ。
「お腹がおかしいって思ったら病院や奈々ちゃんお母さんや春輝さんでもいいから連絡してね?」
「うん」
「これ渡しとくね」
「なんだ??」
「親父がくれていた生活費。半分ぐらいしか使わなかったからかなり貯まってる」
「由貴くん、バイトもできないし、お父さんたちが仕送りするって言っても絶対に使わないだろうし?」
「でも!これは颯太のお金だろ?」
「いいんだよ。俺がもらったお金なんだしどう使おうが俺の自由だし?俺たちは……夫夫なんだし」
「新しいGAMEソフト5本までなら自由に買っていいよ」
俺がいない時にお金に困るとかさせたくない。
お父さんは仕送りやめるつもりないみたいなんだよね。
お正月に報告に行った時。
『由貴。仕送りはやめないからね』
『え?』
『颯太の最初の給料は5月だろう?』
『子どもも産まれるんだから』
だからやめないって言われた。
お母さんは実はかなり由貴くんをかわいがっているみたいで。
なんであんな噂が流れたんだろう??
由貴くんの希望で由貴くんを抱きしめたまま寝た。
翌日。
フェリーの時間が夕方だから1週間分のおかずや由貴くんが好きな物を作り置きして冷凍した。
「忘れ物ない?」
「大丈夫だよ。じゃあ行こうか?」
1ヶ月。
とりあえず寮に入ることになった。
茨城の大洗フェリー乗り場に向かう。
出発日も知らせていないのに。
「何で陸いるのさ?」
「お前の旅立つ姿見てやろうと思ってな」
「いらないよ。由貴くんと母さん以外の見送りいらないから」
「マザコン」
「余計なお世話」
「颯太!」
「ん?」
もしかしてキスしてくれるのかな?
「行ってらっしゃい!帰ってくるの待ってるから2人で」
そう言って俺にお腹を触らせてきた。
可愛いんだから。
「早く帰ってくるから」
俺は由貴くんに見送られながらフェリーに乗っていく。
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