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一、平穏ノ章。
第一話。日常。
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第一話。
国家資格三級薬剤師二人の働く薬局の日常。
「おいセイエン、次の作業手伝え」
「はーいキルゲン局長、今行きます」
「お前の薬草園少し広くなったな」
「お陰様で」
「有能な部下にやるんだから当たり前の話だ、これとこの薬の作業頼む、俺は事務作業に入る」
「わかりました、あ、」「患者の方ですか、」
「う、運命…?」「え? は?」
「…あー、セイエンまあ俺そういう勘違いされた事ねえからわかる事もできねえが落ち着かなくてもいいがいったん離し…うーん、自業自得か…」
「なあちょっと何男のお前が何私に頬染めてんのなあ、」
「痛っ、あーすみません痛い痛い痛いすみません謝りますトキめいてすみませんでしたですから離していただけませんかだって凄く美人だったんですもん、」
「テメエこの薬局に来たの具合悪いからだろ何でトキめく余裕あんだ全部の脚引っこ抜くぞ内臓ごと」
「ヒギャー!」
「あー、すみませんソイツ男なんで俺の部下の」
「え?」「局長の仰る通り男です」
「ごふぇっ、」「あー、まっ自業自得、」
「顔面美形の割に中身残念君だなテメエ、念の為言っとくが俺男にも興味ねえからこの腹の底まで理解しとけ」
「ぐふっ、は、はい…!」
「あっあと紹介状とか病院からの処方依頼書類ありますか?」
「そうだな、書類持ってたら先に出せ」
「あっ…、すみません、あ、その、すみません、俺、友人に紹介してもらって来たんですけど…」
「誰の紹介?」「イーエンって奴」
「ああ、俺と学部同じだった奴な、そいつの薬局じゃなくていいのか?」
「症状言ったらアンタの方が得意だからそっちのが良いって聞いて」
「OK、イーエンの知り合いなら呪い不可視でも大丈夫かもしれんが義務なんで聞いとく、呪い不可視の国家資格三級薬剤師ですがよろしいですか?」
「全然大丈夫です! むしろイーエンの知り合いだから超お願いします、それに蜥蜴薬局って虫族不衛生族に加えて近親交配族の患者も採用希望者も全部お断りしてるし俺全部無理なんで蜥蜴薬局じゃないと無理です!」
「ハハ、承知致しました、それでは紹介状を、あと症状について念の為口頭でも教えて下さい」
「わかりました、痛っ、すみませんキルゲン局長さん痛いです、」
「治る頃に怪我ができるかと思いますが自業自得ですからね、イーエンも絞めるが」
「え、」「ヲラ行くぞ金づる患者、」「ひ、」
「おーい、セイエンいるか、…ああまたか、お前相変わらず壮年以上と幼稚園以下以外にはモテるよなあ」
「まあエルフの血入ってるから壮年以上と幼稚園以下は大変な事になるもんなあ、リッテン、頼んでたやつできたの?」
「おう、これ裏口側の車庫に入れとけばいいか?」
「うん、お願い。ありがとう、いつも。裏口行く前にお金渡す? それとも口座振込?」
「口座振込で」
「OK、じゃ先にパソコンから振込しておく、裏口に入れた後でいいからスマホで確認しておいて」
「わかった、はー、にしても呪い視えてないだけで通る道路も限られるから遠回りになっちまうのどうにかなんねえかなあ」
「それね」「ハイエルン」
「よう、そっちも薬局への依頼物搬入?」
「うん。これ、頼まれてた調剤器具の一つ。修理終わったってさ」
「ありがとう~! 今調剤しようとしてた薬用に使うのレバーの結合部分すり切れてたからタイミング超良い! 今日はもう上がり?」
「うん、そのまま帰って良いってこっちの院長に言われた。セイエン、髪緩んでる」
「え、うわマジか」
「やったげるから後ろ向いて」
「あ、自分でやるよ」
「いいからいいから、…できた」
「編み込みしてない?」「した」
「相変わらず器用だな」
「リッテンもできるじゃん」
「まあな」「ありがとう、あ、局長」
「何三人でイチャついてんだ、搬入物所定の場所に入れたらとっとと出な、邪魔になるから」
「「はーい」」
「あーんで搬入組二人、裏口からダイニング入っていいぞ、今日はもう上がりなんだろ? 少しゆっくりしてけ」
「えっいいんスか」「お言葉に甘えまっす」
「セイエンはゆっくり作業してていいから、俺は今からさっきの人の調合始める」
「わかりました」
「セイエン、裏で待ってるな」
「急がなくていいからね、しないと思うけどさ」
「うん、サンキュ、終わったら行くよ」
「うん、じゃ後で」「後でなー」
「仲良いなあ、あの二人と」
「幼なじみとか友達ではないんですけどね、何かこう…」
「そうだ、今週は今日で終わりだから今日終わったら夕飯行くか、あの二人とその院長社長と」
「楽しみです」「うん、じゃ、作業入る」
「はい」
国家資格三級薬剤師二人の働く薬局の日常。
「おいセイエン、次の作業手伝え」
「はーいキルゲン局長、今行きます」
「お前の薬草園少し広くなったな」
「お陰様で」
「有能な部下にやるんだから当たり前の話だ、これとこの薬の作業頼む、俺は事務作業に入る」
「わかりました、あ、」「患者の方ですか、」
「う、運命…?」「え? は?」
「…あー、セイエンまあ俺そういう勘違いされた事ねえからわかる事もできねえが落ち着かなくてもいいがいったん離し…うーん、自業自得か…」
「なあちょっと何男のお前が何私に頬染めてんのなあ、」
「痛っ、あーすみません痛い痛い痛いすみません謝りますトキめいてすみませんでしたですから離していただけませんかだって凄く美人だったんですもん、」
「テメエこの薬局に来たの具合悪いからだろ何でトキめく余裕あんだ全部の脚引っこ抜くぞ内臓ごと」
「ヒギャー!」
「あー、すみませんソイツ男なんで俺の部下の」
「え?」「局長の仰る通り男です」
「ごふぇっ、」「あー、まっ自業自得、」
「顔面美形の割に中身残念君だなテメエ、念の為言っとくが俺男にも興味ねえからこの腹の底まで理解しとけ」
「ぐふっ、は、はい…!」
「あっあと紹介状とか病院からの処方依頼書類ありますか?」
「そうだな、書類持ってたら先に出せ」
「あっ…、すみません、あ、その、すみません、俺、友人に紹介してもらって来たんですけど…」
「誰の紹介?」「イーエンって奴」
「ああ、俺と学部同じだった奴な、そいつの薬局じゃなくていいのか?」
「症状言ったらアンタの方が得意だからそっちのが良いって聞いて」
「OK、イーエンの知り合いなら呪い不可視でも大丈夫かもしれんが義務なんで聞いとく、呪い不可視の国家資格三級薬剤師ですがよろしいですか?」
「全然大丈夫です! むしろイーエンの知り合いだから超お願いします、それに蜥蜴薬局って虫族不衛生族に加えて近親交配族の患者も採用希望者も全部お断りしてるし俺全部無理なんで蜥蜴薬局じゃないと無理です!」
「ハハ、承知致しました、それでは紹介状を、あと症状について念の為口頭でも教えて下さい」
「わかりました、痛っ、すみませんキルゲン局長さん痛いです、」
「治る頃に怪我ができるかと思いますが自業自得ですからね、イーエンも絞めるが」
「え、」「ヲラ行くぞ金づる患者、」「ひ、」
「おーい、セイエンいるか、…ああまたか、お前相変わらず壮年以上と幼稚園以下以外にはモテるよなあ」
「まあエルフの血入ってるから壮年以上と幼稚園以下は大変な事になるもんなあ、リッテン、頼んでたやつできたの?」
「おう、これ裏口側の車庫に入れとけばいいか?」
「うん、お願い。ありがとう、いつも。裏口行く前にお金渡す? それとも口座振込?」
「口座振込で」
「OK、じゃ先にパソコンから振込しておく、裏口に入れた後でいいからスマホで確認しておいて」
「わかった、はー、にしても呪い視えてないだけで通る道路も限られるから遠回りになっちまうのどうにかなんねえかなあ」
「それね」「ハイエルン」
「よう、そっちも薬局への依頼物搬入?」
「うん。これ、頼まれてた調剤器具の一つ。修理終わったってさ」
「ありがとう~! 今調剤しようとしてた薬用に使うのレバーの結合部分すり切れてたからタイミング超良い! 今日はもう上がり?」
「うん、そのまま帰って良いってこっちの院長に言われた。セイエン、髪緩んでる」
「え、うわマジか」
「やったげるから後ろ向いて」
「あ、自分でやるよ」
「いいからいいから、…できた」
「編み込みしてない?」「した」
「相変わらず器用だな」
「リッテンもできるじゃん」
「まあな」「ありがとう、あ、局長」
「何三人でイチャついてんだ、搬入物所定の場所に入れたらとっとと出な、邪魔になるから」
「「はーい」」
「あーんで搬入組二人、裏口からダイニング入っていいぞ、今日はもう上がりなんだろ? 少しゆっくりしてけ」
「えっいいんスか」「お言葉に甘えまっす」
「セイエンはゆっくり作業してていいから、俺は今からさっきの人の調合始める」
「わかりました」
「セイエン、裏で待ってるな」
「急がなくていいからね、しないと思うけどさ」
「うん、サンキュ、終わったら行くよ」
「うん、じゃ後で」「後でなー」
「仲良いなあ、あの二人と」
「幼なじみとか友達ではないんですけどね、何かこう…」
「そうだ、今週は今日で終わりだから今日終わったら夕飯行くか、あの二人とその院長社長と」
「楽しみです」「うん、じゃ、作業入る」
「はい」
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