異世界コイン戦記 

夢見叶

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 私の名前は縁結えにし ゆい十五歳、どこにでもいる普通の女子高生。勉強は少し苦手で体育は大好き。趣味とは言えばゲームをすることぐらいかな。友達も沢山いて、毎日がとても楽しいんだけど、私には一つだけ悩みがあります。それは、胸が小さいこと。身長が小さいのは仕方がないけど、せっかく高校生になったんだからもう少し、もう少しだけでも大きくなってくれたらと思うばかり。そんな私がどうして異世界へと行くことになってしまったのか? それは一か月前へに起きた出来事へとさかのぼるのです。




 キ~~コ~~カ~~コ~~! キ~~コ~~カ~~コ~~!

 六時限目の終わりを告げるチャイムが学校中に鳴り響いく。

「起立! 礼! 着席!」

 委員長と合図で授業が終わる。

「う~~」

 私は大きく手を伸ばして背伸びをしていると、

「結、あんたまた寝てたでしょう」

 私の席に来て声を掛けてきたのは小学生の頃から仲の良かった小西愛こにし めぐみであった。成績優秀で運動も得意。そして、何より身長と胸が私よりもでかいのである。

「またって何よ、またって?!」

「だっていつも六時限目が終わると眠そうな顔してるじゃない」

「そら授業に集中してたらしんどいからだよ」

「へ~~、そ~~なん~~だ~~」

 横目でジ~~と見てくる。

「な、なによその目は」

 少し顔を赤らめながら反応する。

「別に、結が授業に集中してるなんて珍しいこともあるもんだなと思ってね。でも、その口元についているよだれは一体何なのかしら?」

 ニヤリと顔をしながら私の方を見てくる愛。

 愛の言葉で慌てて口元をぬぐうが恥ずかしく何も反応出来なかった。

「ふふふ、やっぱり寝てたんじゃない」

「わるいの?」

 顔を赤らめ名が小さな声でそっぽを向きながら答える。

「いつも通りだと思っただけだよ。そんなことよりもさ」

「そんなことって何よ」

「早く掃除終わらして帰ろうよ」

 今日は私と愛、それと他のクラスメイト三名の合わせて五人が教室の掃除当番に当たっていた。

「ごめん、愛!」

 私は、顔の前で手を合わせてごめんのポーズをとる。

「どうしたのよ?」

「今日はどうしても外せない用事があって、先に帰らせてほしいの。ダメ、かな?」

 そう、今日は私の楽しみにしていたゲームの発売日。それなのに私は予約をするのを忘れてしまっていて早く買いに行かないと売り切れてしまうかもしれないの。

「どうーせ、またゲームなんでしょう?」

 私は笑って誤魔化そうとするが、

「そんなことじゃ、誤魔化されないわよ」

「だよね。お願い愛! 私達親友でしょ」

 可愛く顔を横に傾けながら言ってみる。

「なら、今度駅前のアイスショップのスペシャル盛り奢りなさいよ」

「分かった。絶対奢るよ」

「なら早く行きなさいよ。みんなには私から言っておくから」

「うんありがとう。持つべきものは親友だね」

 私は、カバンの中に教科書などを急いで片づけた後、猛ダッシュで教室を出て行った。

 そんな私を見送りながら、

「あの子は本当に小学生のときから変わらないんだからね」

 愛はぼそりと呟やいた。

 そんな愛のことなど知らない私は、急いで靴に履き替えて学校を出て行く。

『早く♪ 早く♪ 帰ったら徹夜でするんだもん♪』

 心の中は今から買うゲームのことでルンルン気分。

 そんな感じで急いでいた私は、学校前の横断歩道を渡るとき信号の確認を忘れてしまっていた。

 ふと前を見てみると、信号は赤で私の横にはすぐそこまで赤いスポーツカーが迫ってきてもう駄目なんだと思ってしまった。

 でもその時、

「え?!」

 私以外の周りの時間が止まったかのようになってしまったのである。すぐ横まで迫って来ていた車も当たる瞬間で止まっていて、電柱から飛び立ったばかりの鳥達もその場で止まってしまっている。

「何が起こってるの?」

 私は、分けが分からずその場でパニックになってしまった。そのとき、私の足元が青白く光り出した。

「!!」

 その光、少しずつ大きくなっていき気が付くと私の周りに魔法陣らしきものが出来上がっていた。

 そのことに対して、再程までパニックなっていたことのなど忘れてしまって少しテンションが上がっていた。それもかなりである。

「まるでRPGのゲームでよく見る魔法陣じゃん。なに、なに、今から何か起こるの?!」

 ただこの時、私はあることを完全に忘れてしまっていた。それは、こういう時大体のパターンで、魔法陣の中にいる者が別の世界へと転移させられるのである。

 私がそのことに気づいたときには、時すでに遅く、先ほどまで薄っすらと光を放っていた魔法陣が急に物凄い光を放ちだし私の視界全てを覆ってしまった。

 その後、気が付いた私はどこか分からない森の中にいた。
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