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よん
しおりを挟む訓練後は自由時間。そう言っても団長さんはお仕事なのだが、僕だけおやつが用意されて、それを食べてこちらの世界の本を読んで勉強したりする。
僕たち妖怪は長命である程精神面が育つのも遅い。
だから一部の者たちは悪戯したりしちゃうのだけど…此方の、魔族と呼ばれる団長さんたちは生まれた時にはもう情緒は安定しているし、世界の成り立ちも理解していて、親との繋がりも特にないらしい。その辺りは僕たちとも一緒で、ある程度子育てしたらお互いに自立するのだ。
だから僕が勉強しているのはこちらの獣人さん用の教科書。だいたいがヒトと同じで寿命も150年程とのことで、僕は何故かこちらの文字が読めたのだけれど、書くことは難しいから書き取りの勉強をして、習得してからは地理や歴史を学んでいる。
真っ赤な太陽が沈んで二つの蒼白い月が浮かぶと団長さんが帰ってくる。
「お帰りなさい。」
「ただいま。」
お帰りとただいまがこんなに心暖かくなるとは思わなかった。
僕のちびっちゃい角に軽くチュッチュッと繰り返しされて、離れていた間に何をしたか誘導尋問のように聞き出されていると、角がムズムズしておちんちんがムズムズするから困る。
角も牙もなんの為にあるのかわからなかったが、最近ではムズムズするスイッチなのかと疑い始めている。
夕食をまた団長さんの膝の上で給仕されて、当たり前のように一緒にお風呂に入る。
僕はお風呂が好きで、村のお風呂もたまに入らせて貰っていたけど普段は温い水が流れる川で身体を洗っていた。川だと肩まで浸かれなかった。それがこのお風呂は肩どころか潜れるし、何なら泳げる。
嬉しくて、初めての時にぶくぶくと潜っていたら溺れていると勘違いされてやっぱりお風呂でも膝の上に座らされているのだけれど。
「んッ、」
肌を傷つけるからと手で泡をすくって身体を洗われる。ぽちりと存在を主張する桃色の二つの実まで優しく撫で洗いされ、堪らず声が洩れる。
慌てて口を閉じて声を飲み込むけれど、団長さんによしよしと頭を撫でられ泡を流して抱き上げられる。
湯船で、向かい合わせになるように太ももを跨いで座らされれば、何だか恥ずかしくて。
顔を見られないように団長さんの肩に顔を埋めた。
「あぁ、可愛い。愛おしいなあ。」
母譲りの長い黒髪を後ろへ流しながら背中を撫でられ、やっぱりムズムズとしてしまうのだ。
お風呂上がりは一緒に水を飲む。団長さんはお酒を飲むこともあるけれど、大抵は水だ。
髪を乾かして貰って、櫛でとかしてもらって、香油をつけたら一緒のベッドへ入る。
このベッドに僕は中々慣れなくて、落ちるのが怖いから床で寝たいと言ったら絶対に離さないから大丈夫だと、ぎゅうっと抱き締められて寝ることになってしまった。
そんな今日もきつく抱き締められて、胸がそわそわ。
「そろそろ同意するか?」
「…凍らせちゃうぞ。」
「はは、それは困るな。ツムギ、今日も一緒にいてくれてありがとう。また明日も一緒にいてくれ。」
毎夜同じやり取りをするのに、おやすみと幸せそうな顔で微笑まれ、色んなところがムズムズだ。
「…やっぱり。」
「ん?」
「やっぱりこれは恋かなって思います。初恋のようにキュンとするんじゃなくて、心もおちんちんもムズムズしてぐちゃぐちゃだけど…」
「それは同意するということでいいのか?」
「んと、あの、はい。同意します。」
「まじか…50年くらいは口説き続ける気でいたから思いの外早くて驚いた。まだ1年ちょっとしかたってないがいいのか?」
「はい。」
「そうか…嬉しいな。ありがとう。」
優しく唇が合わせられる。
啄むようなそれは何だか恥ずかしくて温かくて。
「んあ」
顔中に沢山の口づけをされて、首筋にチクリと痛みが走った後に舐められたのか腰がゾワゾワとする。
「、なに?」
「俺のって印。敢えて見えるところにつけてる自分に驚いた。」
「僕もつける。」
「後でな?」
「ん、ああッ、」
吸われて、舐められ。ぷくりとしている胸の頂きをいきなり吸われて腰が跳ねた。
片方は団長さんの口の中で舌が絡んでおり、もう片方は指で摘ままれ、クリクリと転がされる。
「、やあっ」
「嫌か?」
「う…や、じゃ、ないぃ」
「あー、可愛い。好きだ。」
可愛い、好きだと耳元で囁きながらもその手は止まらず腰を擦る手のひらが気持ち良すぎて、頭も身体も気持ち良すぎて、うっとりとしてしまう。
仰向けの僕に跨がる団長さんが急いた様子でシャツを脱ぎ捨てた。その筋肉質な胸や腹を思わず撫でれば団長さんの脇腹がぴくりと動く。それに気を良くして更に撫でようとした手を取られた。
「悪戯すんな。」
「ちが、ひゃ、あんッ!」
「ぐっちゃぐちゃだなァ?」
意地悪な顔の団長さんは本当に怖いんだけど、格好良い。
「んん、あたまも、こころも、おちんちんもぐちゃぐちゃ…団長さん助けて。」
「やぁぁぁ…!だ、め」
お尻の穴を丁寧に舐められ、唾液を送り込まれてそれを団長さんの太くて長い指がくちゅくちゅと捏ね回す。
「やべぇ。ちんこ痛てぇくらい勃起してるわ。」
「アッ、ああッ、や、ぼく、も。」
「こら。触ろうとすんな。」
「やあ、も、もういれてよぉ」
どれ程の時間、指に犯されているのか。
お尻の感覚もおかしいし、数度の射精のせいで硬さを持たないおちんちんからはショロロ…と透明な液体が漏れる。
「ハァ。可愛い過ぎて諸々辛い。挿れるぞ。」
指を失って物欲しそうにパクパクと口を開けている僕のお尻の穴に熱い熱い肉棒が押し付けられる。
「んうッ、あああーッ」
ゆっくりと侵入してくる団長さんのおちんちんは僕の気持ちいいところを刺激しながら進む。
団長さんのは太くて長いから、今全てを受け入れることは出来ないらしい。それでも僕の奥まで届くと息を吐いて、汗でぺとりと張り付いた前髪をかきあげてくれる。
「ツムギ、好きだ。愛してる。」
耳元で言うのはズルい。思わず締め付けるのと、団長さんが思いきり動くのは同時だった。
パチリと目を覚ますと最初の約束通り団長さんに抱き締められていた。
僕は何でも屋さんだから、今朝もしっかりと団長さんの目覚ましになる。
「団長さん、朝ですよー。起きてくださーい。」
声が掠れて痛い。ゆさゆさとすると、腕の力が強まる。
「もー、起きてるでしょう?」
「はは。気絶したツムギもやっとこ起きたし、もう一発ヤルか。」
その言葉に絶頂に続く絶頂に、眠るように気絶したのを思い出した。
そろりと掛布の中で手を伸ばして、団長さんの大きくなったままのおちんちんを撫で上げる。
「凍らせちゃうぞ?」
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