もう一人は、確かに存在した概略

新雪小太郎

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ドッペルゲンガー物語 出会い

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ドッペルゲンガーの物語
あれは今から40年前のこと。
まだ大学2年生だった若き日の私は学園祭でぶらついていた。
すると、綺麗なお姉さんが茶色のダックスフンドらしき犬を散歩していたのだが、

その犬が彼女の手を離れ、10メートルほど離れた私のところへ突然かけてきた。

追いかけてきた彼女は私の顔を見るなり一瞬はっとした表情を見せたが、綺麗なお姉さんはこう言った。

「あら、わんちゃん、違うわよ。優ちゃんはライブ中だよ。すみません。」

何やら不思議なコメントを残し、彼女は犬を引き連れて去って行った。

大学祭ではちょうどロックライブ中だったので暇つぶしに見に行った。

教室はライブ会場となり、若者たちの熱気が凄かった。

はて、歌声の方を見ると、

なんと私が歌っているではないか。

とよく見ると服装も違うし別人だ。
第一に俺はここにいるではないか。

その日以来、私は自分のドッペルゲンガー、つまり自分に似た別の人物の存在を意識するようになった。

何度も彼に会おうと試みたが、なかなか会えず、数日を過ごしていた。

そして、ついに彼の名前が神田優一だということが分かり、驚いたことに、彼は私の住む町の隣町に住んでいることがわかった。


私は優一に何度も会おうと試みるが、彼との接点はなかなか得られなかった。

だが、ついにある日、彼に出会うことができた。

優一と私は顔がそっくりで、互いに驚きと戸惑いの表情を浮かべながらも、しばらく無言で見つめ合っていた。

「お前、何やねん。めっちゃ俺に似とるやんけ!」

と、私が言うと、優一はニヤリと笑って言った。

「あ、俺も思ったんやけど、なんでこんなとこで俺に似た奴がいるんやろな。」
 

私たちはすぐに意気投合した。

しかも、なんと、二人ともたこ焼きが大好きだったのだ。

私は「お前もたこ焼き好きなんか?じゃあ、次の休みに一緒に食べに行こうや!」と言うと、

優一は「ほんまか!?俺も行く行く!たこ焼き食べて、ビールでも飲みながら喋ろうや!」と大はしゃぎだった。


それから、私たちはよくたこ焼きを食べに行きながら、冗談を言い合っては笑って過ごすようになった。まるで本当に兄弟のように、息がぴったりだった。


ある日、町で相次ぐ失踪事件が発生した。
失踪した人々には町の有力者や企業に勤めていた者が含まれており、警察も手がかりを掴めずにいた。事件はただの失踪ではなく、何か大きな陰謀が絡んでいるように思えた。


優一は以前、警察の依頼で事件を解決した経験があり、その推理力と観察力に頼らざるを得なかった。

「勇作、なんか変なことが起こっとる気がせぇへんか?これ、ただの失踪ちゃうで。もっと何かがあるはずや。」優一が言った。


私は「うーん、確かに。ちょっと気になるな…なんでこんなことが起こるんやろ。あ、そうや、昨日たこ焼き屋の店主が怪しいこと言っとったな。」と、軽く言いながらも真剣に考えた。


二人で事件を追いかける中で、私たちはその背後にある企業の陰謀に気づく。

企業は人体実験を行っており、失踪した人々はその実験の「被験者」であったことが判明した。

企業は町の人々を脅し、黙らせようとしたのだ。


私たちは、たこ焼き屋の前で何度も作戦会議を開きながら、情報を集めて企業の裏を暴く決意を固めた。時には冗談を交えながら、時には真剣に話し合い、事件の真相に近づいていった。


「お前、たこ焼き屋で情報収集してんのか?」と優一が笑った。

「そりゃあ、たこ焼き食べながらじゃないと考えられんやろ!」

最終的に私たちは事件の真相を突き止め、企業の不正を暴くことに成功した。

そして、私たちは自分たちが実は父親が異なる兄弟であることを知る。

父親は日本の政府機関でDNA研究に携わっていた人物で、アメリカに移住していたのだ。


私たちは知らなかったが、父親はずっと私たちを見守り、心配していた。

「優一、そして……あなた。」

母親は私たちを見つめながら、静かに言った。

「あなたたちの父親が行った研究が、今回の事件と関係しているの。」


数ヶ月後、私たちは父親の元を訪れ、再び家族としての再出発を果たすことになる。

父親は研究を引退し、私たちと一緒に日本で暮らすことを決め、私たちの新しい生活が始まった。


再び家族がそろった家は、温かく、昔の空気が戻ったような感覚があった。

私と優一はそれぞれの夢を追いながらも、家族としての絆を大切にし、母親と父親との時間を何よりも大切にしていった。

「兄弟って悪くないな」と優一が笑いながら言う。

「まったくだ。お互い助け合えるからな。」私は微笑んで答える。

その日から、私たち家族は再出発を果たし、共に新たな未来へ歩んでいった。
 
そして、父親が遺した研究を引き継ぎ、私たちは新たな道を切り開いていくことを誓い合った。
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