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【男性】スルの決意
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スルは兵士案内所を訪れていた。
争いの後処理で人は出払っており閑散としていた。
上層部がスルを見つけこっちへ来いと呼んでいる。
「無事でしたか。捕虜の方も無事ですか」
「名前はアイです。ちょっと身体の具合が悪くて」
「ふむふむ。実は敵国が撤退したので、これを好機として、黒い国に攻め込み、争いを終結させる作戦が始まりました」
「えっ、攻め込むって…」
「敵兵士の士気は低くて、主戦力となる人物を捕虜にしている今が最大の好機とのことらしいですよ」
争いが…終わる…のか。
しかし攻め込むのはちょっと…。
平和的に解決はできないのか。
「そういえばここへはどんな要件で」
「はい、館が襲われたので報告にきました」
「ああ、もう連絡は入ってるね。なんでも四人の強者がいたようでうち一人は死亡、二人は捕縛、残りは行方不明らしいですね」
「コトさんかな。突然の出来事でどうすればよいか迷ってしまって…」
「アイさんがその襲撃者を撃退したそうで」
「はい、ただアイはもう戦えないと思います。身体が限界のようで今は安静にしています」
「ふむ、私はそのアイさんをよく知りませんが、その人は自分で解決しなければいけないという使命感があるのだと思います」
「えっ」
「身体が動かないとかそんなことを超越した何かがその人物にはあるのですよ。おそらく自分がここにいるから狙われると思われている。ならいっそ戻って話をつけるとか考えるでしょう。そうなると事態はややこしくなる可能性がありますね」
「…そ、そうですか…」
「アイさんはやはり軍人ですね。自分のことをよく理解されている。あなたに心配をかけたくないのでしょう」
「アイは…黒い国に戻って決着を…」
スルは自分の行動に後悔した。
アイのそばにいること、これがアイの望むことだったのかもしれない。
相手を想って行動したり、何も言わないでいることは自己満足なのだろうか。自分にとっての都合を相手に押しつけているのではないだろうか。
様々な想いが頭をめぐる。
「おぉい、大丈夫か、急に黙り込んで…」
「すみません、失礼します」
スルは案内所を出て館へ向かった。
アイと話さなければ…。
城内は敵軍に攻め込まれたわりには荒れておらず、ライトが言ってた略奪ではなく争うつもりはないという発言に信憑性を感じた。
館の前にはバンがおり、スルの帰りを待っていたようだ。
「お帰りなさいませ」
「ただいま、すぐにアイのところへいくよ」
「はっ、しかし…」
「んっ、何かありましたか」
「アイ様と執事は二人で黒い国へ向かいました。何も心配いらない、すぐ戻るとの伝言をいただいております」
「くっ…やはり……遅かった」
「スル様には失礼ですが、アイ様は苦悩しておられました。同様にスル様も思い悩んでいたのを周囲は知っておりました」
「えっ…」
「二人の境遇を考えれば誰もが神経質になります。以前少しお話しましたが、私はアイ様が怖かった。そして、アイ様の口からクロスというワードが出て再び恐怖しました」
「…許嫁とか言ってたね」
「クロスは狂人ですが、国では最強クラスの実力者です。軍部を裏で操っているなどの噂があり、あの一族に逆らうことは死を意味しました」
「アイも同じようなことを言ってたよ。そんな狂人ももうおしまいでしょう。軍はこのタイミングで黒い国に攻め込み争いを終結させるつもりです」
「なんと…よく決断されましたね…」
「ええ、アイが黒い国へ戻ったのなら、従軍して敵地に乗り込み、アイを救い、長き戦を終わらせる」
戦闘で生き残れるかはわからないし、敵地でアイを見つけられるのかもわからない。だが動かなければ何も変わらない、この館にアイ、コトさんと一緒に帰ってくる。
そう決意した。
「スル様、黒い国的な考えを聞いて下さいますか」
決意を聞いたバンは真っ直ぐスルを見て話す。
「はい、ぜひ」
「ご存知かと思いますがあの国の兵士は士気が低くて大将が堕ちると逃亡するなど烏合の衆です。それを束ねているのは恐怖と褒美によるアメとムチです。アイ様はおそらくクロスへ下ります」
「えっ…」
「驚かれるのは当然ですが、あの国は強者が全てなのです。アイ様はそれをわかっておられる。だからクロスに従い婚約するつもりなのでしょう」
「…」
「しかしクロスとてバカではないので、一度離れたものが戻るなど罠か何らかの策略とすぐ察知するでしょう」
「…アイが危険なのでは…」
「はい、アイ様はあの国に戻ったら即刻処刑されます。それも本人はわかっておられる」
「そんな…なのに何故…」
「ただこの緊張状態である今なら処刑にはならないのです」
屈強な身体から肉体系かと思ったが優れた観察力や的確な策を立案するなど思考系だったようだ。
「それは何故ですか」
スルはバンに問う。
「二人が結婚することで兵士の士気を急上昇させることができるためです。そして再びここに攻め込んでくるでしょう」
「なるほど。恐怖と暗黒の騎士が結婚すれば兵士はざわつくだろうね。その勢いで戦闘に勝利すれば、もうやりたい放題で好きなだけ略奪できる」
「そうです。クロスはアイ様を受け入れるしかないのです。執事はそれを見抜きアイ様に同行したのだと思います」
「そうだったのか…」
スルは自分にできることを考えていた。
「スル様、従軍されるのですね」
「はい」
黒い国へ行かねば。
「バンさん、留守中お願い致します」
「はい、お帰りをお待ちしております」
スルは館を後にした。
「おっ、どうしました、忘れ物です
か」
兵士案内所は多くの兵士が集合していた。
スルはその列に加わった。
その頃上層部は捕らえたフレイ、サンダーと接触していた。
「…話すことはない。私は負けた、さっさと処刑しろ」
フレイは素っ気ない。
右腕を失い戦線復帰は難しい。
「この国では安易に処刑はしない。処刑を心から望むのであれば黒い国へ送還します」
尋問している軍人も素っ気ない対応をする。
「…戻りたくない…」
フレイは震えながら呟く。
送還という言葉に怯えているようだ。
敗軍の将は処刑される。
どんな処刑かはわからないが、怯えたフレイを見ると、ろくなものではないと安易に想像できる。
「我々が知りたいのは二つ。それを応えてくれれば一時的身柄は保護します。その後、行動に不審な点がなく問題ないと判断できればこの国の市民権が得られます」
「……死にたくない…」
「それはあなた次第です。これからは自分のことは自分で決めていくのです」
「…」
「一つ目は黒い国の北門は破壊することが可能か。二つ目はこの国にいるスパイは誰か。この二つに応えて下さい」
黒い国攻略には北門をどう突破するかが重要である。そして、この国に侵入しているらしいビーンという人物。この二つの情報を軍は欲している。
「…北門の破壊は…困難」
「はい、なので知っていることを教えてください」
「……サンダーの家系、先祖が開発に関わった…聞くといい…」
「なるほど。構造を知っている可能性はありますね」
「…ビーン…名前は知っているけど…みたことはない……」
「ふむふむ。よろしい。貴重な情報ありがとうございました」
続いてサンダーの尋問が始まる。
フレイの素っ気ない感じとは違い、サンダーは態度が悪く暴言も多い。
「おい、くず軍人どもめ。処刑する気がないなら解放しろ」
「サンダーさん、手荒なことはしたくないので質問にお答えください」
「はっ、答えるわけがないだろ。すぐに解放しろ」
「仕方ない、呼んできてくれ」
悪態ばかりでみんながうんざりしている。そこで、かつて黒い国で拷問を担当していたらしき人物を呼び出した。
現れた傷だらけの大男に動揺するサンダー。
指示を受け早速尋問を開始する。
「北門を突破する方法は?」
「…知らん。あれは外からは破壊できない」
そっぽを向いたサンダーに近づき、右足にローキックをする。
鈍い音がしてぎゃあと絶叫するサンダー。
その場に倒れて悶絶している。
「時間がないので答えてくれない場合は骨を砕いていくことにする」
「…ぐっ…」
悶絶するサンダーを無視するように鉄パイプでひたすら足を殴打する。
叫び声が部屋に響き、痛みに耐えかねて何かをつたえようとするサンダー。
「…緊急用のレバーがあり…それを…」
従順になるサンダー。
黒い国の者たちは身に危険が迫るとそれまでの態度を急変する傾向がある。
大男はそのことを熟知しており、致命傷にならない程度に痛めつけていた。
「緊急用レバーはどこにある?」
「…門の内側…ただ…問題がある」
「問題…とは」
「レバーを下げると…門は崩落し、レバーを作動させた人物はもちろん、周囲に多大な被害が発生する…」
「覚えておこう。ビーンという人物は?」
誰だ?それは…。
といった表情のサンダー。
緊急用レバーの件は速やかに軍部へ報告された。
そして軍部は部隊を組織しすぐさま兵士を黒い国へ向けて出陣させた。
その中にスルの姿があった。
内部にスパイがいる複雑な状況の白い国だが、この好機を逃すわけにもいかないため最大規模で出陣をする。
かつてない争いが始まろうとしていた。
争いの後処理で人は出払っており閑散としていた。
上層部がスルを見つけこっちへ来いと呼んでいる。
「無事でしたか。捕虜の方も無事ですか」
「名前はアイです。ちょっと身体の具合が悪くて」
「ふむふむ。実は敵国が撤退したので、これを好機として、黒い国に攻め込み、争いを終結させる作戦が始まりました」
「えっ、攻め込むって…」
「敵兵士の士気は低くて、主戦力となる人物を捕虜にしている今が最大の好機とのことらしいですよ」
争いが…終わる…のか。
しかし攻め込むのはちょっと…。
平和的に解決はできないのか。
「そういえばここへはどんな要件で」
「はい、館が襲われたので報告にきました」
「ああ、もう連絡は入ってるね。なんでも四人の強者がいたようでうち一人は死亡、二人は捕縛、残りは行方不明らしいですね」
「コトさんかな。突然の出来事でどうすればよいか迷ってしまって…」
「アイさんがその襲撃者を撃退したそうで」
「はい、ただアイはもう戦えないと思います。身体が限界のようで今は安静にしています」
「ふむ、私はそのアイさんをよく知りませんが、その人は自分で解決しなければいけないという使命感があるのだと思います」
「えっ」
「身体が動かないとかそんなことを超越した何かがその人物にはあるのですよ。おそらく自分がここにいるから狙われると思われている。ならいっそ戻って話をつけるとか考えるでしょう。そうなると事態はややこしくなる可能性がありますね」
「…そ、そうですか…」
「アイさんはやはり軍人ですね。自分のことをよく理解されている。あなたに心配をかけたくないのでしょう」
「アイは…黒い国に戻って決着を…」
スルは自分の行動に後悔した。
アイのそばにいること、これがアイの望むことだったのかもしれない。
相手を想って行動したり、何も言わないでいることは自己満足なのだろうか。自分にとっての都合を相手に押しつけているのではないだろうか。
様々な想いが頭をめぐる。
「おぉい、大丈夫か、急に黙り込んで…」
「すみません、失礼します」
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アイと話さなければ…。
城内は敵軍に攻め込まれたわりには荒れておらず、ライトが言ってた略奪ではなく争うつもりはないという発言に信憑性を感じた。
館の前にはバンがおり、スルの帰りを待っていたようだ。
「お帰りなさいませ」
「ただいま、すぐにアイのところへいくよ」
「はっ、しかし…」
「んっ、何かありましたか」
「アイ様と執事は二人で黒い国へ向かいました。何も心配いらない、すぐ戻るとの伝言をいただいております」
「くっ…やはり……遅かった」
「スル様には失礼ですが、アイ様は苦悩しておられました。同様にスル様も思い悩んでいたのを周囲は知っておりました」
「えっ…」
「二人の境遇を考えれば誰もが神経質になります。以前少しお話しましたが、私はアイ様が怖かった。そして、アイ様の口からクロスというワードが出て再び恐怖しました」
「…許嫁とか言ってたね」
「クロスは狂人ですが、国では最強クラスの実力者です。軍部を裏で操っているなどの噂があり、あの一族に逆らうことは死を意味しました」
「アイも同じようなことを言ってたよ。そんな狂人ももうおしまいでしょう。軍はこのタイミングで黒い国に攻め込み争いを終結させるつもりです」
「なんと…よく決断されましたね…」
「ええ、アイが黒い国へ戻ったのなら、従軍して敵地に乗り込み、アイを救い、長き戦を終わらせる」
戦闘で生き残れるかはわからないし、敵地でアイを見つけられるのかもわからない。だが動かなければ何も変わらない、この館にアイ、コトさんと一緒に帰ってくる。
そう決意した。
「スル様、黒い国的な考えを聞いて下さいますか」
決意を聞いたバンは真っ直ぐスルを見て話す。
「はい、ぜひ」
「ご存知かと思いますがあの国の兵士は士気が低くて大将が堕ちると逃亡するなど烏合の衆です。それを束ねているのは恐怖と褒美によるアメとムチです。アイ様はおそらくクロスへ下ります」
「えっ…」
「驚かれるのは当然ですが、あの国は強者が全てなのです。アイ様はそれをわかっておられる。だからクロスに従い婚約するつもりなのでしょう」
「…」
「しかしクロスとてバカではないので、一度離れたものが戻るなど罠か何らかの策略とすぐ察知するでしょう」
「…アイが危険なのでは…」
「はい、アイ様はあの国に戻ったら即刻処刑されます。それも本人はわかっておられる」
「そんな…なのに何故…」
「ただこの緊張状態である今なら処刑にはならないのです」
屈強な身体から肉体系かと思ったが優れた観察力や的確な策を立案するなど思考系だったようだ。
「それは何故ですか」
スルはバンに問う。
「二人が結婚することで兵士の士気を急上昇させることができるためです。そして再びここに攻め込んでくるでしょう」
「なるほど。恐怖と暗黒の騎士が結婚すれば兵士はざわつくだろうね。その勢いで戦闘に勝利すれば、もうやりたい放題で好きなだけ略奪できる」
「そうです。クロスはアイ様を受け入れるしかないのです。執事はそれを見抜きアイ様に同行したのだと思います」
「そうだったのか…」
スルは自分にできることを考えていた。
「スル様、従軍されるのですね」
「はい」
黒い国へ行かねば。
「バンさん、留守中お願い致します」
「はい、お帰りをお待ちしております」
スルは館を後にした。
「おっ、どうしました、忘れ物です
か」
兵士案内所は多くの兵士が集合していた。
スルはその列に加わった。
その頃上層部は捕らえたフレイ、サンダーと接触していた。
「…話すことはない。私は負けた、さっさと処刑しろ」
フレイは素っ気ない。
右腕を失い戦線復帰は難しい。
「この国では安易に処刑はしない。処刑を心から望むのであれば黒い国へ送還します」
尋問している軍人も素っ気ない対応をする。
「…戻りたくない…」
フレイは震えながら呟く。
送還という言葉に怯えているようだ。
敗軍の将は処刑される。
どんな処刑かはわからないが、怯えたフレイを見ると、ろくなものではないと安易に想像できる。
「我々が知りたいのは二つ。それを応えてくれれば一時的身柄は保護します。その後、行動に不審な点がなく問題ないと判断できればこの国の市民権が得られます」
「……死にたくない…」
「それはあなた次第です。これからは自分のことは自分で決めていくのです」
「…」
「一つ目は黒い国の北門は破壊することが可能か。二つ目はこの国にいるスパイは誰か。この二つに応えて下さい」
黒い国攻略には北門をどう突破するかが重要である。そして、この国に侵入しているらしいビーンという人物。この二つの情報を軍は欲している。
「…北門の破壊は…困難」
「はい、なので知っていることを教えてください」
「……サンダーの家系、先祖が開発に関わった…聞くといい…」
「なるほど。構造を知っている可能性はありますね」
「…ビーン…名前は知っているけど…みたことはない……」
「ふむふむ。よろしい。貴重な情報ありがとうございました」
続いてサンダーの尋問が始まる。
フレイの素っ気ない感じとは違い、サンダーは態度が悪く暴言も多い。
「おい、くず軍人どもめ。処刑する気がないなら解放しろ」
「サンダーさん、手荒なことはしたくないので質問にお答えください」
「はっ、答えるわけがないだろ。すぐに解放しろ」
「仕方ない、呼んできてくれ」
悪態ばかりでみんながうんざりしている。そこで、かつて黒い国で拷問を担当していたらしき人物を呼び出した。
現れた傷だらけの大男に動揺するサンダー。
指示を受け早速尋問を開始する。
「北門を突破する方法は?」
「…知らん。あれは外からは破壊できない」
そっぽを向いたサンダーに近づき、右足にローキックをする。
鈍い音がしてぎゃあと絶叫するサンダー。
その場に倒れて悶絶している。
「時間がないので答えてくれない場合は骨を砕いていくことにする」
「…ぐっ…」
悶絶するサンダーを無視するように鉄パイプでひたすら足を殴打する。
叫び声が部屋に響き、痛みに耐えかねて何かをつたえようとするサンダー。
「…緊急用のレバーがあり…それを…」
従順になるサンダー。
黒い国の者たちは身に危険が迫るとそれまでの態度を急変する傾向がある。
大男はそのことを熟知しており、致命傷にならない程度に痛めつけていた。
「緊急用レバーはどこにある?」
「…門の内側…ただ…問題がある」
「問題…とは」
「レバーを下げると…門は崩落し、レバーを作動させた人物はもちろん、周囲に多大な被害が発生する…」
「覚えておこう。ビーンという人物は?」
誰だ?それは…。
といった表情のサンダー。
緊急用レバーの件は速やかに軍部へ報告された。
そして軍部は部隊を組織しすぐさま兵士を黒い国へ向けて出陣させた。
その中にスルの姿があった。
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