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Omake Part 2
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夜明け前の薄暗い階段を子供の小さな足音が下りて来る。そして部屋の前で立ち止まると、ユックリとドアを開け中に侵入した。
「あれぇ~ パパしかいない」
「パパだけぇ?」
「あっ! あっちに行こ」
「うんうん、あっちだね」
会話を済ませた子供達は再び歩き出すと裏口に急いだ。
「やっぱり、電気が点いてる!」
「おおぉ」
裏庭に建つ小さいが古風な離から漏れる灯りに向けて小さな歩みを進める。
「直~」
「なお~」
大きなキャンバスを前に、作業をしていた直人は声の主に振り返った。
「あれ~ 美来、悠人、もう朝?」
そう告げながら時計に目を向ける。
「え? まだ5時だよ。二人とも早起きだな~」
美来と悠人は何かを抱えながら直人に近寄ると小さな合図をした。
「ハッピーバースデ!」
「ハッピーバースデ!」
「直!」
満面の笑顔で抱えていた物を直人に渡す。
「うわぁ~、僕の誕生日知ってたんだ。プレゼントありがとう、美来、悠人」
満足気に喜ぶ二人の頭を同時に撫でながら、プレゼントを受け取った。
「見てもいい?」
「うん」
「うん」
直人に早くプレゼントを見て欲しい形相の美来と悠人に促され直人はリボンを解くと、クルクルと巻かれていた画用紙を広げる。
「うわぁ~ これ美来が描いたの? こっちは悠人?」
「そう。どう? 上手に描けてる?」
「上手?」
「僕とパパの顔だよね? すっごい上手に描けてる! いや、本当に凄いよ!」
褒められた二人はニッコリ笑うとハイタッチをした。
「イエェーイ!」
「ヤーイ」
「ハハハ」
達成感に喜ぶ二人を見つめながら直人が席から立ち上がる。
「行こう!」
「え?」
直人は美来と悠人の絵を抱えると離から母屋に向った。
陽一と直人が8年振りに寄りを戻してから2年が経とうとしていた。
陽一の住居は美緒の祖父母が所有する土地に、陽一の父が家を建てた。そして、その土地に残っていた小さな離れは取り壊す事なく、客用として改装したのだが、美緒の死後あまり利用する事がなかった。そのため、直人と一緒に住む事になったのを機に絵画教室兼、直人のアトリエとして利用する事にしたのだ。
直人はこの2年間、陽一の子供、美来と悠人に絵を教えたり、学校の送迎をしたりと、第二の父親として彼等に接した。最初は戸惑っていた二人も直人の人柄に魅せられスッカリ懐くようになっていた。
背中を刺され脊髄を損傷したため車椅子での生活を強いられた陽一も、直人の支えとリハビリのお蔭で右脚は、ほぼ快復した。一生不随だと診断された左脚の機能も奇跡的に若干ではあるが感覚を取り戻しつつあり、杖や歩行器を使えば短距離を歩けるようになっていた。
慌てた様子の数人の足音に陽一は目が覚めると、自分の隣にあったはずの温もりを手で探す。
「直? アトリエかな?」
返事のない静かな陽一の部屋のドアが勢いよく開く。
「陽さん!」
「パパ」
「パパぁ」
3人が興奮した様子でベッドに横たわる陽一に駆け寄った。
「おはよう。皆、早いね~」
「陽さん! 美来と悠人には絵の才能があるよ!」
「え? 直が言うならそうなんだろうね」
「これ見て!」
全員が陽一のベッドに飛び乗ると、陽一はユックリと上半身を起こす。
陽一の身体は、リハビリに励んだ甲斐あって逞しく鍛え上げられ、簡単な行動なら助けを必要としなくなっていた。
「これ美来と悠人が描いたの? 上手に描けたね。先生が良いからかな?」
「違う違う、これ僕への誕プレで僕は手伝ってない。二人だけで描いたんだよ。凄いよね」
「そうなの? 二人共頑張ったね。直へのプレゼントなんだ、ありがとう」
陽一は興奮気味に話す直人に微笑みながら、美来と悠人の頭を撫でる。
「美来のこれなんか、陽さんの口元の特徴を上手に掴んでる。悠人のも影なんかあって、いや~二人共マジで才能があるよ~」
腕を組み感心する直人を見ながら、陽一と美来、悠人はクスクスと笑った。
「直のお誕生日は明日だけど、今日の夜から美来達お爺ちゃんの所にお泊りでしょ。だから今日に間に合うように一生懸命描いたの。ねぇ悠人」
「うん、頑張った。間に合って良かったね~、お姉ちゃん」
「二人共本当にありがとう」
直人が美来と悠人を抱きしめると、陽一もその輪に加わった。
「幸せだね~」
「美来も幸せ~」
「悠人も~」
「直も~」
部屋に4人の微笑ましい笑い声が響いた。
陽一の左脚に障害が残ったが、陽一と直人は幸福に包まれた生活を送っていた。
相変わらず陽一の父亮平は男と暮らす事になった息子を快く受け入れられず、母の蒼乃もそんな亮平に同調するしかなかった。だが、美緒の父である幸助をはじめ榊家は二人の関係を認め温かく見守ってくれていた。
昼食後、美来と悠人を迎えに来たのは榊幸助の姉、小野田万里江であった。陽一と直人の関係を知って以来、二人から惚気話を引き出すため頻繁に陽一の家に訪れるようになっていた。
「二人で甘い誕生日を迎えてね」
「はい。万里江さん有難うございます」
「プレゼントまでいただいちゃって、有難うございます」
「それで特別な日にしてね。ちゃんと報告してよ。じゃ」
万里江は含み笑いを浮かべると陽一の家を後にした。
「陽さん、プレゼントを開けるのちょっと怖い」
「あの笑いには意味があるね。でもせっかくだし、それに万里江おばさんセンス良いしね」
「明日を待たずに開けちゃおうかな」
「うん」
明日、直人の誕生日を陽一と祝うために、美来と悠人を榊家で2日間預かってくれることになり、久し振りに二人だけの時間を過ごせることになった。
「コーヒーでも淹れる?」
「うん、陽さん、ありがとう。その間にプレゼント開けてみる」
「何だろうね」
陽一はキッチンに入ると、エスプレッソマシーンのスイッチを入れ冷蔵庫からミルクを出す。
陽一の家の台所は元より高く造られておらず、車椅子や台に座った陽一でもある程度の作業は1人でこなせた。
「プレゼント何だった?」
歩行器のトレイにコーヒーカップを載せた陽一が直人の元に戻って来る。
「陽さん!」
直人が慌てて何かを尻の下に隠す。
「どうしたの?」
「陽さん、僕には無理です」
「何が? それに直、どうしてそんなに顔が赤いの? 尻の下に隠したのって万里江おばさんからのプレゼントだよね」
「・・・・」
「そんなにヤバい物?」
「・・・・」
「直 ・・俺も見たいな~」
陽一は、ソファに座る直人の横に腰を下ろすと甘い面持を向ける。
直人は、観念したように咄嗟に隠してしまった蛍光紫色をした物を取り出し、陽一に広げて見せた。
「??? 何それ? 派手な紐じゃないね。あ、もしかして・・」
「そのもしかして・・です。昔BL雑誌で見た事あったけど、本物は初めて見た」
「直は色白だしきっと似合うよ。明日の誕生日に履いてみせて」
万里江が直人にプレゼントした物は、男性物のOバック下着で、二人共目にした事は一度も無かった。
陽一からの抗えない願いに直人は、セクシー下着を強く握りしめる。
「・・はい。はいっ分かりました。きっと世のネコ達はこういうのを履いてタチ殿に奉仕してるんだから、僕も頑張ります!」
直人は未だ赤らめた顔で見上げるとガッツポーツをする。
「直、可愛いね。でもバースデーボーイは直だし俺がそれ履いて奉仕しないとね」
陽一のセクシーな姿を想像した直人は頭から蒸気が上がる。
「陽さん ・・きっと綺麗だろうな。ヘヘヘって、ダメです。これはウケの仕事、だから僕が引き受ける、なんて、ハハハ。楽しみにしてて」
直人は陽一と向い合い軽くキスをした。そして互いの額を重ねると幸福に満ち溢れた二つの笑顔がそこにあった。
そして、白銀に輝く天使が上機嫌な面持ちを浮かべると、愉し気に宙でダンスを舞い始めた。
P.S. Drawing our Relation 僕の恋愛スケッチブック 番外編(R18)をエブリスタで綴ってます。
『Nao's BD』
合わせて読んでください。
「あれぇ~ パパしかいない」
「パパだけぇ?」
「あっ! あっちに行こ」
「うんうん、あっちだね」
会話を済ませた子供達は再び歩き出すと裏口に急いだ。
「やっぱり、電気が点いてる!」
「おおぉ」
裏庭に建つ小さいが古風な離から漏れる灯りに向けて小さな歩みを進める。
「直~」
「なお~」
大きなキャンバスを前に、作業をしていた直人は声の主に振り返った。
「あれ~ 美来、悠人、もう朝?」
そう告げながら時計に目を向ける。
「え? まだ5時だよ。二人とも早起きだな~」
美来と悠人は何かを抱えながら直人に近寄ると小さな合図をした。
「ハッピーバースデ!」
「ハッピーバースデ!」
「直!」
満面の笑顔で抱えていた物を直人に渡す。
「うわぁ~、僕の誕生日知ってたんだ。プレゼントありがとう、美来、悠人」
満足気に喜ぶ二人の頭を同時に撫でながら、プレゼントを受け取った。
「見てもいい?」
「うん」
「うん」
直人に早くプレゼントを見て欲しい形相の美来と悠人に促され直人はリボンを解くと、クルクルと巻かれていた画用紙を広げる。
「うわぁ~ これ美来が描いたの? こっちは悠人?」
「そう。どう? 上手に描けてる?」
「上手?」
「僕とパパの顔だよね? すっごい上手に描けてる! いや、本当に凄いよ!」
褒められた二人はニッコリ笑うとハイタッチをした。
「イエェーイ!」
「ヤーイ」
「ハハハ」
達成感に喜ぶ二人を見つめながら直人が席から立ち上がる。
「行こう!」
「え?」
直人は美来と悠人の絵を抱えると離から母屋に向った。
陽一と直人が8年振りに寄りを戻してから2年が経とうとしていた。
陽一の住居は美緒の祖父母が所有する土地に、陽一の父が家を建てた。そして、その土地に残っていた小さな離れは取り壊す事なく、客用として改装したのだが、美緒の死後あまり利用する事がなかった。そのため、直人と一緒に住む事になったのを機に絵画教室兼、直人のアトリエとして利用する事にしたのだ。
直人はこの2年間、陽一の子供、美来と悠人に絵を教えたり、学校の送迎をしたりと、第二の父親として彼等に接した。最初は戸惑っていた二人も直人の人柄に魅せられスッカリ懐くようになっていた。
背中を刺され脊髄を損傷したため車椅子での生活を強いられた陽一も、直人の支えとリハビリのお蔭で右脚は、ほぼ快復した。一生不随だと診断された左脚の機能も奇跡的に若干ではあるが感覚を取り戻しつつあり、杖や歩行器を使えば短距離を歩けるようになっていた。
慌てた様子の数人の足音に陽一は目が覚めると、自分の隣にあったはずの温もりを手で探す。
「直? アトリエかな?」
返事のない静かな陽一の部屋のドアが勢いよく開く。
「陽さん!」
「パパ」
「パパぁ」
3人が興奮した様子でベッドに横たわる陽一に駆け寄った。
「おはよう。皆、早いね~」
「陽さん! 美来と悠人には絵の才能があるよ!」
「え? 直が言うならそうなんだろうね」
「これ見て!」
全員が陽一のベッドに飛び乗ると、陽一はユックリと上半身を起こす。
陽一の身体は、リハビリに励んだ甲斐あって逞しく鍛え上げられ、簡単な行動なら助けを必要としなくなっていた。
「これ美来と悠人が描いたの? 上手に描けたね。先生が良いからかな?」
「違う違う、これ僕への誕プレで僕は手伝ってない。二人だけで描いたんだよ。凄いよね」
「そうなの? 二人共頑張ったね。直へのプレゼントなんだ、ありがとう」
陽一は興奮気味に話す直人に微笑みながら、美来と悠人の頭を撫でる。
「美来のこれなんか、陽さんの口元の特徴を上手に掴んでる。悠人のも影なんかあって、いや~二人共マジで才能があるよ~」
腕を組み感心する直人を見ながら、陽一と美来、悠人はクスクスと笑った。
「直のお誕生日は明日だけど、今日の夜から美来達お爺ちゃんの所にお泊りでしょ。だから今日に間に合うように一生懸命描いたの。ねぇ悠人」
「うん、頑張った。間に合って良かったね~、お姉ちゃん」
「二人共本当にありがとう」
直人が美来と悠人を抱きしめると、陽一もその輪に加わった。
「幸せだね~」
「美来も幸せ~」
「悠人も~」
「直も~」
部屋に4人の微笑ましい笑い声が響いた。
陽一の左脚に障害が残ったが、陽一と直人は幸福に包まれた生活を送っていた。
相変わらず陽一の父亮平は男と暮らす事になった息子を快く受け入れられず、母の蒼乃もそんな亮平に同調するしかなかった。だが、美緒の父である幸助をはじめ榊家は二人の関係を認め温かく見守ってくれていた。
昼食後、美来と悠人を迎えに来たのは榊幸助の姉、小野田万里江であった。陽一と直人の関係を知って以来、二人から惚気話を引き出すため頻繁に陽一の家に訪れるようになっていた。
「二人で甘い誕生日を迎えてね」
「はい。万里江さん有難うございます」
「プレゼントまでいただいちゃって、有難うございます」
「それで特別な日にしてね。ちゃんと報告してよ。じゃ」
万里江は含み笑いを浮かべると陽一の家を後にした。
「陽さん、プレゼントを開けるのちょっと怖い」
「あの笑いには意味があるね。でもせっかくだし、それに万里江おばさんセンス良いしね」
「明日を待たずに開けちゃおうかな」
「うん」
明日、直人の誕生日を陽一と祝うために、美来と悠人を榊家で2日間預かってくれることになり、久し振りに二人だけの時間を過ごせることになった。
「コーヒーでも淹れる?」
「うん、陽さん、ありがとう。その間にプレゼント開けてみる」
「何だろうね」
陽一はキッチンに入ると、エスプレッソマシーンのスイッチを入れ冷蔵庫からミルクを出す。
陽一の家の台所は元より高く造られておらず、車椅子や台に座った陽一でもある程度の作業は1人でこなせた。
「プレゼント何だった?」
歩行器のトレイにコーヒーカップを載せた陽一が直人の元に戻って来る。
「陽さん!」
直人が慌てて何かを尻の下に隠す。
「どうしたの?」
「陽さん、僕には無理です」
「何が? それに直、どうしてそんなに顔が赤いの? 尻の下に隠したのって万里江おばさんからのプレゼントだよね」
「・・・・」
「そんなにヤバい物?」
「・・・・」
「直 ・・俺も見たいな~」
陽一は、ソファに座る直人の横に腰を下ろすと甘い面持を向ける。
直人は、観念したように咄嗟に隠してしまった蛍光紫色をした物を取り出し、陽一に広げて見せた。
「??? 何それ? 派手な紐じゃないね。あ、もしかして・・」
「そのもしかして・・です。昔BL雑誌で見た事あったけど、本物は初めて見た」
「直は色白だしきっと似合うよ。明日の誕生日に履いてみせて」
万里江が直人にプレゼントした物は、男性物のOバック下着で、二人共目にした事は一度も無かった。
陽一からの抗えない願いに直人は、セクシー下着を強く握りしめる。
「・・はい。はいっ分かりました。きっと世のネコ達はこういうのを履いてタチ殿に奉仕してるんだから、僕も頑張ります!」
直人は未だ赤らめた顔で見上げるとガッツポーツをする。
「直、可愛いね。でもバースデーボーイは直だし俺がそれ履いて奉仕しないとね」
陽一のセクシーな姿を想像した直人は頭から蒸気が上がる。
「陽さん ・・きっと綺麗だろうな。ヘヘヘって、ダメです。これはウケの仕事、だから僕が引き受ける、なんて、ハハハ。楽しみにしてて」
直人は陽一と向い合い軽くキスをした。そして互いの額を重ねると幸福に満ち溢れた二つの笑顔がそこにあった。
そして、白銀に輝く天使が上機嫌な面持ちを浮かべると、愉し気に宙でダンスを舞い始めた。
P.S. Drawing our Relation 僕の恋愛スケッチブック 番外編(R18)をエブリスタで綴ってます。
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